性懲りもなく以前書いていた二次創作を投稿します。
移転は二度目なんですが、何度やってもドキドキです。
それでは、本編をどうぞ。
~何時の間にか無限航路・第0話、ロウズに降り立つ編~
■ロウズ編序章■
「さて、何がどうして俺は平原に突っ立っているのだろうか?」
≪むにぃ≫
「痛みは………あるな」
ほっぺをつねったらイタイ…つまり夢じゃなかった!
どうなってやがる?ホントにどうなってやがる?大事な事なので二度言ってみた。おし、ちょいと状況を整理してみようじゃまいか。
良い感じに混乱してっけど俺は気にしない。気にしないったら気にしない。
さて――
俺の名前は―――――――――――大和田 明夫
職業は―――――――――――――大学生
趣味は―――――――――――――ゲーム&読書(マンガ比率高し)
直前までは何をしていたか――――部屋で無限航路してた。
アカン、全然役に立つ情報があらへん…。というか、着ている服がいつものと全然違うぞ?普段着は基本ジャージなのに何なんだこの服?ジャンパーとGパン?
「……てか俺背縮んでんじゃねッ!?」
ふと気付くと視点が低いぞ?……まて、待て待て待て!!俺の身長は一応190cmはあったんだぞ!それがいきなり165cmくらいに縮むかっ?!数字がやけに具体的なのは只の勘!!変なオクスリのまされて頭脳は大人身体は子供になったんかい!?
「いや、てことは―――――My sonはッ?!」
ガバッ!と、大急ぎでズボンの中をのぞき見た。
俺の、俺の息子は―――――
「はは…もう、おしまいやぁ…」
―――縮んでしまった我が息子を見て膝をついた。
―――俺は、チ○○のサイズでコレが現実だと思い知った。オウノウ。
***
「ひっひっふー、ひっひっふー……はふー」
とりあえずラマーズ法で自分自身を落ちつかせる。ラマーズ法は偉大だ。何かあったらラマーズ法を行えば大抵どうにかなる。それはさておいて少しでも情報が欲しい。一体ここはどこなのか。
うん、自分の服といって良いかわからんが、今着てる服のポケットをまさぐり持ち物を探ってみたらなんか出て来た。えーと、なんか変な四角い物体、何かのカード入りの財布…財布ってことは名刺とか住所とか書いてあるカードとかないか?。
えーと、財布には―――――うひん!?
「名前は、ユーリ…………まじで?」
財布にはさっきまで俺がやっていたゲーム、無限航路の主人公の名前が書かれていた。ちなみに地球の言語ではない。見た事もない文字……でも読めちゃう不思議。
しかも持っていた四角い物体は良く見れば物語のキーアイテムのエピタフじゃないですか。そう言えば今着ている服は主人公が一番最初に着ていた服ですねー。おまけに頭髪が真っ白だと?ふむ、若白髪って訳でもなさそうだな。
「おいおい、オイオイオイ、マジですかなコリャ…」
どうやら俺は、無限航路の主人公くんに憑依しちまったという状態な訳か……。
うん、もう色んな事があり過ぎて無理、もう理性の限界―――――
「死亡フラグ満載な世界なんてイヤじゃーッ!!!!!!」
なんでかワカンネェけど俺は憑依したらしい……夜の草原に叫ぶ声だけが響いた。
「さてさて、これからどうするよ俺。いやホント真剣と書いてマジと読むくらいに」
とりあえず落ちついたので、今後の対策を考えることにした。
だけど、ぶっちゃけいろいろ考えるのもアレなんで…正直に言うと面倒くさかったんで、このまま状況に任せてみる事にした。別名運命に丸投げとも言う。
冷静に考えれば名前が一緒でも主人公とは限らないしなとか思ったんだが、現在手元にあるエピタフつーこのルービックキ○ーブ程度の大きさがあるアイテム…本編ゲームのキーアイテム持ってるから、憑依したのはほぼ確定事項…どう考えても良く似た他人はムリぽである。
今いる世界が舞台のゲーム無限航路とは“宇宙船の艦長をやる少年の成長物語”を題材とした宇宙船のRPGである。戦闘用宇宙船を使って宇宙に張り巡らされた航路を巡り海賊ぶっ殺して金稼ぎ&冒険。金がたまったら船を改造、更なる高みへ上り、強者との戦いへ挑むって感じのゲーム。
このゲーム白兵戦ありだから、死ぬ可能性がかなり高いのも特徴である。
ヤベェ、すでに詰みそう。
「んで多分、目覚めたここは冒頭の惑星だから……ト、ト?…あーおっぱいが大きい姉ちゃんが落ちてくる場所だ」
それっぽい草原ってか荒れ地?まぁとにかくここで待ってれば来てくれるだろう。誰が来るかと聞かれれば、答えてあげるが世の情け。その人は俺を宇宙に連れて行ってくれる人さ……。うん、一人で何言ってんだろ俺。自重しろ自重を、これじゃあ脳内で会話する変な人じゃないか。
まぁとにかく俺の憑依先である主人公くんは、独裁的領主が宇宙に出る事を規制したこの星系に住んでいる、という事になっている。でもソラを夢見た少年はルールは破るもんだぜヒャッハー!と……違う違う。あながち間違いじゃないけど違う。
半分近く正解だが、正確には序盤は打ち上げ屋という職業の方に頼んで宇宙に行くって話だった筈。ココだけは何度もやっててDSのOPアニメにも入ってたからよーくおぼえちょる。とはいえ、ある意味開拓者のような生活になるので、この旅には命の危険が付く 死 亡 フ ラ グ なんて道端に転がってますレベルに死と隣合わせであると言える。
なんせ宇宙船の壁一枚向こうが真空なのだ。壁に穴でもあいたらダイソンも真っ青な勢いで吸引されて空気ゼロの窒息死まっしぐらだぜ。ぶっちゃけ船を作らないとか乗らないって手もあるが俺はそれを選択しない。
宇宙船!!スペースシップッ!!光速の10倍の速度が出る宇宙船を作れるし実際に乗れるのだ!元いた世界でも月に逝けるか行けないかで騒いでいたのに普通に宇宙船に乗れるのだ!これに燃えない男がいるだろうか?恐らくいないだろうッ!異論は認めるっ!
