色々規格外な提督と元ブラック鎮守府   作:薪音

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着任初日-食堂-

 3人と合流した後、大淀の案内で執務室の前まで来たのだが

 

紅音「ここは中世の貴族の部屋かなにかですか?」

大淀「い、一応執務室です」

紅音「oh」

 

執務室の扉は見事に装飾されており、いくつか宝石が埋め込まれている。

 

紅音「この扉外して宝石だけ売りましょうかね?」

大淀「鎮守府の予算額の倍近くになりますよ」

紅音「今の予算額だと鎮守府の修理代でなくなりそうだからな…」

比叡「と、とりあえず入りましょう」

 

 そう言うと比叡が扉を開ける。そうすると再び目を疑う光景が目に入る。

 

4人「…」

大淀「ははは」苦笑い

 

 白と金色の壁に、家具も同じく白色と所々に金色がある家具の数々。そしてその中でも特に目に入るのは

 

利根「なんで暖炉があるのじゃ」

 

壁にある暖炉だった。

 

紅音「…」スタスタ

 

 紅音は無言で部屋に入り電話をとる。そうするとどこかに電話する。

 

紅音「にちか?」

にち『先生かどうした?』

紅音「本営にある俺の部屋の家具持ってきてくれ」

にち『なぜに?』

紅音「佐世保鎮守府の執務室は中世の貴族の部屋だったよ」

にち『そういう事か…ちょっと考えさせてくれ』

紅音「わかった」

にち『あいつらを説得するのか…命の危険があるんだが…』超小声

紅音「なにか言ったか?」

にち『いや何でもない、まあ頑張るよ』

紅音「?」

にち『早くても明日だな』

紅音「わかった」

にち『んじゃな』

紅音「おう」

 

 そうして電話を終了する。

 

川内「家具はいつ届くって?」

紅音「早くても明日だってよ」

川内「じゃあ今日はこの部屋のままかぁ…」

4人「ハァ」

大淀「?確かに執務室にはふさわしくないですが良いじゃないですか」

海風「違うんですよ大淀さん」

比叡「その…私たち育ちがあまり良くなくてですね」

利根「こういう部屋は落ち着かんのじゃ」

紅音「まぁ、そう言う事だ」

大淀「?紅音さんは分かるとして、なぜ艦娘である4人が?」

 

 大淀の疑問は最もだろう。艦娘は本来工廠で妖精さんによって作られるか、海域でのドロップのみだ。育つのは鎮守府であり、鎮守府が貧しいなんとことは0に等しい。しかしそれは今、現在の話だ。

 

大淀(もしかして言ってはいけない事言っちゃいましたか?)

紅音「…大淀はいつ艦娘として生まれた?」

大淀「約3年前です」

紅音「なら知らないのも無理はないな」

大淀「?」

紅音「それより鎮守府を案内してくれないか?」

利根「そうじゃな、着任したからには部屋の場所などを知らないといけないからの」

大淀「分かりました」

紅音「あぁ、大淀さん案内する前に1つしてほしい事があるんだけど」

大淀「なんでしょうか?」

 

 紅音は部屋にあった時計を見て

 

紅音「夕飯の時間に艦娘達を食堂に集まるように放送してください」

大淀「確かに着任挨拶しないといけませんからね…分かりました」

紅音「ありがとうございます」

 

 

 

 

放送後

 

大淀「それでは案内しますのでついて来てください」

4人「了解」

紅音「まずはどこに?」

大淀「近い順から行くので、会議室、資料室、トレーニングルーム、食堂、工廠ですかね。その間にも色々ありますけど主要施設だけでいいですか?」

紅音「はい」

川内(今の時刻はちょうど昼時…食堂でなにもない事を祈ろう)

紅音(食堂に行く時間がいつになるかだな問題は…)

利根(最初の3つは問題じゃないんだがのぉ…)

比叡(実質食堂が1番最初ですよねこれ?)

