Fate/Grand order 人理の火、火継の薪   作:haruhime

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前半はおふざけ。

後半もおふざけ。

あ、あれ?こんなはずじゃ。

独自設定起爆してるんで注意な。


封鎖終局四海 -オケアノス- 蕩けマシュマロと竜の魔女

グチョグチョのベチャベチャで、ビクンビクン跳ねているマシュを背負い、一度黄金の鹿号が停泊している入り江に向かう。

 

流石に、マシュが身動き一つも取れない状態では、山に登ってドラゴンにあうことはできないだろう。

 

「ん、はぁ、くぅっ!」

 

それにしても、この背中に感じる非常に高い体温、耳にかかる蕩ける様な吐息、俺の体に全身を擦り付ける動き、鼻をくすぐる蠱惑的な汗と甘やかな体臭。太ももに伝う暖かな液体。

 

うん、この後輩さんは、俺を殺す気かな?

 

「変わりましょうか?」

 

「ダイジョウブデス。」

 

「どう見てもダメそうだがな。」

 

所長、お気遣いありがとうございます。

 

クラーナさん、自分の顔が真っ赤なのはわかってます、勘弁してください。

 

「フォウフォーウ!(マシュの乱れた姿を堪能しつつ、濃厚スキンシップまでで、絶対に手が出せない状況。ねぇ、今どんな気持ち?)」

 

野郎、好きな女の子が喘いでいるのを目の前で見せつけられてみろ。

 

視界に入れない方が楽かなって、逃げたのが駄目だったんですね。

 

全身を襲うマルチな刺激で俺もう限界です。

 

『あと少しだ、頑張れ立夏君。』

 

「今回はドクターに感謝する。」

 

唯一俺の敵じゃなかったからね。

 

『そうそう、ちなみにだけど』

 

ドクターが俺だけに通信を絞ってきた。

 

どうしたのだろう、懺悔タイムかな?

 

『天幕の中のデータ、グルヴェイクのから君の端末に移してしておいたから。』

 

『後、他のデータは全部消しといたよ。』

 

「お前神か。」

 

思わず言葉が飛び出る。

 

「は?」

 

「いや、何でもない。―――神からの啓示が有っただけだ。」

 

「バカじゃないの。」

 

ジャンヌに真面目にあきれたような対応をされてしまった。

 

ちょっと不規則発言入ったけど、許してほしい。

 

爆乳美女と巨乳美少女と絶壁幼女「なんか言った?」の絡み。

 

あのデータがあれば、この一年、戦い抜ける!

 

険しい表情を浮かべるメアリーに手を振り、ごまかす。

 

あの幼女、読心術でも持ってんのか?

 

「フォウ?(バカかな?)」

 

そんな態度をとってもいいのかな、フォウ君。

 

いいだろう、お前には見せない。

 

「フォウ!(横暴だ!)」

 

「おいよせ、鼻は、鼻はヤメロォ!?」

 

フォウが俺をよじ登り、鼻に噛み付いて来る。

 

こ、こいつの牙、意外に鋭いぞ!?

 

『じゃれあってるのもいいけど、もう着いたよ。』

 

ドクターの言葉通り、大きな入り江にたどり着いた。

 

 

 

 

 

波の無い、静かな入り江。

 

そこに浮かぶのは巨大な月に照らされた、ガレオン船。

 

名高きゴールデンハインド号。

 

フランスで作られ、ジョン・ホーキンスによって改良されたペリカン号。

 

彼女は世界一周の果て、大法官クリストファー・ハットン卿の紋章にちなんで黄金の鹿と名付けられた。

 

当時の私掠船としては標準的な、全長36.5m、300トン級、砲備22門のガレオン船である。

 

その船は、戦闘の後なのか、何か所も撃ち抜かれていた。

 

そして静かな波音が聞こえないくらいの喧騒に包まれている。

 

大量の木箱や樽が下ろされ、怪我をした人間が出入りしている。

 

無事な人間など、ほとんどいない。海岸には、負傷者が横たえられていた。

 

あちこちで火が焚かれ、海岸は煌々と照らされている。

 

「行くわよ、まずはドレイク船長に紹介しないと。」

 

所長に促され、喧騒の中を進んでいくことになった。

 

