BIOHAZARD エージェント E   作:あまてら

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 酒場の女店主に紹介された宿に泊まった次の日、わたしは昼過ぎにもう一度酒場を訪れた。シェリーとジェイクの情報も見込めなかったから、この街にこれ以上長居する必要性もなさそうだけど、一つ気になっている"野良犬"に一目でも会っておきたかった。

 

「いらっしゃい。昨日はよく眠れた?」

 

 カウンター席に座れば、女店主が笑顔で迎えてくれた。

 

「居心地は悪くなかったわ」

「それは良かった」

 

 あの宿はこの街で一番良い宿なんだから。少しだけ得意気に、そして何故か嬉しそうに女店主は言う。

 

「何か頼む? お腹空いてない?」

「いいえ。水かジュースで良い」

「ここ酒場だけど?」

「体に合わないのよ」

「……なら仕方ないわね。チップも弾んでくれるし、オーケー」

 

 目の前に出されたオレンジジュースを一口飲んで、わたしは女店主に件の"野良犬"について聞いてみた。

 

「昨日教えてくれた"野良犬"の事なんだけど。この店にはよく来るの?」

「野良犬? よく来るっていうか、毎日。もう常連化してるわよ。払いが悪いくせにめちゃくちゃ呑むんだからアイツ。なんか暗いし乱暴だし、最悪よ」

 

 女店主は、"野良犬"と今は呼ばれている男がこの街に現れ、そしてこの店に来てからの事を教えてくれた。

 持っていたのは僅かな現金だけ。名前も忘れた男はふらりと現れ、酒を浴びる程呑み、その僅かな現金を使い果たした。言葉は酷く乱暴で暗く、似つかわしく無い体格の良さに皆の視線が集中した。酔って体をよろつかせながら店を出た男はガラの悪い連中に目を付けられたらしいが、全員返り討ちにしたという。酔っ払いでも見た目通り腕は立つという事で、その日から男には用心棒みたいな仕事が依頼されるようになり、 報酬の金でこの街の安宿を転々としながら酒場に出入りする日々を送っているそうだ。

 

「アイツが来るのは大体夕方以降だから。昨日は仕事してたのか遅くに来たわ」

 

 ならこの店で暫く時間でも潰していようか。残る理由は"野良犬"に会う事だけだし。

 この時間潰しに了解を得られたのは、女店主へ弾んだチップのお陰かもしれない。

 

「でも大丈夫なの? 私が言うのもなんだけど、この街って治安もあまり良くないのよ」

 

 政府と反政府の争いのせいもあってか、この街は以前よりももっと治安が悪くなり、物騒な連中も増えてきたと言う。外国から来た女1人のわたしは、そういう奴等の格好の餌食らしい。

 

「お気遣いどうも。殺さないように手加減はする」

 

 わたしの返しをジョークだと受け取ったらしい女店主が、他の客の酒を用意しながら若干不満気な表情を浮かべた。

 

「冗談じゃなく本当に心配して言ってあげてるのよ? 良いお客だから」

 

 別にこっちは冗談を言ったつもりは無いし、女店主への機嫌取りの訂正もしない。わたしは黙ったまま、グラスに残っているオレンジジュースを静かに飲み干した。

 

「……ねえ」

 

 それから二時間以上待っただろうか。注文してないオレンジジュースをわたしの目の前に置いて、女店主が小さな声で話しかけてくる。

 

「何?」

 

 一体何杯飲ませる気だ。断ろうとすれば、わたしにだけわかるように目配せをしてきた。

 どうやら"野良犬"が来たらしい。わたしは敢えて見ようとせず、気配だけで野良犬を感じ取る。

 のしりのしり。多少ふらつきながらの重みある足音、もう既に酔っているのか。野良犬はカウンター席の左隅に腰を下ろした。同じくカウンター席にいるわたしとの距離は、端と端だ。

 

「……いつものやつを出してくれ」

 

 常連化しているという野良犬は、当たり前のように女店主に言った。

 

 ──待って。

 

