好きなキャラに好きな世界の好きなシーンでやりたいことやってもらった話集 作:円方形
歴史上のエジソンは小学校中退ですがここの獅子照君は頭いい設定です。
他のキャラが結構適当になっているので口調等キャラ崩壊が無理な人は引き返してください。
「さあ諸君!ここで単純な問題だが、個性とは、神秘とはなんだと思うかね!」
思えば、最初から変なやつだったと思う。
「私の名前は
自己紹介の時からぶっ飛んでいて、
「む、これかね?勿論、私の発明だ!ここのボタンを押せば全ての人間が空を飛ぶ時代が訪れるのだ!!!まあ、いずれ、なのだがね……」
素っ頓狂な発明ばかりで、
「轟同級生か!今日は共に勉学に勤しもうではないか!何時間やるのかだと?なに、朝まではまだ12時間以上あるぞ!ハッハッハッハッハ!!!」
病的な程に勤勉で、
「この世界は、未だ暗い闇に包まれたままだ……。オールマイトが、数多のヒーロー達が築いてきた道が、漸く今暗雲を切り開こうとしている……私は、人々が安心して歩けるよう、道を照らすために、ここにいる。」
驚く程に真剣なやつだった。
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「雄英体育祭。
それは個性が認められるにつれて衰退したスポーツという一種の祭典における個性の使用が認可された現代のオリンピックのようなものである。
ここで雄英の生徒達は全力を尽くしその実力を全世界に見せつけ、将来への歩みをまた1歩進めることとなる。
ここで良い成績を残したり、目立つ功績を立てることでヒーロー科の生徒達は後の実習の際に様々な事務所から勧誘がかかるし、サポート科の生徒なら自らのスポンサーを見つけることが出来たりする。
他にも様々な科の生徒達のレポートの材料にもなったりするがここでは省こう。
問題は自分の実力を見せつけることで将来が良くなるということだ。
もちろん皆が頑張るのはそれだけが理由ではないし殆どは純粋な上昇志向や目標の為に優勝を目指し、様々な競技を駆け抜ける。
1年に1度のこの競技大会がテレビ中継され、大きく取り上げられるのは1年生の時だけだ。
2年生3年生と学年を重ねると実習や研修、資格のための実技試験の課題などで予定が一気に埋まってしまう事、ヒーローデビューに向け関係者が増えメディア面の露出の減少もある。
故に入学から非常に早い段階で行われるこの大会は将来有望な生徒を見るための場としてプロのヒーロー達が目を光らせ、更には将来の為の先行デビューと言っても過言ではないというわけだ。」
「だからこそ!この段階で格の違いを見せつけるという天才的アピールが必要なのだ!!我が天才的発明の数々の優秀さを見抜く将来のスポンサーを見つけると同時にな!フフハハハハ!!!!」
と、筋骨隆々で獅子頭の異形型個性の持ち主である獅子照が左手を腰に当て右腕を掲げた、まるで街頭演説中の政治家のようなポーズで高笑いしている。
15歳とはとても思えない程に貫禄のあるいい声で。
「誰に向かって解説してんだ……?」
「分からないわね……。灯万ちゃん……。ケロ。」
「むぅっ!蛙吹同級生よ!ちゃん付けでは恥ずかしいと前にも言ったではないか!上鳴同級生もだ!誰に向かってだと!?そんなもの、今記録しているこの映像をいつか見る誰かのために決まっているとも!!」
「いつも通りだけど、こんな時でもずっと記録してるのね……」
そう、蛙吹の言った通り彼は色々なものを記録するのが趣味なのだ。
まるでそれが生き甲斐であるかのように自らの生活を、人の発言を常にハンドカメラで記録している。
「当然だとも!天才の軌跡は残してしかるべきなのだからな!たとえ今が最終種目、決勝戦目前だとしてもね!」
「お前一生緊張とかしなさそうだよな……」
「何を言うか!私とて勝利演説の前くらいは文章構成に緊張の一つでもするとも!!勝利は前提なのだがね!!!フーアハハハハ!!」
高笑いをしている獅子照の頭上でスピーカーから決戦への呼び出しが鳴り、
「おっと、もう時間か……。それでは行こう!今日はとっておきの催しも用意してあるからな!!世界を震わせてみせると約束しよう!!!フアーーッッハハハハハハハハ!!!!!!」
「……………………ある意味安心だな。」
「そうね。あんなに嬉しそうな顔してるんだもの。安心に決まっているわ。…………ケロ」
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「さて、轟同級生よ。以前の問いを覚えているかな?」
決勝の舞台の上。唐突に獅子照が切り出した。
「問い?何の話だ?関係ねえし、しかも今決勝だぞ。そんなことしてる場合じゃねえだろ」
当然の様に轟も切り返すが獅子照はテンションが上がると基本的にあまり人の話を聞かない。
実況のいぶかしむ声ももうあまり聞こえていないようだ。
「場合だとも!!そう、以前の問いとは何を隠そう!個性と神秘について問うたものである!個性とは、神秘とは何か!」
思い出す。初めて会った、というか見かけた時。受験会場前でそのようなことを幾人かに話していたような気がする。
「!!随分、古い話じゃねえか……」
「蔓延る謎の答えを、未だ私も導き出しきることには成功していない……。
世界のヒーロー達が、あらゆる人々が当然のように使い、昨今ではもはや«個性»とまで称され、人間1人に当たり前のようについてくる解析不可能のそれが何なのか。私には未だその謎がわからない…………。
しかし!!!私はこう思うのだ。個性とは、神秘とは、未だ明かされぬ闇の如く、踏まれたままの影の如く、唯そこにあってなお見えぬ、見えぬからこそ力を発揮するものではないかと!!
過去にあってあらゆる神話はただの迷信に姿を変えた!!光が夜の闇を照らしだし、カメラが過ぎ去っていく時を切り離し止め、全ての神秘が否定された!
個性も、この汎用不可能な力の塊もまた、月明かりに照らされぬ影のようなものだと、私はそう、思ったのだ!!!」
獅子照の語りはどんどん熱くなり、最初は試合を始めないことに不満を漏らしていた観客もだんだんと静かに耳を傾け始めていた。
「……それが、どうした?何も無いならそろそろ行「ならば!!!!」
今まで天を仰ぐように吼えていた獅子照が轟の言葉を遮り、普段の尊大なようなふざけたような態度からは想像もできないような熱く燃える光を宿した瞳で再び吼える。
「力を、闇を、影を、照らしだし今こそ!!!万人に等しく光を与えよう!!!!それこそが!!天才の為すべき
「……!!」
ビリビリと、震える。その瞳に、一瞬だが気圧された。
「我が個性は
「っ!!なにを……!!」
獅子照が何かのモーションを見せる。初めて見る動きだった。
慌てて動き出し技の発動を食い止めようとしたが既に止められない位置まで来ていた。
「刮目して見るがいい!!さあ!世界よ、今こそ人として咆哮せよ!!!!
最後のセリフ言わせたかっただけなんであとは期待しないでください。
作者はバベッジさん推しです。
評価をくれるととても喜ぶ人です。