 

 

 

 

途中でマシュを振り分けられた天幕に下ろし、クラーナに介抱を任せる。

 

アンとメアリーはいつの間にか、どこかに消えている。ナニしに行ったんでしょうね。

 

そして、目の前には一人の女が座っていた。

 

「よう、アンタがカルデアのマスターかい?」

 

木製のいすに腰掛ける一人の美女。

 

目を引くのは、強烈な意思を宿した碧玉の瞳。

 

顔を縦断する巨大な傷跡。

 

それでも、その美貌は全く衰えない。

 

豪奢な赤髪を長く伸ばし、鮮烈な赤のコートを羽織っている。

 

豪快に開けた袷から魅惑の白い砲丸が二つ、今にもこぼれそうに顔を出していた。

 

ピッチリとした白のショースに包まれた、魅惑的な足を組み、その手には黄金の盃が握られている。

 

豪快で野卑な海賊らしさの中に、奇妙な品のある女だった。

 

「よろしく頼む、サードレイク。」

 

「止めな、あたしは海軍中将を引いた身だよ。」

 

握手し、その手を払われる。

 

どうやら、彼女は略奪航に出た後の人間らしい。

 

驚くべきことに、彼女は生身の人間だ。

 

この時代の人間であるにもかかわらず、すでに聖杯を手にしていた。

 

「失礼した。」

 

「ま、いいさ。取りあえず飲みな!」

 

ドンと、テーブルの上にたたきつけられた木製のジョッキ。

 

中には並々と琥珀色の液体が注がれている。

 

「最近、スペイン船から奪った上物(ブランデー)だ。こいつを飲んだら、アンタも仲間さね。」

 

海賊流というわけだ、ローマで鍛えた肝臓をお見せしよう。

 

「頂きます!」

 

さ、さすがは蒸留酒、アルコールが結構来るぞ!?

 

でも、上物というだけあってかなりおいしい。

 

一息に飲み干し、テーブルにたたきつける。

 

「いい飲みっぷりだねぇ!ここからは仲間として飲むとしよう!」

 

「野郎ども!新入りだよ!」

 

彼女の掛け声とともに、天幕が取り払われ、海賊たちが流れ込んでくる。

 

連中、どいつもこいつも手にジョッキを握っている。

 

完全に出来上がってやがるな。

 

「新入りに海賊の流儀ってやつを教えてやれ!」

 

「「「「了解、副長殿!」」」」

 

号令を出した副長に従い、四人の男がどたどたと木の皿をテーブルに置いていく。

 

「ヒャハー!南洋魚のモモの葉包み焼きを食らえ!」

 

大ぶりの白身魚の切り身が、トマトやタマネギと一緒に桃の葉で包み焼きにされたもの。

 

「ドードー鳥の香草焼きもあるぜ!」

 

大ぶりの鳥肉の表面が、香草で覆われている炙り焼き。

 

「たっぷりと胡椒を効かせた豚の焼き物に勝てるわけないだろ、いい加減にしろ!」

 

表面が黒くなるほど大量の胡椒がまぶされた、豚肉の切り身。

 

「砂糖たっぷりの、冷たい果物のワイン漬けが至高なんだよなぁ。」

 

色とりどりの果物が、よく冷えた白く甘いワインと共に、氷の器に盛りつけられている。

 

どれもこれも、この時代においてはそう簡単に口にできないだろう代物だった。

 

「「「「野郎、ぶっ殺してやる!!!!」」」」

 

なぜか持ってきた四人の男が殴り合いを始める。

 

「喧嘩なら向こうでやりな!」

 

「「「「すみません!!!!」」」」

 

ドレイクに一喝された四人は、近くの砂浜まで移動するとまた殴り合いを始める。

 

周りには海賊たちが集まり、はやし立てていた。

 

いいのかあれ。

 

「ん~、腕をあげたね。あん?あいつらの喧嘩はいつもの事さ。」

 

ドレイクが、豚の焼き物をナイフで突き刺して口に運ぶ。

 

その所作は明らかに粗野なはずだが、不思議と下品さがなかった。

 

良く味わい、飲み下してから口を開くあたり、海賊やってる人間とは思えない。

 

