【一応】艦隊これくしょんVSチャージマン研!【完結済?】 作:焼き鳥タレ派
「こんにゃろー!次は覚えてなさいよ!」
「……戦いたく ないのに」
ここは、鎮守府から遠く離れたどこかの海域。
この世界では、いくつかの海域が、深海棲姫という物凄い化け物に支配されていて、
艦娘のみんなはそこの支配権を巡っていつも激しい殺し合いをしているんだ。
ほら、この真っ白な人間みたいな奴も深海棲姫なんだ。
大砲をいくつも装備していて、いかにも強そうなのがわかるだろう?
でも、この深海棲姫はちょっと違うみたいだ。
その日、研はキャロンにねだられてバリカンと共に
スカイロッドで海上を遊覧飛行していた。
「キャロン、こんなことはこれっきりだからね。
提督にも危険だから海には出ちゃだめだって言われてるのに。
ちょっと海を眺めたらすぐに戻るよ」
「だってずっと鎮守府のお部屋にいたらつまんないんだもん!」
「そうだよ研坊。あそこはおいら達の世界より
文明が進んでるのか遅れてるのかわかんないよ。テレビはないけど人間は作れる。
科学の順番があべこべだよ~」
「アハハ、それじゃあバリカンしか作れない僕らの文明の方が遅れてるんだよきっと」
「まぁお兄ちゃんたら、ウフフ」
「言ったなーこんにゃろこんにゃろ」ポカポカポカ
「いてて、悪かった、悪かったよ……あれ?あの島はなんだ?」
「あら本当、無人島みたい。降りてみましょうよ」
「無人島で宝探しですかい?よーし、おいら頑張っちゃうよー」
「しょうがないなぁ、ちょっとだけだよ」
研はスカイロッドを謎の島に着陸させた。白い砂浜、透き通るような青い海。
人の手の入っていない自然の美しさに目を奪われる研たち。
「まぁ、綺麗。ほら来てよかったじゃない」
「うん……あ、あんなところに人がいる」
研が指差した先には、パラソルを差した色白の女性が座っていた。
「この島の原住民かもしれないわ。挨拶してみましょうよ」
研たちは女性に近づいた。
「こんにちは。僕達、スカイロッドで飛んできたんです。この島の方ですか?」
女性は少し驚いたようだが、微笑みを浮かべて答えた。
「わたし 港湾夏姫 みんな そういう ここに 住んでるの うまれた ときから」
「えっ!ということは、あなたは深海棲艦なんですか!?」
よく見ると彼女を取り囲むように砲や飛行甲板が搭載されている。
研は提督の言葉を思い出した。
“研君、海に出るのはいいけどあまり遠くに行っちゃだめだよ、海には深海棲艦っていう
ろくでなしがうようよしていて私達海軍も手を焼いているんだ、だから君達も深海棲艦を
見つけてもチャージングゴーでちょっかいをかけたりしちゃだめだよ、
奴らは人類から海の自由を奪った言わば海のジュラル星人なんだからわかったね
わかったら海に出ようなんて馬鹿げた考えは捨てて部屋で大人しくしているんだいいね”
バタン!
「…… うん みんな そう呼ぶ でも わたし 戦いたくない
みんなと なかよくしたい」
そう言って彼女はうつむく。
「お兄ちゃん、きっと深海棲艦にもいい人がいるのよ。
こんな島にひとりぼっちじゃ可哀想よ。何とかしてあげて」
「あぁ……うん」
「そうだよ研坊、こんな美人が悪い人なわけないよー」
「これ のむ?」
港湾夏姫は歪な器に入ったどす黒い液体を差し出した。
「いりません、それより僕にいい考えがあります!」
「なあに?」
「講和条約を結ぶんです!」
「どういうこと、お兄ちゃん?」
「つまり、この海域は人間とこの人のもの、戦いもしないという約束をするんだ」
「そいつはいいよ研坊!」
「そんなこと できるの?」
「任せてください、僕が提督と掛け合ってきます!」
ビューン!
研達はスカイロッドで鎮守府へと戻っていった。手を振って見送る港湾夏姫。
だが、そんな彼女を茂みの中から見つめる者達が居た。
「おい、聞いたかY18号。あの女、上手く使えば研の抹殺に利用できるぞ」
「ああ。次に研があの女に会った時が、奴の最期だ」
ビヨビヨビヨ……
ジュラル星人達は擬態能力で2人の艦娘に変身。
そして茂みから出て港湾夏姫に話しかけた。
「ちょいとお嬢さん」
「! あなたたち だあれ」
「そう驚かないでよ、あたいら、さっきの研って奴の話聞こえちゃったんだ。
あたいらも講和条約に賛成なんだよ。痛い思いして大砲撃ち合うなんて、もううんざり!
