色々規格外な提督と元ブラック鎮守府   作:薪音

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 サブタイトルに関しては気にしないでください。


夜戦王「川内」

川内「......」

紅音?「......」

 

 草木も眠るウシミツ・アワー。荘厳なる海域は、壮絶な戦の開始点と化す!

 

川内「ハアァァァ!」

 

 海面を強く蹴った川内は紅音との距離を詰め、胸部に強力な拳を放つ。

 

紅音?「......」

 

 衝撃により心臓が停止した紅音は一瞬膝から落ちる。さらに追い打ちをかけるように、川内の正拳突きが紅音の顔に直撃し、後方に吹き飛ぶ。

 

紅音?「!」カッ

 

 意識が回復した紅音は空中で回転し、海面に着水する。

 

川内「『スキル』......発動」

 

夜を司るスキル『時間体』タイムアウト

 

 紅音のスキルは人に貸すことが可能であり、川内のスキルも紅音が貸しているスキルだ。以前の教訓から紅音は『数名』の艦娘にスキルを貸しており、もしもが発生したらそのスキルを使う事が許可されているのだ。

 川内のスキル『時間体』は夜にまつわるものだったら何でも司り、操れる。極端な話し夜で連想するもの人にもよると思うが『暗闇』『星』『月』などを少なくとも連想するだろう。『時間帯』はそれらを全て司る事の出来るスキルであり、『夜』においてこれ以上強いスキルはほとんどないだろう。

 

川内「......」

紅音?「!?」

 

 川内の姿が夜の闇にのまれる様に紅音の視界から消え去る。それだけではない

 

紅音?「??」

 

紅音の視界から星と月が消え、周りは暗闇に覆われる。

 

「ズシュッ」

紅音?「!?」

 

 紅音の胸部を何かが貫くが何も見えない。紅音を貫いたその正体は『闇』で作られた槍だ。しかし闇の中で闇で作られた槍が見えるはずがなく、紅音の視界からでは確認出来ないのだ。

 

紅音?「......」

 

 その後も無数の槍が紅音を突き刺す。

 

川内(やっぱり使えるスキルが極端に少ない......いつもの紅音だったらいくら暗闇でも普通に行動出来るし、この程度の攻撃じゃ致命傷にもならない。恐らく使えるスキルは近接向きのスキル数個と『全治死』ぐらい......『全治死』は確かに恐ろしいスキルだけどこのスキルは不死身じゃない。もう1つのスキルと合わさる事で本当の『全治死』になるからね)

 

紅音?「ッ......!」グググッ

 

 紅音は槍から抜け出そうとするがすぐに別の槍が飛んでくる。

 

ダメージをキャンセルするスキル『毛頭に戻る』リバースカバ

 

 これを発動する事でなんとか持ちこたえているがすぐに限界が来る。

 

紅音「!」

緊急避難のスキル『反射舞踊』ダンシングエスケープ

 

 このスキルを使うとどんな危機的状況でも避難する事ができる。そのため紅音は無数の槍から抜け出す事が出来る。

 

川内(スキルを使われた......どこに......)キョロキョロ

紅音?「......」

 

 川内がどこに居ようが関係ない。あるスキルを使えば確実に反撃出来るのだから。

 

やり返すスキル『反撃必殺』カウンタースナイプ

倍のダメージを受ける代わりに三倍のダメージを与えるスキル『壊死三倍化』トリプルンネクロティック

 

川内「なぁっ......?!」 

 

 無数の槍が川内の体を貫く。

 

川内「グゥゥ」グググッ

 

 口から大量の血が出てくる。川内は力を振り絞り後ろ腰にある長方形のケースに手を伸ばす。

 

川内(最後の切り札だけど......仕方ないね)

 

 ケースから1本の注射器を取り出し、それを首に注射する。

 

川内「かっ......た............」ニッ

 

 そこで川内の意識は途切れる。

 しかし次の瞬間

 

