その運命に、永遠はあるか   作:夏ばて

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一応DOD3のストーリーを覚えている限り要約します。
確かこんなようなお話でした。

1:西暦900年ぐらいのイベリア半島で大地震が発生し現代と分岐、どこかからモンスターが転移してくる。
2:色々ありゼロ(薄紅)が処刑、死の直前に人類滅亡機構『花』に寄生される。
3:事実を知ったゼロが破壊を試みるが防衛プログラムが起動し、花が分裂。ワン~ファイブとなる。
4:ゼロは唯一『花』を駆除できる竜種であり、自称最強のミカエル先生を仲間に。
5:1は同じく竜種のガブリエラを仲間に。


四十話

結論を先に述べると、暫定的な処置として合奏部に居座らせてもらうことになった。

いいように使われている感は否めないが、こちらとしても合奏部を利用して駄賃を強請ろうと企てているのだから文句は言えまい。

 

場所は室内ではなく屋外、シオンは女子寮付近の中庭の木陰で胡坐を組んで総譜を眺めていた。

 

指揮者が見ている総譜は、オーケストラの全楽器が記載されている。

音部記号の混在は当たり前で、移調楽器までもが加われば楽譜が読める人間でもスコアリーディングは困難を極める。

 

こういった論理的な作業を嫌うシオンも、頭に叩き込まなければタクトを飛ばせないため、楽器の運搬などはそっちのけで譜面と睨めっこしている。

 

「ちょっとあんた」

そんな時に近寄ってきたのは、先ほどシオンと合わせた、周りからりっちゃんと呼ばれている少女だった。

 

「譜読みに悪戦苦闘中だから手短にしてくんない」

 

「まさかこの短時間で暗譜するつもりなの?」

 

「んなわけあるか。とりあえず要所要所覚えて、後から詰めていくんだよ」

 

てっきり力仕事をサボっていることを叱りに来たと思っていたが、どうやらそうではなかったか。

外で練習をするために楽器や椅子を運び出した生徒たちは、アルフィンの指示に従いセッティングを開始していた。

 

「野外では室内より耳に届く音が拡散するから、本番と同じ環境で定期的に練習をする……。よく考えたわね」

そんな様子を横目で捉えるりっちゃんは納得したように呟いた。

 

下町のオーケストラは真夏の陽光の下での大合奏を成功させた。

学園祭での発表も野外に簡易ステージを設置してやるそうだ。

反響板どころか天井すらない広い空に音が溶けていくという経験を述べたところ、今に至る。

 

「独学にしては基礎は踏襲しているのね」

 

「長い白髭がダンディな宮廷付き作曲家のじいちゃんにちょこっと教わっただけで、他に特別なことはしていないさ」

 

「は?」

事実だけを伝えると、りっちゃんは急に固まった。

と思いきや、全身を震わせながら叫んだ。

 

「それってまさか名誉宮廷楽長じゃないのっ!」

 

「確かそんな称号を与えられていたようないないような。あと静かにしろ。こんな至近距離で叫ばれちゃ鼓膜がやぶれちまう」

 

「大声で叫びたくもなるわよ!宮廷付き音楽家を率いる長よ!そんな崇高な人と関りを持ってるって、世の中不公平よ!」

 

「勝手に嘆いてろ」

 

これまで経験してきた数多くの仕事の中に、音楽堂での接客や機材運びがあった。

一応女王陛下直々の依頼なので、宮廷音楽団の演奏会の手伝いをすることも少なくはなく、本番の直前に行われる通し稽古――所謂ゲネプロでは一番バランスよく聞こえ、オーケストラ全体を見渡せる一階席ど真ん中という特等席で楽しんだこともある。

 

そういった経緯から髭もじゃのおじいちゃん指揮者から色々教わったわけなのだが、りっちゃんは何とも言い難い挙動で羨ましさと悔しさを表現していた。

 

「ところでりっちゃん部長よ、他の曲目は?」

オーケストラにおいては、遅くとも演奏会の半年前までには曲目を決める。

基本的には序曲、協奏曲、交響曲という組み合わせだが、無理して難易度の高い交響曲に挑戦してしまうと悲惨な目にあう。

 

序曲と協奏曲でいくのが妥当だろうと思っていると、りっちゃんは気まずそうに目を逸らした。

 

