IS学園側(残存戦力100/100%)
織斑一夏【ギャラハット】〇
織斑千冬【ジャスティス】〇
織斑春花【ブリッツンナイト】〇
篠ノ乃束【アカツキ】〇
篠ノ乃箒【紅椿】〇
更識簪【打鉄弐式】〇
更識楯無【ミステリアス・レイディ】〇
布仏本音【ストライクルージュ】〇
布仏虚【ストライク】〇
ラウラ・ボーデヴィッヒ【シュヴァルツェア・レーゲン】〇
シャルロット・デュノア【ラファール・リヴァイヴ・カスタムII】→【インパルス】〇
セシリア・オルコット【ブルー・ティアーズ】〇
凰 鈴音【甲龍】〇
【アークエンジェル】〇
【エターナル】〇
ファントム・ハーケン側(残存戦力85/100%)
レックス【セイバー】△berselkシステムにより理性を失っている最中
ホー【ネオザク】〇
ライガ【レイダーカラミティー】〇
オーム【ヴェルデバスター改】〇
ロウ【ブルーデュエル弐型】×負傷により戦線離脱
大佐【ディスティニー】?生死不明
技術長×死亡(小破しても応急処置しかできず)
浮上要塞アトランティス〇
連合軍(残存戦力40/100%)
【ネブラブリッツ】△30%程損害。応急処置でかろうじて稼働中。
【ハイぺリオンガンダム】△40%損害。応急処置でかろうじて稼働中背後のウィングバインダーに内蔵されているモノフェーズ光波防御シールド【アルミューレ・リュミエール】使用できず。
【アビス】〇
【ゲイルストライク】×
戦艦ガモフ△半壊 高度を保っているのがやっと
「これは、大佐!!」
千夏との再会の後、千冬と一夏は千夏と共に千夏の部屋に来ていた。
そこで千夏から渡された家族写真。
母親の千夏、その腕に抱えられている赤ん坊状態の一夏。千夏の横に居る男性に抱きかかえられている千冬。
ここまでは顔見知りだ。
だが、千冬を抱えている男性に一夏は驚いた。
父親が今、敵対し、ファントム・ハーケンに所属している大佐その人なのだ。
「やっぱりね」
千夏はそう呟くと何処か納得した表情を浮かべる。
「どういう事だ?母さん」
千冬のもっともな疑問に一夏も頷き千夏の顔を見る。
千夏は二人の顔を見ると過去を語りだした。
「あの人と私は、内務省のごく一部しか知らない。つまり、公に出来ない部署に所属していたの。ISが篠ノ乃 束博士によって開発される前、
「恐ろしい事?」
一夏の疑問に千夏は頷きながら答える。
「ええ。その
「何が最悪だったんだ?」
千冬の問いに千夏は一瞬躊躇いを見せるが、答えた。
「何回シュミレーションをしてもコアが人の命、生命エネルギー。つまり寿命を奪うのよ」
「「な!!!」」
千冬と一夏は驚いた。
コアが人の命を奪う!?
とても正気ではいられない結果だ。
「更に最悪だったのが、コアにはberselkシステムと呼ばれるシステムが生産上必要不可欠だったの。このシステムが発動すると操縦者の生命エネルギーを急速に奪うの。そして、普段の5倍以上の戦闘能力を操縦者に身に着けさせるわ。……ただし、操縦者の命と理性を引換に、ね。当然計画は中止。私とあの人は、上に命じられて海外に行くための飛行機に乗っていたんだけれども、恐らく口封じのために搭乗していた飛行機と共に処理されたんだと思うわ。そんな計画がされていたと成ってはマスコミの良い的だもの。飛行機事故と言う名目ならば処理しやすいだろうから」
まあ、こうなるかも知れないと思ってあなた達を私達の手から放したんだけれどね。と言って千夏は締めくくる。
「……それじゃあ母さんが今まで現れなかったのは」
一夏の疑問に千夏は一夏の頬を撫で、微笑みながら言う。