だからこうして手伝いに来たってわけさ」
「よかった 戦わなくて いいのね」
「もちろんさ。あたいの名前は駆逐艦・暴風。こっちは仲間の爆風」
「よろしく。今日はあなたに良い物をプレゼントするわ。ほら、この紫のチョーカー。
カラフルな扇のマークが素敵でしょう?」
港湾夏姫は一瞬嫌な顔をしたが、
せっかくのプレゼントを断っては申し訳ないとさっそく身につけた。
「ありがとう」
「ふふ、着けたね。もうあたいらの鎮守府に行っても大丈夫よ。
それは新しく導入された艦娘の識別章さ。
今から行けばちょうど研の野郎に追いつけるはずだよ」
「すてき! でも あなたたち もってない……」
「ああ……私達はちょっと失くしちゃったのよ。さっきそこのうずしおで」
「そうなの…… じゃあ わたし みんなに 会いに 行ってくる!」
すると港湾夏姫はパシャパシャと海の上を鎮守府目指して走っていった。
その様子を見て変身を解くジュラル星人達。
「ふふふ、あの首輪がリモコン爆弾だとも知らずに間抜けな女だ」
「奴が鎮守府に着いた途端、こいつで研もろとも世界征服の邪魔になる艦娘共も、
ドカンだ」
フハハハハ……!!
孤島にジュラル星人の邪悪な笑い声がこだました。
「研君一体きみは何を考えているんだ。だから海になんか行くなと言ったんだ
姫級の深海棲艦と講和なんかできるわけないだろう、
奴らは人殺ししか頭にないキチガイなんだよ話が通じるわけないじゃないか
君が見たのは蜃気楼かなにかに決まってる、とにかく今度見つけたらちゃんと
アルファガンで射殺するんだよいいね!?」
バタン!
「待ってください、待ってください提督!話だけでも聞いてください!」
「ちくしょー提督の石頭め!」
「どうしましょう、港湾夏姫さん、あんなに楽しみにしてたのに……」
途方に暮れる研達。しかし突如彼らの沈黙をサイレンが破った。
ブオオオン!ブオオオン!
『警戒警報、警戒警報!姫級の深海棲艦が当鎮守府に接近中!総員第一種戦闘配置!
これは訓練ではない。繰り返す、これは訓練ではない!』
外ではにわかに悲鳴や喧騒が起きる。
「お兄ちゃん、姫級の深海棲艦ってまさか……!」
「ああ、間違いないよ!きっとジュラル星人の差し金に違いない!」
──チャージ!ゴオォォォ!!
チャージングゴーを済ませた研達も外に出て埠頭に向かった。
既に戦艦や正規空母が配置に着いていた。
海を見ると水平線の向こうから、パラソルを持った見覚えのある深海棲艦が
手を振ってこちらに走って来ていた。
「みなさん、まだ撃たないでください!あの人は戦いを望んでいないんです!
僕らと生きることを望んでるんです!」
しかし、艦娘達は耳を貸さない。
「馬鹿言わないで!艦載機を展開されてからじゃ遅いのよ!?」
「5分だけ、いや3分だけ時間をください!僕が戻るように説得してきます!」
「……それ以上は待たないわよ」
「わかりました、彼女と話を付けてきます。いきなり来たのは訳があるはずです」
そして研はガドロシューズでホバーして港湾夏姫の元へ飛んでいった。
「お兄ちゃん……」
「研坊……」
キャロンとバリカンはそんな研を心配そうに見送った。
海の上で再会を果たした研と港湾夏姫。しかし事態は切迫している。
「研 きちゃった」
「港湾夏姫さん、どうして来てしまったんですか!まだ講和は成立していないのに!」
「大丈夫 これが あるから」
そう言って彼女は首のチョーカーを見せた。扇形のマークにショックを受ける研。
「それは……ジュラル星人のマーク!」
「え? これは あなたたちの しるしでしょう?」
「誰もそんな薄気味悪いもの着けてませんよ!あなたは騙されたんです!」
「えっ どうしよう とれない!」
慌ててチョーカーを外そうとする港湾夏姫。だが、ジュラニウム合金でできた首輪は
深海棲姫の力でも外れない。そして、更に事態は悪化。
研の並外れた聴覚で首輪から妙な駆動音が聞こえてきた。カチ、カチ、カチ、カチ……
「……そうか、首輪の中に爆弾が!」
「ええっ!?」
「こっちに来てください……スカイロッド!」
「なにをするの!?」
研は呼び出したスカイロッドに強引に港湾夏姫を押し込み、
鎮守府から離れた海域へと急発進した。
一方そのころ、港湾夏姫に首輪爆弾を渡したジュラル星人は
UFOの中で爆破のチャンスを窺っていた。
「おい、研の奴が女を連れて鎮守府から離れてしまったぞ」
「好都合だ。この際艦娘はどうでもいい。
確実に研を抹殺できるようになったではないか」
そしてジュラル星人は赤いボタンの付いたリモコンを取り出した。
その時、船体が大きく揺れた。思わず体勢を崩すジュラル星人。
「何をしている、きちんと操縦しろ!」
「レーダーを見ろ、研だ!研が撃ってきている!」
モニターには副操縦席に港湾夏姫を乗せたスカイロッドが映っている。
何度もこちらに船首アルファガンを撃っている。
「こしゃくな研め、こちらもビームを発射しろ!」
ジュラルUFOも出入り口周辺に設置された、3つのエネルギー発射管からビームを発射、
一条に束ね、スカイロッドを狙い撃つ。だが、スカイロッドもギリギリの所で回避。
こうして港湾夏姫を巡る空中戦が始まった。
「ねえ 研 わたしたち 一体 どこに 行くの?」
「どこか……遠いところです」
ジュラル星人とドッグファイトを繰り広げながら研は考えていた。
この爆弾を安全に処分するには……
「上昇します、つかまって!」
「きゃあ!」
ピンク色のビームを回避しながら何とかジュラルUFOの上を取ることができた。
相対速度、発射角度、よし!
