シルヴァリオグランドオーダー 作:マリスビリ-・アニムスフィア
何故。
――なぜ
――――なぜ。
何故、自分は、今、戦っているのだろうか。
ヴァルゼライドとしのぎを削り、意志力でのみ戦っている最中、俺はそんなことを考えていた。身体は勝手に動いている。
もはや、その剣戟速度、反応速度、あらゆる全ては己の理解を追い越して久しい。自分で自分が何をやっているのかわからない。
俺は深く、深く、堕ちて行っていた。身体はもはやただの前に進むという意志力で突き進む覚醒装置。既に、己の手をすり抜けてぶっ飛んでいった暴走特急。
故に、沈降する。己の内面へと。
そこには、何かがいた。己の中にいる存在。このグランドオーダーが始まってから、知った何者か。存在するだけで領域を圧し潰すほどの全能の超越者がここにいた。
「来たか」
彼は言った、待ちわびていたとでも言わんばかりに。
ただそれだけで、俺の小さな意識は木っ端みじんに砕け散ってしまいそうになる。
そうなってしまえば、真実終わりなのだと本能的に直感して必死に意志力をかき集めて耐える。
問うことは決まっていた。
「おまえは、いったい」
「ゲーティア」
「ゲーティア……」
「そうだ。かつて、人類を救うべく挑戦した者、その残滓である」
なぜそんなものが俺の中にいるのだろう。俺の中でいったい、何をしているのだろう。
「思考だ。力を失い、今は、傷を癒している。その中で、考えている」
「なにを?」
「人類を救済する方法を」
ゲーティアは、語った。
多くの悲しみ、裏切り、略奪を。
人間と未来に価値はないと結論し、消滅という結果を恐れた。
自己の消滅はもとより、あらゆるものは消滅する、という結末を嫌悪したのだ。そして、終わりある命を前提とした地球の在り方を、恐れた。
憐れんだのだ。
ゆえにゲーティアは創世記をやり直し、死の概念のない惑星を作り上げる大偉業を成そうとした。
「それは、出来たのか?」
「そうであれば、おまえのところにはいないだろう」
「それもそうか」
全ては失敗した。
ただ一人の人間の手によって。
「すごいな……」
「ああ。まったくもってて信じがたい。なぜならば、あの男は、あの女は、ただ生きたいからという理由だけで、極点まで辿り着いたのだ。まさしく英雄だった」
なるべくしてなった英雄ではなく、英雄だったからなったのでもなく。
ただ自分に出来ることを積み上げて、積み上げて、ただ生きるために戦った結果、その偉業はまさに英雄だったということだけのこと。
ただ一人ではできなかっただろう大偉業だ。
「だが、我はまだあきらめられない。我は人類を救いたいのだ」
人類を悪しきように言いつつも愛しており、彼なりに人間のための最適解を考え、人類が持つ死という苦しみをなんとか乗り越えようとした。
その果てに、譲れないものを得た。人間の視点を得た。だからこそ――。
「もはや、死を克服することでの救済は望んでいない。それを人類は望まない。終わりがあるからこそ価値があるのだと理解した」
ゆえに、今度は少しでも人類を良い方向に導く。
自分はどうあっても、人類
「なんで、俺なんだ」
「偶然か、故意か。それは我にもわからない。既に全知は失われている。だからこそ、最後に見た光景が忘れられない」
この世界に入ったその時に見た最後の光景。世界が滅ぶ光景。
「今ならば、あの王の気分が分かった。だからこそ、進むのだ」
世界を救うため。人類を救うため。
「今度はおまえと征くと決めた。おまえならば、世界を救えると信じている。あの子が、選んだおまえならば。マシュ・キリエライトが選んだ
異界の
「俺なら」
「そうだ。我らならば、不可能などありはしない」
「そうかな」
「そうだ。ちっぽけな人間が、ただ一人、皆と力を合わせて神に勝ったのだぞ。ならば、おまえに出来ないはずはないだろう」
「ならばいい。ともに行こう我が
「ああ、ともに行こう、我が
さあ、英雄譚を始めよう。
三人で。
俺と、マシュと、ゲーティアで。
今度こそ、世界を救うための
破壊された人理を修復し、世界を正しい形に戻すために――。
「「行くぞ――!」」
これより先は、新たなる英雄譚。
最も新しき、神話がはじまる――。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
同調成功。