しかもこのゲーム、最終的に全長3000mのフネも作れる。キロに言い直したら全長3km…都市を一つ飛ばしてるようなモンである。そんなマクロな宇宙船の艦長をやれるかもしれない。そう考えたらオラわくわくしてきたぞ。
――てな訳で俺は流れに任せ0Gドック、この世界における宇宙航海者になる方面でいくことにした。
「さぁ早く来いでっかいおっぱいの姉さん!!そして俺に自由の翼をプリーず!!」
満点の星空へと俺はやややけくそ気味にそう叫んでいた。是非とも戦艦の艦長になって故郷の星に戻ってきた時に、某偉大な老艦長に肖って『ロウズか…何もかもが懐かしい…』とかやってみたいものだ!ちなみにロウズっていうのは俺が今いる惑星である。
とっても静かで自然豊かで良い星だけど、そんなのは老後の楽しみにとっとけってなッ!ワクワクとドキドキと周りが夜なのでお化けでないかという別な意味のドキドキとか考えながら、夜空を見上げていた。
「しっかし、宇宙に出られるっていうのに惑星に引きこもるなんてバカだよなぁ…」
夜空を染める星々を眺めて何か見えないか目を凝らしていた時、ふとこんなことを思って口に出していた。この惑星の…というかこの星を含めて近隣星系は領主であるデ、デ…デラなんちゃらによって支配されている。
このデラなんちゃらは市民が宇宙に昇る事を禁じている。コイツがこの星系において自由に宇宙の航海に出られない元凶である。理由としては“自分が老いたから、若い0Gドックが生まれるのがイヤ”という些細な事だ。
「俺なら航宙禁止法なんて作らないで、むしろ応援しちゃうけどなぁ」
宇宙資源とか一杯手に入れた方が領土が発展するだろうに。そこら辺は老人のプライドって奴だろう。犬も食いそうにないけどさ。犬と言えばサモエドかわいいよサモエド。
是非あの毛皮でモフモフしたい―――
≪ドドドドド―――!!!≫
「ん?何ぞ?このドドドドって音は?」
あまりにも暇なので思考が横道を爆走し、そのお陰で時間が進んでいたらしい。
突然上の方から大気を揺らす様な大きな音が聞こえてきた。なんだろうと空を見上げれば、全長100mは有りそうな発光する飛翔体が何個か飛んでおり、一個の飛翔体を複数の飛翔体がおっかけてジグザグ飛行しているのが目に入る。
UFO!?……な訳ないか。ありゃ多分宇宙船かな?詳しくは判らないが一番先頭にいる発光する宇宙船が後に続く宇宙船達から逃げているように見え…あ、逃げる方に目掛けて光線が発射されてる。別のフネから攻撃されているのか。
うーん遠くて詳しくは判らない。夜だからあたりも暗いし…まぁ上の方は光線が飛び交って、ちょっとした宇宙戦争みたく発光してるから、何処を飛んでるのかはすぐわかるんだけど。
……おろ?なんか追われてるフネから火花が……ッ!?
「うえっ!?コッチに飛んでいや墜ちて来たぁぁぁ!!!???」
あれれー?逃げている方のフネから火の手が上がったかと思ったら突然大きくカーブして落下してくるよ?しかも俺のいる位置目掛けて……これ思いっきり衝突コースじゃねぇかっ!!いきなり死亡フラグの到来?!
「ギイーヤーッ!!まだフネ作ってなぁい!!モジュール組み立てやってなぁいッ!!」
迫る爆音が大きくなり、俺は踵を返してこの場から離れようと爆音を背に走った。
もうとにかく必死で近くの森の中に飛び込んだ。
「デカパイ姉さんのバカ野郎ぉぉぉッ!!!」
落ちる場所を考えろってェェェェ!!思わずそう叫びながら森に飛び込んだ俺は、薄暗くて見えていなかった木の根っこに足を取られてゴロゴロと木々の間にダイブするように転がり込む。
そしてゴロゴロ転がっていたら少し窪んだ場所に落っこちた直後、なんかすごい熱量が頭上の僅か数m上を通過していくのを感じた。落下してきた宇宙船の熱量と爆風に木々は燃え上がりメキメキと音を立てて千切れていく。俺ももしも立っていたなら衝撃波に吹き飛ばされていただろうが、もっけの幸い。たまたま転んではまった窪地のおかげで、俺の首が吹っ飛ぶのは免れたらしい。
「うん?なんか焦げ臭――ってアッツーッ!!!!!!!」
だけどそのかわりに燃え上がった木々から落ちてきた火花が俺の背中に落下した所為で少し服が燃えた。にゃろー、一張羅だってのにくそったれめ。慌てて大地に五体投地しゴロゴロと消火作業にいそしんだお陰で火はすぐに消えたが焦げてしまった。
あー熱かった。それ以上に吃驚したべ。くそ、何だか前途多難だけど大丈夫かな?そんな事を考えながら、まるでモーゼが海を割った時の様に木々が薙ぎ倒されている現状を眺めなつつ、俺は首をコキコキと解したのだった。