ラブライブ~紫色の瞳に寄り添って~   作:PRIN20

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お久しぶりです。
投稿が遅くなってしまって、すみません。
携帯が壊れたり、書いていたメモ書きが消えたり、仕事が忙しかったりしてなかなか書けませんでした。


打破の鍵と矛盾な心

ひな「音ノ木坂学院は、来年より生徒募集を辞め、廃校とします。」

 

理事長のその言葉と同時に、私たちの後ろの扉が開いた。

 

?「廃校?!どうゆうことですか!?」

 

絵里「……高坂さん。」

 

扉から、入ってきた高坂や園田たちを見て理事長の机の方に居た絵里は小さく呟いた。

 

穂乃果「本当に廃校になっちゃうんですか!?」

高坂はそう言いながら、理事長の所まで詰め寄った。

高坂の後を追うように園田、南も入ってきた。

 

ことり「……穂乃果ちゃん」

 

ひな「……本当よ。」

 

ことり「お母さんっ!そんな事、全然聞いてないよっ!!」

 

穂乃果「お願いします!もうちょっとだけ待ってください!!あと一週間……いや、あと二日で何とかしますからっ!!」

 

真夜「高坂。」

なんとも、無茶を言う後輩に私は声をかけた。

 

穂乃果「き、北原先輩!そうだ!北原先輩もなんとか言ってください!!」

 

真夜「……高坂、園田、南。盗み聞きとは感心しないな。だが、聞くなら最後まで聞きなさい。」

私は、そう言い理事長に目を向けた。

 

ひな「……廃校にすると言うのは、オープンキャンパスの結果が悪かったら。と言う話よ。」

 

穂乃果「お、おーぷんきゃんぱす?」

 

ことり「一般の人に見てもらうってこと?」

 

ひな「オープンキャンパスに来た中学生にアンケートを取って、その結果が芳しくなかったら廃校にする。とそう絢瀬たちに言っていたの。」

 

穂乃果「な、なんだ」

 

絵里「安心してる場合じゃないわよ、オープンキャンパスは2週間後の日曜日。そこで結果が悪かったら、廃校決定と言うことよ。」

 

穂乃果「ど、どうしよう……」

 

海未「……っ」

 

ことり「……」

絵里の言葉に動揺している三人を通り過ぎ、絵里は理事長の前へ出た。

 

絵里「理事長、オープンキャンパスのイベント内容は生徒会で提案させていただきます。」

 

ひな「……止めても聞きそうにないわね。」

 

絵里「失礼します。」

 

希「絵里ち!」

絵里は、理事長に挨拶をして理事長室を出た。

それを追って、希も理事長室を出ていった。

穂乃果「……なんとかしなくっちゃ。」

 

ひな「……北原くん」

 

真夜「はい。」

 

ひな「絢瀬さんを」

 

真夜「わかっています。私も、失礼致しますので。高坂、園田、南、一旦出よう。」

 

海未「そうですね、理事長失礼致します。」

 

ひな「はい、わかりました。」

 

私と高坂たちは、理事長室を出た。

理事長室を出た後、私は考えを廻らせた。

期日は、オープンキャンパスまで予想は出来ていた。が、やはり時間がない。

少し、急ごうと私は思った。

 

真夜「園田、今日の放課後時間あるか?」

 

海未「え、あ、はい。練習終わりであれば」

 

真夜「では、頃合いを見計らって屋上に行く。勿論、高坂と南も居ても問題ない。では、失礼する。」

私は、園田にそう言い、生徒会室へ向かった。

 

生徒会室

 

私が、戻ると私を除く生徒会の役員が揃っていた。

 

真夜「失礼、遅くなった。」

 

絵里「いえ、これから始まるところよ。これより、生徒会は廃校阻止するために独自に動きます。何とかして廃校を阻止しましょう。」

絵里の言葉に生徒会室は静寂に包まれた。

私や、希はちらりと他の生徒会役員を見た。

どこか、戸惑ったような微妙な感じ、おそらく言って良いのかを迷っているようだった。

 

絵里「……なにか?」

 

希「言いたいことがあるなら、言った方が良いよ?」

 

真夜「そうだな、何事も発言することが大事だ。」

 