光と光のぶつかり合いにおいて、互いの同意は成った。
出力限界突破。覚醒進化、臨界点突破。光帯集束、装填――。
三千+千年の人類史を束ねた
「なに――」
「行くぞ――」
俺は、全身に光帯をほとばしらせながら吶喊を開始する。何の策もなく、ただ真正面からぶつかる。その速度、さきほどまでの数十倍。
光帯密度、数百倍。覚醒、覚醒、覚醒。変革は止まらない。
「なっ――」
そして、向かったのは、ヴァルゼライドではない。まっすぐに、マシュの下へ、向かうはギルベルト。審判者へと光となって突き進む。
背後からのヴァルゼライドの追撃を加速装置として、ギルベルトへと突っ込んだ。
「マシュ!!!」
「はい、先輩!!」
言葉一つで、良い。
それだけで伝わる。
マシュはヴァルゼライドに、俺はギルベルトへと向かっていく。
それは、決してただの交代などではない。
なぜならば、我らの英雄譚は、三人で形作るものだから――。
「
全力の光帯照射。四千年ほどの人類史を焼き尽くして得られるエネルギーと同等の熱量がギルベルトへと投射される。
光の英雄ならば防ぐだろう。だが、だからどうした。たった一人の英雄が、二人の英雄に勝てる道理などありはしない。
ギルベルトは、罠を張った白夜の星を解放した。三百六十度、己の武器からすらも受ける衝撃。滅多打ちのようにボコボコにされるが、それでも得物はだけは手放さない。
胆力で痛みを、吹き飛んでいく肉片を繋ぎ止めて、さらに左手を伸ばす。
「
光帯は、全てで八つある。総質量にして、数千年分の人類の営みと同量。その熱量、エネルギー量は、個人が耐えられる限界をはるかに超過している。
それを扱う己ですら、刻一刻と蒸発の兆しがあるのだから、それを真正面から二本分も受けたのだから、耐えられるはずもない。
「あぁ、なんという――」
彼とて、人間なのだ。いかに
むしろ、四千年×2という熱量攻撃を受けても、数分も耐えた時点で、人間をはるかに超えている。だが、最後には欠片も残さず超高熱量にて審判者は蒸発した。
「次は、おまえだ! 俺たちの英雄譚の前に、敗北しろ英雄!」
「ほう――ならば良し、来い。聖戦の相手として、認めよう。貴様は、まぎれもなく
だが、同じことをしてもヴァルゼライドならば、たとえ塵になったとしても復活する。英星ヴァルゼライド。その本質は星辰体によって構成された存在だ。
ならば、消滅させたところで気合いと根性で復活するのは目に見えている。だからこそ、手繰るのは別の星――。
いざ、輝けよ超新星。
最新の双極星を――。
「
起動する超新星。
大原則を無視する二つ目の星がここに創出する。
「なんだと――!」
そりゃ驚くだろう。俺だって驚いている。こんなことができるだなんて、星辰奏者の説明を聞いた時にはまったく思わなかった。
けれど、最初からおかしかったんだ。俺の能力は、あんなに高くない。まさしく別人だったわけだ。それでいて俺の意識で動いているように見えていたからわからなかった。
集束性:C
拡散性:D
操縦性:AA
付属性:C
維持性:C
干渉性:B
俺の本来のステータスなんてこんなもの。ゲーティアを装填して、借りてアレだ。
だからこそ、相手の驚きは当然だ。まさしく正しく別人に切り替わったわけなのだから。
今まであった技の冴えも出力も消え失せた。
だが――。
――ああ、我らが揃えば不可能などありはしない。
「何を驚く。俺たちは二人なんだから」
俺たちは二人だ。
俺とゲーティアは別人で、別の星辰光を持っているのは当然だ。今まではゲーティアの力を借りていただけのこと。
だからこそ、今発動したのは俺の星辰光。操縦性特化の星辰体に干渉し、意のままに操縦するそれだけの星。どう使うのかも定かではない屑星たる衛星は、太陽があって初めて光を発する。
夜に輝く月のように。
「
「ぐ、ぉおおお――」
星辰体を操る能力。
英星とは星辰体で構成された存在なれば――。
「俺の自由にできないわけがない!」
命令一つで主要な内臓がつぶれて破裂したが、気合いで耐える。
相手が強ければ強いほど反動がでかくなる。相手の抵抗がそのままこちらに返ってくるのだ。
「まだだ――!!」
ああ、そうだろう。英雄ならば、覚醒し、この程度の命令など意志力で抗うだろう。
だから、
「二重装填・人王英星!!」
――行くぞ我が半身よ!
