次の日も旅に出る4人。同じような田園風景が続き、町は見当たらなかったのでその日は適当な場所で野宿した。
朝となり、また歩き始める一行。このあたりには木が多く、どうやら森に入ったようだ。すると……「なんだ?」木の向こうになにか大きなものが動いているのを見つけた。
「うわっ!」「魔物だ!」
それは体中にツタが絡んだような魔物で、魔物はこちらに気がつき振り向くと、「お~ん…」と、突然目を光らせ襲いかかってきた!!魔物はこちらにからだのツタを伸ばしてきて、ユードーが捕まってしまった!
「わあっ!」ユードーはもがく!
「チビドラ!それを焼き切るんだ!」
「ガウッ!」
チビドラの火で、ユードーのツタは切れ、再び自由になった。
「ウォ~ン」
魔物はまたツタを伸ばし攻撃してこようとするので、こちらも応戦することにした!
「おりゃあ!」殴るユードー!
「チビドラ!火を吐け!」「ライトアタック!」サンクとフィリナも攻撃し、魔物は倒れこんだが、また立ち上がった!
「くそっ!しぶといな!」
「結構強い魔物みたいですねぇ」うーんとラファエロは考える。そしてまたツタが伸びてくる!
ラファエロが「ハイスピード!」と加速技をかけてくれた。
「わあっ!」おかげでみんな速く動けるようになった!
「とりゃー!」「ライトアタック!」「チビドラ!火を吐くんだ!」
みんなで攻撃するが、向こうもよくわからない粉を振りまいてきて、ダメージを受ける!
「ヒーリングオール!」ラファエロは回復する!
「ブライトボール!」
「ポロ!突進だ!」
「ダークインパクト!」
「体当たりだ!」
攻撃を続けた結果、「ウッ……」バタン、魔物を気絶させることができた。
「ふぅ」「まったく危険な魔物がいるもんだな」
4人は再び歩き出し、しばらくいったところにあった原っぱで休憩した。……だが、サンクは先ほどの戦いのとき、いやもう前々からだが疑問に思っていることがあった。……なぜエスパーは技名を叫ぶのだろう?サンクはいまそのことをきいてみることにした。
「どうして技を出すとき技の名前を叫ぶんだ?」
すると、フィリナはそのほうが気持ちがこもるからだといった。
「エスパーにとって気持ちが入ることはとても重要だわ。それになにもいわないんじゃ技のイメージがわかないし」
技を出すときは、最低でもえいっくらいいわないと技本来の威力を引き出せないそうだ。
「だからってなにもそんな名前つけなくても……」
「あら、どれも技の効力に合った名前だと思うけど」
サンクのいいたいのはそういうことではなかった。
「以前テレポートと叫びサイコキネシスをやってみたことがあるのだけど、お互いの技のイメージが相殺しあって威力が弱まってしまったわ。ひどいときは技が消えてしまったの」
「ですよねー、技の名前をいったほうが力が出せます」ラファエロも同意したように頷いた。
サンクはもやもやした気持ちでそれを聞いていた。自分の使う魔物はいつもなんの変哲もない平凡な技名でしか命令しない。
魔物の使う技は、見た目の印象からいつも適当に命令していたが、もしかしたら(体当たりや水鉄砲などではなく、)もっとほかに名前があるんじゃないか……と思ってサンクはフィリナたちにきいてみた。すると、それで合ってる、と返されてしまった。体当たりは体当たり、水鉄砲は水鉄砲でいいのだそうだ。
「そんな!なんかもっとちゃんとした技名があるんだろ!?」サンクはガバッとフィリナに迫った。
「それ以外に名前はないわ」
「フィリナだって詳しく知らないだけだろ!きっとそうだ!」
「失礼ね、これでも家にいるとき魔物についても学んできたんだからサンクよりは詳しいはずよ」
フィリナの話によると、魔物の技にも魔物学会で決められた正式な技名はあるとのことだが、その名前は火の粉とか吹雪とかそんな名前ばかりなのだそうだ。
サンクはぐ…とくやしいような気持ちをこらえた。
「おーい、もうすぐ昼だからここでメシにしようぜー!」ユードーがいい、フィリナとラファエロは食事の支度を手伝いに向かった。
そして、みんなで食事を作り、昼食を食べた。
「うむ、ちょうどいい味付けだな」
「このあたりは気温が爽やかで景色がいいからおいしく感じるわ」
食事を食べ終わり、みんなでしばらくくつろいでいると、「グルル……」また魔物が現れた!
「わっ!」「魔物だ!」
今度は2匹のツノのはえた小人のような魔物だった。
「グル~ッ!」魔物はこちらに突進してくる!「わあっ!」みんな慌てて逃げ出した。
「また魔物が攻撃してきたぞ!」
「さっきのにも襲われたってのにどうなってんだ!?」
「シャアア!!」また魔物がこちらに向かってきたのでよけた。
「どうもこのあたりの魔物は人を見ると戦いを挑んでくる性質があるようですね!」
「こうなったら仕方ない!みんな!戦うぞ!」
「うん!」みんなは構えた。
「うおーっ!ハアッ!」ユードーが向かっていって魔物を殴った!
魔物は叫びをあげ、のけぞったがすぐにユードーを殴り返す!ユードーはダメージを受けた。
「ポロ!そいつに噛みつくんだ!」「ワウッ!」ポロは向かっていき魔物に噛みついた!
「プロテクションバリアー!」ラファエロはみんなの防御力を上げた。
魔物は反撃しようとこちらに向かってくるが、「チビドラ!火を吐くんだ!」「ガウッ!」チビドラはゴォーッ!と火を吐き、魔物は足を止めた。
「シャインストーム!」フィリナは手を広げ、魔物に攻撃した!キラキラと光がいくつも飛びかった。
「そのかっこつけた技名どうにかしろよ!」
「わたしが決めたんじゃないわ。エスパー組合で決まってるのよ」サンクに叫ばれフィリナは答えた。
「グルルル……ガウ~ッ!」
よろめきながらも魔物はまだ向かってくる。ラファエロはバッグから風のロッドを取り出し、フィリナも火のロッドを取り出した。ラファエロはロッドを向け「
「ふーっ」「結構しぶといやつだったなぁ」
フィリナとラファエロはロッドをしまった。
サンクはいまの戦いで、またしても悶々としていた。自分の使う魔物の技名とのセンスのちがい……。サンクはバッと振り向き、「なぁ!本当に魔物の技の名前はいまのままじゃないといけないのか!?」と首元を揺さぶる。フィリナはそれを振り払い、「しつこいわねぇ、決まってるんだから仕方ないわ」「そんなのわかるもんか!!」
サンクは前を指差し、「ポロ!ローリングクラッシュだ!」と叫んだ。ポロはきょとんとしていてサンクはう~っと苦悶の表情を浮かべた。
「チビドラ!煉獄火炎だ!」と叫んだ。チビドラは「?」という顔でサンクを見つめる。ぐぬぬ……ますますサンクは苦しげな顔になり、そしてガクッと肩を落とした。
「ほら、いったじゃない」
「その名前で決まってるんですよ」
「やだぁ!おれだってもっといい名前使うんだ!」と叫ぶサンク。
あれしかダメなんてひどい…!自分だってフレアとかホーリーとかいいたかった。
「でも、そうゆうもんですし…」
「諦めろ」
「やだー!もっとかっこいいのがいいーっ!」サンクはまるで駄々っ子のように両手を上げ絶叫した。
本当はユードーも一緒になって主人公おちょくってやりたかったけど、爆烈拳とか水面蹴りとかその方面の技名を作者には思いつけなかった…