A「あ、あのこれってこの学園を何とかしようって言うための話し合いですよね?」

 

絵里「……えぇ」

 

A「だったら、楽しい所いっぱい紹介しませんか?学校の歴史や先生たちの良いところも大事ですけど、今までの生徒会は堅苦しい気がして」

 

B「例えば、この制服可愛いって言ってくれる人結構いるんですよ。」

 

A「それ良い、そう言うのをアピールしていきましょうよ。」

 

C「最近、スクールアイドルとかも人気あるよね?」

 

B「良いね!うちらの学校にもいるし。みゅーず?だっけ?」

 

A「あの子達に、頼んで」

 

C「ライブやってもらえば」

 

絵里「他にはっ!」

 

ABC「他には……」

 

真夜「…はぁ」

私は、ピリピリしている絵里を横目にタメ息を静かについた。

 

アルパカ小屋

 

絵里は他の生徒会役員たちに連れられアルパカ小屋に来ていた。

私と希は、その後を着いてあるいていた。

 

絵里「これ、ですか?」

絵里は、白いアルパカを見て疑問に思ったようだった。

 

A「はい、他校の生徒にも以外に人気あるんですよ。」

 

絵里「…ちょっとこれでは」

 

絵里の言葉に茶色のアルパカが反応し、あらぬものを吹き掛けられてしまった。

 

役員たちは、ハンカチで絵里に吹き掛けられたものを拭き取っていると、後ろから聞き覚えのある声を掛けられた。

 

花陽「生徒会長?」

 

凛「北原先輩と希先輩もにゃ?」

 

真夜「あれ?小泉、星空。」

 

絵里「……あなたたち。」

 

私や絵里が小泉たちを見ると、役員の一人が小泉たちに詰め寄った。

 

B「あ、スクールアイドルの!」

 

花陽「っ!は、はい!」

 

C「ちょうど良かった!今度、オープンキャンパスがあるんだけど良かったらライブとか」

 

絵里「待ちなさい。」

 

C「…え?」

 

絵里「まだ、何も決まってないでしょ?」

 

C「…は、はぃ」

 

真夜「とりあえず、私たちは移動しよう。小泉と星空が飼育委員の仕事出来ないよ。」

 

希「そやね、そうゆう話は生徒会室でも出来るし一旦戻ろうか。」

 

ABC「は、はい。」

 

真夜「絵里も、それで良いね?」

 

絵里「…えぇ、そうね。」

 

絵里たちが生徒会室へ向かうのを見て私は、小泉たちの方を向いた。

 

真夜「すまないね、二人とも仕事の邪魔してしまって」

 

花陽「いえ、大丈夫ですよ。北原先輩も、生徒会頑張って下さい。」

 

真夜「あぁ、ありがとう。」

私は、労いの言葉をくれた小泉にお礼を言い小泉の頭を優しく撫で、希たちの方へ戻った。

 

 

花陽side

 

北原先輩は、私にお礼を言って頭を優しく撫でてくれた。

先輩は、撫で終わると生徒会長や希先輩たちの後を追って校舎に入っていった。

私が、先輩の姿が見えなくなるまで見ていたら凛ちゃん呼んでいた。

 

凛「か~よち~ん、早く終わらせないと真姫ちゃん怒っちゃうよぉ~?」

 

花陽「あ、うん。早く、終わらせよっか。」

 

凛「かよちん、どうかした?」

 

花陽「え、どうして?」

 

凛「顔、真っ赤っかだよ?」

 

花陽「ちょ、ちょっと暑いのかもね!」

凛ちゃんは、そっかぁーと言いアルパカさんの水を変えていた。

私は、凛ちゃんが恋愛と言うものにまだ興味なくて良かったと思ってほんの少し安心した。

けど、そんなに赤いのだろうか?