「ごめんなさい。飛行機事故の影響で兄さんに助けて貰ったんだけれども記憶喪失だったの。最後に一夏の顔を見たのが4、5歳の頃だったからあなたの顔を見ても思い出せなかったの。千冬の顔を見て思い出せたのよ」
千夏の言葉に千冬は、母さんたちは私と一夏を捨てたんじゃなかったんだ。と安心しているが、千夏の話を聞き一夏に一つ疑問が浮かぶ
「母さん。一つ教えて!そのberselkシステムには、発動の為の何かキーワードが無かったか?」
一夏の指摘に千夏は記憶をたどる。
「そう言えばキーワードの様なものがあったわね。確かあれは、システムの名前と同様のベルセルクだったかしら?」
千夏の言葉を聞き一夏はやっぱりと呟く。
「どうした一夏?」
頷く一夏を不思議そうに千冬が尋ねると
「そのベルセルクと言う言葉で思い出した!レックスの機体の色が変化し、レックスの瞳の色が虚ろに成った時、あいつの機体がもの凄く強くなったんだ」
レックスの変化を千夏の言葉を記憶にあてながら言う。
「もしかしたら、berselkシステムを搭載した機体なのかもしれないわ!あれが発動すれば最悪よ!操縦者の命が刻一刻と縮まるのよ」
一夏の言葉を聞き、千夏は驚愕の表情を見せる。
「それじゃあ、すぐに止めないと!」
一夏は千夏に止める方法を訊くが千夏は首を横に振るだけだった。
「無いのよ。berselkシステムを止める方法が無いのよ。問題が発覚した時にはすぐに開発中止が決定されたし 一度発動すると操縦者の寿命が尽きない限り停止する事は無いの。それに、あの計画からかなり時間がたっているから改良されているだろうけれども、恐らくそれでも寿命を縮めることは確実よ!」
千夏の言葉に一夏はショックを受けた。
救えない?力をつけたのに救えない?
レックスを救えないと言うのか?
ストリートチルドレンだった、あいつがただ道具として扱われる?
その時、一夏の頭の中に声が聞こえた。
『おいおい、久しぶりだと思ったら随分ひ弱になったな、一夏』
『全くだ』
ジャッカルとジョーカーの声だ。
『『良いか、一夏。手前が今出来るのは、やるか、やらねえかだ!!!出来ねえ運命なんざ変えちまえ!!』』
二人の言葉に一夏は背中を押され動く。
「それでも、俺は戦場に行くよ。今、俺に出来るのは、やるか、やらないかの二択だけだから」
それだけ言うと一夏は千夏の部屋を出た。
「母さん、私も出るよ。妹も出来たんだ。……次会う時は、父さんも一緒の5人家族だ」
千冬もそれだけを言い残して一夏の後を追うように千夏の部屋から出て行った。
「そう。一夏、千冬。あなた達ももう大人なのね」
ただ呆然と一夏と千冬が出て行った部屋の入り口を眺めながら千夏はぼそりと呟いた。
○ ○ ○
「「……」」
一夏と千冬は黙ってアークエンジェルの艦内を歩いていた。
手を握り、格納庫に向かっていた。
電球で明るく照らされている廊下をあるき、曲がり角を曲がった所で不意に二人の前方に人が現れ、二人は足を止めた。
「一夏、ちょっと良い?」
現れたのはシャルロット・デュノア。フランスの代表候補生。
束ねた金髪は少し動くとまるで尻尾のように若干動く。
「あ、ああ」
戸惑いながらも一夏は、ちらりと千冬を横目に見ると千冬はシャルロットのただならぬ雰囲気を感じ一夏の握る様に繋いでいた手を離した。
「一夏、先に行く」
千冬はそれだけ言うとシャルロットの横を通り過ぎ、先に格納庫へと向かって行った。
千冬が居なくなったのを確認するとシャルロットは口を開いた。
「一夏、織斑一夏さん。僕は、貴方の事が大好きです」
ただ笑顔で告白をした。
突然の告白に一夏は硬直する。
え、今、シャルは何て言った?
俺の耳が可笑しくなければ大好きだと言った。
俺の耳が可笑しくなったのか?
