友人帳の世界に転生しました!   作:まるくら

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第2!

何だかんだで登校初日だぜ。そして校舎の中だぜ。

 

知識検索で分かったことなんだけど、どうやら俺は夏目達の通っている高校に転入生として行くことになるらしい。

何組になるんだろうな・・・。

確か、夏目と西村と委員長は2組で、田沼と北本は1組、多軌は5組だったよな。

最初から誰かと同じクラスってのも面白そうだけど、元々違うクラスで、段々関わってくってのも面白そうだよな。

まぁもっとも、転生者には・・・いや、ファンには良くある事だと思うんだが、本人を前にするとテンション上がりすぎて喋れなくなるとかあるから、段々関わるにしても最初から普通に関わるにしても、まずは自分を落ち着かせることからしていかないといけないかもな。

 

***

 

現在教室の前で待機中。

どうやら俺は3組に転入することになるらしい。3組は確か誰もいなかったはずだから、誰かと会うことはしばらくないだろう。

そういえば、時系列は今どうなっているのだろうか。

原作スタート時なのかそれより前か、もしくは後か。原作関係なしに進む場合もあるかもしれないが原作キャラに会わない事にはどうも判断しかねるな。

一番分かりやすいのは夏目の様子だけど、態々見に行く訳にもいかないし、学校終わってから妖怪達にでも聞き込みをするのがいいかもしれないな。

まぁ、妖力で警戒されることもあるかもしれないが、そこは自分で何とかするしかないか。

 

「転入生の篠田真君です。挨拶を」

「篠田真です。宜しく」

 

とりあえず無難にやっていけりゃそれが本望ってもんだ。

普通に生きて時たま何か良い感じに刺激でもあればそれで充分。

まぁ、現実はそう甘くないのは分かってるから、少し厳しいかもしれないが。

 

***

 

授業が終わって帰宅して、神様が用意してくれたのであろう着物を着て、何か、原作読んでた時に結構見てた布をつけて、知識検索した時に俺の額から鬼の角が出ることを知ったのでそれを出して家を出た。

因みに、角を出している時、というか、妖怪の姿になっている時は普通の人には見えないらしい。

少し勘のいい者に見えるのかは分からないが、少なくとも元々妖怪が見える者にしか姿は見えないだろう。

こんな姿で活動しているのを誰か人に見られるとなんか変な噂が立ちそうだから、こういう機能が付いていたのは好都合だった。

 

さて、聞き込みだが、妖怪達が居るのは大体森とかそこら辺だろうと思って今は森の中にいる。

実は森に入ってからそろそろ1時間経とうとしているのだが妖怪の姿を一度も見ていない。

何か居るような気配はするものの、その気配の位置が探れるほど俺は敏感ではないし、何だかただそこに居るよーって感じの気配しかないから単に俺が探し物が苦手なだけなのかもしれない。

とりあえず、誰か俺の目の前に現れてくれないかななんて淡い期待を寄せてみるわけだが、無理だなこりゃ。

妖怪が近くに居るような感じがしないんだよなぁ・・・。

八ツ原にでも行ってみるか?いや、しかしなぁ・・・夏目がまだ八ツ原に行っていないのなら意味がないしなぁ・・・。

 

「お兄さんだれ?」

「!?」

 

突然後ろから声をかけられたもんだから驚いて肩を跳ねらさて後ろに振り返る。

誰も居ない。

 

「そっちじゃないよお兄さん。下、下」

「ん、あー悪い」

 

声に従って下を見てみれば小学一年生程度の身長の子供が2人。なんか角生えてないかコイツら。同類・・・って可能性は低いだろうし鬼の妖怪なのか?

 

「お兄さん妖怪なの?人なの?気配が妙だけど」

「俺は半妖なんだよ。お前らは?」

「「僕/ボクらは水鬼。双子だよ」」

 

水鬼・・・って確か水が操れるんだったか?なんか、スゲー強そう。だって水操れたら魚釣りとか火消しとかに便利そう。・・・不味いな、俺の発想力の無さが露呈してしまう。

 

「半妖なんているんだね。ボク、初めて見た」

「口調も声も似てるから正直どっちがどっちなのか判別出来ねぇんだけど、名前は?」

「僕は千歳(ちとせ)

「ボクは百歳(ももせ)、お兄さんは?」

「そうだなぁ・・・んじゃマコってことで」

「マコ、ね、よろしく。どうせなら口調もそれっぽくしといた方がいいと思うよ?半妖ってバレると面倒臭そう」

「助言ありがとよ」

 

やっぱあれか?妖怪っぽい口調って言ったらニャンコ先生のあの口調だよな・・・。妖怪って夏目の所に名前を返してもらいにいくような奴以外は大体上から目線で高圧的だし。

 

「ボク達マコについて行っても良い?最近祓い屋が活発なんだ」

「僕達じゃ到底かなわないから1人でも多く仲間が居た方が太刀打ちできるんだけど」

「そういうことなら、喜んで。よろしくな?」

「「ありがと、よろしく!」」

 

子供って元気いいのな。いや、まぁ、妖怪の見た目からは年齢なんてそう判断できるものじゃぁないんだが。なんというかこう・・・話し方と雰囲気が?見た目通りに子供なんだよな。

さぁて妖怪モードといきますか!慣れないうちはそのまんまポロリと俺の口調が出てきそうだけど、俺の演技力を舐めるなよ・・・舐められるような演技力しか持ち合わせてないけどな。

仕方ないだろ!俺の親は女優でもなければ怪盗でもないんだ!あんないくつもの人を演じてる某小さな名探偵やその好敵手の怪盗殿みたいな演技が出来るわけないじゃないか!そもそもの根本的なものが一般人レベルだしな!下手したらそれより劣ってるかもしれない!あれだ、こう・・・スペック的なもので。色々と、節約術とか料理とか。駄目だ負けてそうな所しか思い浮かばない。


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