「………部長さんや、まさかこの時期になっても曲が決まってないなんて言ったりしねえよな」

 

「き、決まっていない!でも夏休みに追い込めば、レパートリーをもう一曲ぐらい増やすことなんて容易いわ!何か文句ある!?」

言い訳を取り繕うのではなく開き直られると責める気にもなれなかった。

 

「ま、そこら辺は適当にヴァイオリン協奏曲で誤魔化せばいいだろ」

 

「ヴァイオリン協奏曲で誤魔化す?どういうこと?」

 

「ソリストが一人で主旋律を導く協奏曲なら、ソロの格好が付きゃバックのオケが不完全でも様になるんだよ。どうせこの曲も完成してないんだろ?」

そして楽譜から一枚引っこ抜き、ひらひらと靡かせる。

 

「ちとばかしソリストの技量頼みになっちまうズルい裏技みてーなもんだが、時間をかけずに形にするならこの方法が最善だ。いいよな」

あまり提案したくなかったソリストによるゴリ押し演奏法。

 

報酬が支払われる演奏会ならまだしも、プロフェッショナルではない集団の演奏なんて技術的な失敗なんて恐れずにデカい音を出して楽しむべき。

 

しかし富豪名家に生まれたお嬢様方が学園祭という大舞台で醜態を晒したら、過保護な親父共から責任を追及されるのが指揮者のポジションだ。

発表をやめる逃げ道すらない状況でその場しのぎでもやるしかないのだ。

 

「分かった。けどあんたが望むような腕前を持つヴァイオリン弾きはうちの部にいないわよ」

四の五の言っていられないことは良く理解していたようだ。

 

「なら部外から引っ張ってきてやっから、学園最高のヴァイオリニストを紹介しろや」

分数楽器と呼ばれるヴァイオリンは、身体の大きさに合わせてサイズを変える金食い虫の楽器である。

 

ある程度裕福で、家長が音楽教育に理解のある過程でないと金銭的に困難を極めるが、ここは金持ちの巣窟王立士官学園。

部活に入っていなくとも、物心覚える前から弓を構えていた経験者なんていくらでもいそうだ。

 

なので期待してりっちゃんに問いかけると、

「あそこにいるのが、多分うちの超絶技巧奏者」

不服そうな面持ちでシオンの背後を指さした。

 

指し示す方を追っていくと、りっちゃんが示していたのは学び舎の屋上。

目を凝らしてじっくりと観察してみると、遠眼鏡を用いて賑わっている合奏部を遠巻きから眺めている人影が見えた。

 

「近所の同年代が楽しそうに遊んでいるのを、物陰から羨ましがる不器用な子供のようだ。哀れなり、ミスぼっち選手権殿堂入りことセリスティア・ラルグリス」

その不審な輩はセリスだった。

 

「アレは誘っても無駄よ。一昨年も昨年もヘルプで頼んでみても駄目だった」

 

「どうせ『短期間でも騎士団とオケは両立できません』とかぬかして拒否ったんだろ。これだから堅物は嫌だねえ」

既に勧誘を試みているのなら諦めるしかない。

 

本人としては参加したいのは山々だけど、二足の草鞋は履けないから拒否をしているといったところか。

まあ別に候補者なら他にもいそうなので説得したりはしないが、これをネタに今度いじれるだけいじっておこう。。

 

そろそろ部員の準備も整ったみたいなので、総譜を拾い上げてから最後に目の端でさりげなく屋上を見ると、こちらの視線に気づいてしまったのかセリスの姿が消えていた。

恥ずかしいところを見られて部屋に閉じこもり、不戦勝になればラッキーかも、なんて考えて頭を掻くシオンが指揮棒を手のひらでくるりと回して歩き出す。

が、誰よりも熱意をもって部活動に取り組んでいるりッちゃんはその場から動かない。

 

「待って」

独白のような言葉がシオンの足を止めた。

数秒の沈黙を挟んでからくるりと身体を回転させると、陽光を反射させる金管の輝きに一瞬目を奪われた。

 

「まだ聞いてないことがある」

噛みしめるようにして、少女はゆっくりと呟いた。

シオンが手にした白い指揮棒に視線を向けながら。

 

