リュー・リオンがヒロイン いいね?異論も反論も認めない(仮) 作:ふうふう
今回はリューさんサイドです!
本編どぞ!
酒場『豊穣の女主人』
オラリオで人気のこの酒場は今開店準備をしており、そこにリューの姿もあった。
ベルと別れて店に戻ってきたリューは店の清掃をしていた。
時折店に備え付けられた鏡に目をやっては髪を弄り、身だしなみを整えたりしては店の入り口をチラりろ見ている。
するとリューに声をかける少女がいた。
「ふふ、リュー、開店前なんですからそんなにそわそわしてもベルさんはまだ来ませんよ?」
話しかけたのはリューの親友であるシル・フローヴァだ。
リューと同じウエイトレスの服を着、灰色のふんわりした髪を後ろで束ねている。
綺麗な蒼い瞳、幼さの残る顔立ちが彼女の魅力を際立たせる。
シルは笑いながらリューのそばに近づいた。
「シル…いえ私は別にそわそわなどしていません」
そんなシルの言葉を否定しつつも目線は入り口の方へ向いてしまう。
「ふふふ、してるわよ、だってさっきから鏡で身だしなみを整えたり今みたいにベルさんが来ないか確認してるじゃない?
私じゃなくてもわかるくらい態度に出てるよ」
「!」
その言葉にハッとしたリューは店内を見渡す。
辺りでは同僚たちが自分の様をニヤニヤしながら見られていた。
「にゃっはっはー!まさかリューがあの白髪少年のことをにゃー、人は何があるか分からないにゃー」
「そうね、ここ最近リューって私に洋服や化粧について聞きに来るのよ。
その時化粧したリューの姿たら女の私まで見惚れちゃったわ。」
「リューも女の子ってことねー」
皆、最近のリューを知っている彼女たちはこぞってリューを弄る。
「うっ…さ、さあ準備を再開しましょう!」
同僚たちの目線に気まずくなったリューは目を背け仕事に戻ろうとするがそこにはシルがニコニコしながら回り込んでいた。
「別に恥ずかしい事じゃないんだよ、女の子は恋する生き物なんだから」
ねっ、とシルはウインクする。
「私は別に…確かにクラネルさんは優しいお方です
ふとした瞬間見せる笑顔にドキッとしますが…」
否定しようとはするが、頬を少し赤らめ自分の髪をくるくる弄りベルの魅力を語る。
全くと言って否定できていない。
「何馬鹿なこと言ってんだいあんた達」
リューをからかっていた少女たちに一括する声。
「あ、ミア母さん!」
一括したミアと呼ばれたドワーフの女性は豊穣の女夫人の店主だ。
「ほら、そろそろ開店だよ、さっさと準備しな!」
「はーい」
ミアの言葉で少女たちはリューを弄るのをやめ残っていた仕事を片付け出した。
「…ほっ」
「ほらリューあんたもさっさと準備しちまいな!あの坊やに笑われちまうよ」
同僚たちの弄りから開放されたリューに更に爆弾を落とし厨房へ戻っていった。
「ミア母さんまで…」
リューは魚の口のようにパクパクしていた。
その数十分後、ベルがやって来た。
「リューさん、さっきぶりです!」
「よく来てくださいましたクラネルさん」
冷静さを取り戻したリューはベルを迎えた。
その顔には小さな笑みがある。
なんとも不器用なリューの恋路を微笑ましそうに見守る同僚達であった。
正に理想の女の子。
ただ自分に文章力がもっと欲しいと思う。