今回から原作やっていくとか言ってましたけど、結局オリジナル回となりました。申し訳ない。
お気に入り登録が600件言ったようで読んでくださってる皆様には感謝です。
8月31日
おかしい…。休みが足りない。
カレンダーを何度見ても本日の日にちは8月31日の夏休み最終日である。
あれれー?おかしいぞー?
と、見た目は子供な人の真似をしても真実に辿りつかない。難事件だわ…。
夏休み入って覚えてることが2日ぶんくらいしかないというのはどういうことなの?タイムマシンでも使っちゃった?なにそれ、過去に戻りたい。
「ちょっと、八幡?なにを穴が開くくらいカレンダー凝視してるのよ」
「いや?何度見ても今日が夏休み最終日にしか見えないんだ。なんでだろうな?」
これはあれかな?認識を阻害する能力でも使われてるんじゃないかな?かな?
すると、この後に歪められた世界に気付いたことで特殊な能力が開花するのか。あ、既に持ってたわ。
「なにを考えてるのかだいたいわかるけど…。諦めなさい。真実よ」
…この世界は、残酷だ。こうやって、見たくないものを見せつけてきやがる。くそっ。現実を見させやがってこの姉!
と、意気込んで睨んでみる。ぐるる…。
「あ?」
きゃいん!こえーよ。あと、怖い。やはり、奏姉さ「奏って呼びなさい」イエス。ユアハイネス!
「よろしい」といって、奏は去っていった。
しっかし、本当に31日なんだなぁ。なにしようか?よし、寝よう(この間3秒)。
夏休み最終日だからこそ惰性で過ごすべきだろう。課題とかは終わったしな。問題ナッシング!
よし!おやすみ!
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「zzZ」
「八くーーん!!」
「グハッ」
なんだ?なんだ?俺の腹になんか重いのが降ってきたぞ⁉︎
「助けてー!」
下を見ると涙目の光がのしかかっていた。せっかくの惰眠の時間が邪魔された俺は光へと質問する。この質問の答え次第では許さん。
「で?俺の安眠を妨害した理由は?」
「え、えーと、宿題手伝って欲しいなって☆」
「おやすみ」
あー、眠いなー。あ、そういえば、今週の当番は飯作りだったわ。なに作ろうか?やっぱり、夏は簡単なそうめんとかにしたいよな〜。茹でるだけだしな。
「八くん!お願い!手伝ってぇ!このままだと葵お姉ちゃんに怒られるの!」
「光よ」
「八くん!」
パァーッと一気に明るくなる顔。手伝ってくれると思っているのだろう。しかし、俺には関係がないのだ。安眠妨害されたから怒ってるわけじゃないよ?ほんと。
「だが断る!」
「なんで!」
「そもそも、さっさとやっておけって言われてなかったか?姉さん達に」
「う、それは…。忙しかったから…」
もうちょい嘘つくならわからない嘘をつくんだ。妹よ。目が泳ぎまくってるぞ。私は君が遊びまくっていたのを知っている。
「それでも、だ。やる時間はあっただろ?なのにやらなかったお前の責任だ」
ふっ。いってやったぜ。ここで手伝ってしまっては、光は成長しない。茜と違って成長しているところはしてきているが。根に持ってるわけではない。
「ううー…。ケチー」
「ケチで結構だ。ほら、さっさと宿題片付けた方がいいんじゃないのか?」
「……はぁ。葵ちゃんに八くんがこんな昼間から寝てるって言ってこようかな」ボソッ
それはお願いではない。脅しである。
「さぁーて!よく寝たなぁー!気分もスッキリしてるし、宿題とか手伝ってあげたい気分だなー!」
「ありがとー!」
この笑顔、額縁に入れて飾りたい!はっ!本音が出てしまった。お兄ちゃんの使い方が上手くなって嬉しい反面悲しさと虚しさがあるな…。立派に育って。
「あとで、八くんが好きな飲み物買ってあげるね」
「はいはい。で、なにが終わってないんだ?」
「ええーとね、あとは、読書感想文と理科の自由研究と算数のプリント、漢字のプリントくらいかな!」
「おやすみ」
もう無理だろ、これ…。少なくとも。俺と光だけでは終わることはないだろう。いや、マジで。
「だから、助けてって言ってるんじゃん!」
「他の奴にも頼めよ。この量は今日中に終わるか分からんぞ」
「もう、頼んだよ〜」
話を聞いてみると既に、岬、遥、茜には頼んだらしい。が、岬は宿題が終わっておらず、遥と分身たちとで急ピッチで片付けているらしい。ドンマイ、遥。茜はというと『宿題は自分でしなきゃダメ!』の一点張りだったそうだ。
「なら、奏に頼めば?手伝ってくれるだろ」
「かなちゃんは……」
気まずそうに目をそらす。?喧嘩でもしたのか。
「なんか見返り請求されそうで」
「ああ〜(納得)」
確かにしそうだよな。まさか奏でも妹からそんな見返りなんて請求するほど鬼ではないだろうしな。とりあえずは駄目元で頼んでみてはどうだろう、と提案すると
「八くんもきて!おねがぁい」
と、某ミナリンスキーさんのように行ってきたので付き添った。結果、
「い・や」
きっぱりと断られました。
「なんで〜!」
「「そりゃそうだ(でしょ)」」
逆になんでやってもらえると思ってたんでしょうかねぇ?
