IS~舞い降りる黒き自由の翼~   作:zeke

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一夏の秘密

翌日の放課後、一夏はシャル セシリア 箒 鈴 ラウラ 千冬 春花を呼んだ。

 

「一夏どうしたこんな所に呼び出して」

 

「織斑速く話せ」

 

「ああ。そろそろ俺の秘密を教えておこうと思ってな」

 

「お兄ちゃんの秘密? 」

 

「一夏の秘密? 」

 

「ああ。そろそろばれるだろうし話す時期だと思ったからな」

 

「一夏、あんたの秘密とやらを速く教えなさいよ」

 

「そう急かすな鈴」

 

「皆も多分感じてるんじゃないか?俺が何か変だって」

 

「まあ」

 

「そりゃあ」

 

「違和感を感じていたが」

 

「俺の中に2つの人格がある」

 

「多重人格か!だが、織斑お前は昔からそんな素振りは、見せなかったぞ」

 

「そりゃあそうだよ千冬姉。だってこの人格が出来たのはつい最近だもん」

 

「「「!!! 」」」

 

「どういう事だ一夏!おまえの身に何があった!! 」

 

「落ち着いてよ千冬姉。これは、契約なんだ」

 

「契約だと? 」

 

「そう。等価交換。力を手に入れた代わりに俺は、二つの人格を持つようになった。このISギャラハットを手に入れたことによってね」

 

「束の奴め! 」

 

「千冬姉、束さんを責めるのはお門違いだよ」

 

「?どういう事だ一夏??? 」

 

「だって束さんのラボに有ったギャラハットを勝手に触って起動させたの俺なんだから」

 

「! 」

 

「束さんも驚いてたよ。操縦者の事を考えずに作ったISだから起動させてコントロールできる操縦者は、いないと思ってラボの隅に置いてたらしいからね。まあ、そんな事より紹介するよ因みに俺の人格じゃないギャラハットの人格だけどね」

 

一夏は、そういうと眼を閉じた。次の瞬間一夏の雰囲気がガラリと変わった。まるで兵士の様に張りつめたピリピリとした雰囲気に成った。

 

「一夏の紹介にあった通りギャラハットの疑似人格のジャッカルだ。因みにシェリル派だ シェリル派大事な事だから2回言ったぞ」

 

「「「…………」」」

 

ジャッカルの自己紹介に一同唖然とした。そして一同は心が一つとなった。

ここでそんなこと言うか?普通

 

「まあ、それじゃあもう一つの疑似人格に変わる」

 

ジャッカルはそう言うと眼を閉じ一瞬だけふらついたがまたしても雰囲気が変わった。今度は、何やらニヤニヤとした顔をしていた。

 

「始めましてと言った方がいいのかな?まあいいけどジョーカーです。くくく」

 

「何が可笑しい!」

 

突然笑い出したジョーカーに千冬は、不機嫌となる。いや、千冬だけでは無かった。他の者も皆不機嫌に成っていた。当たり前と言えば当たり前である。初対面の人に突然笑われたら好い気はしないものだ。

 

「くくく、失礼一夏はハーレムを創るのがうまいなと思ってな。俺は、な。相手の心が読めるんだよ。だからお前らが誰を好きか分かってるんだな」

 

「「「!!! 」」」

 

一同は、ジョーカーの発言に驚きを隠せなかった。自分の好きな相手に自分が好きであるという事を知られていると思い恐怖した。拒絶されるのではないか、振られるのではないかと

 

「くくく。皆かなり焦ってるな。心配するな。この俺の力は、戦いの時しか一夏に貸さねえからよ。黙っててやるよ俺もそこまで野暮じゃない」

 

ジャッカルのこの発言により一同は安心し安どの表情を浮かべる。

―――こいつ良い奴だ

 

「何よりその方が面白い」

 

前言撤回。単なる快楽主義者だ!

 

「そうさ。俺は、単なる快楽主義者のランカ派だ!!ジャッカルの馬鹿は、単なる戦闘狂のシェリル派だ」

 

そう言い終ると再び一夏の体は脱力状態で目を閉じると雰囲気が変わった。

 

「一通り自己紹介が済んだみたいだな」

 

「何というか驚きを隠せない」

 

「僕も一夏が変だとは思っていたけどこんな事に成っていたなんて」

 

「私も嫁の雰囲気が可笑しいと思っていたが」

 

「正直申しまして驚きを隠せませんわ」

 

「まあ、だろうな。それが普通だ。以上が俺の秘密だそれとセシリアとシャル二人はこの後、残ってくれ」

 

一夏の秘密が暴露され皆が帰るとそこに残ったシャルとセシリアは、何が起きるのか不思議そうに首をかしげている。

一夏は、その様子を見て話を切り出した。

 