海風(最初の3つ説明するところないですからね…)

大淀「紅音さんと川内さんは何時までその服装なんですか?」

紅音「俺はこのまま」

川内「着替えてくる」

 

 

 

 

5分後

 

川内「着替え終わったよ」

紅音「それでは案内よろしくお願いします」

大淀「紅音さん、せめて制服羽織ってください」

紅音「了解です」

 

 大淀にそう言われ服には手を通さずに羽織る。

 

紅音「行きましょう」

大淀「ハァ…分かりました」

 

 大淀は案内を開始した。

 

 

 

 

15分後

 

大淀「次が食堂ですね」

紅音「分かりました」

紅音(1時10分…なんとも言えない)

 

 そして少しあるき食堂が見えてきた。

 

利根「かなりボロボロのようじゃが…」

比叡「扉で中の様子は見えませんね」

紅音「結構声するんだけども」

川内「ドンマイ…」

海風「でも食堂の現状を見るのは大切ですよ?」

紅音「そうだが、流石にこの数で入るのは多くないか?」

利根「じゃあ誰を連れて行くのじゃ?」

紅音「実際俺1人で行くのがいいんだが、ガラス突き破る時に川内と一緒に来たからな。ここは川内を連れて行く」

大淀「あの私は?」

紅音「大淀さんはここで待っていてください。少しでも艦娘達の素の反応を見る場合、大淀さんが居ると見れないかもしれないので」

大淀「分かりました」

紅音「行くぞ川内」

川内「了解っと」

紅音「4人は見えない所に居ろよ?」

4人「了解」

 

 そう言うと4人は距離をとった。そして紅音がドアノブに手をかける。

 

「ガチャッ」

 

扉があく。

 艦娘達の視線が一気に紅音の方に来る。

 

紅音(想像以上に居たんだが)

 

 食堂内には20人ほどの艦娘達が居り、全員が食事の手を止めこちらを見ている。紅音が前にいるため川内はまだ見えていないようだ。

 

紅音(普通に入るか)

 

 紅音は食堂内に入りその後に川内も続く。そして紅音と共に入ってきた川内にも視線が送られる。そしてちらほらこんな小声だが喋り声が聞こえてきた。

 

?「あれ川内型の川内さんじゃない?」

?「なんで新しい提督らしき人といるのかな?」

?「きっと弱みを握られてるのです」

?「かわいそうに…助けてあげるべきよ」

紅音(やばい泣きそう)

 

 紅音は知らなかった。この時後ろの川内が艦娘達を睨んでおり、一部の艦娘がその目に震えていたことに。

 

紅音(確か本営と同じで給糧艦の2人と鳳翔さんが作ってるはずだよな?渡された資料を見た感じだと)

 

 紅音と川内はどんな食事なのか見るために調理場兼配給場に向かう。

 

紅音(まぁ、予想はつくんですけど)

川内(この手の鎮守府だと食事は…)

 

 2人は目的の場所についた。

 

紅音「すみません」

 

 そう言うと1人の女性が出てきた。

 

?「あ、…新しい司令官の方ですね…?何用でしょうか…?)

紅音(あの元気な間宮さんもこうなるのか…)

紅音「食事をしたいんですけど」

間宮「え?でも人間である司令官さんは燃料や弾丸などの資材食べれるんですか?」

紅音&川内(やっぱりね)

紅音「…」チラッ

川内「…」コクッ

紅音「じゃあ2つください」

間宮「え?え?」

紅音「あの〜?間宮さん?」

間宮「えっあっはい!」

紅音「2つください」

間宮「分かりました。すぐお持ちします」

 

 そして間宮は調理場へ向かっていった。

 

紅音(後ろが少し騒がしくなってる気がするのは気のせいだろうか)

川内「紅音無茶しすぎだよ?私ならまだしも」

紅音「1度食ってみたかったんだ」

川内「はぁ」

 

 2人が喋っていると2つのおぼんを持って間宮さんが出てきた。

 

間宮「お待たせしました」

紅音「ありがとうございます」

 

 紅音は間宮さんからおぼんを2つ受け取り何があるのか見る。

 

紅音(燃料のスープに弾薬6つか。それが川内の方も同じか)

紅音「川内どこに座る?」

川内「どこでもいいよ」

紅音「1番困る返答をありがとう」

紅音(じゃあどこに座ろうかね)

 

 紅音が周りを見て座れそうな所を探していると。

 

川内「あそこに座ろうよ」

紅音「どこでもいいんじゃ…なるほど、あそこに座るか」

 

 そこには1人の艦娘が座っており、こちらを見てお辞儀をしていた。

 そして2人はその艦娘の座っている席まで来て腰掛け、おぼんをテーブルに置く。

 

紅音「君は神通だね?」

川内「久しぶり神通」

神通「はい私が神通です。お久しぶりです姉さん」

 

 その艦娘は川内型2番型の神通。川内の妹にあたる。

 

川内「なんで神通こっち見てお辞儀したの?」

神通「あれは一応お誘いのつもりですけど…」

紅音「なんで誘ったの?」

神通「今回の提督は信用できそうだったので…」

紅音(信頼じゃなくて信用か…まぁ、そりゃそうか)

川内「なんでそう思ったの?」

神通「入って来た時に提督の事を悪く言ってた艦娘を睨んだ時と…」

紅音「え?睨んでたの?」

川内「うっうん、まぁね」

紅音「」

川内「つ、続きは?」

神通「この食事を頼んだ時と、その後2人が話してるのを見て決断しました」

川内「よかったじゃん紅音」

紅音「そうだな」

紅音「じゃあ食事するか」

 

 そう言うと2人は手を合わせ、いただきますと言い食事を始める。

 

川内(紅音どうやって食べるんだろう?)