「かなちゃんのケチ!悪魔!おっぱいおばけ!あ、いたい!!いたい!」
「ふざけたことを抜かすのはこの口かな〜?」
光の頭がゲンコツによってグリグリされているあれってかなり痛いよね。こちらに救援を求めている光に答えるとしよう。
「手伝ってやってくれないか?お礼ならちゃんと出す。光が」
「えっ」
「ふっ、ならいいでしょう。姉妹とはいえギブアンドテイクは大事よね」
「ちょっ」
「これで人手不足は解決だな、光。んじゃ、とっとと始めるか」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ありがと〜!2人とも〜!」
それから、光の宿題を手伝った。いや〜、多かったね。俺は、読書感想文をやり、奏は自由研究をやった。
読書感想文の内容としてはとりあえず『ごんぎつね』にしておいた。懐かしいね。小学生だから字数も少ないしめっちゃ楽だったわ。逆に字数を納めるのに苦労しちゃうレベル。
そうして、夕方には俺と奏は任されたものを終えたのだった。ちなみに、母さんにはバレており、葵姉さんに怒られてました。何故か、俺と奏もセットで。
「あ゛あ゛〜〜」
ベットへと倒れこむ。
説教からようやく解放されたのが晩飯になってから。俺は食事当番だったのでなんとか逃走できた。光と奏の目は死んでいたことを追記する。
今日のご飯は、冷麦にした。意外とつけダレを考えるのが楽しい逸品である。俺のおすすめは、めんつゆに卵黄とラー油を入れたものだ。単純なものだけどおいしい。一度やって見てくれ。
「ちかれた…」
現在時刻は19:30を過ぎたところなので、寝るには早すぎる。やることないし、栞と遊ぼう。そうしよう。
ベッドから降り、リビングへ行くと兄弟、両親含めて勢揃いしていた。あ、そうか。今日は選挙の途中経過発表か。途中経過といってもだいたい月一くらいでやってるからそんなに変動しているわけではないが。
『さて今日の櫻田ファミリーニュース。次期国王決定選挙の8月末時点での途中経過の発表です』
『ご兄弟は現在夏休み中ですからあまり変わっていないと思われますね』
『では、世論調査の結果はこちらです』
10位 修
9位 俺
8位 輝
7位 光
6位 岬
5位 遥
4位 栞
3位 奏
2位 茜
1位 葵
「変わらないな…」
「まあ、興味ないしな…」
「くっ、栞に負けていられない!」
「ま、八くんと修ちゃんに勝ったからいいや」
「なんで遥が上にいるの!」
「僕だって知らないよ!」
「?」
「うーん。勝てないなぁ。葵姉さんは何もしてないのに…」
「なんで2位になってるの〜〜⁉︎」
「あはは…」
以上、櫻田兄妹たちの感想でした。
世論調査の中でのインタビュー調査も実施されていたようで順位発表の後に放送されていた。
以下、抜粋
『え?八幡さま?しばらく見た記憶はないですね。他のご兄妹は見かけたりしましたけど…』
『栞様と葵様が手を繋いで歩いてるのを見たりしました。お綺麗ですし可愛かったです。八幡さまは一度も見てないですね』
『輝くんとあそんだりしたよ?たのしかったー!またあそぼうね!はちまんさまはお外にいかないのかな?』
なんなの?この国の人からすると俺が外に出ないというのは共通認識かなにかなの?それとも、イジメ?国レベルのイジメなのか?
いや、違うよ?外には出てるよ?本屋とか行ったし、輝とか迎えに行ったよ?最後のインタビュー受けてた女の子と話したよ?事案になるから輝と遊んでくれてありがとうくらいしか言ってないけどさあ!
あと、今の抜粋は俺に票入れてくれた人らしいんだけど誰も俺のこと見かけてないじゃん。どういうことなの…。幼い子は世論とか関係はないんだろうけどさぁ、やっぱこれ、イジメじゃね?
