友人帳の世界に転生しました!   作:まるくら

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第6!

登校初日から初めての休日。

 

「「ねぇねぇ、散策行こうよ!」」

 

目をキラキラと輝かせてこちらに強請ってくる双子。どうやら双子は家の中でゴロゴロするよりも外に出るのが好きらしい。

精神的におっさんみが出てきた俺からしたら外出って少し億劫なんだけどな。

まぁ、双子に強請られたら大抵のことならNOなんて言わねぇけど。

 

「急いで準備するからちょっとまっててな。」

「「はぁーい!」」

 

うん、いい返事だ。

急いで着替えて顔に布をつけると妖怪モードに切り替える。

切り替えって大事。これやらねーで妖怪っぽい・・・なんつーの?高圧的な?口調?してたら俺ただのヤバい奴だからな。

俺そんなのヤダー耐えられなーい!

うし、我ながら気持ちわりぃな。

 

「「まだー?」」

「あー悪い!今行く」

 

***

 

「うーん?何か、いつもと違くねぇか?」

 

森について散策を始めてしばらくしてから思った。

なーんか違和感があるんだよな?その正体は分かんねぇけど。

 

「強いて言うならいつもより森が静かかな」

「よく見に来る妖怪達が居ないみたいだよ」

 

なるほど。

つまり俺は奇異の目を向けられるのがもはや普通と化していたと。

何でだよ!視線がないってのが普通の日常だろ!?見せもんじゃねぇよってマジで言いたくなるレベルだわ!言わねぇけど!

 

「んー・・・何か、東の方に固まってるみたいだよ?」

「何かあるのかもね。行ってみようか?」

「東の方って・・・行くのは別に構わないっつーかむしろ行かないと気になるというか・・・何で方向わかったんだ?」

「昨日降った雨の水で頑張った」

 

そうかー。雨の水かー。そんな芸当も出来るのかー。

一応俺保護者的立ち位置にあると自負してたんだけどそこら辺俺いらねーなー。

 

「俺の立場はいったい・・・?」

「何に頭を抱えてるのか分からないけど速く行こう?」

「・・・そうだな」

 

東、東・・・あっちの方って実はまだ行ってないんだよな。双子が鹿やら何やら狩りたいっつーからついつい動物の多い西の方に行っちまって・・・。妖が集まってるっつーから多分夏目絡みだと思うんだけど、はてさて今度は一体何に巻き込まれてるんだか。

うーん・・・。

 

ゴツッ!

 

「イッテ!何だ!?」

 

今上から石降ってきたよな!?

 

「痛い?痛いと言ったか?そうかそうか!ふはは!案外弱いものだな!」

「あぁ?」

「っ、そ、そのような態度をとっても怖くないのだぞ!貴様程度私の策にかかれば一瞬のうちに消し炭になるのだからな!どうだ!恐れ慄いたか!」

 

その声に上を見上げればなんと可愛らしいことか、満天星の花を両手でかかえた小さな少女胸を張っていた。母さんゴメン、俺もしかしたら親バカなんじゃなくてロリショタコンなのかもしれない。

 

「いや?全然恐くないけど」

「なっ」

 

いやだってサイズ感・・・拳大だしな。

 

「その気になればお前くらいなら握りつぶせるぜ」

「ひっ」

 

え、あ、やべ、ちびった。えぇ~ごめん脅し過ぎた。

てか双子、ここぞとばかりに妖がちびったやつを操って遊ぶな。鹿肉の形にするな。

 

「何で石を投げてきた?」

「あ、妖共が囃し立てるから・・・決して喧嘩を売りに来たとかそういう訳じゃないぞ!」

 

つまり度胸試し的なアレってことね。相手が俺だったから良かったものの、他の強い妖怪に同じことしてたら命は助からないだろうな、コイツ。ちっこいし、弱そうだし。

 

「し、しかし、噂では夏目とやらは珍妙な狸を従えていると聞いたが、まさか妖まで従えているのか?」

「え、いや、俺夏目じゃないんだけど」

「な!嘘をつくな!貴様のような妖力の強い者がそうそうに居てたまるか!」

 

居るだろ意外と。そこらじゅうに。

 

「じゃあ、今からその夏目が居そうな所に行くんだが、着いてくるか?」

「いいのか?」

「石投げないならな」

「もう投げないぞ!」

 

まぁ、俺のちょっとした凄みでチビったもんな、お前。

ってか、突然来たもんだから思わず素で話してしまった。妖っぽい口調だぞ、妖っぽい口調。唸れ俺の演技力!小学校の学芸会の記憶を呼び起こす時だ!俺岩の役だったけどな!

 

「とりあえずお前は私の肩に乗れ」

「その口調似合わないぞ」

「黙らっしゃい!身バレ防止のためにはこうするしかないのよ!仕方ないでしょ!双子もそろそろチビったので遊ぶのはやめなさい!」

「「はぁーい」」

 

素直でよろしい。そして俺のオカマ口調はよろしくない。セルフで鳥肌が立ったぜこんちきしょう。

 

「東へ行くぞ」

「「「うん/ああ」」」

 

良い返事だ。

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