ハイスクールストラトス 風紀委員のインフィニット 作:グレン×グレン
というより、原作とほぼ同じ展開です。
VIPルームに転送されたレヴィア達は、その空気に違和感を覚えた。
やけに警護が厳重になっているうえに、微妙な高揚と緊張感が併せ持った雰囲気になっている。
明らかにそれは試合を観戦する者たちのそれではない。どちらかといえば戦闘に参加する前の武者震いみたいだった。
そして、それに戸惑っている者たちもほとんどいない。
「なあ、レーティングゲームってそんな特殊ルールってあったけ?」
「いや、どんなルールだよ」
レヴィアは一夏にツッコミを入れるが、しかしそれはそれとしてツッコミが飛ぶ。
「ああ、ほかの悪魔に襲わせて、両チームどっちが多く生き残るか……とかか?」
「……すごい戦略的な駆け引きが重視されそうですね」
元浜の意見に蘭が息をのむが、しかしレヴィアは首を振った。
「いや、初心者にそんな複雑なルールは出てこないと思うけど?」
「でも、だったらなんでこんだけ戦闘準備万全になってるんですか?」
松田の意見ももっともである。
とはいえ、レーティングゲームでこんなにゲストが戦闘準備を行っている理由がわからない。
そんな風に首をかしげていると、アザゼルがレヴィア達に気が付いて近づいてくる。
だが、その表情はかなり真剣だった。
「ああ、お前らか。ちょうどよかった」
「アザゼル先生。いったいどうしたんだいこの雰囲気?」
これ幸いとレヴィアは尋ねるが、真っ先にアザゼルがしたのは頭を下げることだった。
「……黙っていてすまん。今からここは戦場になる可能性がある」
「「「「「………え?」」」」」
レヴィア達が一斉に首をひねる中、それは起こった。
広大なVIPルームの周囲に、いくつもの転移魔方陣が展開される。
それらはあまりにもいろいろな種類があって即座の判別はできなかったが、その多くには共通点があった。
そして、レヴィアはそれに真っ先に気づく。そしてすぐに表情を鋭くした。
「敵襲だ! 敵は旧魔王派だから気を付けて!!」
言うが早いか眷属全員を覆うように防御結界を展開しながら、レヴィアは鋭い視線をアザゼルたちに向ける。
「これはどういう失態だい! 警備を厳重にするべきVIPルームにこうもたやすく転移魔方陣を展開されるなんて―」
「HAHAHA! それは俺たちが頼んだんだよ」
そう豪語するのは、坊主頭の軽薄そうな格好をした男。
そして、その姿を見てレヴィアは目を見開く。
「須弥山の帝釈天!? ってちょっと待って、それは一体―」
「簡単に言えば誘い込みだ。……ここに旧魔王派がテロを仕掛けてくるのはすでに分かっていた」
アザゼルがそういいながら、すぐにその顔を外野に向けた。
「悪いがリアスたちがヤバイ! 誰かあの結界を抜けて助けに行ける奴はいるか!?」
「ふぉっふぉっふぉ。なら儂が行かせてもらおうかのう」
そう槍をまわしながら言うのは、北欧の主神オーディン。
彼はそういいながらすぐに魔方陣を展開すると、すぐにその顔をレヴィア達に向ける。
「この老いぼれたちが勝手に動いて悪かったの。勝手なことを言うがおぬしらも死ぬなよ?」
「ああもう! あとでしっかり説明してもらうからね!!」
レヴィアは髪をかきむしりながらそういい、そして戦闘体勢をとる。
そして、戦闘が開始された。
そして、レヴィア達はアザゼルと協力しながら戦闘をおこなっていた。
上級悪魔までいる旧魔王派の襲撃をしのぎながら十数分後、通信の魔方陣が展開されてリアスたちが連絡を取ってきた。
『アザゼル! ディオドラが旧魔王派と内通していたわ!!』
「ああ、知ってる。……というより、それは予測されてたんでな」
と、少し言いづらそうにしながらもアザゼルは告げる。
その言葉に、レヴィア達も何度目かわからないが驚愕の表情を浮かべた。
「どういうことだいアザゼル? 一体何が?」
「数日前にヴァーリがイッセーと接触して警告していたからな。その前から調べていた内容と照らし合わせて、ディオドラ・アスタロトは禍の団と内通しているとほぼ確定されてたんだよ」
アザゼルの言うことに、レヴィアは事態を大体把握した。
「なるほど。それで逆にディオドラを利用して旧魔王派を誘い込んだってわけだね?」
「ああ、エサはVIPの神たちと現三大勢力のトップ。旧魔王派はこれを利用して自分たちの箔をつけるのが目的だ」