爆笑してる修と岬と奏と茜はあとでしばく。ついでに遥も。というか、兄妹の半分笑ってるのかよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ところで、これなに?」
茜の一言により、この場にいる全員の目がテーブルの上に置いてある箱に動く。みんな気になってはいたものの誰も口に出さなかったものである。
「ああ、それ?お母さんが福引きで当てたんだって〜。なんか最近話題のボードゲームらしいよ?」
ふーん。確かに噂は聞いたことあるかも知れない。その名も『ラブラブ半生ゲーム』。今話題のパーチーゲームらしい。人生ゲームと同じじゃね?という気がしないでもないが。
「内容はカオスだけど面白いと人気があるらしいよ?」
ええ〜。名前からしてそんな青春とか過ごしてない俺にとっては目に見える地雷でしかないんだが。やりたくねぇ…。
「私、やりたい」
「「「え゛」」」
ハモった人は俺と奏と遥である。そして、やりたいと言ったのは末妹である栞だ。不味いな…。栞がやりたくてもこんなゲームは俺はやりたくない。奏と遥とアイコンタクトでこの場から脱出するための連絡をとる。
「私、ちょっとこれからやらなきゃいけないことがあるから部屋に戻るわね」
「あ、僕も」
「俺も明日のために早めに休もうと思ってたんだわ」
3人で席を立つ。よし、ここまでは完璧な計画だな…!
しかし、計画というのはあくまで計画。上手くいくことはなく、運命はいつでも俺たちに背を向けるのだ。
「…ダメ?兄様たちも姉様たちも明日から学校始まっちゃうから…」
「と、思ったけど1ゲームくらいやってからでも問題ないわね」
「僕もだった」
「やっぱ疲れてないっぽいから遊ぼうぜ」
3人で席に座る。この家族で最も強いのは栞だよね!涙目で上目遣いされたらやらざるを得ないわ。これで断ったやつは能力使って脅すまであるわ。
このゲームは、7人までなので全員で遊ぶのは難しいのでジャンケン(栞、輝、光は除く)で参加者を決め、負けた人は栞と輝のサポート及び銀行役をしてもらうことになった。
結果
参加者 俺、茜、遥、奏、栞(サポーター:葵)、輝(サポーター:修)、光
銀行役 岬
と、なった。ちなみに父と母は穏やかな目でこちらを見ている。
やるとなったらとことんやる所存でございます。
さあ、ゲームを始めよう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1時間後
もう、このゲームやめよう?
このラブラブ半生ゲームはかなりシビアなゲームである。なにがシビアって結婚した人のコースと独身を突き進むコースの差が地獄過ぎるだろ。
遥、茜、奏の3人は独身コースを突き進んでおり、仕事先で役員になっていたりと、びっくりするレベルの大金を抱え込んでいる。ただ、その分面白みがなくなってるぞ、これ。見てみろ、3人の目が割と死んでる。
「やったー。またお金が増えたー」
茜が死んだ目で大金をゲットしていた。
俺と修と光、葵、岬は目をさっと逸らす。居た堪れないよ…!
そもそも、始まりからしてやはり地雷だったのだ。だって、茜から始まったんだが茜が最初に泊まったマスは【カメラの前で下着を晒す。心に傷をおったため一回休み】だぞ⁉︎ピンポイント過ぎてその時点でもう笑えなかった。(修は爆笑して沈められたが…)
他の人もわりと笑えないマスに止まったりと純粋に楽しんでるのはもう輝と栞だけかもしれない。
遥は、特に山もなく谷もないザ・普通といっても過言ではない進み方をしている。結婚相手はいないものの、何故か妹が乗っており、岬がちょっと嬉しそうなのが気になる。拗らせてんなぁ…。
輝(with修)は、職業王様になっている。王様って…。王様という職業が輝によって引き当てられた時、ゲームとはいえ、修に向けられた殺気は本物だったと俺は思う。
そして、たまたま修が回した時に【昔からの知り合いに告白される 相手を一人乗せる】てマスについた時には運命を感じたわ。あの人、そろそろ告白してもいいんじゃないかな?一途にもほどがあるよな。
一方、俺と栞はいい感じで進んでいる。このゲーム、プレイヤー同士が結婚できるとかいうその場の空気を殺しにかかるという殺伐としたルールがある。NPCともできるけど。
そして、俺の結婚相手は栞なのだ。結婚相手が栞に決まった瞬間、各所から謎の殺気を感じた。怖過ぎ…(震え声)。
ただ、「兄様と結婚?嬉しい…」と少し顔を赤くしながら微笑む栞が可愛過ぎて脳内スクショで連写したのち脳内フォルダに何重にもカギをかけた。これだけでご飯6杯はいける。再び殺気に襲われたが。
光も順調に進んでおり、職業はアイドルで、仕事場で知り合った人と結婚している。アイドルって結婚していいのか?