私は、真姫ちゃんと会う前にこの火照りが収まることを望んだ。

 

花陽sideout

 

~~

 

結局、生徒会室でも学園のPRについて話したが有力なのはあまり出ては来なく、絵里が作ってくるものを一度見てみることになった。

生徒会が終わったあと、私は園田に話しをするため屋上に行った。

そして

 

穂乃果「北原先輩、お団子食べますか!」

 

ことり「お茶で~す。」

 

海未「北原先輩、次の曲の詞のことなのですが」

 

そして、なぜか高坂、南、園田によって高坂の家・穂むらに連れてこられていた。

おそらく、今の状況を客観的に見てなぜ?と思う者が居ると思う。

なので、簡単には状況を整理しよう。

屋上に行くと、なんとも重い空気の練習風景があった。

話を聞くと、園田が『今のμ'sのダンスには感動出来ない』らしく何度も練習をしたらしい。

しかし、園田が満足する成果は出せなかったようで私が来て数分で練習は解散となった。

そして、私はなぜかはわからないが園田と高坂、そして南によって高坂の自宅に連れてこられた。

 

穂乃果「そういえば、北原先輩は海未に何の用があったんですか?」

私が、高坂から貰った団子を食べ、園田の詩を見ていると高坂が私に尋ねてきた。

 

真夜「…園田、君は今の皆のダンスをどう思う?」

 

海未「…それは」

園田は思っていたのか、言い淀んでいた。

高坂や南も、私が言った事を聞き表情が暗かった。

 

真夜「…μ'sのマネージャーとしては、行き詰まったてしまったら経験者に指示を仰ぐのが良いと思う。」

これを言えば、賢い園田の事だ理解してくれるはずだ。

私は、鞄を持ち立ち上がった。

 

穂乃果「北原先輩?」

 

真夜「私は、用が済んだからこれで失礼するよ。あと、園田。これは君が一人で考える事ではないよ。解るよね?」

 

そう言う私に、園田は私を見て

海未「…はい。」

 

園田の眼と頷きに確信して

私は、高坂家を後にした。

 

~~

翌日

生徒会室

 

私と希、絵里は生徒会室で仕事をしていると不機嫌な絵里の愚痴を聞き仕事をこなしていた。

どうやら、妹の亜里沙と言い合いになったらしい。

 

絵里「嫌でしょ?自分の学校が廃校になったら。」

 

希「それは、そうやけど」

絵里の言葉に、私と希は苦笑いをして返事を返していた。

真夜「廃校を何とかしたいって、無理しすぎているんじゃないか?」

 

絵里「そんな…無理なんて…」

 

真夜「…絵里たちは、頑固だからな。」

 

希「?」

私の言葉に、自分のことを含まれて居るとも思わない希はキョトンとしていた。

 

絵里「私はただ…学校を存続させたいだけ」

絵里は、ただ暗く無理を通してそう呟いた。

不意に、扉を叩く音が聞こえ絵里は「どうぞ」と言い叩いていた主が入ってきた。

高坂 穂乃果であった。

 

穂乃果「お願いします!」

 

希は「…えっと、どうしたの?」

 

穂乃果「私たち、生徒会長にダンスを教わりたいんです!」

 

絵里「私に、ダンスを?」

 

穂乃果「はい、教えていただけないでしょうか?私たち、上手くなりたいんです!」

 

絵里「…」

 

真夜「…」

高坂の言葉に表情を暗くした絵里を私は、チラっと見た。

 

絵里「…わかったわ。」

 

穂乃果「ほんとですか?!」

 

絵里「あなたたちの活動は理解できないけど、人気があるのは確かだし、引き受けましょう。……でも、やるからには私の許せる水準まで頑張ってもらうわよ!いい?」

 

穂乃果「はい、ありがとうございます!」

 

にこ「……嫌な予感しかしない」

にこの呟き、希はタロットを1枚取り出した。

 

希「…星が動き出したみたいや。」

希は、私に引いた星のカードを見せてそう、言ってきた。

 

屋上

 

凛「のわわわっ!!」

 

花陽「りんちゃんっ!」

 

凛「痛ったいにゃ~」

ダンスの途中、星空がバランスを崩し倒れてしまった。

 

絵里「全然ダメじゃない!良くこんなんでここまでやってこれたわね!!」

 

穂乃果「いやぁ~」

 

凛「昨日は、バッチリだったのにっ~」

嘆く星空に絵里は近づいていった。

 

絵里「基礎が出来てないから、ムラがあるのよ。足開いて」

 

凛「え、こお?ぐぎゃっ!痛いにゃーっ!!」

絵里は、星空に開脚前屈をやらせその背中を押していた。

 