困惑しながらも思考をめぐらす一夏。
「え、でも、俺は「千冬さんが好き、でしょう?」……」
何とか口に出せた言葉すらもシャルに先に言われてしまい、頭が真っ白になる一夏。
シャルロットは、クスリと笑いながら続ける。
「一夏ってば単純だから何を言おうとしているのかすぐに解るんだよ。一夏が千冬さんを好きなのは仕方ないよ。好きに成っちゃったんでしょう?好きに理屈なんてないよ。でもね、だったら僕が一夏を好きで居続けるのにも理屈も理由も無いはずだよ?」
そう言うと自身の唇を一夏の唇にあて、キスをする。
「!」
突然のシャルロットの行動に一夏は驚きを隠せない。
解っていて、それでもこの行動をしたシャルロットの考えが読めなかった。
「……どうしてだ、シャル?だって、俺は千冬姉が、千冬が好きなんだぞ。なのに何故……」
「まあね。僕も一夏が千冬さんを好きだって解った時泣いたな~。でもね、この戦い……ううん。戦いとも呼べなくなっているこの戦争で、一夏に生きて帰ってほしい。皆で一緒に学園の門を潜りたい。ただ、それだけが今の僕の願いなんだ。だからね、絶対に生きて帰ろう。ね?一夏」
シャルの答えに成っていない返答。
だが、その返答は紛れも無くシャルロットの意思。願いだった。
「解った。一緒に学園に帰ろう、シャル。誰一人欠ける事無く」
だから約束する。
「約束だよ」
「ああ。約束だ」
互いの小指を絡め、指切りをする。
「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます。指切った」
シャルの軽やかなるリズムに合わせて、一夏も合わせる。
まるで二人は幼い子供の様に指切りという約束を交わした。
「絶対に皆で学園に帰ろうね、一夏」
シャルはそれだけ言うと歩き出す。
一夏を背に向け、格納庫に向かって歩き出した。
一夏はその時、一瞬に見たシャルの横顔が素敵だと思った。
優しくも厳しい千冬の姿を思い起こさせるシャルの横顔が千冬と重なったのだ。
そして、我に返ると
「ああ、絶対に皆で帰ろう。IS学園に」
シャルロットの後に続くかのように格納庫へと歩き出す。
○●○
「あ、おりむー!」
「一夏さん」
シャルロットは格納庫に着くと束に声を掛けられ話し込んでおり、一夏はシャルロットの後に続いて格納庫に着くと同時に布仏本音とその姉、布仏虚に声を掛けられた。
「篠ノ乃 束博士が新たな武装をシャルロット・デュノアに支給するそうです」
「するそーで~す」
虚はメガネの淵をつまみ、クイッとメガネをあげ、本音はいつも通りののほほんとした口調で虚の言葉をオウムのように繰り返し一夏に報告する。
「……そう、そうか。それで武装と言うのは?」
「何でもこの戦いに役立つものだとか。以前作っていたものだが、実験をし終えたので放棄していた物と仰っていました」
「そうか。なら、少なくともこの戦いを多少なりとも有利にしてくれる物だろうな」
一夏はそう言いながらシャルロットと話す束を遠くから見る。
本来ならば束がシャルロットと話す行為自体があり得ないほど珍しい行為だが、今のこの現状ではその珍しい行為もさほど驚かなくなってきているほど感情が変化している。
不意に一夏は両手を握られ視線を束から両手を握っている元凶にむけると、そこには…
「すみません、一夏さん。でも、もう少しだけこのままの状態でいさせて不安を和らげさせて下さい」
「おりむー、私もお願い」
一夏の片手を両手で握る布仏虚と布仏本音の布仏姉妹の姿が。
それもそうだ。
これから戦うのはかつての仲間であった者達を相手にしなければいけなくなる。
戦闘能力も未知数。条件は最悪だ。
そんな中一夏は二人に言う。
「あいつら全員のISの中にberselkシステムと言うのが下手をしたら搭載されている。いや、搭載されていると思っても良い。これは、発動すると普段の5倍以上の戦闘能力を操縦者に身に着けさせるらしい。急激な寿命の低下と理性を引換に、寿命が尽きるまで停止する事は無いとの情報だ」
まあ、情報が少しばかり古いけれどな、と続けながら二人に教える。
一夏の情報に二人は衝撃を受ける。
一夏の言葉が本当で正しいとするなら、レックスは救えないと言う事だ。
