東方陰陽玉   作:咏夢

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 そろそろ題名が出てくるスペルカードなのに、気づいてますよね……戦闘が無いので捏造です。(笑)

 次回はもう少し長くする予定です、すみません!


凍冬「頂から見えた景色」

「んー!今日も良い天気ですねぇ……」

「早苗~、ご飯まだ~?」

「あっはいっ!今作りますよ、諏訪子さまっ!」

 

 そう言うと、現人神の巫女は、もう一度空を見上げて眩しそうに目を細めた。そしてふと、結界のある方を見て、何かを感じたように首を傾げた。

 

「ねぇ、早苗ってばぁ!」

「あ、はーいっ!」

 

 むすっとした声に、今度こそ彼女は中へ戻っていった。

 

(神力、なんて……感じるはずありませんよね?だってあっちの方は……)

 

 唯一つ、幻想郷と共存する世界。

 

 その存在に心躍らせながら、東風谷早苗は台所に立った。

 

―――――

 

「あの……お姉様、入っても、い」

「レミィー!」

「い……ちょ、ちょっとシュガーっ!?」

「ふふっ。えぇ、大丈夫よフラン。座りなさいな」

「あ、うんっ。シュガーってば、ダメじゃない!」

「まどろっこしい事してないで、さっさと入りゃいいだろ?」

「ノックは作法の基本でしょ!」

 

 フランがもう一人、というよりは、その下にもう一人妹が出来たような気分だ。レミリアはにこりと笑うと、咲夜を呼びつけて紅茶を淹れさせた。

 

「それで?どうしたの、フラン。」

「えっと……咏夢の事なんだけど」

「?……あの巫女がどうしたの?」

 

 フランは、ティースプーンをくるくる弄ぶシュガーを横目にそう切り出した。レミリアはそれに砂糖をぽちゃぽちゃ入れながら問いかける。

 

「あまり、お礼が出来ていないから……ちょっと、申し訳ないなぁって、いうのと。」

「うん」

「今日は、どんな用事だったのかな、と思って。」

「そう、貴女も会ったのね。咏夢は……」

 

 そうしてレミリアは考え付いた。そうして、カップを置くとフランに言った。

 

「貴女、咏夢にお礼がしたいのよね?」

「?……う、うん。そうだよ、お姉様。」

 

―――――

 

 そうして色々と事は混沌を極め、咏夢は村中に怪しい所が無いか駆け回っていた。前に龍の子供が暴れた洞穴や、誰も話したことのない狼男の家。さらには村の北端にある、そこそこ高い山にまで登った。

 

「はぁ……結局、何も無かったなぁ……。」

 

 疲れきった様子で手頃な岩に腰かけると、咏夢は眼下に広がる現惣村を見た。相変わらず吹雪いていて、白く霞んでいる。ふと、咏夢はあることに気がついた。

 

 此処はあまり、寒くない。むしろ後ろの木々は、蕾を膨らませているくらいだ。それに比べて、村の中は凍りついたように冬が残っている。そう、グラデーションのように白く霞んでいるのだ。

 

「あっ……!」

 

 咏夢は思わず声を上げて、目を凝らした。一番濃く、深く冬の根付いている所。直ぐ様、そこへ飛び立つ。

 

 

(元凶は、詠唱院にいたんだ……!)

 

 

 




ありがとうございました!

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