突如として耳に蘇ったのは、オーケストラについての数多くの疑問に対して、親切に答えてくれた楽長が振ったとある前奏曲だった。

今にもぽっくり逝きそうだった老人の力強いタクトが、四管編成の華やかな音楽を構築していた。

 

特等席からその後姿を拝見していたシオンは、何十もの演奏家が一つになって曲を作り上げることはとても楽しそうだと思いを抱いたが、その安易な想いはすぐに否定された。

 

とんでもない資質を持つ、天才の領域に入る宮廷音楽家達の怯える顔が飛び込んできたからだ。

来る日も来る日も、同じような顔をし続けていた。

指揮者は最初と最後以外は客席に背を向けている。

舞台に上がり老指揮者と対峙しなければ分からない何かがそこにはあった。

だがシオンにその資格はない。

 

だから問うてみた

一体彼らは何に恐れを抱いているのかと

 

「どうしてあんたは――」

「ねーしおりん、もう皆待ちくたびれてるよ!」

遮ったのはティルファーの呼び声だった。

 

「おっけー、今行く」

マレットを振り回して呼んでくるティルファーに向けて、指揮棒を振ってシオンが返す。

 

新手の催しものとでも思ったのか、ぽつぽつとギャラリーの姿も確認できたので、シオンは立ち止まっているりっちゃんに練習開始を促すと、怒っている感じをにじみ出しながら横を通り過ぎる。

 

「指揮者ってのは、理想の音楽を構築するためには、いかなる手段を用いても許される生き物だ。自身の解釈を表現するのに必要な人材が、例え極悪非道の犯罪者であろうと団員として迎え入れる」

そのすれ違いざまに、思い直したように言い捨てた。

 

「理想を追求するためには、団員の統率なんて二の次になるんだよ。だからこそ、指揮者に代わってオケを引っ張る担い手が必要になるんだ」

 

「それがあんたが求めるコンマス?まさかとは思うけど……」

 

「ほれ行くぞ。時間がねーんだから一分一秒を噛みしめて励めよ」

命を削ってい出している。

そう表現するのにふさわしい音は、コンサートマスターにしては攻撃的すぎる。

やはり主旋律を演奏して和声的にリードする1stヴァイオリンこそがオケの中心だ。

 

 

「ところで『三和音』はマジで楽器出来んのか?下手だったら容赦なく摘み出すぞ」

カツカツカツと、譜面台を叩いて注目を集めた後の第一声はそれだった。

 

「むっ、いくらしおりんでも言っていいことと悪い事があるよ。これでも結構歴は長いんだから!」

 

「Yes, 私たちがシャリスの実家に転がっていた楽器を触れてから、もう長い時間が経ちましたが」

 

「私たちは『三和音』として世界を周ろうと誓い合ったあの日のことは一日たりとも忘れたことはない」

 

「いや、お前らの結成談なんて知らねえよ。なんか地味に出来そうだからさっさと始めんぞ」

向かって右側、最前列にはヴィオラのシャリス、正面の木管一列目にはフルートのノクト、そして最後尾にはティンパニのティルファー。

 

ノクトはフルートっぽい。

うまく言葉にはできないがノクトにフルートは似合っている。

 

シャリスは……アレだろう。

ヴァイオリンと間違えてヴィオラを触っちまったパターンだ。

 

ティルファーは簡単そうだからティンパニってノリだろう。

絶対に、賭けてもいい。

 

叩けば音でるでしょ!みたいなアホな理由でティンパニを選んだに違いない。

というか普通にティンパニが転がってる家って凄い。

金持ちとは恐ろしや。

 

補足で説明をしておくと、構造上見当違いな言葉をかけられやすい打楽器。

 

特にティンパニという楽器は、一打一打がオーケストラのリズム全体を左右し、コントラバスと並ぶ音楽を支える屋台骨である。

 

演奏が失敗に終われば第一に責められるのが指揮者、第二にコンサートマスター、そしてその次にティンパニストがあげられるなど、別名第三の指揮者とも呼ばれるほど影響力は半端ない。

 

あまり華やかさはないが、仮にティンパニスとが暴走すれば、指揮者とコンマスが全身全霊を以て修正しなければ取り返しがつかなくなるので注意が必要だ。

 

それほど大きな楽器である事実を、ティルファーに伝えても余計な緊張を与えてガタガタになるだけなのは目に見えている。

 

