手があやふやになってしまったニャ尋。それは存在感が減っているせい?
「そんな馬鹿な!?」
「こ……これは……」
差し出されたニャ尋の手はまるで鼓動をうっているかのように掠れたり消えかけたりを繰り返している。
それは海中を漂うクラゲのような印象を見せていた。
「お前……ついにクラゲに……」
「先輩っ!? 涙流しながら全く意味のわからないこと言ってますよ!?」
ニャ尋は『こいつ頭のネジ足りてるのか?』と言いたげな顔をしながらこちらにつっこみを入れてきた。
さっきまでボケをしていた人物がつっこみに回るとは。世界は常に動いていることを実感させてくれるじゃないか。
「……でまぁ、ボケはこのくらいにしといて……」
「先輩……さっきのボケは全く笑えませんでしたよ……」
「あぁ……すまんすまん。でこの状況はいつからなってんの?」
先程のことを真面目にボケてなかったということは秘密にしといたほうがいいだろう。あくまで俺はつっこみキャラなのだから……
そう勝手に自分のたち位置を固定しながら焦りながら「カクカクシカジカ」とまとめてしまいたくなるようなほどの速射砲台のようなニャ尋の言葉に耳を傾ける。
「えぇとですね。この状態になったのは登校して教室についた時ぐらいですね。たしかその時はとなりの席のイジメッこことニョグ吉くんがまたクー夜さんをいじめてたんでフォークで全身を床に固定したあと『名状しがたいバールのようなもの』で顔の原型が留められないほどぐしゃぐしゃなぐってましたね。その際に爽やかな香りの赤い鮮血が飛び散って最高の朝を迎えられた気がしましたよ。そしてそのあとヨグソトス先生が来るまえに証拠隠滅をしとこうと思いまして、ニョグ吉くんを頭がしたになるように校庭に埋めてしっかりと地面を踏み固めときました。あ、授業に遅刻とかはしませんでしたよ。なにせ『生体時間加速(クロックアップ)』を使っていたので。チャイムがなる前に席につけました。あ、ちなみにニョグ吉くんは全身打撲で休んでるってことにしときました。それで先輩。実は今日のテスト凄いことになってたんですよ。問題がですね。『あなたの得意な宇宙CQCを答えなさい』だったんですよ~。でも僕、バールしか使えないじゃないじゃないですか。だからですね。『邪神キルズフォーク』と答えたらなんと1980点もらえたんですよ。ありえませんよね? だって100点満点ですよ。その時ヨグソトス先生なんか胃腸を悪くしていたようで。途中で保健室いっちゃったんですよ。それで……」
「長いんだよっ切って喋ろよ新世代の速射砲かお前は!」
途中くらいまで聞きながしていたが、途中から明らかにどうでもいい話に入ってしまっていたため大きい声で怒鳴って速射砲を停止させた。いつそうなったかは確かに聞いた。だが、9割方関係ない話になってないだろうか?
というより、ザク2のサブマシンガンのように放たれた言葉の中で犠牲になったニョグ吉くんという人物が哀れで泣きたい。顔を遣られたあげく逆さまで校庭に埋められるとは……息ができないんじゃないだろうか?
可愛い外見してるのにやってることは残酷。だが、この性格は親譲りだと本人はいっていた。(どうでもいいが)
「まぁ、要するに朝教室に入ったくらいだな……」
「そうたんですよ課長」
「誰が課長だボケっ!」
突然、発作のようにボケをかましてくるニャ尋にそろそろストレスが溜まってくる。誰かに聞きたい。こいつを殴っていいだろうか?
「あ、殴らないでくださいね先輩」
「なんで地の文読めるんだよ! エスパーかお前は!」
こいつから話を聞くにはナメクジと会話するほどのトーク術が必要のようだ……
やたら長い感じでした。
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では、また次で。