「彼は、レックスは救えない……と?」
「解らない。でも、道が無いのなら作ればいい」
「方法があると?」
虚の問いに一夏は肩をすくめ嘆息しながら言う。
「今はまだ考えつかない」
「無計画ですね」
「すまない。だが、浮上要塞アトランティスが墜ちれば」
「助かるかもしれないと?」
「もしかしたらの可能性だ。だが、アトランティス撃墜のみに一点集中したほうが」
「可能性はあると?」
「ああ」
虚は腕を組み暫く考えると口を開いた。
「一夏さん、インパルスをもしもの時の為にシャルロットさんに渡してみては如何でしょうか?」
「シャルに?」
「はい。作戦ではありませんでしたがファントム・ハーケンと戦うことになればシャルロットさんのIS武装ではファントム・ハーケンのISに有効なダメージを与えるのに時間がかかってしまいます。その点インパルスなら」
「そうか!ビーム兵器だからVPS装甲でも攻撃が通る!」
「はい」
「成程。それならば急いでシャルにインパルスを渡してくる」
一夏はそう言うと束と話すシャルの方へと足を運ぶ。
そんな一夏を見ながら本音は姉の虚に尋ねた。
「ねえ、お姉ちゃん。おりむーに好きだって言わないの?」
「本音、あなたこそ一夏さんに告白しなくてよかったの?」
二人は無言と成る。
そして、虚は格納庫にあった時計を見ると「時間ね」と呟き、二人は自身のISを展開する。
「行きましょう」
虚がそう言うと本音は頷きカタパルトに足を乗せて外にISストライクルージュを纏った状態で射出される。
虚も本音の後に続いてISストライクを纏いカタパルトに射出される。
「これは……」
射出されて虚が目にした光景。それは、
ミサイルが連合軍が援軍で呼び込んだ戦闘機から浮上要塞アトランティスに向かって飛んでいくも全て浮上要塞アトランティスにあたる事は無く、空中で浮上要塞アトランティスの周囲に飛んでいるレックスが身に纏うセイバー、ホーが身に纏うネオザク、ライガが身に纏うレイダーカラミティーが全てのミサイルを銃で狙い撃ち、時にはビームサーベルで斬りおとしている。
浮上要塞アトランティスの周りでミサイルが爆発し、誘爆をする事もあるがただ浮上要塞アトランティスに直撃する事は無く、最早戦闘でも戦争でも無くなっている。ただ、力あるものが力亡き者に力をふるうだけの一方的な暴力でしかない状態だ。
現に連合軍の戦艦ガモフは黒い煙を巻き上げながらもかろうじて空中に浮遊している状態で高度を保っている。
「行きましょう。本音」
「うん」
虚と本音はバックパックをエールストライカーに換装する。
そして、互いにアイコンタクトを取るとバックパックのスラスターを噴かせながら浮上要塞アトランティスに突撃するかのごとく勢いで向かう。
虚と本音がそうするのにも理由があった。
作戦通りの時間で、一夏や織斑姉妹、布仏姉妹や更識姉妹、他にもラウラやセシリア、箒や鈴と言ったIS学園所属の専用機持ち達がアークエンジェルからカタパルトで射出されて出て来たのだ。
つまり、作戦が開始されたのだ。
現に本音と虚の後に続くかの如く千冬、春花、楯無、簪が続き、連合軍の方向には箒、鈴、ラウラが向かっており、戦場に居ないのはインパルスをシャルロット・デュノアに渡しに行った一夏と受取人のシャルロット・デュノア。そして、シャルロットと話していた篠ノ乃 束の三人だ。
一夏と束が戦場に居ないのは、一夏が使っていたISインパルスの所有者登録に束が関与し時間が掛かっているからだろうと虚は予測する。
「悪いな。ここは通さねえぜ」
そんな布仏姉妹、更識姉妹、織斑姉妹の前をレックス、オーム、ライガ、ホーが待ち構える。
「どいて下さい!レックスは、ISにberselkシステムと言うシステムが搭載されていて刻一刻と寿命が減っているんです!」
必死で訴える虚。だが、
「ハハハ。んな事か」
ライガが腹を抱えて笑う。
「?どういうことですか?なぜ笑うんです!?」