 知らない筈の野良犬の声は、何故だか凄く聞き覚えがあった。まさか何で。ざわりと騒ぐ心臓。覚えがあるどころじゃない。この声は──。

 わたしは端に座る野良犬に目を向けて驚いた。だってどう見たって野良犬と言うより……、いや彼は、あのクリス・レッドフィールドにそっくりであったからだ。

 

「もう一杯」

 

 注がれたウイスキーを一気に飲み干し、また同じのを注文する。

 

「今夜はツケなんてしないでよね」

 

 女店主がグラスにウイスキーを注いで出すと、野良犬はくしゃくしゃになった何枚かの紙幣を叩きつけるように目の前に出した。

 

「ツケ分以上だ。これで文句は無いだろ」

 

 ぶっきらぼうに、そしてまた一口で飲み干す。癪に触ったのだろう、眉間に皺を寄せた女店主はくしゃくしゃの紙幣を掴み取ると、ウイスキーのボトルを野良犬の前に乱暴に置いてカウンターから離れて行ってしまった。

 わたしは、酒を何度も呷る野良犬を横目にしながら暫く考えていた。

 

 ──どういう事?

 

 見た目が似ているだけなのか。少しだけ雰囲気が違う気がする。でも、風貌や声はあの時に会ったクリスと確かに同じ。彼が本人だとして、何故この街に"野良犬"としているのか。

 よくわからないけど、一応気になっていた野良犬には会えはした。だけどこれでよしとしてアメリカに帰るべきなのだろうか。

 

「おい野良犬」

 

 その決断に悩んでいた時、如何にも怪しげな連中の1人が野良犬に声をかけた。

 

「話がある」

 

 野良犬は背後にいたその人物の顔を見上げると、のそりと椅子から立って店の隅にあるテーブル席に連中らと席についた。

 女店主から聞いていた通り、野良犬はどうやら用心棒の依頼を受けている様子だった。耳を澄ませなくても聴こえてくるのは、先程の仲介人らしき男と依頼人の会話。依頼された日は今日の20時。場所に報酬金など。指定された場所でのやり取りから解散するまで依頼人の用心棒を務めるように依頼され、野良犬はそれを直ぐに承諾していた。

 

 ──何の為に?

 

 わからない。余計な接触は避けたかったけど、わたしはこのまま街を去る事がどうしても出来ずにいた。だから気持ちとは反対に、身体が勝手に動いてしまったのだ。依頼の現場へ──。

 街のとある倉庫跡。わたしは野良犬を尾行し、息を潜めていた。錆臭くて薄暗い中、ライトを照らしながら依頼人と共に野良犬は誰かと会っている。何の取引かは興味は無い。相手は数人、全員銃を所持。

 依頼人は現地の言葉で相手に伝え、野良犬をちらりと見る。相手も何かを伝えると、部下らしき者にアタッシュケースを用意させて中を開き、綺麗に整えられた大量の紙幣を見せた。依頼人はそれを確認後に携帯電話を使って連絡をし、誰かを連れたもう1人の男を倉庫跡に呼んだ。

 

 ──女性?

 

 両手を縛られ、口をテープのようなもので塞がれた女性は、必死に抵抗しながら男に無理矢理引っ張られていた。

 何かに巻き込まれたか、それとも人身売買のそれか。女性は相手方に渡り、依頼人はアタッシュケースを受け取った。

 

 ──胸糞悪い犯罪現場ね。

 

 わたしは下唇を噛みながら野良犬を見つめた。彼は目の前の悲願して泣いている女性から顔を逸らし、依頼人と共に倉庫跡から去って行く。

 

 ──ちょっと、何で。

 

 此処に来るまで、本当はもしかしたら、BSAA関連での何かの捜査なのかもしれないんじゃないかって勝手に思ってた。だからあんな風な感じで街にいたのかもって。

 倉庫跡から出た野良犬は、依頼人から札束の一つを受け取っていた。『また頼む』って依頼人が英語で言うと、そいつらは車に乗って野良犬だけを残して行ってしまった。

 

 ──何をしてるの?