「料理の向きがどうにも合わないらしくてね、料理人の意地ってやつだとさ。」

 

脇の樽からジョッキでブランデーを汲むあたり、野蛮度高めだったが。

 

「火が使えると毎回こうなるから、食べて飲んで騒ぐことに注力しな!」

 

「応!」

 

勧められるままに、目の前の料理と戦い、次から次へと供される様々な産地、酒類の酒におぼれていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「首が痛い。」

 

「す、すみません、先輩。」

 

恐るべき酒宴の翌朝、よく晴れた空の下、俺は首を抑えつつ山登りをした。

 

メンバーは、俺、マシュ、所長、ランサー、そしてジャンヌだ。

 

目的は山の頂上にいる竜との契約。そしてワイバーン素材の収集である。

 

昨日の夜件については、途中から記憶がないのだが、どうもドレイクにつかまっていたらしい。

 

朝起きた時点で、胸の谷間に沈んでいた。

 

首にドレイクの腕が回っていて、身動き一つとれる状況ではなかった。

 

見上げると、驚くほど静かな寝息を立てているドレイクの顔が見えた。

 

海賊とは思えないほど白い肌や長い睫毛、その場にあった静謐さが、彼女を高貴な存在に見せていた。

 

女性独特の香りと酒臭さ、そして両頬に感じる幸せな感触に溺れながら見惚れていると、マシュが起こしに来てくれた。

 

そして、引き抜こうとするマシュと、とんでもない力でホールドするドレイクに挟まれた俺の首は、大ダメージを負ったわけだ。

 

「ある意味自業自得だから、謝る必要はないよ。」

 

「そ、それでもです。」

 

いじらしいなぁ。

 

「そこ!いちゃつかない!」

 

「ジャンヌは早くドラゴンを従えて。」

 

「むかつくわねぇ!」

 

かく言うジャンヌは、一対一で山頂にいた巨大ドラゴンと戦っている。

 

かつてのファフニールほどではないが、それでもゴールデンハインドに匹敵する巨体だ。

 

さすがに竜言語は理解できなかったが、従えたければ打ち倒せとでも言われたらしい。

 

すでに一時間近く戦っているが、なかなか勝負がつかない。

 

大ぶりで強大な一撃を放つドラゴンの攻撃は、繊細で素早い動きのジャンヌにかすりもしていない。

 

しかし、その絶大な効果範囲と威力に押され、ジャンヌが有効打を入れる間合いにまで近づけていないのだ。

 

たまに隙をかいくぐり、一突きしても膨大な自己再生能力で回復されている。

 

さすがに宝具や呪いの火だと竜種といえど命に届く可能性があるので、最大火力がお預けになっているのも大きいかもしれない。

 

ジャンヌの動きが変わった。

 

地上を焼き払うブレスを棒高跳びの要領で飛び越え、その回転を生かした叩き付けが竜の頭部に決まる。

 

いつの間に魔力放出染みた行動ができるようになったんだ。今体のいろんなところから炎を噴出させてたぞ。

 

「衝撃を、徹す!」

 

金属の塊を殴ったような鈍い音が響いた。

 

竜の頭が、一瞬ブレる。

 

そのままぐらりと、竜の体が倒れ込む。

 

轟音と共に、かの竜は地に伏した。

 

「さぁ!私に従いなさい!」

 

絶好調のジャンヌが、ハイテンションでスキルを起動させる。

 

あらゆる竜に対する支配権、その証であるスキル、竜の魔女。

 

彼女の背に浮かび上がる、大きな文様。

 

彼女の旗にも記された、竜を従える王権の象徴が赤黒く輝きを放つ。

 

「Grururu。」

 

倒れ込んだ竜の額に同じ文様が浮かび、すぐに消える。

 

竜の瞳にあった敵愾心が消え去り、ジャンヌに甘えるような声を上げ始めた。

 

「これこそが私の本領!泥臭く前衛で戦うなんて私の仕事じゃないわ!」

 

地面にひれ伏している竜をなでながらジャンヌが笑っている。

 

テンション高いな。

 

「マスター、魔力貰うわよ?」

 

「あばばばっばばばばっばb」

 

「先輩!?」

 