中途半端なティンパニストのせいで全体の足並みが揃わなくなることもあるが、そういうときこそ指揮者の腕の見せ所である。

本来ならば、コンマスに押し付けてやりたい役目ではあるが、任せられる適任者がいないのだから腹を括るしかない。

 

「んじゃ、手始めに一回通してみるか」

それぞれのレベルを把握するためには通しで聞くのが手っ取り早い。

その後は改善点を指摘して個人練習へ移る――そう計画を立てていると。

 

「シオン、彼女も混ぜてあげて」

 

「ま、混ぜてほしいなんて一言も言っていません。私は微塵も興味ありませんから、この手を放してください!」

 

「あなたも素直じゃないわね。意地ばっかり張ってると幸せが逃げるわよ」

そんな声がギャラリーの奥から聞こえたため、シオンは上げかけた指揮棒をおろした。

正直笑いがこみ上げてきそうにもなったが、表には決して出さずに平静を装ったまま二人の乱入者、サヤカとセリスを迎え入れた。

 

「おう嬢ちゃん。屋上で切なそうにしているところを、うちの姉上様に発見されたのか?」

サヤカのお節介スキルに引っかかり、この場まで連れてこられたセリスは反応らしい反応を示さなかった。

 

恥ずかしそうな照れくさそうな、そんな表情でシオンからそっぽを向いている。

首からぶら下げている遠眼鏡の存在が実に奇妙である。

 

「どうだ皆、学園最強セリスティア・ラルグリス様が手を貸してくれるそうだが、異論がある奴はいるか?」

そこでシオンは仰々しく部員たちに判断を仰いでみると、想像した通りの歓迎ムードが出来上がった。

多忙を極める『騎士団』の長が正規のメンバーとして加入することなんてあり得ず、この時限りの助っ人だとは誰もが理解はしているだろうが、外野のギャラリーまでもが大いに喜んでいた。

人望が厚いのなんの。

 

「皆さん落ち着いてください。参加するにしても今は手元に楽器がありませんので……」

弱気な言い訳で逃げられるとでも思ったのか、セリスの主張は跡形もなく消し飛ぶことになる。

 

「どうぞ」

 

「きゃっ!」

気配を消して背後をとったアルフィンが声をかけると、驚いたセリスが飛び上がった。

胸に手を当てて大きく深呼吸をするセリスにお構いなしに、見覚えのあるケースをアルフィンは押し付ける。

 

「こんなこともあろうかと用意をしておきました」

あまりの手際の良さに声も出ないといった様子のセリスは棒立ちのまま自分の愛機が眠っているヴァイオリンケースを受け取った。

 

「室内楽にしか触れてないせいで、この小規模編成にすら合わせる自信がないなら無理強いはしないが?」

明らかな挑発。

たったそれだけの台詞が、セリスにいらざる刺激を与えてしまったようだった。

 

 

 

 

 

オーケストラなどのアンサンブルで通し練習をするということは、個人的な問題は既にクリアしていなければ話にならない。

新入生を除けば昨年の発表で演奏した曲であるため難なく音は出せるとは思っていたし、最低限の指導はされていたようで、新入生にもその一曲だけは叩き込まれていた。

結果として音楽になっていたわけだ。

 

「なんだ。想像してたよりも巧くてビックリだ。やるじゃねえかお前ら」

お世辞抜きにそう言うと、楽器を下ろした面々は自然に顔を綻ばせた。

 

耳が肥えている一般大衆に聞かせたら何とも言えない表情をしそうな演奏ではあるが、本当に下手であれば聞くに堪えない、聞いているだけで呪われそうになるレベルになるので、彼女たちが見せた演奏には及第点を与えてやるべきだと思う。

 

「ただし調子にのったら成長は止まるってことを忘れるなよ」

しかしまだまだ改善の余地が残っていることには変わらない。

 

「じゃあまず、今の演奏で最も見逃すことができない問題点、分かった奴はいるか?」

発言を求めるも、皆が皆周りの様子を伺うばかり。

間違っててもいいから何かしらの答えを言ってほしいものだ。

 

「学園最強。気付いたことは?」

 

「私ですか?」

急に指名されたセリスは大きく目を見開いた。

 