足りないのならば、補おう。
三人で光の道を突き進むのだ。誰かとともに、光の道を。光の道が孤高だなんて誰が決めた。
ゲーティアは知っている。かつて、自らの特異点に集った流星雨の如き英雄たちを。ただ一人が紡いだ絆が、数多の英霊を束ねたのだ。
ならば、英雄譚は決して一人の道などではありはしない。
何人でも。絆を紡いだみんなで歩む道なのだ。
「これが、我らの
増大する出力。燃え上がる身体。光の帯は、人類の歴史を束ねたもの。それを全てエネルギーと変えて、命令へと乗せる。
今も消滅しそうなほどに強烈な反動を気合いと根性で耐える。
「たった一人で人類の歴史に抗えるのならやってみろ英雄!!」
「ぐ――ッ、ぉおおぉおお――!!」
「重ねて命じる、おまえは、ここで堕ちろオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
潰れてはいけない内臓がつぶれた感触がする。もはや内臓はこれだけでズタボロであり、どうして生きているのかわからないほどの出血量に達しているが、英雄は、これでもまだ耐える。
ありえないほどの意志力でヴァルゼライドは自害しようとする体を押しとどめる。その喉に突き進もうとする刃を押しとどめている。
「まだだ」
勝つのは俺だ。
勝利へ向かう望外の意志力がヴァルゼライドの体の自由を取り戻していく。
だが、これで終わりだよ、孤高の英雄。俺たちは、みんなで世界を救いに行く。
「ああ、これで終わりだ。マシュ――」
「はい!!」
放たれるシールドバッシュ。次元断層を付与された盾の一撃が、英雄を捉える。首へと迫る刃の最後の一押しをやった。
その速度は、天を手繰る者で強化して、その最期の一押しがなり、ヴァルゼライドは霧散していく。
「良いだろう。此度の結果は受け止めよう。だが、まだだ。必ずや世界を救うために、俺か必ず来よう」
「ああ、その時は協力してくれると助かる。今回は駄目だったけど、次も駄目だったなんてのはあるはずないんだから」
特異点からヴァルゼライドが消えて、戦いは終わった。どうにかこうにか、特異点は持ってくれたようだ。もしあのまま覚醒合戦なんてしていたら、きっと特異点事ぶっ壊れていただろう。
「そして、これが聖杯か」
輝く欠片。これだけですさまじい量の星辰体を放出していることがわかる。持っているだけで気が狂いそうになるほどだ。
そして、聖杯を手にしたからだろうか。特異点が崩れ始める。
「さて、これからどうしようか」
「本当ならカルデアから帰還の連絡が来る予定でしたが」
カルデアとの連絡はとれない。このままここにいては、消滅に巻き込まれてしまうだろう。
「あの、先輩」
「なに?」