「良いか!教えてやるぜ。俺達は元ストリートチルドレン。女尊男卑の社会の中で生まれ、男だったからという理由で親に捨てられた死人のような存在だぜ?そんな俺らは薄汚く溝鼠のように残飯を漁ったり、盗みを犯したりした。そんなゴミのような生活をしている時、大佐が俺らの前に現れたんだ!「こんな所でくたばるのか?お前をこんな風にした世界に何も出来ないままお前はここでこんな生活をつづけ生涯を閉じるのか?」とな!そして、大佐はこうも言った!「一緒に世界に復讐しよう」とな!解るか?お前らに、ぬくぬくと育ったお前らにゴミの様な世界から助けて貰った俺が俺らが、大佐の為にこの命を捧げたいと思うのが可笑しい事か?俺ら全員が大佐の為にこの命をささげたいと思ってんだよ!現に大佐には内緒で技術長と交渉して俺ら全員がドーピング剤や合法違法の薬物なんかを使っているぜ。だから体中薬漬けさ!」
ライガの言葉に一同は衝撃を受ける。
千冬は黙って聞いていたが先行していた虚の一歩前に前進するとライガと対峙する。
「お前達の言いたい事は解った。だがな、そこを通して貰えないか?お前たちが文字通り命懸けなのは理解した。だからこそ強いんだろう。でもな、これは、この方法は間違っている!」
「ハッ!笑わせるなよブリュンヒルデ。ならば何故あんたは
ライガはそう言い終わる同時にオーム、ホー、レックスと一緒に布仏姉妹、更識姉妹、織斑姉妹に襲い掛かる。
ライガが身に纏うレイダーカラミティーの両手武装【2連装52mm超高初速防盾砲】と両肩武装【シュラーク】の照準を千冬と虚に定め、ホーが身に纏うネオザクの大鎌型の近接武装【ニーズヘグ弐型】を構えスラスターを勢い良く噴かせ、その矛先を春花に定めて接近し、レックスが身に纏うセイバーが両肩アーマーに収めていた【 ヴァジュラビームサーベル】を両手に持ちその剣先を更識簪に向け勢い良くスラスターを噴かせ、オームがヴェルデバスター改の両肩武装【高エネルギービーム砲】二門と両腰射撃武装【複合バヨネット装備型ビームライフル】を本音と楯無に向けた丁度その時、千冬、春花、本音、虚、楯無、簪にオープンチャンネルで連絡が入った。
『ミサイルで援護射撃をして弾幕を張ります』
エターナルから山田真耶の指揮のもとエターナルの艦体に多数装備されているミサイル発射管から空を覆う数の量のミサイルが発射され半分が浮上要塞アトランティスに向かう。
もう半分はライガ、ホー、オーム、レックスの方へと向かわれた
「「「舐めるな」」」
ライガ、ホー、オームが降り注ぐミサイルの雨に激昂しながら迎撃する。
オームがヴェルデバスター改の両肩武装【高エネルギービーム砲】二門と両腰射撃武装【複合バヨネット装備型ビームライフル】の銃口を雨のように降り注ぐミサイルへと向け引き金を引き、ホーは腹部武装【フレスベルグ】でビームを曲げながら空中で向ってくるミサイルを薙ぎ払い爆発させ、ライガは両肩武装【シュラーク】と両手武装【2連装52mm超高初速防盾砲】、腹部武装【スキュラ】を降り注ぐミサイルの雨へと発射し、レックスは虚ろな表情のままバックパック武装【アムフォルタスプラズマ収束ビーム砲】を展開して両脇で抱えるように構えると、その銃口をミサイルへと向け両肩武装【ビームガトリング】2門と一緒に向け一斉射撃を行う。
『今の内に浮上要塞アトランティスに突撃して下さい!』
真耶に促され千冬は布仏姉妹 更識姉妹、春花と共にミサイルの後を追って浮上要塞アトランティスへと向かう。
『残念だったね。そんなミサイルじゃあこの浮上要塞アトランティスは落とせないよ。切り札は何もISが使える男性操縦者だけじゃないんだよ』
オープンチャンネルで何処かで聞いた声が発せられる。
〔上空より熱源接近中!熱源接近中!〕
けたたましい警告音と共に画面に赤い文字で描かれる。
「全員、後退しろ!」
千冬の命令と共に布仏姉妹 更識姉妹、春花は瞬間加速で後ろに後退し千冬も瞬時に下がる。
目の前の先行して飛んでいたミサイルが突如上空から強力で巨大なエネルギー光線によって浮上要塞アトランティスに当たる前に蒸発した。
上空から降ったエネルギー光線はミサイルを次々と蒸発させ、その下にあった海を大きく深く蒸発させ穴を開けた。
「!何て強力かつ巨大なエネルギー光線なの!海が大きく深く蒸発しているじゃない!」
楯無は声を荒げる。
目の前の海を大きく抉った攻撃にぞっとする一同。
千冬は、上空を見るがハイパーセンサーでも認識できなかった。