 

 野良犬は倉庫跡を振り返り、黒の上着のポケットからスキットルを取り出して一気に呷った。そしてフラつく足取りで倉庫跡から遠ざかって行く。

 

 ──待って、まだ中に。

 

 取り引きされた女性がまだ中にいるのに。わたしは今直ぐに野良犬を追いかけたかった。だけど女性をあのまま見過ごせなくて、葛藤しつつも1人でまた倉庫跡に戻った。

 女性は縛られた状態で椅子に座らされ、ボスらしき男に顔面を何発も殴られていた。見るに堪えない様に拳を握り締めたわたしは、地面に転がっていた石ころをいくつか拾ってそれを数人の男の顔面に投げつけた。

 思わぬ襲撃に驚いた男らは銃を構えるも、顔面を抑えてうずくまる数名に気を取られている。わたしはその隙を狙って瞬時に行動。なるべく殺してしまわないように銃弾を避けながら体術を使って両脚や両腕を狙って骨を折り、全員戦意喪失にさせた。

 

「もう大丈夫よ」

 

 縛られていた女性を解放し、口を塞がれていたテープを外してあげると、女性は僅かに痛そうな顔をしていた。

 

「わたしが喋ってる言葉、わかる? 何があったかは知らないけど、助けが欲しいのなら出来るだけ協力するわ」

 

 数秒女性は黙ってわたしを見上げると、『ありがとう』と言って微笑んだ。どうやら言葉は交わせるみたいだ。

 

「……あなた、アメリカの人?」

 

 椅子からよろついて立ち上がった女性が、自身の指で流れ出ていた鼻血を拭いながら問うてきた。

 

「ええ」

「私はイギリスからよ。仕事で少し、……同僚がヘマをしちゃってね。もうサイアクなんだけど、その尻拭いをさせられたってワケ」

 

 仕事……。彼女は軽い口調でそう言って、地面に横たわりながら呻いているボスらしき男の顔面を蹴り上げた。

 

「あなたのお陰で随分と楽になったわ」

 

 そして顔面の蹴りで完全に気絶した相手の内ポケットを探って何かを取り出し、それを自身の上着のポケットに仕舞う。

 

 ──ただの人間じゃない。

 

 野良犬の前で泣いて頼んでいたのは演技だったのか。普通の民間人かと思って心配したけど、表情も今はけろりとしているこの女性からは違うものを感じた。でも、わたしは別に気にしないし探るつもりもない。わたしに対して敵意が無ければね。

 

「あなたが何者かはわたしにはどうでも良いけど、このままさよならでかまわない?」

 

 大丈夫そうならもう此処から去って野良犬を追いたい。

 

「良いわよ、どうぞ。……あ、ちょっと待って。今お金持ってる? お金無くしちゃったからタクシー代貸してほしいんだけど」

 

 わたしは躊躇いなく彼女に空港までのタクシー代金を手渡した。

 

「これで足りる筈よ」

「ありがとう。ホント助かる。そうだ、お金返したいから名前教えてくれる? 私、ジェシカ──」

「返さなくていい。それじゃあ」

 

 早く去りたいが為に言葉を遮ると、まだ何かを言いたげな彼女を一人おいて、わたしは倉庫跡から走り去った。名前を聞いたところで彼女とはもう二度と会う事も無いだろうしね。

 

 ──見つけた。

 

 歩いて行ったであろう元来た道の先に向かって走れば、意外にも早く野良犬に追い付ける事が出来た。ふらりふらりと前を歩く彼は、スキットルに入っている酒を口に含みながら何処かへと向かっている様子だった。

 

「止まって!」

 

 わたしは思わず彼を呼び止めた。だけどそれには応えてくれない。

 

「聞こえてるでしょ?」

 

 止まらない。

 

「クリス・レッドフィールド!」

 

 野良犬をそう呼んで、わたしは彼の前を塞ぐように立った。

 

「一体この街で何をやってるの? さっきのお金を受け取った現場で、あなたは助けを求めている人を無視した! ただの民間人じゃなかったけど、あなたなら区別せずに助けてる!」