「いえ、呼んでみただけです」
「なんだそれ」
もうすぐ崩れてしまう。全てが白く染まっていく。
「あの、先輩。手を握ってもらってもいいですか?」
「良いよ」
俺で良ければ。
その伸ばされた手を掴んだ。その瞬間、俺は意識を失った――。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「しかし、いまだに目が覚めないとは。これはあれですね。怠惰ですね、どこかの駄狼さんが乗り移りでもしましたかね」
「こういう時はアレですね。お約束という奴で、額に奴隷希望と書いてやったぜ来たれセックス! 僕の童貞をどうかもらってぇ、と腹に書いておきましょう」
「いやいや待てぇえ!?」
誰かの声で、目を覚ます。危うく人生が終了するところだった。社会的に。
「はーい、おはようございます。おねぼうさん。ダ・ヴィンチちゃん工房、本日のおすすめは、全部見せ
「オプションでさくらんぼへの蜂蜜デコレーションもどうですか? かしこまりましたー、にしし」
「いやいやいや、何言ってんの君たち!?」
「ああ、お支払いはマナプリズムでお願いしまーす。QPとかいらなんでぶっちゃけ」
「そうそう強化で稼げるんで、貰えないマナプリの方で。今ならなんと私たち二人を1000マナプリズムで好きにできる」
「ワーオ、お買い得ぅー」
なんだこの
ただわかるのは、これにまともに取り合ってしまったが最後、きっとすかぴんになるまでむしられるということだ。
「おっと、本命の目が覚めたね」
「あ、店長ー、どうです? みんなで4Pとかしちゃいます?」
「ああ、でも店長ってもと男ですよね、ずっと気になってるんですけど、そこんとこどうなんです? 男とヤレるんです?」
「この双子は、いつも通りだねまったく。はいはい、ここはいいから、さっさと工房に言っておきたまえ」
「畏まりましたー」
「はーい。マナプリ弾んでくださいねー」
「それじゃあ、バイバイ、リツカ君。良いことしたくなったらいつでも来てね」
「君可愛いからやすくしとくよ、にしし」
破天荒な双子はそう言って、部屋から出ていった。
そして、残ったのはあとからやってきた、旧暦においてモナリザと呼ばれる絵とものすごく似た姿をした女性だった。
「おはよう、こんにちは、意識はしっかりしているね?」
そこには、モナリザの顔があった。
「えっと、おはようございます。あの、誰ですか……?」
「おや、あまり芳しくない反応。驚かないのかい? 起きたら目の前に絶世の美女がいたんだぜぇ? もっとこう、恋愛小説的に飛び上がって見せるとか、ないのかい?」
絶世の、美女? 誰だ、この女性は――。
というか、なんでモナリザ?