「セシリア、シャル俺の事を異性として好きか?」

一夏は、何時にもなく真剣な表情で二人に聞いた。

 

「「え! 」」

 

「答えてくれシャル セシリア!!これは、真面目な話なんだ。後悔の無い様に答えてくれ頼む!」

突然の一夏の発言に二人は戸惑いを隠せなかった。

 

「教えてくれ二人とも。嘘偽りのない二人の本心を」

二人は、一夏の表情を見ると覚悟を決めた

 

「僕は、一夏の事を一人の男性として好きだよ」

 

「私もあなたの事が一人の男性として好きですわ」

 

「…………そうか。二人ともありがとう。でも暫く待ってくれないか?必ず答えを言うから」

 

「はい! 」

 

「分かったよ」

 

「なあ、二人とも……」

 

「「どうしたの一夏(さん)?」」

 

「いや、なんでも無い。ありがとな二人とも」

 

「ええ」

 

「それじゃあ」

二人を見送ったあと一人残った一夏は壁を思いっきり殴った。

 

「クソっ!!嬉しいが嫌なビジョンしか浮かんでこねえ!あの二人が俺の事を好きなら下手をすれば箒達もかよ!! 」

 

『だから言ってるだろうハーレムにしちまえばいいじゃねえかと』

突然一夏の頭に声が響き渡る

 

「ふざけるなジョーカー!そんな不誠実な真似できない!! 」

 

『何が不満なんだよ。好きな人たちと一緒に居られるんだ。今の延長線だと思えばいいじゃねえか! 』

 

「俺は、大切な人を悲しませたくない。その為に力を手に入れた。お前たちと契約した」

 

『ほう。それで』

 

「だが、今は大切な人が多すぎる。ハーレムにしたところで」

 

『分かってないなお前は、』

 

「何が」

 

『ハーレムにすれば悲しむ人が減ると思うがな』

 

「どういう事だ」

 

『ハーレムにすればその分振られる人がゼロもしくは、減るんだぞ』

 

「確かに。だが、どこの国もそうそう一夫多妻なんて認めてないだろうが! 」

 

『お前は、馬鹿か。何処にも干渉されない所があるじゃねえか』

 

「?何処だ???」

 

『自分で見つけろ。馬鹿馬鹿しくなってきた』

 

「俺は、俺は!!!」

 

『何を守りたいか考えろ。例えすべてを犠牲にしてでも守りたいものがあるなら犠牲に出来る』

 

「俺の守りたいもの」

 

『俺がやれるのは選択肢を作ってやる事と知恵を貸してやることだ』

 

「ああ、ありがとう」

 

『な~に。お前には、常日頃から楽しませてくれているからな』

 

「あんまし俺を困らせないでくれ」

 

『…………………………善処したい』

 

「おい!間が長すぎるだろう!!それに何だよ善処したいって!普通そこは、善処するだろうが!!!」

 

一夏は、ジョーカーと一悶着した後その場を後にした。

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

男は、ファントム・ハーケンのとあるラボにいた。

 

「ふふふ はははははは ついに!ついに完成した。Bシステムをこの5機に搭載し後、残るは大佐の機体のみ。設計図は出来ている。後は、作るのみ。これで、これで後は、海底工場のあれを作ればもう計画は、完成したも同然。あいつが裏切っても構わないように保険を作っておく必要があるな」

 

その男は、嬉しそうな笑みを浮かべて目の前の5機のISを眺めていた。まるで愛おしいわが子を見るかのような眼で

 

ブーブーブーブー

 

男の懐から携帯が鳴り男は携帯を取り出すと通話をする

 

『すいません技術長。あれは、ISの方は出来ましたかね』

 

「ついさっき出来たぞい」

 

『あいつらの下に送って下さい。最終調整をするので』

 

「分かったわい。お主のISじゃがもう少しだけ待ってくれぬか? 」

 

『分かりました。速めに作り終わって下さい。あれを完成させてほしいので』

 

「了解した」

 

『海底工場であれが50%完成したところです』

 

「50%という事は、ぎりぎり浮くな」

 

『ですが絶対守護領域の発動は、できませんね』

 

「成程。こちらも急ぐとするわい」

 

『それじゃあ』

 

電話が終わると男は、ソファーに座った。男の表情は、険しくなっていた

 

「記憶が戻っておるのかどうなのか判断に苦しむわい。じゃが、計画通りに事が運んでおるのをみると記憶が戻ってないともみえる。もし記憶が戻っているならば計画を潰しに来るじゃろうし……………気にしても仕方ない事じゃな。計画通りに事が運べればよいだけじゃし」

 

男はそう呟くと部屋を出て行った。男が出て行った部屋に残された5機のISが黒く禍々しく一瞬光った。

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