 

 何年振りだろうか。わたしから、クリスの目を真っ直ぐに見つめたのは。

 

 ──クリス。

 

 間違いない。"野良犬"は確かにクリス本人だ。絶対に。

 でも──、何か反応がおかしい。

 

「……俺を誰かと勘違いしてるようだが、そんな名前の奴は知らねぇ。どきなお嬢ちゃん」

 

 彼はわたしの肩を押し退け、再び歩き出した。

 

「あなたは確かにクリスよ!」

 

 絶対、絶対に彼はクリスだ。何でそんな違うだなんて嘘を。わたしはクリスを追いかけた。

 ふと、野良犬がこの街に現れた時の状態の話を思い出す。

 

 ──まさかクリスは記憶を?

 

 半年前のあの日、何年振りかに再会したクリスは、わたしの事をしつこいくらいに覚えていてくれた。仮に嘘の演技をしてたとしてあの彼なら、わたしが目の前に現れたら、僅かにでも動揺する筈。なのにクリスは……、彼の瞳は、わたしを完全に忘れてしまっている。

 

「一体あなたに何があったの? BSAAは何を? ねえクリス! 待って!」

 

 もう一度引き止める為、わたしはクリスの腕に手を伸ばす。

 

「……っう、うあぁ!」

 

 その時突然、クリスは苦しそうに呻きながら地面に両膝を付いて頭を抱えた。

 

「クリス!」

 

 わたしはクリスの側に近寄り、前屈みになって咄嗟に彼の肩を掴んだ。

 

「大丈夫なの?」

「うぅ、……クソッ!」

 

 頭が痛むらしい。クリスは何度か荒く息を吐いた後、徐々に顔を上げてわたしを訝しみながら睨んだ。

 

「……クリスなんて名前は知らないと言ってるだろ!」

「それはあなたが忘れてしまっているだけよ」

「どけ!」

 

 わたしの手を振り払って立ち上がったクリスは、何かから逃れる様にスキットルの酒を呷る。

 

「クリス待っ──」

 

 行こうとするクリスをまたも止めようとすれば、今度は向こうがわたしの手首を掴んで引き寄せる。わたしはその力に抗う事をすっかり忘れ、クリスによって路地裏の建物の壁に背中を押さえつけられてしまった。

 身動きを取れないように自らの腕をわたしの胸元辺りに押し付けたクリスは、更に自分の身体を重石にするかの様に密着させた状態で、己の顔を近付けながらドスのきいた声で言う。

 

「いい加減にしろ」

 

 記憶は無くとも身体は覚えているらしい。普通の人間ならば身動きは完全に取れないだろう。でもわたしは違う。cEVA使用中の今は半分以下に抑えられていても、それでも抜け出すのは簡単だ。

 

「客が欲しいんなら別の奴を探せ」

「違う!」

 

 商売女じゃない。わたしは叫びたい衝動を抑える様にクリスを力で押し退けて離れた。

 

「ハ、なら、……何だ?」

 

 今更酔いが回ってきたのか、少し足下をよろつかせながら一歩下がったクリスの問いに、わたしの口は噤んだ。

 

「お前は誰なんだ?」

「わ、わたしは……」

「どうした? お前が金さえ払えば股開く女じゃないとして、何用でこんな俺を呼び止める?」

「わたしはただ、あなたが……」

「おいおい、恥ずかしがってないでさっさと言っちまえよ。ほら早く、早く言えって」

「や、止めてクリス……」

 

 いくら記憶が無くったってこんなの、こんな物言いのクリス、見ていたくなかった。

 

「手伝ってやろうか?」

 

 酷く哀しげに薄ら笑いを浮かべたクリスが、またスキットルのお酒を口に含もうとしていた。わたしはその瞬間に手を伸ばし、スキットルを地面に叩き落とした。

 

「もう止めて! こんなのは、こんなのはあなたらしくない!」

「……叩き落としちまいやがって」

 

