ハイスクールストラトス 風紀委員のインフィニット   作:グレン×グレン

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初手から原作とは少し違う展開になってまいりました!

さて、イッセーの悪魔の転生はうまくいくのか!?


旧校舎のディアボロス 2

 

 

 

 

 

 

 

 その日の夜、レヴィアと一夏は所用を済ませてから蘭の報告を受けて駒王学園に来ていた。

 

「まさかと思ったけどやっぱり堕天使だったか。イッセーくん大丈夫だろうか」

 

「蘭も無事みたいだし、たぶん大丈夫だと思うけどな。クソッ! 堕天使の連中はなんで一般人を殺すような真似を・・・」

 

「どこの国でも似たようなことはしてるさ。いつ押されるかわからない核ミサイルの発射スイッチを壊すだなんて、僕たちのところだってやってるとは思うけどね」

 

 そう話し合いながら、二人は足早に学園の敷地内を歩いていく。

 

 向かう場所は旧校舎。そこにリアス・グレモリーが存在した。

 

「無事だよねイッセー君?」

 

「大丈夫かイッセー!」

 

 半ば飛び込むようにして目的の場所に入った二人の視界に―

 

「うぉおおおおおおお! ハーレム王に、俺は、なる!!」

 

 目を輝かせて決意を表明するイッセーの姿があった。

 

「・・・ていや!」

 

 レヴィアは躊躇なくドロップキックを叩き込んだ。

 

「痛い!? 何するんですかレヴィアさん!!」

 

 当然イッセーは悲鳴を上げるが、しかしレヴィアは聞く耳を持たずにその腕をひねる上げる。

 

「人が心配してるのに、何を暴走しているのかな君はぁ?」

 

「い、痛い痛い痛い! 誰か助けてぇええええええええ!!!」

 

 旧校舎中に、イッセーの悲鳴が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 唐突だが、神話とか宗教とかの大半は、実際に存在している。

 

 神、悪魔、堕天使、妖怪、仙人、龍、魔物。

 

 あるといわれながらもその存在を疑問視され、一部では創作とすら思われている者。

 

 北欧神話しかり、ギリシャ神話しかり、中国神話しかり。古くから歴史に存在する神々のほとんどは、生存しているかはさておいて実在する存在だ。

 

 当然聖書の教えの天使や悪魔や堕天使も存在しており、彼らはかつては覇権をめぐって血みどろの争いを続けてきた。

 

 その裏で信仰を奪われてた神話体系はそれを奪い取るべく隙を伺う、そんな冷戦状態が今も続いていた。

 

 その中でも、悪魔というものは弱体化をしている勢力の一つである。

 

 長きにわたる聖書の教えの三大勢力の争いにより、純血の悪魔の大半は死んでいった。

 

 挙句の果てに、その死亡した悪魔の中には、悪魔を統率する四大魔王も含まれていた。

 

 生存した悪魔たちは残存した悪魔の中から最強の四人を選んで新四代魔王として担ぎ上げ、戦争続行を訴える元四大魔王とその賛同者を追い払い、何とか生き残ることに成功した。

 

 だが、その弱体化のスキをついてほかの神話体系や宗教が動く可能性はいくらでもある。

 

 それに対抗するべく、悪魔はある一つのアイテムを作り出した。

 

 悪魔の駒(イーヴィル・ピース)

 

 多種族を悪魔に転生させる能力を持ったそれにより、上級悪魔たちは自分たち直属の下僕悪魔を用意し、それによって戦力を増やしていた。

 

 人間界のチェスになぞらえたことが原因で、チェスのように互いの眷属を競わせるレーティングゲームという娯楽も生まれ、そして一種の模擬戦として本格的にはやっていくことにもなる。

 

 それによって活躍した転生悪魔は中級から上級へと昇格することができることもあって、転生悪魔は悪魔にとってなくてはならないものへとなっていた。

 

 そして、それと同じように天使や堕天使も戦力を復活させるべく動いていた。

 

 そのうちの一つとして、聖書の神が作り出したある力を利用するものが何人も生まれ出ていた。

 

 神器(セイクリッド・ギア)。聖書の神が人に与える特殊な力。

 

 そのほとんどは人間界で役に立つ程度の力で、明確な意味で自覚するものは少ない。だが、一部には異形たちと真正面から渡り合えるだけの力を持つ者がおり、そういった能力の持ち主が転生悪魔となって昇格するという話も大きかった。

 

 だが、その神器は必ずしも人に利益を与えるとは限らない。

 

 神器に適合することができず、体を病む者もいる。力にのまれ、悪逆非道に興じる者もいる。そして、力を制御できず暴走して悲劇を生み出すものもいる。

 

 兵藤一誠は、三番目になると堕天使に判断されたのだ。

 

 人間のままではいずれ大きな被害を生み出すと判断された以上、悪魔や天使といえどうかつに手を出すのは困難だった。

 

 だが、人間以上の力を手にすれば制御できるかもしれない。

 

 ゆえに、リアス・グレモリーは悪魔の駒を使ってイッセーにこう誘いをかけたのだ。

 

「あなた、私の下僕にならない?」と。

 