「くっ!攻撃が何処から来たのかも解らないのか!」
歯痒さで唇をかむ千冬だがそんな彼女にオープンチャンネルで束から連絡が入った。
『お待たせ~、ちーちゃん。束さんだよ。あ~、さっきの攻撃は宇宙からの攻撃だね。出撃しようと思ったらあんな攻撃が空から撃たれるんだもん。束さんびっくりして超特急で調べたよ。場所は地球の大気圏を抜けて宇宙に上がったすぐ近く。でも、ちょっとずつ金星に向かって行ってるよ~。まあ、ほんの少しずつだけどね~』
千冬は、そうかと呟くと浮上要塞アトランティスに視線を向ける。
そして、行くぞと言うとバックパックの巨大なリフター【ファトゥム-00】のスラスターを噴かせ浮上要塞アトランティスにビームライフルで突撃する。
だが、そんな千冬の前にハイライトな瞳のレックスが立ちふさがった。
その手に【ヴァジュラビームサーベル】を持ち千冬に斬りかかる。
だが、斬りかかるレックスと千冬との間に緑の閃光が走る。
レックスは、ハイライトな瞳で閃光もとを見る。
そこには、ギャラハットを纏い周囲に【ドラグーン】を展開した一夏が空高くに飛んでおり、【ドラグーン】の銃口をレックスに向けていた。
「行け」
一夏がそう言うと10基の【ドラグーン】がレックスを包囲しレックスを攻撃する。
周囲に展開された【ドラグーン】から縦横無尽に緑の閃光がレックスに向かって走る。
『いっくん!ミーティング通りに早くエターナルに!!ミーティアを!』
束からオープンチャンネルで告げられ、一夏は解ったと頷くと【ドラグーン】を回収し戦場から少し離れたピンク色の山田真耶が指揮する【エターナル】へとスラスターを噴かせる。
それと同時に千冬とレックスの間に金色のIS【アカツキ】を纏った束が割って入る。
『ちーちゃんもいっくんと共に【エターナル】に急いで!次のあのミサイルを全滅させたエネルギー光線の発射まで約1時間!あれは太陽から発せられる強烈な紫外線を原料にしている!あの兵器がある限り地球上のどこに狙われても可笑しくないよ!あれは』
千冬にオープンチャンネルでそう説明する束だが突如、オープンチャンネルから聞こえてきた声によってその説明は遮られる。
『そうさ!流石篠ノ乃束博士。稀代の頭脳を持ったお方だ。あれはレクイエム。この世を創りかえる怨嗟の声で作られた創世の光だ!先程は威力を最小限にして撃ったが、次は最大出力だ!最大出力で連合本部をその地域、否、国家ごと蒸発させる!!止めたくばアトランティスに乗り込んで来るがいいさ!最下層で待ってるよ!』
それだけ言うとオープンチャンネルは一方的に切られる。
束は千冬の方を見るとアイコンタクトをして早く行けと急かす。
「すまない!」
千冬はそれだけ言い残すと【ジャスティス】のバックパックである巨大なリフター【ファトゥム-00】に設置されているスラスターを噴かせ【エターナル】へと向かう。
その様子を見たレックスは逃さないと言わんばかりに千冬に向かってスラスターを噴かせ距離を詰めようとするが、束が【アカツキ】でその先を行き千冬には行かせないと通せんぼする。
「行かせないよ!」
一夏と千冬はピンク色の戦艦【エターナル】に着くと、【エターナル】から【ミーティア】が外され、千冬と一夏の方に向かってゆっくりと進んでいく。
『千冬、背中を預けるようにして。これは【ジャスティス】と【ギャラハット】用に開発された核エンジン搭載型IS用の巨大補助兵装【ミーティア】だ』
一夏に言われるがまま【ミーティア】に背中を預けると自然と【ミーティア】とドッキングをした。
『行こう!』
そう言うと一夏は【ミーティア】を装着した【ギャラハット】を纏って浮上要塞アトランティスに向かっていく。
千冬もその後に続く。
そんな戦場の様子を浮上要塞アトランティスの1階でタッチパネル式のコントローラーに描かれ見る者がいた。
「ああ、駄目じゃないか。そんな物使っちゃあ。ゲームは早く終わっちゃつまらないんだよ、織斑一夏。織斑千冬」
そして、映像を映し出しているタッチパネル式のコントローラーに触れる。
「それを使うんならこちらも切り札を使わせて貰うよ」
ニヤアと頬を吊り上げ、邪悪な笑みを浮かべる。
そして、鍵を解除する。この戦況を混乱させる一つの鍵を解く。