仮面ライダーアマゾンズwith暗殺教室Feat.Σ   作:カズミン

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第2話

~野座間製薬・研究施設~

PM12:30

新型アマゾン細胞を移植され3年ぶりに目覚めた少年、橘清司(以下、セイジ)は父・雄吾の管轄下にある研究施設の一室に軟禁されていた。

軟禁といっても監視カメラなどはなく、部屋の内装はさながら高級ホテルのスウィートルームのようで、セイジは特にこれといった不満を感じているといった様子もなくソファで寛ぎながら串に刺さった焼き魚を片手にアマゾンに関する資料を見ていた。

「はむっ、アマゾンか。」

 

セイジは新型アマゾン細胞を移植され目覚めてから様々なテストを受けながら、暇さえあればアマゾンに関する資料を読み漁っていた。

「ふ~ん。本来アマゾンにあるはずのタンパク質を摂取するため食人衝動が、僕に移植された新型アマゾン細胞にはタンパク質を経口摂取する必要がないから、僕には食人衝動がない、か。」

セイジが読んでいた資料をテーブルに置こうとしていると、入り口のドアがノックされた。

「?どうぞ~。」

 

 

 

 

 

 

「清司、具合はどうだ。」

セイジの部屋を訪ねてきたのはアタッシュケースを片手に持った、野座間製薬の国際営業戦略本部長を務めるセイジの父・橘雄吾だった。

「うん、大丈夫だよ。」

「そうか。」

セイジの答えに満足した雄吾は清二の迎えにあるソファに座った。

 

 

 

 

セイジと雄吾は共に過ごすことができなかった3年の時を埋めるかのように談笑したり、ゲームをしたり、勉強を教えたりと家族の時間を過ごしていた。

「ん?もうこんな時間か。」

雄吾がふと掛け時計を見ると18時を回っていた。

 

「・・・・・・清司。」

「なぁに父さん?」

「既にアマゾンに関する資料を呼んだと思う。」

「うん。」

「単刀直入に言う。お前に実験体を狩ってほしい。」

「・・・。」

「私はお前を眠りから覚ますために、秘密裏にお前に新型アマゾン細胞を移植した。だが、会長にお前の存在がバレた。

 お前の身の安全のためにも会長や取締役会にお前の有用性を認めさせる必要がある。・・・そのために、」

「いいよ。」

 

 

「っ!すまない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数日後・某山中~

「イヤァァァ!!!!」

山にハイキングに来ていた女性が悲鳴を上げながら桟橋の上を必死に走っていた。

 

女性の後ろからは3体の蟻のような異形―――兵隊アリアマゾン達が女性の血肉を目当てに追いかけていた。

『ギチギチギチ・・・。』

 

女性は恐怖のあまり足が縺れてしまい、桟橋の中央付近でこけてアマゾン達に追いつかれてしまった。

「ギチギチギチ!」

「イ、イヤァァァ!誰か!誰か助けて!!!」

 

女性はアマゾン達に取り囲まれてしまい、女性は助けを求めて必死に叫んだ。

 

 

しかし、その叫びも空しく、アマゾン達が女性に群がる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事はなかった。

 

 

アマゾン達は女性の柔肌に牙を突き刺す寸前、生物として本能で『何か』を感じ取ると、女性を放置してあたりを見まわし『何か』を警戒し始めたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

 

 

山の上空では1機のヘリが飛んでいた。

 

 

そのヘリにはバイクのハンドルのようなものがついた黒いベルトを手にしたセイジと加納が乗っていた。

 

「この下に覚醒したアマゾンが3体いるようです。」

加納は端末を見ながらセイジに状況を説明していた。

「ありがとうございます、加納さん。」

「私は有給休暇で、ここにはいない、と、いうことになっていますので。」

「あ!すみません!名前で呼ばない方がよかったですよね。」

「いえ。次から気を付けていただければ、それで。」

「はい、気を付けます。」

「事前に資料は読んでいただいたと思いますが、念のためにそのベルトの簡単な説明をさせてもらいます。すこし貸してもらえますか?」

「はい、どうぞ。」

加納はセイジからベルト―――アマゾンズドライバーを受け取った。

「そのベルトを装着した後、ベルトの左側についたアクセラ―グリップを回してください。」

加納はそういうと実際にアクセラ―グリップを回して見せた。

「そうすることで装着者のアマゾン細胞が刺激され、強化されたアマゾン態への変身が可能となります。」

「ちなみに、変身した状態でアクセラ―グリップを回すと腕部もしくは脚部が強化され、強力な攻撃を繰り出すことが可能です。」

「なるほど。」

「次にベルトの右側についたバトラーグリップです。」

加納はそう言ってアクセラ―グリップの反対側にあるバトラーグリップを指さした。

「これを引き抜くことで様々な武器が形成されます。」

加納はバトラーグリップを掴むと引き抜くような動作を行った。

「ちなみに形成される武器ですが、グリップを引き抜く際に使用者の意思が読み取られ状況に適した武器が選択されます。」

「なるほど。」

「説明は以上です。」

説明を終えた加納はベルトをセイジに返した。

「ありがとうございました。じゃあ行ってきます。」

セイジはそういうとアマゾンズドライバーを装着した。

「ではご武運を。」

加納がヘリのドアを開けると、セイジはそこから飛び降りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイジは落下している最中にアクセラ―グリップを回した。