 もちろん普通の高校生であるイッセーは戸惑ったが、しかしある情報を聞いて手のひらを返した。

 

 それは、上級悪魔になったときの特典や特権。

 

 上級悪魔になれば、同じように悪魔の駒をもち自分の眷属を作ることができるようになるということ。

 

 そして、上級悪魔の中には自分の眷属悪魔をハーレムにしている者がいるという事実。

 

 それを聞いて、イッセーは一の二もなくうなづいたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセーくんらしいことだねぇ」

 

 あきれ半分関心半分で、レヴィアはそうつぶやいた。

 

 冷静に考えると恥ずかしくなったのか、イッセーも少し顔を赤くして弁解を試みる。

 

「いや、だってハーレムですよレヴィアさん! 男なら一度は憧れるって、なあ織斑?」

 

「いや、俺はあんまり」

 

「なんでだよ!?」

 

 あっさり一夏に否定されて、イッセーはどうしたものかと困り果てるが、蘭はそれを見てため息をつく。

 

「無理ですよイッセー先輩。一夏さんは枯れてるところありますから。すわれてますし」

 

「蘭!? そ、それは言うなって・・・」

 

 一夏はその言葉に慌て始めるが、しかしイッセーは全然動じなかった。

 

「ああ、レヴィアさんに食べられてるのか二人とも。んなこったろうとおもったよ」

 

「そうなんです。レヴィアさん、眷属は一度は性的に食べると決めてて・・・すごくて・・・いつの間にかずるずると・・・」

 

 すごく遠くを見始める蘭に微妙い同情心を覚えるイッセーだが、彼としては願ったりかなったりなのでまああまり深く同情はしない。

 

 とはいえイッセーとしては同性とエロいことをするのはノーサンキューなので、そういう意味では同情するべきな気もしてきた。

 

「ってことはやっぱり俺と一夏は穴兄弟なのか。よろしくな、兄弟!」

 

「うっせえよ!」

 

 思わず怒鳴ってしまう一夏だが、しかし赤い髪の少女たちの笑い声が聞こえて我に返った。

 

「あなた本当に色欲が豊富なのねぇ、レヴィア」

 

「いいじゃんかリアスちゃん。多少強引な手は使ったけど、同意の上だよ、同意の」

 

 そう親しげに言葉を交わすリアスとレヴィアを見て、イッセーは首を傾げた。

 

「あれ? そういえば二人は友達なんですか?」

 

「ああ、そうなんだよ」

 

 それにこたえるのは新しい人物。

 

 リアス・グレモリーの騎士(ナイト)、木場祐斗だった。

 

「新旧の魔王血族だからね。そういう意味では結構一緒にお茶をしたりしてるんだよ?」

 

「お茶菓子にご相伴には預からせてもらってます」

 

 戦車(ルーク)である塔城小猫もそれにうなづいた。

 

 むぐむぐと羊羹をほおばりながらなので、説得力がある。

 

 この二人のお茶会の茶菓子なのだから、実に高級で美味なものが出たのだということはイッセーでもわかった。

 

「あ、小猫? 口に羊羹ついてるよ」

 

「そう? ありがと」

 

 と、一年生同士で仲睦まじい様子を見せている中、茶葉のいい香りが部屋中に漂ってきた。

 

「あらあら。お茶が入りましたけどお代わりはどうですか?」

 

 これまたリアス・グレモリーの眷属悪魔。女王(クイーン)の駒を担当する姫島朱乃が紅茶を運びながらニコニコと笑顔を浮かべて入ってくる。

 

「一夏さんもどうぞ。いい茶葉が入りましたわ」

 

「あ、ありがとうございます、姫島先輩」

 

「そんなつれないですわね。朱乃でいいですわ」

 

 と、朱乃がより自然な笑みを浮かべながら一夏に紅茶を入れる。

 

 その様子がふと気になって、イッセーは蘭に耳打ちした。

 

「なあ、もしかして朱乃さんって・・・」

 

「一夏さんが気に入ってるみたいです。一夏さんって巻き込まれ体質だからいじりがいがあるみたいで」

 

 と、蘭はため息をつきながら羊羹をぱくつきだした。

 

「いいの? 蘭ちゃん織斑のこと好きだろ?」

 

「一夏さんはフラグメーカーなんで、もう何人かぐらいはあきらめてます。それに、今の朱乃さんは単にかわいがってるだけですから」

 

 意外と冷静な対応に、イッセーは蘭に感心する。

 

 堕天使とのもめ事の際においても冷静な対応をしていたし、彼女もだいぶいろいろな経験をしてきたのだろう。

 

 そして、それを自分もすることになるのだろう。

 

 ついさっき、冷たい目を向けてきた夕麻のことを思い出す。

 

 彼女のように殺気を向けて本当に殺そうとしてくるものと、自分たちは戦わなければならないのだろう。

 

 だが、それは当然の代償だ。

 

 ・・・すべてはハーレムを作るため、イッセーは決意を固めてこぶしを握り締めた。

 

 ハーレム王に、俺は、なる!

 




このタイミングで簡単なD×D側の説明をさせていただきました。

まったく世界観の違う二つの作品を混ぜる場合、どうしても説明会が早めに二つ必要なのが難点ですね。
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