色々規格外な提督と元ブラック鎮守府   作:薪音

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少しシリアスあります


鉄拳ってレベルじゃねーぞ

 迫る弾丸を難なく避ける偽紅音。

 

「カチッ」

偽紅音「!」

 

 AKの弾倉が空になったのを察した偽紅音は響に一直線で駆けてゆく。

 

響「やっぱり君は偽物だ」

 

 後ろ腰に付けていたホルスターから黒く巨大な拳銃を抜く。そこは偽紅音の死角となる所だ。

 

偽紅音「!?」

「バキン!」

 

 虚をつかれた偽紅音は避けえる間も無く、その弾丸が命中し顔半分が吹き飛ぶ。

 

偽紅音「!?」

響「君が深海棲艦の類なら、その傷を癒す事は不可能だよ」

偽紅音「......?」

響「その体で正体を確かめるといいさっ」

偽紅音「ッ!」

 

 再び放たれた弾丸を避けた偽紅音は海面を飛び、響に拳を放つ。

 

響「あたらんさ」

偽紅音「!」

 

 響は後ろに仰け反ると同時に拳銃を空高く投げ、そして拳を回避しそのまま両足で突き出された偽紅音の腕を掴み上半身を上げ、手を掴むと

 

「ゴキッ!」

偽紅音「ッ!?」

 

偽紅音の肘を曲げてはいけない方に曲げる。そして響は一瞬バランスを崩した瞬間に掴んでいた手を今度は海面につけ、

 

響「フッ!」

偽紅音「!?」

 

そのまま回転し偽紅音を後方に投げる。

 

偽紅音「ッ!」

響「......」パシ

 

 なんとか着水に成功した偽紅音が響の方へと視線を移す。しかし

 

響「......」

「バキン! バキン!」

偽紅音「!」

限界を超えて戦うスキル『馬鹿者には限度がない』ピークアウトフール

運動力学無視のスキル『非学者論に負けず』ドクターアゲインスト

 

 偽紅音は膝をついている状態から、無動作で横に移動する事で銃弾を回避する。さらに響との間合いを詰めるために立ち上がるが、速度が0から一気に最高速度へと加速する。

 

響「......」

 

 しかし響はそれを見切ったがあえて避けない。そして尋常では無い速度で放たれた拳が響の顔に当たると同時に、首を拳の速度以上で後ろに回転させる事で拳の威力を消すと言う化物じみた芸当をやってのける。

 

偽紅音「!?」

響「隙」

 

 一瞬動きが止まった偽紅音の顎を蹴り上げる。

 

偽紅音「ッゥ......」

 

 蹴り上げられたと同時に上に跳び、空中で数回回転し、響と距離をとる。

 

響「時間をかけてる場合じゃないんだよ。そろそろ

 

 

 

 

本気で行かせてもらうよ」

 

 その言葉と同時に響が一瞬何重にもぶれたかと思うと

 

偽紅音「!?」

 

偽紅音の顔面に激痛が走る。そしてそれと同時に後方に吹き飛ぶ。

 

偽紅音「!??!!?」

 

 偽紅音は顔に負った傷をスキルを使い治そうとする......が、傷は治る気配が無い。

 

響「私は川内や海風の様に甘く無いよ。紅音と同じ姿だからと言って手加減はしない」

偽紅音「ッ!」

響「さっきも言ったけど君が深海棲艦の類ならその傷は絶対に治らない。理由はかn......おっと。想像より速いな」

金剛「バアアアアニングゥ! ラアアアアブ!!」

 

 その大声と偽紅音の頭部に強烈な拳が直撃し、頭が弾け飛ぶ。

 

?「毎回の事だけど......どう殴ったらそうなるクマァ?」

金剛「私は普通に殴ってるだけデース!」

響「相変わず馬鹿力だね」

金剛「響! 久しぶりデース! 鍛え方が違いマース!」

偽紅音「ッゥ!」頭再生

防御不可能のスキル『たどたどしい拳』ビギナーズハードラック

乱れ撃ちのスキル『溜息呵成』ノンストップハウス

予想不可能な一撃のスキル『奇想憤慨』ミスアンガースタンド

 

 偽紅音の拳と蹴りが1番手前に居た金剛の身体へ機関銃の如く放たれる。しかし

 

偽紅音「......?」

 