1番悲惨なのが奏である。所持金はダントツでトップでありながらその職業はフリーターというかニートである。収入源が株やらFxからで名トレーダーとなっている。大学時代から株に色恋のマスには一切止まらずトレーダーの道を爆進していた。遥と茜ですら止まったのに…!
と、そんなこんなでここまで進んできたのだが、ツライわ。主に奏と茜からのプレッシャーがツライ。
「さて、八幡の番よ」
回ってきてしまった…。俺はルーレットを回す。5か。
「ん。1、2、3、4、5と。えーと?【夜の運動会が盛り上がる!一人子供が増える】………」
シラーとした目でみんなが見てくる(年少組以外)。俺にどうしろと…⁉︎そんな俺の袖を栞がひいてきた。
「ねえ、兄様…」
「ん?どうした、栞?」
「夜の運動会ってなに?」
ピシッ。空気が凍る!
「僕も気になります!」
「私もちょっと気になるな〜。それってどういうこと?」
このゲーム、子供の情操教育にめっちゃ悪いぞ!この年齢の子たちにはあまりにも早すぎるので、とりあえず逃げよう。
「あ〜と、俺もよくわからんな。そこで顔を赤くしてる茜なら知ってるんじゃないか?ごめんな、力になれなくて」
「ちょ、八幡⁉︎」
すまない、犠牲になってくれ。俺のために。
「茜姉様。どういう意味なの?」
「ええっと、それはぁ…」
言い澱む茜を興味津々に見ている。修が。あ、また沈められた。
「まだ、栞たちには早いので言いません」
「そうなのですか⁉︎姉上!」
「そうね。まだちょっと輝たちには早いからこの話は大きくなってから聞かせてあげるわね」
葵姉さんに言われて仕舞えば輝たちもそこまで深入りしてくることはないだろうな。
「それじゃあ、栞の番だね」
岬が久しぶりに話した。
「姉様、回していいよ?」
「そう?それじゃ、えーい!」
栞の番で葵姉さんにルーレットを回すのを譲った栞。ええ子やで…。数字は8か。
葵姉さんは栞を膝の上に乗せてるので茜が進める。
「…8、と。なになに?【夫(妻)の秘密を知ってしまう 3戻る】?なんか、普通だねってどうしたのお姉ちゃん?」
「な、なんでもないのよ?あはは…」
なんで、慌ててるんだ?なんかこっちをチラチラ見てるような気がするけど気のせいだろ。
なんやかんやあって全員ゴールすることが出来た。順位的には栞が1位で金額的には奏がぶっちぎりで優勝である。通夜のような雰囲気になってたけどね!
片付けも終わる頃には21時ごろになっており、輝と栞は眠そうだったので寝かせた。リビングには現在、寝た二人を除いた兄妹が集まっており、意志は一つとなっていた。
「このゲーム、捨てよう」
「「「「「「「賛成」」」」」」」
こうして、ラブラブ半生ゲームは櫻田家で二度とプレイされることはなかった。
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〜おまけ〜
翌日玄関で靴をはいていると栞が駆け寄ってきた。
「兄様、おはよう」
「おう、おはようさん。栞」
「もうお出かけ?」
「ああ、面倒だけどいかなきゃならんのだ。休みたい…」
「……!兄様、ちょっとしゃがんで」
「?まあ、別に構わんが…」
ちゅ。
しゃがむと同時に頬になにか暖かいものが触れた。
「あの、栞さん?」
「母様も父様にやってた」
「あの夫婦め…。いや、それはいい。何故、今やったんだ?」
「昨日のゲームで兄様と結婚したからやってみたかったの…。ダメ…だった?」
「全然駄目じゃないぞ!むしろ、もっとやってほしいまであ両手が捩れるように痛い!」
「「「八幡(八くん)?」」」
「あれれー?姉さんたちもう先に行ったのでは?」
「茜が忘れ物したから戻ってきたのよ」
「そしたら、妹に手を出してるとは…」
「八くん…」
「あ、ちょっとこれからお腹痛くなるから学校休むわ」
「「「行くよ」」」
「待って、お願い。弁解の余地をぉぉぉ!」
引きずられながら、学校へ向かうことになりましたとさ。
「…行ってらっしゃい」
その日一日中栞の機嫌が良かったとかなんとか。
後半のアレはネタがなくてついつい書いてしまったんだ…。
次から本当に原作に戻りたい。
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