「んでもって、俺たちは逆に一網打尽にするのが狙いってわけですか……くらえビームぅううううう!!!」
元浜が悲鳴交じりで納得しながら、下級悪魔にビームを放つ。
そんな混戦状態の中、アザゼルは余裕をもって敵を返り討ちにしながら続ける。
「まあそういうことだ。サーゼクスは反対していたが、俺がごり押しさせてもらった。人類統一同盟だけでもやばいってのに、旧魔王派にウロチョロされてたらいつ寝首を掻かれるか分かったもんじゃないからな」
「だからって、なんで朱乃さんや小猫たちまで巻き込む必要があったんだよ!!」
接近してくる悪魔を切り捨てながら、一夏はアザゼルに抗議する。
当然といえば当然だろう。せめて前もって伝えてくれていれば、もう少し対応ができたはずだ。
だが、実際は何も伝えられずに戦闘になり、オーディンを送り込まねば死人が出ていたかもしれない状況。文句に一つも言いたくなるだろう。
それに対して、アザゼルも苦い顔になる。
「俺もそれは懸念だったが、旧魔王派を動かさせるためには情報の出どころは少なくする必要があった。特に織斑やイッセーは顔に出るからな」
「確かに、っていうか一夏君なら自ら打って出てきそうだしねぇ」
それを言われると反論できないという顔でレヴィアはうなづき、しかしそれでも非難の視線をアザゼルに向ける。
「とはいえすこしおざなりじゃないのかい? 事前に乗り込む人員を用意してくれてもよかったと思うんだけど?」
「それについてはこっちのミスだ。ディオドラがここまで強引に動くとは思わなかったし、この結界の強度も想定以上だった」
アザゼルはそういいながら、光の槍を黒い霧に対して放つ。そしてその槍はあっさりとはじかれた。
実はレヴィア達もフィールドに移動しようとしていたが、しかしこれのせいで突入ができなかった。
「結界系神器最強、
「……これ、僕でも苦労するレベルの強度だよ。さすが神滅具」
レヴィアもこれには感心するほかない。
それほどまでの使い手が敵にいるという状況下は、さすがのレヴィアをもってしても頭を抱えたくなるレベルだった。
そして、状況は思った以上に悪化している。
『アザゼル先生! じつは、アーシアがディオドラにさらわれたんです!!』
「なんだと!? あの野郎、まさかと思ったがそこまでアーシアにご執心だったのか」
「そんな! こんなことするような人に誘拐されたら、どんなことされるかわかったものじゃ―」
蘭が息をのむ中、通信越しにイッセーははっきりと言い切った。
『―俺たちが助けに行きますからね』
「まてよイッセー! それ、どう考えても待ち伏せされてるだろ!?」
思わず松田が声を荒げるが、しかしイッセーはひるまない。
『んなこたぁどうでもいい! ディオドラの奴にアーシアを好きにさせれるかよ!!』
『イッセーの言う通りだわ。第一、私たちは禍の団との戦闘許可があるはずよ? 仲間の救出にそれを行使するのは何か問題があるのかしら?』
「それを言われるときついなぁ」
リアスの言い分にレヴィアはどうしたもんかと視線をアザゼルに向ける。
ひと段落ついたこともあり、全員の視線がアザゼルに向く。
そして、アザゼルはやれやれとため息をついた。
「黙って事を進めていた俺が何も言えるわけねえか。……わかった、その代り必ず生きて戻って来いよ!!」
「「「「「「はい、先生!!」」」」」」
その声とともに通信が終了し、アザゼルはさらに続ける。
「そろそろこっちも結界の解析が完了する。俺は行くがお前らはっ!?」
突如言葉を切り、アザゼルは大量に光の槍を面制圧で放つ。
そして、それをかいくぐってISが数機乱入してきた。
それを見て、レヴィアは即座の判断を下す。
彼らを相手にしながらでは、逆にイッセー達を危険にさらす。ならば足止めをする者が必要不可欠。
そして、現状最強戦力は総合的に見てアザゼルだ。
「みんな! ISの足止めに徹するよ!! アザゼル先生は先に行って!!」
「「「「はい!」」」」
レヴィアの言いたいことを皆が理解し、全員が真正面からIS数機と対峙する。
そしてそれを理解して、アザゼルも即座に反転すると、結界の中に突入する。
「お前ら、死ぬんじゃねえぞ!!」
「「「「「はい先生!!」」」」」
今回に関してはレヴィア達はイッセー達とは別口で激戦を繰り広げます。
そして、インフィニット・ストラトスD×Dを見ていた方なら想定できているでしょうが、そろそろ彼女が出てきますよ?