手応えはある。だが、何かがおかしいと思い、攻撃を止める。

 

金剛「もう終わりデスカ?」

偽紅音「!?」

金剛「痛くも痒くもナイネ!」

「ズドォォン!」

 

 腹を抉るかの様に放たれた金剛の鉄拳は偽紅音の内蔵を破裂させ、さらに遥か後方の上空へと簡単に吹き飛ばす。

 

金剛「2人は下がってるネ。私1人で十二分過ぎマース」

響「回復のスキル発動してるから、それだけには気お付けてね」

金剛「所詮は回復デース。不死じゃないならno problemデース!」

 

 クラウチングスタートの姿勢になった金剛は水飛沫を上げながら、驚異的な加速をしながら走り出す。

 

響「2人が来たってことはもう1人は?」

?「あぁ、あいつは『そっちは貴様ら2人で問題ないだろう? 私は元凶を潰してくる』と言ったから途中で別れたクマ」

響「元凶? あぁ、道理で途中まであった視線が無くなったわけか」

?「多分そいつクマ」

 

 

 

 

 今から数分前にさかのぼる。響と偽紅音が戦っている所から数10km離れた海上にて。

 

ビスマルク?「......」

五十鈴?「......」

皐月?「......」

?「......」

 

 パイプを咥え、腕を組み、仁王立ちして3人と対峙している1人の女性。3人の顔には少しだが焦りの表情? らしきものが伺える。

 

?「堕ちたものだな」

五十鈴?「なンでスッて?」

?「ふっ。最近の死体は言葉も喋るのか? これは驚きだ」

五十鈴?「ッ!」

皐月?「落チ着いテ五十鈴さン。僕と五十鈴サんじゃどウ足掻いテも勝てなイ」

?「お喋りな死体共だ。死体はおとなしく土の中で寝てるんだな。いや、貴様らの場合は海底だな」

ビスマルク?「......」

 

 ビスマルク? は十字架の形をした剣を抜き、構える。

 

?「元戦友......いや、元家族だ。私の手で引導を渡してやろう」

「パキパキ」

ビスマルク「!」

 

 パイプを咥えた女性の足元から徐々に氷が広がっていく。

 

?「ハァー」白い息吐き

ビスマルク?「......」

?「なに、貴様らはどうせここで殺られるんだ。全員でかかって来い」

五十鈴?「ッ!」

皐月?「ココはビスマルクさん二任セよウ」

ビスマルク?「!」

 

 ビスマルク? は一気に距離を詰める。そして2人の間で激しい戦いが始まる......がそれはまた別のお話。

 

 

 

 

 そして時間は戻り、現在。

 

偽紅音「!?」

 

 金剛の拳の全てが必殺の一撃。それが息をする暇もなく偽紅音の身体を捉え、当たった所は次々とはじけ飛ぶ。それは偽紅音の回復力を遥かに上回っている。

 

金剛「もう終わりにさせてもらいマース!」

拳でスキル切り裂く『薄霧拳』スライスナックル

 

 連撃によりの偽紅音が使えるスキルが次々と切り裂かれ、使えなくなる。

 

金剛「これで終わりデース!」

 

 金剛の渾身の一撃が偽紅音の腹部に巨大な風穴を開ける。

 

偽紅音「......」ガクッ

 

 膝をついた偽紅音は徐々に海中へと沈んでいく。

 

金剛「他愛もないネ」

 

 金剛はそう言うと、自分が来た方向へと猛スピードで走り戻る。

 

 

 

 

 

紅音「......これはどういう状況」お姫様だっこされてる

利根「おぉ! 気がついたか!」紅音を抱え中

紅音「これは......礼を言った方が良い感じ?」

利根「礼は吾輩では無く今から来る者に言うのじゃな」

 

 軽く話すと利根は紅音を下ろす。

 

紅音「利根」

利根「なんじゃ」

紅音「タバコ持ってるか?」

利根「タバコか? ラッキ○ストライクならあるぞ」

紅音「それは勘弁だな」

利根「ハッハッハッ! 冗談じゃ! 吾輩は煙は吸わないから持っとらん」

紅音「そうだったな......持ってたかなぁ」

 

 紅音はそう言うと、ポケットに手を入れる。その時

 

海風「......」スッ

 

海風が指に挟んだタバコを紅音の口に近づける。

 