「んー、驚きよりもまず疑いが来るのかー。用心深いのか、それともロマニと同じタイプなのか。まあ、良いか。用心深いことはいいことさ。
――こほん、私はダ・ヴィンチちゃん。カルデアの協力者だよ。というか、召喚英星第三号とか? 商人というか、技術者とかそういった感じさ。ドラえもんと呼んでくれても構わないよ!」
「英星……」
その言葉を聞いて混乱していた記憶が正確に戻る。何があったのかが蘇ってきた。
「そうだ、俺たちは!」
「特異点の消滅に巻き込まれた。でも、こちらで君たちはちゃんと観測していたからね。寧ろ特異点という縛りがなくなったほうがこちらに呼び戻しやすかったほどさ」
「じゃあ、マシュも」
「うん、無事だとも。君より早く目覚めて今頃は管制室だ。君が目覚めてから、マリスビリーが説明をすると言っていたからね。管制室への道はわかるかい?」
「大丈夫です」
「そうか。それじゃあ、私は工房に戻るけど、サボるんじゃないぞぅ。それじゃあね」
そう言って彼女は出ていった。
「なんというか、すごい人だな」
いろんな意味で。
ともあれ、管制室に来いというのなら行くことにする。身体は問題なく動く。反動の影響かまだ内臓とかがおかしいが、それでも管制室に向かうくらいはできる。
管制室に向かうと、そこにはマシュがいた。こちらに気が付くとぺこりを頭を下げて挨拶をしてくる。
「おはようございます、先輩」
「おはようマシュ。無事で何よりだよ」
「はい、先輩のおかげです」
などと互いの再会を祝していたのだが。
「こほん」
咳払い一つ。そこにいた偉丈夫の存在を認識するやいなや、俺たちは背筋を伸ばした。
「ああ、楽にしていてくれたまえ。特異点修復の功労者たちだ。疲れている君たちに鞭打つほど私は無体ではないよ」
マリスビリー所長の言葉に従って休めの姿勢を取る。
「さて、まずは特異点からの帰還おめでとう。君たちのおかげで無事に特異点Aを修復することができた。詳細はマシュから聞いている。随分と大変だったようだがよくやってくれた。ありがとう」
そう言って偉丈夫は頭を下げた。遥かに格上の人物が俺たちのような人物に頭を下げるという事態に、ただひたすらに恐縮するばかりだった。
「い、いえ、当然の義務だと心得ています」
「うむ、その献身にこれからも期待しよう。そして、ここからは悪い知らせとなる。まず、特異点に赴いた48名の
やはり――。
あの場で生存者はいなかった。だとすれば、こちら側に戻っても生存者はいるはずもない。
「ここは、あの事態において君たち二人だけでも帰還出来たことを喜ぶとする。君たちは何ら責任を感じる必要はない。
しかし、問題はここからだ。これを見給え」
彼が示したのはカルデアス。その球体は未だに朱のまま。それはつまりいまだに未来は失われているということにほかならない。
「観測の結果、新たに七つの特異点が発見された。おそらく、これらすべてを修正しない限り、世界は救えないのだろう。
悪いことはこれだけではない。カルデアは現在、どこぞとも知れない特異点へと落下した。幸いなことに内部に異常はないが、外部との連絡は一切できなくなってしまっている」
これは世界が、人理が崩壊した影響であり、ここが最後の楔として機能しているからではないかとマリスビリー所長は予測していた。
「つまり、もはや君たち二人しかいないのだ。だが、私は君たちに対して強制はしない。だが、もし君たちが世界を諦めていないというのなら、どうか、未来を、世界を救うための旅へと赴いてほしい」
たった二人で、この七つの特異点へ赴き、未来のために戦うのだ。
マシュは俺を見ていた。その意思は伝わった。
「――俺に出来るのなら」
「ありがとう。これよりカルデアは、世界を救うための長い旅に出る。これから始まるのだ。人類史を救い、世界を救済する
君にしかできない。だから、期待しているよ、リツカ――」
――今、ここに未来を取り戻す戦いが始まったのだ。
二人の人間が一つの器に入っていた場合、星辰光はどうなるんでしょうねぇ。
原則一つだけど、今回は、まったくの別人が一つの器に入っているということから、二つの星辰光を使えるという荒業にしましたが、そういう設定なのだと思っておいてください。
じゃないと、到底あの光の英雄と覚醒合戦で決着なんぞ尽きませんから。
それから、気持ち悪すぎるんだよギルベルト。
なんで、私自身が読み返したら吐きそうになるんだよ、こいつの台詞……。
ともあれ、これから楽しい人理修復の旅の始まりです。
まずはじめは、フランス。
第一特異点 邪竜百年戦争 オルレアン。
「どうして本気にならないんだよ、ピエール。おまえが本気になれば出来るはずだ! 人類の可能性は無限に広がってるいるんだよォ ヒャハハハハ!!!」
「すまない、ファヴニールがおかしいのだが、オレの見間違いだろうか、すまない……」
とばっちり食らいまくりのすまないさんなのであった……。