 ひしゃげてしまったスキットルからわたしへと、クリスは目を向ける。

 

「ハハ、俺らしいって……。一体俺の何を知ってるってんだ?」

 

 クリスはもつれかけた足でわたしに詰め寄った。

 

「お前は俺の何だ?」

 

 もう一度彼は問う。

 

 ──わたしは、わたしは、わたしは、

 

 喉元まで出掛かったけど、それは答えられなかった。

 彼の何を知ってるのか。あの頃のクリスしか知らないのに。

 "死者"の想い出を今のわたしが語るべきなのか。

 いやそれは駄目だ。

 だってわたしは、彼の何者でも無い。

 

「わたしは……、わたしは合衆国、国家安全保障局のエヴァ・グレイディ。この街で人を探してた。あなたはBSAAのクリス・レッドフィールド。あなたとは半年前、任務の際に協力してもらった事がある。それくらいの関係よ。久しぶりに会ったら別人だから気になったの」

 

 ただ、それだけ。

 わたしは彼の前で冷静を取り戻すべく、感情を押し殺した。

 

「……俺はお前も、BSなんとかってのも知らない。知りたくもない」

 

 数秒黙って呟く様にクリスは言った。

 

「俺に構うな。さっさと消えろ」

 

 そう言い残し、彼はわたしを避けて去って行った。行く場所はどうせ酒場ぐらい。この街から出はしないだろう。わたしはそれ以上引き止めはしなかった。

 クリスの姿が見えなくなって暫く経っても、わたしはその場に立ち止まったままだった。

 

 ──何やってるのよ。

 

 自分からクリスを避けていたのに。

 腹が立つ程、物凄く自嘲した。

 

「マヤ、いる?」

 

 携帯情報端末を取り出してマヤに連絡を取る。

 

『連絡もしてこないで何やってたの? 場所はしっかり把握してたけど。で、何か情報を手に入れた?』

「残念だけど、この街にはいなかった」

『そう……』

「マヤ、半年前にイドニアにいたBSAAで何か起きてないか調べられる?」

『BSAA? ちょっと待ってて』

 

 マヤに調べてもらってわかったのは、シェリーとジェイクがBSAAのヘリで発った後、BSAA北米支部に所属するクリス・レッドフィールドが、率いる部隊と作戦行動中にネオアンブレラに罠にかけられ戦闘。負傷しイドニアの病院に搬送されるも失踪し、今現在も行方は不明なのだという。

 だからなのか──。クリスが記憶を無くしている理由を知ったわたしは、マヤにもう一つ頼み事をした。

 

「北米支部に所属している人間で、"ピアーズ"という名前の人物とコンタクト取りたいの」

『オーケー。聞いてみる』

 

 ピアーズという名前は思ってたよりも早く簡単に見つかった。何せBSAAには1人しかいなかったからだ。

 

『名前はピアーズ・ニヴァンス。彼と直接繋いでもらえるけど、どうする?』

「お願い」

『わかった。じゃあそのまま待ってて』

 

 マヤによって切り替わると、携帯情報端末から聴いた覚えのある声がした。

 

『合衆国政府の人間さんがBSAAに何用で?』

「あなた、ピアーズ・ニヴァンス?」

『そうだけど』

「半年程前のイドニアでのご協力感謝してます」

『半年……アンタ、あの時の』

「本題に入るけど、あなたたちBSAAは、まだクリス・レッドフィールドを見つけられてない?」

『あ? オイ、一体何が言いたい?』

「彼を早く迎えに来てあげて。場所は送る。以上」

 

 機器が割れてしまいそうな声を上げて何やら吼えているピアーズとの通話を強制的終了し、GPSでの情報をピアーズに送るように伝えたわたしは、これ以上の不必要な滞在に堪えきれずに街から去り、アメリカへと帰国した。

 

 この日から数日後、BSAAがクリスを発見。そしてアメリカと中国でバイオテロが発生した。

 

 

 

 















初めに考えたのと違う流れになってむずかしかったです
ゴ……クリスはそんなこと言わない

次回もお楽しみに!



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