絵里「これで?少なくとも、足を開いた状態でお腹が床に着くくらいにならないと」

 

凛「ええーーっ!!」

絵里「みんなもやって、柔軟性は必要なことよ。このままだと、本番は一か八かの勝負よ。」

 

にこ「……嫌な予感的中」

 

真夜「にこ、そう言ってないでやってみたらどうだ?西木野も」

 

にこ「…いやぁー」

 

真姫「ヴエー」

私の言葉ににこと西木野は、苦き顔をしていた。

 

ことり「ほっ!!」

 

穂乃果「おお~すごいよ、ことりちゃん!!」

 

ことり「えへへぇ~」

 

絵里「感心してる場合じゃないわよ、みんな出来るの?ダンスで人を魅了したいんでしょ!!」

その後も、基礎体力トレーニングやバランストレーニングを3セットほど行っていた。

私は、そんな絵里を止めもせず見ていた。

そんな中、小泉はバランスを崩しそうになっているのを見つけた。

 

花陽「うぅ……あっ!」

 

真夜「おっと、大丈夫か小泉?」

 

花陽「き、北原先輩!あ、ありがとうございます。」

 

凛「かよちん、大丈夫!?」

 

花陽「だ、大丈夫。北原先輩が支えて助けてくれたから。」

 

真夜「…絵里、今日はもう」

私は、みんなの状態を確認し絵里に言った。

 

絵里「…そうね、今日はここまで。」

 

花陽 凛「…えっ……」

 

にこ「ちょっ!なにそれ!!」

 

真姫「そんな言い方なんじゃない!」

絵里の言い方に不満を覚えたにこと西木野は、絵里に言った。

 

真夜「にこ、西木野。」

 

にこ「真夜も、なんでよ!」

 

絵里「私と真夜は、冷静に判断しただけよ。自分達の実力が、少しはわかったでしょ?」

絵里の言葉にを聞き、にこと西木野は私を見てきた。

 

真夜「確かに、絵里の物言いは良くはなかった。だが、始めてやることでこれ以上無理しても怪我するだけだ。」

にこと西木野は、私の言葉にしぶしぶ納得してくれた。

 

絵里「今度のオープンキャンパスには、学校の存続が掛かっているの。もし出来ないなら早めに言って、時間がもったいないから。」

私は、絵里の言葉と物言いに心の中でタメ息をついた。

なぜ、もっと良い言い方が出来ないんだ。と思っていた。

 

穂乃果「あの、待ってください!」

 

穂乃果「…ありがとうございました!」

 

絵里「っ!?」

 

穂乃果「明日もよろしくお願いします。」

 

7人「よろしくお願いします!」

私は、屋上を去る絵里を見送り、高坂たちに目を向けた。

今の絵里が、この子たちと絡むことで絵里の冷たさが溶かさる事が出来れば。と心で思っていた。

 

~~

 

自室

 

私は、希と夕食を食べ今日の事を話していた。

 

希「えりち、どうだった?」

 

真夜「まあ、予想通りって感じかな?皆の意欲を削ぐようにあえての言い方だね。」

 

希「…そっか」

私たちは、絵里の気持ちが分かる。

廃校を阻止しようとする故に

大好きな学院を護りたい気持ち

生徒会長としての重圧

やりたいことの出来ない不自由

それが、入り交じって絵里はあんな態度を取ってしまう。

 

希「…ねぇ、真夜くん。えりちの事なんだけど…」

希は、そこまでゆうと言い淀んだ。

おそらく、絵里の事をどうにかしたいのだろう。

 

真夜「…どうしたら言いかわからないのかい?」

 

希「…うん、友達に…それも絵里ちに想いをぶつけてしまうことが怖くて…真夜くんは、友達…と言うよりは家族?に近い感覚出し…どうしてもわからなくて…」

希は、そう言いながら震えていた。

 

助けてあげたい。

でも、それは希のためになるのだろうか?