舞台に上がる人数が多くなるオーケストラでは、譜面台を二人で使い、その一組をプルトと呼び、客席に近いほうから表、裏となる。

第一ヴァイオリンの最後尾の、楽譜捲りを担当せず、かつ目立つ表にセリスを座らせたのはシオンなりのやさしさであった。

 

「中盤部分に差し掛かるまで、ほんの僅かに走っていた。ような気がします」

セリスにしてははっきりとしない言葉から自信のなさが伺えるが、大正解。

 

「そうだ。耳に届く音が拡散しやすい野外だと若干テンポが速くなりがちだ。時間とも思えない僅かなタイミングだが、そのズレからオケは暴走していくからな。もっと周りの奴らの音に気を配れよ」

走ってしまうことが別段悪いことではない。

 

そのままの速度で突き進むか、修正を試みるかの見極めが重要なのであり、今回は一番音が通るトランペットのりっちゃん部長に半拍にも満たない時間を抑えてもらうことで、徐々にそのテンポに引きずらせ軌道修正をかけた。

 

全体的な課題を洗い出した後は、パート別の指摘を行っていく。

 

「――次に木管。ここはなまじ弦五部と金管が揃ってる分、足りてない木管が埋もれがちにだ。前傾姿勢で吹いてちゃ音は響かない。姿勢を正して顔を上げればもっと良くなるはずだ。何か質問は」

 

「「「ありません」」」

 

「元気でよろしい。最後にティルファー」

 

「はい!」

 

「演奏中にやにやしながらこっち見るな。まじうぜえ。それだけ」

 

「全く関係ないところで怒られたっ!」

期待を裏切れた、とでもいうようにティルファーが素っ頓狂な声を上げた時だった。

学園の正門方面から歩いてきた寮母さんがギャラリーの後方で足を止めると、シオンに向け。

 

「沢山のお花が届いているけど、シオン君が注文したのであってる?」

クルルシファーの依頼で得た報酬で購入した草花がようやく到着したようだった。

空き状態の煉瓦花壇を持て余してあったので、勿体ない精神が働き無駄な大人買いに至ったのだ。

 

レリィには頼んだけれど、残念ながら学園の運営予算からは出してくれなかった。

そのせいで財布の中身はすっからかん。

合奏部の臨時顧問でせびる予定ではあるが、報酬など微々たるものだろう。

 

そろそろ大きな事件が起きてくれなければ、破産してしまう。

個人的にはどこからともなく湧いてきた終焉神獣が学園で暴走する、みたいな大規模な事件を希望する。

 

早速花植え作業にとりかかろうと用具一式を取りに行こうとしたシオンだったが、数が数であるため一人だと明日に持ち越されることは明白だった。

 

「花壇整理すんの手伝ってくれよセリスティア」

そこでセリスティアに助けを求めた。

 

「あなたの仕様に付き合う義理はありません」

学園では男嫌いで通っているセリスは難色を示した。

真意はどうであれ、対立いている今は過度に馴れ馴れしく接するよりも、突き放しておいたほうがいろいろと都合がいい。

 

「へー。そんな態度とっちゃうんだ」

 

セリスにそっぽを向かれたシオンであったが、僅かに口角を上げて指を鳴らす。

すると茂みを飛び出してきた一匹の子猫。

シオンは足元にすり寄ってきた子猫を抱きかかえた。

 

「皆に言いふらそうかな。ねー」

セリスティア・ラルグリスの威厳を一発で木っ端みじんにする弱みを握っているシオンによる脅し。

対するセリスは絶句である。

空いた口がふさがらないとはまさにこのことだった。

弱みを握られてしまっているセリスは、学園で威厳を保つためには要求を呑むしかなかった。

 

 




6:妹5人が5つの国を平定中に化け物と遭遇。ガブが魔獣化(自我崩壊)し何とか駆除。
7:ゼロとミカエルが妹をぶっ殺しに本拠を正面突破するもガブリエル強すぎて返り討ち。ゼロを庇った先生が消滅。
8:半年後?、怪我が治ったゼロと生まれたミハイルが殴り込み。
9:5と3を殺害。4をミハイルに喰わせ『花』パワー吸収?
10:ガブリエルをミハイルが、1をゼロが殺す。
11:残った『花』ゼロをミハイルが音ゲーで封印。
12:その後はミハイルの日記にて。

以上がDエンド
この作品はDエンドベースにしています。

変更点は次話のあらすじで。
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