ジャンヌの宣言と共に、身構える暇もなく大量の魔力が奪われる。

 

奪われた魔力はラインを通してジャンヌに渡り、彼女から竜に膨大な魔力が供給されていく。

 

「GAAAAAAA!!!!!!!!!!!!」

 

竜が吠えると同時に、周囲に無数の魔法陣が出現する。

 

赤黒い複雑な魔法陣の中から、緑だの赤だの黒だののワイバーンたちが現れる。

 

これが眷属の作成ってやつか。

 

マシュの腕の中、無作為に跳ねながらその光景を眺める。

 

『立夏君のパラメータが面白いくらいに乱降下している。これは観測しないと。』

 

『いや、ダヴィンチすぐに止めないと!ジャンヌ君、召喚を止めてくれ。立夏君が死ぬぞ!』

 

「あ”?良い所なんだから邪魔すんじゃ、って死にそうね。」

 

ドクターの株が爆上がりしてる。

 

ジャンヌはかなりイイ笑顔を浮かべていたが、こちらを見て急に真顔になった。

 

直後に魔力の収奪が収まり、ワイバーンの連続召喚も休止する。

 

竜の周りには、数えるのもあほらしいくらいのワイバーンが侍っている。

 

オルレアンの地で従えていた数には及ばないが、それでも都市の一つや二つ滅ぼしておつりがくるであろう戦力が準備できたわけだ。

 

『ゴールデンハインド号に神秘を盛り込むために、ワイバーンの素材があるといいと思っていたんだが、どうしようか?』

 

「ん?欲しいなら何匹か潰すけど?」

 

ダヴィンチちゃんが、ワイバーンの素材を欲しがっている。

 

聞いた話では、損害を受けた船を修理するにあたり、神秘を含んだ素材で強化してしまおうという計画だったらしい。

 

ジャンヌはその発言に、何でもないように答える。

 

『い、いいのかい?その竜が怒ったりしない?』

 

「ああ、大丈夫よ。」

 

「ワイバーンはこの子にとっては動くウロコみたいなモノだから。」

 

別に減ってもいいらしいわ。

 

竜の頭をなでながら、そう答えた。

 

「なら、何匹か見繕って、海岸まで行ってもらおう。」

 

「そうね、こんな山奥から海岸まで、素材を運びたくないわ。」

 

「山のような水もある、解体するにはいいと思うぜ。」

 

俺の提案に、所長とランサーが賛成する。

 

「なら、そうしましょうか。頑丈そうな子を何匹か連れていくわね?」

 

「Gru」

 

ジャンヌの問いかけに、竜が頷く。

 

同時に、黒色のワイバーンから、特に大きな個体が立ち上がった。

 

彼らを連れていくことになるのだろう。

 

『か、かなり強い個体だね。冬木のデーモンとかに並ぶ霊格の強さだ。』

 

「だいぶ強いな。」

 

ドクターの分析の通り、肌で感じる強さもフランスのそれと明らかに違う。

 

結構強いぞ。

 

「今回は、量より質を重視した召喚だったから、単騎の性能は結構高いと思うわよ。」

 

「じゃ、乗ってきましょうか。」

 

彼女は竜の頭に乗り込む。

 

まて、俺たちは!?

 

「その子たちに乗ればいいじゃない?」

 

何言ってるのこのおバカ、みたいな顔をするな。

 

鞍も鐙も手綱もなしに、空を飛ぶ生き物に騎乗しろってか!

 

ライダーでもなければ、騎乗スキルも持ってないんだぞ!

 

「そうだったわね……。ま、歩いてきなさい。先行ってるわ。」

 

そう言い残して、ジャンヌを乗せた竜とワイバーンたちは海岸に向かって飛び去っていく。

 

「ワイバーンに乗る羽目にならなくてよかったわ。」

 

「俺たちだと振り落とされそうでしたしね。」

 

安堵のため息をついている所長に、賛同を示す。

 

ワイバーンを従えるだけの畏怖を身に着けていないと、お空の上で反乱起こされて死にそうだ。

 

「頑張って下山しましょう!」

 

さて、オーバーハングを登らされ、ロープを張りに生かされた往路よりは楽だろう。

 

滑落しないように気を付けないとな。

 

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