そう考えると、どうしても迷いが生まれる。

なら、希にとっての選択をしよう。

 

真夜「…希、恐くても言葉にしなければ、伝えなければいけないこともあるよね。…わかったよ、絵里のことは希達に任せるよ。大丈夫、だからね。」

私は、結果的に保険を重ね合わせた。

希が失敗しても、希の願いが叶うように。

 

希「…うん。ありがとう。」

希は、私の方を見て笑顔を見せてくれた。

悲しみを含めていない様子から見て、どうやら私の言葉の意味を最後まで理解しては居ないようだった。

 

~~

 

屋上へ続く階段

 

翌日、生徒会の仕事を終わらせ私は絵里が向かった屋上へ向かっていた。

屋上の扉に近付くと、なにやら話し声が聞こえていたので耳を澄ませた。

 

絵里「辛くないの?昨日、あんなにやって今日また、同じ事をするのよ。第一、上手くなるかどうかもわからないのに…」

 

穂乃果「やりたいからです!」

 

絵里「っ!!」

 

穂乃果「確かに、練習はとってもキツいです。身体中とても痛いです。でも、廃校を何とかしたいって気持ちは生徒会長にも負けません!……だから、今日もよろしくお願いします!」

 

7人「お願いします!」

 

穂乃果「え?せ、生徒会長!」

 

絵里は、高坂が呼ぶ声を振り切るように屋上の扉を開けてこちらに来た。

私は、逃げるように来た絵里に声をかけた。

 

真夜「どこへ?」

 

絵里「…真夜」

 

真夜「練習、見るんじゃないのかい?」

 

絵里「…」

 

真夜「そして、一つだけ。なんて絵里そんなに苦しそうなんだい?」

 

絵里「っ!…私は…」

 

絵里は、こちらに顔を向けることなく降りていった。

私は、自分の頭を掻きため息を着いた。

 

真夜「全く、絵里しょうがないな。」

私は、絵里のあとを追うことにした。

 

~~

 

希side

 

希「えりち」

私は、暗い顔をして屋上から降りてきたえりちに声をかけた。

 

絵里「希…」

 

希「うちな、えりちと友達になって真夜くんと3人で生徒会やって来ておもってん、えりちは本当はなにがしたいんやろうって」

 

絵里「…え?」

 

希「一緒にいるとわかるんよ。えりちが頑張るのは、いつも誰かの事ばっかりで…だから、いっつもなにかを我慢してるみたいで…全然自分のことを考えてなくて…」

 

希「学校を存続させたいのだって、生徒会長としての義務感やろ!だから、理事長はえりちの廃校への思いは認めなかったんと違う?…えりちの、本当にやりたいことは?なんなん?」

 

絵里「…なによ、何とかしなくちゃいけないんだからしょうがないなじゃないっ!!私だって、好きなことだけやってなんとかなるならそうしたいわよっ!!」

 

希「えりち…」

 

絵里「…自分が不器用なのはわかってる、でも今さらアイドルを始めようなんて…私が言えると思う?」

えりちは、目に涙を浮かべ私の前から走り去ってしまった。

 

希「あっ……やっぱり、うちじゃアカンな…うぅっ…」

伝えるのが恐かった。

でも、伝えないといけないときもある。

そう、真夜くんは言っていた。

 

真夜『恐くても、言葉にしないと伝わらない事もあるよね。』

 

私が、蹲り涙を流していると後ろから人の気配がした。

それは、私のよく知る人の気配だ。

 

真夜『大丈夫、だからね。』

 

希「っ…真夜くん、アカンかったよ…」

私は、後ろを振り向き真夜くんに抱き付いた。

 

真夜「…うん、良く…頑張ったね。」

真夜くんは、優しい笑顔で頭を撫でてくれた。

不思議と、安心するこの手の温もり。

不安や悩み、恐怖なんかは大抵この手の温もりが祓ってくれた。

今までもそして、今もそう。

 

真夜「…希、屋上に行こうか。言ったでしょ?『絵里の事は希達に任せるよ。』って、7人の女神に助力を仰ぎに行こう。」

真夜くんは、私の頭に手を置き撫でながら言った。

 

希「…うん、そうだね。」

私は、頷き真夜くんから離れた。

私の顔を見て、真夜くんはもう一度微笑み、屋上へと進んで行った。

私は、その後ろを見ながら

 

希「ありがとう、真夜くん。」

そう呟いて、彼の後を追った。

 

希sideout

 

 