紅音?「!?」

 

『時間帯』が解除されたかと思うと川内を眩いばかりの光が覆う。

 

遺言を残すスキル『死んでなお健在』ダイイングメッセージ

 

 『死んでなお健在』は遺言を残し、それを実行するスキルだ。それがどんなむちゃぶりな遺言でも必ず実行される。例えばそれが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『紅音』を呼び出す事でもだ。

 

?「ごめんな川内」

紅音?「!?」

紅音「迷惑をかけちまってな」

 

 先ほどまで川内だけが居た所に突如として紅音が現れ、川内をお姫様抱っこの様に抱えている。

 

紅音(『巣食いの雨』)

生命を与えるスキル『巣食いの雨』ファフロッキーズ

川内「う、う〜ん」

川内「はっ!」ガバッ

 

 川内は何事もなかったように目覚め、傷も全て完治している。

 

紅音「お目覚めはどうだいお姫様?」

川内「あ、紅音?」

紅音「川内の遺言を聞いて海の底から舞い戻ってきたぜ」

川内「よ、よかっ――」ガクッ

紅音「川内?」

川内「スゥ......スゥ......」

紅音(傷は治っても疲れは取れなかったか......)

紅音「海風」

海風「はい」

紅音「川内を頼んだ」

海風「分かりました」

 

 そう言うと紅音は振り向く。

 

紅音「川内を可愛がってもらったお礼をしなくちゃぁなぁ......偽物」

偽紅音「ッ!」

 

 紅音の声には相当の怒気がこもっており顔もとても人にも見せられない様な顔になっている。

 

紅音「圧倒的な実力の差......思い知らせてやるよ」

偽紅音「!?」ビクッ

紅音「どうした? 来いよ。ご自慢のスキルを使ってなぁ」ニィッ

偽紅音「ッ!」

 

 偽紅音は『背中這わせ』を使い紅音の後ろへ回る。しかし

 

紅音「......」

偽紅音「!!」ジタバタ

 

偽紅音は顔を鷲掴みにされ、紅音の指先に徐々に力が入り「ミシミシ」と言う音が鳴る。

 

紅音「スキルを使えよ。俺はスキルを使わねぇ。さぁ、どうした?」

偽紅音「!」ガクガク

 

 紅音の目には光が無く、偽紅音はすぐに察した

 

「勝てない」

 

 スキルを使おうにもスキルを使うには一度頭の中で言わなければならない。しかしアイアンクローの激痛によりそんなもの考えなれない。

 

紅音「ふんっ」

 

 紅音は軽く腕を動かし、偽紅音を放り投げる。

 

偽紅音「......!」

 

 偽紅音は頭を抑え悶絶している。しかしすぐに顔を上げる。それは治ったからではなく、恐怖を感じた為に瞬発的に顔を上げたのだ。

 

紅音「今から始まるのは戦いじゃない......一方的な虐殺だ」

偽紅音「!!?!??!」ゾワッ

 

 偽紅音の本能が大音量で「逃げろ」、「殺される」と訴えてくる。しかし偽紅音の足は恐怖のあまりひどく震え、使い物にならない。

 紅音は一歩一歩確実に近づいてくる。

 

「ヒタッ」

 

 また一歩近づいてくる。偽紅音にはそれが嫌に遅く見え、それが余計に恐怖心を煽る。

 

紅音「......立て。楽に殺しては川内に示しが付かないだろうが」

 

 偽紅音の目には紅音が何か人ならざる何かに見えた。




 マジ怒な紅音さん。強い(確信)
 川内さんは無事死亡フラグ回収。そして復活。スキルは何でもありです。

 川内の使った注射器の中の液体には紅音のスキルが付与されています。そしてこれを注射する事でスキルが一定時間使えるようになる代物です。『死んでなお健在』の場合はスキルを使い終えるでの一定時間ではないです。
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