 

 川内はそう思い燃料を飲みながら横を見ると。

 

「ゴクゴクゴク」

 

 上を向き燃料を一気飲みしている紅音の姿だった。

 

紅音(やばいなぁ…これは思った以上に来るなぁ)

川内「!?」

艦娘達「!?」

紅音「ふぅ…」

 

 紅音はスキルを一切使わずに燃料を飲み干した。艦娘達はさっきより騒がしくなっており、川内は紅音がスキルを使っていない事に気づき青ざめていた。

 

紅音(やばいぞぉ…流石にきついなぁ…)

 

 紅音は今度は弾薬を3つずつ掴み粉々にして粉薬の様に飲む。

 

紅音(早く…食べ…て…回復…しねえ…と)

 

 そして最後の弾薬も粉薬のようにして飲む。

 

紅音(『蘇生組織』+『頭薬物』)リピーターキッチュ+ハードラックストア

 

 紅音は蘇生組織により死んだ細胞やダメージをうけた臓器の蘇生を開始する。さらに頭薬物は本来毒薬物を司るスキルだがそれを上手い事使い体に入った毒を消した。

 

紅音(流石に死ぬかとおもっt…)

 

 紅音は隣から悪寒を感じ川内の方を向く。

 

川内「…」ハイライトオフ

紅音(目に光がない…これはやばい…めっちゃ怒られる)

 

 川内は残っていた資材をすぐに食べ、おぼんを間宮さんに渡し、紅音を引きずりながら食堂を出ていった。

 

艦娘達(なんだったんだ…)

神通「ふふふ」

 

 

 

 

廊下

 

 そこでは紅音が正座をして川内に怒られている姿があり、それを聞いた利根たちも参加し、紅音を叱っていた。

 

紅音「でもですね、一応ちゃんとした理由がですね」

川内「なに?言ってみて?」

紅音「本来あいう時は俺が艦娘達から食べてる資材を捨てるように言って、俺が料理をふるまうのが普通だと思うけど」

利根「そうじゃな」

紅音「俺はそれダメだと思うんだよね」

比叡「なんででしょうか?」

紅音「まずここの艦娘達はあれが食事だと完全に思ってると思うんだ。それをいきなり捨てろって言われて見たことない料理が出てきたら、俺が艦娘だったら確実に食わない」

海風「?」

紅音「そうだな…わかりやくす言うと。和食でも洋食でもどっちでもいいから食べてたとするだろ?それを1度も見たことない人間が急に来て、今食ってるの捨てろ、て言われたらどう思う?」

比叡「なに言ってるんだろう?と思います」

紅音「そして捨てたら1度も見たことない民族料理が出てくるわけだ」

川内「見た目にもよるけど確かに食べないね…」

利根「じゃあこの艦娘達はずっと資材を食べるのかの?」

紅音「なんのために昼ではなく、夕飯の時に集めたと思う?」

4人「?」

紅音「…まず俺が昼飯を食堂で食べたのは何10人もの艦娘達が見たんだ。そして夕飯の時に、昼は俺がご飯食べさせてもらったから今日の夕飯はお礼にと俺が作った。といえば自然な形で艦娘達の前に料理が出せるだろう?」

利根「なるほどのぉ…だが毒などを疑って食べない艦娘も出ると思うがのぉ」

紅音「それは大丈夫だ。確実に食べてくれる艦娘が大淀と神通の他にもう1人いる」

大淀「明石ですね」

利根「なぜ明石なのじゃ?」

紅音「工廠に行けばわかる」

紅音「説教は終わりかな?」

川内「うん、もういいよ」

 

 紅音は立ち上がる。

 

大淀「じゃあ工廠に向かいましょう」

 

 6人は工廠に向かっていった。




 料理を最初っからふるまうなどのssは見たことありますが、資材を食べたssって作者は見たことないですね。次回は工廠と着任挨拶です。
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