一夏は、今、布仏 虚と職員室に向かうため廊下を歩いていた。一夏が部屋に帰ると同室の楯無に買い出しの手伝いを頼まれたのである。
「織斑君それは、大丈夫です。生徒会は、色々と特殊ですから。それに、他の必要なものも一緒に買っておけばついでに購入したと思われますから。そのようにしておけば、まさか紅茶を買うためだけに出掛けたと思われません」
「ああ成程」
一夏が虚と話している間に二人は、職員室の前に到着した。
コンコン
「どうぞ」
「「失礼します」」
二人が職員室に入ると一夏のクラスの副担任の山田真耶が出迎えていた。
「織斑君と布仏さんですか珍しい組み合わせですね」
「そうですか?」
「ええ。それで要件は、何でしょうか」
「実は、「織斑君私が要件を言います」そうですか、分かりました」
「実は、生徒会の買い出しで雑貨が足りなくなったので買い出しに行きたいのですが………」
「そうですか。分かりました。所で織斑君は?」
「彼は、私を手伝って貰う事になりまして」
「成程。それじゃあ二人ともこちらの外出届に記入してください」
山田先生に渡された外出届を二人は、記入し山田先生に返した。
「気をつけて行って来て下さい」
「「分かりました。失礼しました」」
二人は、山田先生に返事をして職員室を後にした。
二人が町に着くと一夏が虚に訊きだした。
「それでまずは、何処から回りましょうか?」
「そうですね。まずは、紅茶の茶葉を買いに行きましょうか」
二人は、紅茶専門店に向かった。
「へ~~、紅茶の専門店なんてあるんですね」
「ええ。お嬢様は、ここのお店のとある紅茶の茶葉が気に入っていらっしゃるみたいです」
二人は、ちょっとおしゃれな店の入り口にいた。
「あの、ここがその店なんでしょうか?」
「ええそうですよ。速く入りましょう」
虚に急かされながら一夏が店に入るとそこには、100種類以上もの茶葉が缶の中に入っており店からは、いい匂いが充満していた。
「すごい数の茶葉の種類ですね」
「ええ。彼女は、ダージリン アッサム ニルギリが好きなんですよ」
「へ~、あの人が紅茶を好んでいたなんて意外です」
「織斑君の彼女の予想図は、一体どんなんですか?」
「それは、もうココアが好きとか甘いカフェオレが好きというか甘いものしか飲まないのかと思ってました」
「確かに彼女は甘いものは、好きですが甘いものしか飲まないことは、あり………ません。たぶん」
「ずいぶん歯切れの悪い否定ですね。たぶんというと」
「彼女がブラックコーヒーを飲んでいる姿を見たことがないので」
「でも、紅茶はストレートで飲んだりとかしているのでは、無いんですか?」
「砂糖をいつも常備しているのでいつも砂糖を入れていたような気がします。」
「「…………」」
「え~と~彼女ダージリンもドライフルーツが入っているので多少なりとも甘みがあると思うのですが、もしかして」
「はい。砂糖を大さじ5杯位入れていたような気がします」
「………」
「本当ですか?」
「はい。残念なことに本当です」
「…………体に気を付けて下さいとしか言いようがありませんね」
「今度から紅茶の時に砂糖を取り上げた方が良さそうですね」
「苦労なされますね。あれに」
「ええ。あれは、もうどうしようもありませんから」
「まあ、そんな事よりも茶葉を買いましょう」
「そうですね」
結局その日は、茶葉を5㎏買った。一夏は、茶葉が随分と多いが気にしないことにした。
「帰っていいですか」
「駄目です」
俺こと織斑一夏は、今窮地に立たされている。買い出しに付き合いIS学園を出て茶葉を購入した。購入したのだが次の行き先が問題だった。何故なら今目の前にある店が女性用下着の店だった。なんで、何故ですか!?一種の罰ゲームですか!ほら、周りの特に女性からの視線がすごく痛いんですけど……
「速く入りましょう」
顔を真っ赤にしながらも態度を崩さないで俺の手を引く布仏先輩。すごいよ。マジで尊敬しますよ。顔が林檎よりも赤々としていて本当に真赤と言わなければ言葉に表せない顔でいつも通りの態度で、喋り方でいるんですから。
「恥ずかしいのならばやめましょうよ」
「恥ずかしく等ありません」
そんな顔をされながら言われても説得力がゼロですよ。
「俺が恥ずかしいのでやめて下さい」
「直ぐに済ますから。ちょっとだけ(店の)先っちょだけですから」
あの~、布仏先輩それは、今ここで言う台詞じゃないですよ。今、いるのは外。場所は、女性用下着店前。もう一度言います。場所は、女性用下着店前…………つまり、
「キャー!あの人が卑猥な事を言ってるわ」
「あの男よ!あの連れの男が言わせたんだわ!!きっと!」
「速く警察に連絡しないと」
「もしもし警察ですか。すぐ来てください。変質者が女性に卑猥な発言を強要して」
おおおおおおおおおおおおおおおい!やめてくれ!!警察なんてシャレになりませんよ!買い出しに付き合って警察に逮捕されるとかシャレになりませんよ。
俺は、布仏先輩の手を引いてその場をダッシュで逃げた。何故かさらに先輩の顔が赤くなったが気にする暇がなかった。
「ハアハアハア もう此処までくれば大丈夫でしょう」
「うううう」
顔をこれ以上真赤にならないんじゃないかと思うぐらい赤くさせながら何故か言葉を発しない布仏先輩。何でだ?ただ、俺は途中から先輩をお姫様抱っこして全力疾走しただけで他に何も悪い事はしてないのだが……
10分後、いつものように先輩が元に戻った様なので俺は、話しかけた。
「それで次は、どこに行きますか?」
「それでは、先ほどの店に戻って「それ以外でお願いします」……分かりました。それでは、あれを食べましょう」
先輩が指を刺した方向にあったのは、移動販売をしているクレープ屋。
「いいですよ」
今回は、とてもマシな事を言うのでもちろんOKをする。
「すみません」
「あいよ~」
「マタタビを一つ下さい」
「りょーかい」
マタタビ!マタタビなんてあるのか!?
「パンプキンもありますよ」
「じゃあ、それで」
「パンプキンね~」
「はいよ」
「はや!1分もしないうちに来たよ」
「ここは、速い 美味いが売りですから」
今まで見たことない笑顔で言う布仏先輩。何故だろう一瞬ドキッとした。
「織斑君そっちも頂けませんか?」
「いいですよ」
ハグ
「おいしいですね」
「ええ」
「織斑君マタタビも食べてみますか?」
「いいんですか?」
「構いませんよ」
「それじゃあ一口頂きます」
「なかなかいけますね」
「ええ。あっ!織斑君頬にクリームが」
「え!何処ですか?」
「ちょっと待ってください」
布仏先輩は、そう言うと俺の頬についているクリームを舐めた。
「~~~~~~////」
「少し、はしたなかったですかね」
その時の布仏先輩の顔は、夕日に照らされていたためかとても美しく微笑んでいたように見えた。
虚さん少しばかり暴走してしまいました。後、楯無生徒会長を甘党にしました。