Vampire and a magic girls / RE. 作:眼鏡花
以下、リアルでの出来事……
〆(・_・〆 〆)ネタァ……
眼花「↑ …………なにこれ?」
友達「題材探しをやってる時のお前のデフォルメ?」
眼花「ほぼホモォじゃね?」
友達「え、お前そんなんじゃないの?」
眼花「馬鹿か」
んじゃ、始まります。
「じゃあ、皆は勉強できるんだー! いいなあ、私は勉強した事が無いよ」
「そ、それはまずいんじゃ……」
「その前に質問なんですけど。あの、シェリアさん幾つですか?」
「え? んー……ライネスさん、私何歳だっけ?」
「私に女性の年齢を言わせる気かねシェリア……二十七だよ」
『え……』
「はい?」
「嘘だぁ!?」
……む? 今、聞きなれない中性的な声が聞こえたが、気のせいか?
シェリアとアリサ君達が中々に微笑ましい会話を繰り広げる中、私の一言になのは君とすずか君が絶句し、ファリン君は目を見開いて口を半開きにして、アリサ君が咆えた。
誰一人とて過剰なリアクションだと突っ込まない。全員過剰なリアクションとも取れたからか、それほどまでに驚いたからか。コミカルな状況というのには、違いなかった。
予想以上にこの場に居やすかったのは、きっとシェリアがすぐ彼女らに馴染んだからだろう。それ以外特に思い当たる節は無い。
彼女の実年齢が三人と丁度居合わせたファリン君に知れ、四人共にそれぞれ驚いたリアクションを取る。
無理も無いか。贔屓目に見ても下手すると十代半ば辺りと勘違いしてしまうような容姿をしているのだ。この場に居ても違和感が無い。
視感だが、初めて出会った時から髪の長さ以外は然程変化が見られない。
断じて、彼女を貶す訳では無い。だからこういう表現はしたくないのだが――いつか目にした呪われた髪の伸びる日本人形。
姿が変わっていないように見えるからこそ、それに通じる恐れを抱けるのだ。それだけ、かつての十五年から殆ど姿が変わっていない。
命が繋がっていても彼女だけが先に老いてしまうのではないか、そして老いた状態のまま生きているか死んでいるかどうかさえ曖昧な状態で存命
判らないからこそ怖い疑問に潰されつつあるのが現状だ。
まあ、若々しいと言われても結局の所彼女はまだ生きはじめて二十七年。十二分に若い。
少し前ノエル君に「ライネスさんは見掛け騙しですから」、忍君に「女の敵」と言われていたが、その通りだ。もう六百年以上生きているのに、吸血鬼になって歳を取らなくなった。遅くなっただけかもしれないが、歳を取った感覚は無い。
「……なのはのお母さんと同じ位じゃないかしら」
「ほう。恭也君、なのは君の母も彼女と同じ位だというのか」
「見てみればわかりますよ」
「ふむ」
そう言えば、忍君も言っていたな。何でも、「恭也の家が開いてる喫茶店のシュークリーム、とっても美味しいんですよ」と。
何時までも月村家で世話になる訳にもいかない。私は金食い虫を養うのは許容するが、金食い虫になるのは許容できない。
ただ私は金銭を少し手に入れるだけでもどれだけの労力が必要なのか、当時の感覚なら知っている。だから、働き手を見つけたら早く収入を集めて、これまでの借りを返却しなければ。私にとって良質な職場となると力仕事だろうか。まあ、新しい住居を見つけるまでに更なる迷惑を掛けそうなのは目に見えているが、今は考えないようにしなければ。考えるだけ無駄だから。
「む~……ライネスさんのばか」
「む……すまないシェリア。不快な思いをさせてしまったね」
拗ねたような声が聞こえれば、シェリアが自身以外の女性の事を考えているのが気に障ったのだろう。頬をリスのように膨らませてそっぽを向いてしまった。僅かに、目じりが光っている。
とりあえず、許してほしい一心で頭を撫でた。優しく、丁寧に。
「ふゃへ?」と変な声を一瞬出して、その後すぐに満面の笑みを浮かべだした彼女を見て、充たされる実感と勢いよく振られている犬の尻尾を幻視した。
「夜に二人でゆっくり話そう。だから許してくれるか?」
「うん! 約束だよー!」
満面の笑みを浮かべて肯定した彼女に、三人は笑顔を向けていたがなのは君は微妙に「何だか見た事がある光景なの……」とぼそりと言っているのが耳に入った。先程猫達に追い回され、ファリン君が転びそうなった際に被害者であり加害者のフェレットにしてはあからさまに耳の小さいユーノ君から感じる微かな魔力に加え、彼女からも感じるかなりの量の魔力に、なのは君が魔術師であるという嫌な可能性も感じたが――その線は無いようだ。
彼女はまだ幼い。魔術を収めるのはある程度成熟した体を持ってからでなければ、寿命の消費の反動で死にかねない。
それに、稀に自然界では魔力を持って生まれる突然変異を起こして生まれてくる生物もいるのだ。
そういう生き物達は