紅音「そう言えば持ってたな」

海風「はい。私は吸いませんが、戦地へ行く時は必ず持って行ってます」

紅音「取り敢えずありがたく吸わせてもらうぜ」

 

 口にタバコを咥えると、海風はZippoライターを片腕だけで点火させる。

 

紅音「スー......フー」

紅音「不味いねぇ相変わらず」

響「やぁ紅音」

紅音「来てたのか」

響「色々大変だったけどね」

紅音「?」

?「響だけじゃないクマー」

紅音「明日雪降るなこりゃ」

?「失礼だクマ」

紅音「もしかして第1艦隊全員集まったの? 今回の大規模侵攻」

?「一応集まったクマね」

紅音「横須賀方面楽そうだな」

?「すぐ終わったクマ」

紅音「ショーランドの方はどうだった?」

響「まぁまぁだね。有象無象がいくら集まっても一緒さ」

紅音「かっこいい事言いますね」

響「紅音も本気を出せば、すぐに終わるだろうに」

紅音「俺が本気出したら地球持たないだろーが」

響「そんな事言ってたらいつか足元すくわれるよ」

?「違いないクマ」

紅音「大丈夫だ、問題無い」

?「慢心しまくりだクマ」

紅音「なに、少し心にゆとりを持っていた方が良いってものさ」

?「ゆとりを取りすぎだクマ」

紅音「それよりさ」

?「?」

紅音「他に誰来てるよ?」

?「戦艦が2人来てるクマ」

紅音「逃げるか」

?「良い奴だったクマ」

響「骨は拾ってあげるよ」

利根「葬式にも出てやるぞ」

比叡「飛龍さんにも伝えておきますね」

紅音「これは酷い」

 

 その後、この辺の海域で鬼ごっこが起こったとか起こらなかったとか......。

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

艦娘A「なんだあいつは!?」

?「......」

艦娘B「は、泊地に連絡を!」

艦娘C「ダメです! 応答ありません!」

艦娘A「クソッ! 全速力で撤退すr「キャアアアアアア!」 C!」

 

 艦娘の1人がその巨大な蛇の様な艦装の口に挟まれたまま海面に何度もぶつけられる。

 

艦娘B「これ以上犠牲を出させる訳には行きません! 今のうちに......えっ」ガッ

「ゴキッ」

 

 艦娘の1人が今度は本体に首を360度回転させられ絶命する。

 

艦娘A「な、なんだ貴様は」

?「......私ハ代行者ニシテコノ戦イヲ終ワラセル調停者」

艦娘A「この戦いを終わらせる?」

?「全テノ艦娘、深海棲艦。ソシテ全テノ人類ヲ滅ボシコノ戦イ二終止符ヲウツ。ソレガ私ノ使命」

艦娘A「何を言って......!?」

 

 そいつが口を開けると青白いエネルギーの様な物が、口に集まる。そして

 

艦娘A「貴様は......本当に

 

 

 

 

レ級なのか?」

 

その言葉が終わると同時に、その艦娘の居た所とその遥か後ろにあったもの全てが『破壊』された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おまけ

 

明石「うわぁ......凄い事になってますね」

 

 佐世保鎮守府の正面海域に仁王立ちしている、ケニアントロプスに搭載されている望遠機能により紅音と偽紅音の戦いを高みの見物をしている明石。しかしケニアントロプスの足元は、紅音達の隙を見て抜けてきた深海棲艦の残骸が山の様になっている。

 

明石「この戦いのデータを分析、解析してケニアンちゃんに学習させればこの子はさらに高みへ行けます......!」

明石「いや、ケニアンちゃんだけじゃなく、私の部隊そのものがさらに強化されますね!」

明石「後は紅音にさえバレなければ......大丈夫。妖精さんにはお菓子で口封じしてます! 明石に隙はありません!」

 

 盛大なフラグを建設した明石であった。




 この度は投稿が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。遅くなった言い訳としましては最近リアルが忙しいからです。今年は仕事納めまで、忙しいのが続くので投稿頻度が下がるかと思います。申し訳ありません。









 次の章は再び艦娘の心を開くために紅音が頑張る章です。鬱展開等は少なくする予定ですが、予定ですのであしからず。
 あと設定集的なものは断念するかもしれません......その時は後書きにてお知らせしたいと思います。
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