「……港湾夏姫さん、僕はあなたに会えて、本当によかった。
ジュラル星人にもいい人が居たように、深海棲艦にもいい人がいるってことがわかって、
希望が持てました」
「どうしたの? なんのはなし?」
「だから……港湾夏姫、お許し下さい!」
研はコクピットのボタンを押した。……次の瞬間!
「きゃああああ!」
副操縦席下部の床が開き、港湾夏姫は空に放り出された。
彼女はきれいなカーブを描いてジュラルUFOに落ちていく。
「げっ、どういうことだ!女がこっちに落ちてくるぞ」
モニターに映る彼女がどんどん近づいてくる。
驚いたジュラル星人が思わずリモコンを落としてしまった。
出っ張った赤いボタンが床と接触。同時に港湾夏姫とジュラルUFOが激突した。
ピー……ドガガガガガァン!!
首輪の爆発に巻き込まれ、ジュラル星人はUFOもろとも粉々になり、
海の藻屑と消えていった。
そして鎮守府最大の危機を乗り切った研は、額の汗を拭って
鎮守府へとスカイロッドを走らせた。
夕暮れ時。
研はどこまでも広がる美しい大海原を眺めながら、
戦いに殉じた港湾夏姫に思いを馳せていた。
「可哀想な港湾夏姫。
平和を愛する心さえ弄ぶジュラル星人、絶対に許すことはできません」
「ああ、多分空の向こうから見ててくれてるし、どうせボス級は
月一で復活するから心配ないよ。あ、でも港湾夏姫はイベントボスだから
やっぱり無理だねじゃあ仕事があるから私はこれで」
提督は去っていった。
その後。
バシーン!バシーン!
「痛ったーい!傘でお尻叩くなー!」
「なんなのこいつ、いきなり凶暴になって!」
「いよいよ本性表したってわけね!やってやろうじゃない!」
「ウルサイ! ダマレ! 研ヲダセ! ミンナミンナ! 大キライダ!」
港湾夏姫は無事、港湾夏姫-壊として復活を遂げ、元気に暴れまわっているらしいよ、
よかったね!
──木池街精神病院 大会議室
都内のとある精神病院。
ここの大会議室に精神科医、脳神経外科医、心理カウンセラー達が集まり、
ある精神病患者の症例発表会が行われていた。患者の主治医が壇上に立つ。
医師がマイクを取り、演説を始めた。
「え~、こちらのレジュメを見ていただきたい。
これは50年以上入院していると言われる、
兵庫県出身・焼き鳥タレ派という患者の作品です。この劣悪なストーリーと文章運びは、
人の心をイラつかせるに十分な酷さと言われてきました。それに一番の特徴は、
ハーメルンの世界では一番低い評価を得ることができるということです。
そこで“読者層が似ている作品”をご覧ください。これが正常な作品です。
全然似ていないでしょう?ところが、この文章全体を見てください。
削除ガイドラインをかいくぐるというだけあって、この酷い駄文は、
まるでゴミのようではありませんか」
“人様の時間を食うゴミかぁ……”
“はぁ~……不思議……”
“あんなつまらないものがねぇ……”
その時、変な髪型の医師が手を上げて発言した。
「先生、その患者は今も病院のどこかに生息しているんでしょうか?
また今後執筆してくるんでしょうか?」
「多分どこかにいるでしょう、だがその他一切のことはわかりません!」
“はぁ~……わからないの~……”
“落ち着かないなぁ……”
結局何の結論も出ないまま会合は幕を閉じた。
院内ではあの患者は死んだことにしようという意見が大勢を占めている。