つまり、なのは君がもう少し歳を取っていれば在り得たかもしれないが、彼女の年齢からその線は勝手に消える。ユーノ君も魔力を持ってこそいるが、偶々持って生まれた、そんなところだろう。
「……そういえば、ライネスさんって何歳なんですか?」
「あ、確かに。私達も知らないわね。ナイスよ、なのは」
「えへへ……」
「わたしも気になる。何歳なんですか?」
「三人とも落ち着いて。……」
今のなのは君の質問に答えづらく思う。シェリアも何となく答えづらい訳を察しているのか微妙な表情で顔を逸らした。
実年齢は既に忘れてしまったが、確か六百五十前後だったか。
こんな時話題を逸らせるだけの話術、ないしそれだけの技術があれば良かったのだが、生憎私には出来ないし、この、『キラキラ』とした擬音を発しているように見える少女ら三人の視線を黙殺するのは功を奏す前に私の心が折れそうだ。
「……そう、だね。見た目の年齢より四、いや五十は上、とだけ言っておくよ」
「……お、お爺ちゃんなの」
「まあね。まだまだ死ぬ気は無いよ」
なのは君から感嘆とも取れる声が出て、アリサ君、すずか君、ファリン君は声に出さずとも顔で納得したような顔をしていた。ユーノ君は今の私の言葉を聞いて、じっと私の事を見つめていた。
まあ、この中で私が吸血鬼だという事実を知らないのは、なのは君だけだ。
彼女らがこの回答で驚かないのも、当然と言えた。
「しっかし、アンタの年齢の事もそうだけど、すずかの家も凄いよねえ。猫パラダイスだもの」
「里親が決まってる子もいるから、お別れしなきゃいけないのは少し、悲しいかな」
「いいなー、わたしも飼ってみたいの」
「なのははユーノがいるでしょ。それに、さっきみたいな事になったら、一番酷い目に合うのはユーノなのよ?」
「あぅ……」
「ライネスさーん、私も飼いたいー」
「シェリア、それはもう少し待ってくれ」
中々に楽しい。上面の言葉では無く、本心からそう思える。
それは、シェリアが居るからなのか。ほのぼのとした平和を甘んじて享受する事が出来るからなのか。判らないが、今という時間が永く続くのを、私は願いたかった。
だが、すぐに幸せというのは流れてしまう。その手に残るのは、過去と、今だけ。
「……む」
この魔力の感覚は――
覚えがある。これと同質の途轍もない魔力が、溢れだす兆しにそっくりだ。
そう。ジュエルシードの発動する、兆しに。
となると、この付近であれと同等の規模の魔力が溢れだすという事か。
「すずか君、少し忍君に用があるのを思い出してね。この場を後にさせてもらうよ。シェリアも来てもらっていいかね?」
「あ、はい。判りました……シェリアさん、大丈夫ですか?」
「……う、うん。わかったー……」
「シェリア?」
出来るだけ自然にこの場を後にしようとしたが、なにかシェリアの様子がおかしい。顔色は青く、今にも倒れそうな気がしてならない。
シェリアの手を引いてこの場を後にする。確認するまでも無く、一歩一歩歩むごとにシェリアの顔色が悪くなっていくのが分かった。二人の元に行くのよりも先に、借りていた寝室へ彼女を抱えながら急ぎ足で向かう。
「シェリア、大丈夫かね? シェリア?」
「…………」
返事は、無い。目は虚ろに開いて、体温は彼女らしからぬほどに低くなっていく。それに比例して、体も震えてきた。
何だ、何が起こっている。つい先ほどまでいつも通り元気な姿だったのに、今では病魔に身を犯されたような状態になってしまっている。
何か、思い当たる事は――――あった。
ジュエルシードだ。付近にある筈のジュエルシードが発動の兆しを見せてから、彼女の様子がおかしくなった。
寝室に辿り着いて、ベッドにシェリアを寝かせた私は、影から紙と羽ペン、インクを取り出す。
一日に二度この魔術を使う事になろうとは。予想すらしていなかった。
三角形に四角形を重ね、急いで書いたルーンと言葉は乱雑に刻まれている。
紙は燃えずに灰となり、魔法陣だけが虚空に浮かび、輝きながら収縮して私の眼に張り付いた。
この魔術を一日に二度も使ったのは、初めてだ。
「――ク、ククッ、ククックハッハハハ……成程、神はつくづく化け物が御気に召さないらしいな」
思わず、嘲笑してしまう。誰でも無い私に。咄嗟に、憤りが溢れ出る。他でも無い神に。
魔眼でシェリアを見てやる。そこに映し出されたシェリアの姿。
先程見た際にはあった青い膜は、遠くに見える青い光の塊に引っ張られるように姿を薄くしていた。
幾本か私に絡んでいた糸は、たった一本しか私に絡んでいなかった。
これが何を意味するか、私には嫌でも理解できた。
――シェリアは今、死にかけている。
どうでもいい補足コーナー
・ライネスブチ切れ√が発生?
・ある括りの使い魔……そのうち情報公開。
……急展開っぽくなってしまった。どうしようか。
誤字脱字等あれば、よろしくお願いします