<SIGMA!>

「アァァマゾォン!!!」

 

そうすると、セイジの体は青紫色の炎に包まれると、さらに加速して落下していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方桟橋ではアマゾン達が女性にも目もくれず、依然として周囲の警戒をつ続けていた。

「い、今のうちに、に、逃げなきゃ!」

取り囲まれていた女性は今がチャンスと勇気を振り絞って走り出した。

 

 

『!ギチ!』

女性が逃げ出したことに気づいたアマゾン達は警戒を1体に任せ、残りの2体は女性を追いかけ始めた。

 

女性が桟橋を渡り次の瞬間、青紫の炎に包まれた銀色の物体が桟橋中央で一人警戒を続けていたアマゾンに激突し、その勢いのままに桟橋を突き抜けた。

桟橋は激突の衝撃に耐え切れず、崩壊してしまい、女性を追いかけていた2体のアマゾンは空中に放り出された。

 

 

そして、銀色の物体と1体のアリアマゾンは桟橋の下にある川に着水すると、銀色の物体からものすごい熱量を持つ衝撃波が発せられ、銀色の物体を包んでいた炎が霧散するとともに、その熱によって一瞬にして川の水が蒸発し、水蒸気によって銀色の物体とアリアマゾンの姿が見えなくなった。

 

 

 

しばらくすると水蒸気と炎が霧散したことによって銀色の物体とアリアマゾンのはっきりとした姿があらわとなった。

銀色の体表面に胸部装甲、紫色の複眼を持つトカゲのような異形―――アマゾンシグマの鋭い爪を持つ腕がアリアマゾンの胸を貫いていた。

 

『ギ、ギ....、』

致命傷を受けたアリアマゾンはドロドロに溶け始め、最後には黒い粘液状の物体と銀色の腕輪―――アマゾンズレジスターだけが残った。

『おやすみ。』

シグマ―――セイジは黒い粘液にまみれた右腕を見つめながらそう呟いた後、バトラーグリップを引き抜いた。

<VIOLENT BREAK>

引き抜かれたバトラーグリップは剃刀状の鞭―――アマゾンスレイヤーウィップに変化し、シグマはそれを落下してくるアリアマゾンの一体の身体に巻きつけると、一気に鞭を引いた。

 

すると、剃刀状の刃によってアマゾンの身体は切断され、ばらばらになった体は溶けていった。

 

唯一生き残ったアマゾンは干上がった川に着地すると、シグマに向かって走り出すとシグマの顔面めがけて殴り掛かった。

 

 

シグマはアマゾンのパンチを首を右に傾けるだけで回避すると、すぐさま軽い掌底を左手で叩き込んでアマゾンの体勢を崩すと間髪入れずに渾身の力を込めた掌底を右手で相手の腹部に叩き込み、アマゾンを後ろに吹き飛ばした。

 

吹き飛ばされたアマゾンは地面を転がり、立ち上がろうとするも、掌底によるダメージから立ち上がることができない。

 

『チェックメイト。』

その言葉の後にシグマはアクセラ―グリップを回した。

<VIOLENT STRIKE>

シグマは助走をつけてアマゾンめがけ飛び上がると、後ろ回し蹴りの用量で脚についたフットカッターでアマゾンの体を腰から真っ二つに切断した。

 

『駆除、完了、か......。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイジは変身を解除すると、自分が倒したアマゾンの填めていたレジスターを拾い集めて川のほとりに埋めていた。

「せめてもの供養、に、なるのかな。」

セイジは手を合わせ、自分が狩った3体のアマゾンの冥福を祈るとそう呟いた。

 

 

「こちらΣ。駆除完了しました、下山後、合流します。」

セイジは通信機を取り出すとヘリに乗っている加納に連絡を取った。

『分かりました、気を付けて下山してください。麓で落ち合いましょう。』

 

 

 

 

そして、セイジは下山するべく歩き出した。




アマゾンスレイヤーウィップのイメージは『AVP』に出てくるプレデター、ザ・クリーナーの武器スラッシャー・ウィップです。
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