私と希は、屋上へ行き高坂達に成り行きを説明した。

希は、『お願い。』と言って頭を下げた。

私は、高坂を見て言った。

 

真夜「…高坂、絵里を頼む。」

 

穂乃果「…はい。」

高坂は、強く頷き了承してくれた。

私たちは、屋上から学院内に戻り絵里を探した。

絵里は、自分の教室に、自分の席に居た。

高坂は、そのまま近づき手を差し伸べた。

 

穂乃果「……生徒会長。いや、絵里先輩!!μ'sに入ってください!!」

絵里は、高坂の言葉に絶句した様子で周りを見渡していた。

 

絵里「…あ、貴女たち…なに、言ってるの」

 

穂乃果「一緒に歌って欲しいです、スクールアイドルとして」

 

絵里「…私が、そんなことするわけないじゃない。」

 

海未「さっき、希先輩と北原先輩に聞きました。」

 

にこ「やりたいなら、そう言いなさいよ。」

 

真姫「……にこ先輩に、言われたくないけど」

 

真夜「…二人とも、あまり煽らない。」

 

絵里「ちょっと待って、別にやりたいなんて…だいたい、私がアイドルなんておかしいでしょ?」

 

希「絵里ち、やってみればいいやん、特に理由なんか必要ない。」

 

真夜「希の言う通りだな、本当にやりたいことは」

 

希「いつも、簡単なんよ。絵里ち。」

 

穂乃果「絵里先輩。」

 

ことり「これで、9人」

 

真夜「そう、9人だよ。ね、希。」

 

希「…そうや、うちを入れて。」

 

穂乃果「えっ、希先輩も!」

 

希「占いに出てたんや、このグループは9人になったとき未来が開けるって。だから、付けたん、9人の歌の女神、μ'sって名前を」

 

穂乃果「じ、じゃあ名前を付けてくれたの希先輩だったんですか?」

 

海未「でも、北原先輩は?」

 

真夜「私は、あくまでもサポートだ。だから、正式メンバーにはカウントされない。」

 

希「うふふっ、でも真夜はμ'sの9人を導く運命の輪やったよ。でも、色々大変やったんよ?真夜くんの手も借りて」

 

真夜「私は、手なんか貸してないよ。」

 

希「まあ、そう言うことにしといたるよ。」

 

絵里「希、真夜…全く、呆れるわ。でも、行きましょうか。」

そう言うと、絵里は教室から出ていこうとした。

 

海未「?どこへ、行くのですか?」

 

絵里「決まってるでしょ、練習よっ!」

 

絵里と高坂たちは、屋上に向かって行った。

私と希は、その光景を見て二人で笑いあい皆の後を追った。

 

~~

 

校庭~μ's野外ステージ~

 

絵里、希がμ'sに加入して早数十日。

待ちに待った、運命の日・オープンキャンパスの日が訪れた。

私は、亜里沙と亜里沙の友達で高坂の妹である高坂 雪穂と共にステージの9人を見ていた。

 

穂乃果「みなさん、こんにちは。私たちは、音乃木坂学院スクールアイドル、μ'sです。

私たちは、この音乃木坂学院が大好きです。この学校だから、このメンバーに出会い、この9人が揃ったんだと思います。

これから、やる曲は私たちが9人になって初めての曲です。私たちのスタートの曲です。それでは」

 

9人「聞いてください!」

 

 

~~

 

曲が終わり、亜里沙や雪穂、周囲人々から沢山の拍手を受けライブは成功した。

私も、ステージの彼女たちに拍手を送っていた。

 

?「へぇ~、なかなかじゃないか。」

 

私は、その声に反応して振り向いた。

そこには、私の音楽の師匠である早妃が居た。

 

真夜「なっ!?早妃さん、どうしてっ!?」

 

早妃「なぁ~に、お前が手を貸しているグループを見にな。」

 

師匠は、笑みを浮かべながらステージ上の彼女たちを見ていた。

 

早妃「それと、お前にも話があってな。まあ、時間ある時で良いから連絡してこい。」

 

私は、師匠の言葉に息を詰まらせた。

この人は、私に何かをさせるつもりのようだった。

そう感じた。

 

真夜「…」

 

早妃「…じゃあ~ね。」

 

私は、去る師匠の背を無言で見ていた。

 

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