問題児たちと不適合者が異世界から来るそうですよ?   作:アホ蛇

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第6話

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 「生憎と店は閉めてしまったのでな、私の私室で勘弁してくれ」

 

 サウザウンドアイズ店内は、当に和!という感じだった。

 障子を開け、白髪ロリの私室とやらの畳部屋に通された。

 

 「もう一度自己紹介しておこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えている”サウザウンドアイズ”幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女と認識しておいてくれ」

 「はいはい、お世話になっております本当に」

 

 和室の上座に腰を下ろした白夜叉の自己紹介に投げやりな言葉で返す黒ウサギ。

 

 「その外門、って何?」

 「箱庭の階層を示す外壁にある門ですよ。数字が若いほど都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者達がいるのです」

 

 小首を傾げる耀の質問に、黒ウサギが箱庭の図を描きながら答える。

 

 「………超巨大タマネギ?」

 「いえ、超巨大バームクーヘンではないかしら?」

 「そうだな。どちらかと言えばバームクーヘンだ」

 「具体的に言うならタマネギ型バームクーヘンだな」

 

 うん、と頷き合う四人。

 図を見た四人の情味のない感想に黒ウサギがガクリと肩を落とす。

 

 「ふふ、うまいこと例える。その例えなら今いる七桁の外門はバームクーヘンの一番薄い皮の部分に当たるな。更に説明するなら、東西南北の四つの区切りの東側にあたり、外門のすぐ外は”世界の果て”と向かい合う場所になる。あそこはコミュニティに属していないものの、強力なギフトを持った者達が棲んでおるぞ―――――その水樹の持ち主などな」

 

 黒ウサギと対照に、吋々と哄笑を上げる白夜叉は黒ウサギの持つ水樹に目をやる。

 

 「して、一体誰が、どのようなゲームで勝ったのだ?知恵比べか?勇気を試したのか?」

 「いえいえ、この水樹は十六夜さんがここに来る前に、蛇神様を素手で叩きのめしてきたのですよ」

 「なんと!?クリアではなく直接的に倒したとな!?ではその童は神格持ちの神童か?」

 「いえ、黒ウサギはそうは思えません。神格持ちなら一目見れば分かるはずですし」

 

 なにやらヘッドホンがオレが箱庭を満喫していたのと同様に、色々やっていて、蛇神とやらを倒したのがすごいと言う話らしい。

 

 「へぇ?じゃあお前はあのヘビより強いのか?」

 

 っと、果てしなくボーとしながら、黒ウサギの持つ水樹について考えながら気を向けていたら、ヘッドホンが物騒な眼をしていた。

 

 「ふふん、当然だ。東側の”階級支配者(フロアマスター)”だぞ。この東側の四桁以下にあるコミュニティでは並ぶ者がいない、最強の主催者(ホスト)なのだからの」

 

 その瞬間、黒ウサギと威鷹以外の三人の目が変わった。

 

 「そう………ふふ。ではつまり、貴女のゲームをクリア出来れば、私達のコミュニティは東側で最強のコミュニティという事になるのかしら?」

 「無論、そうなるのう」

 「そりゃ景気の良い話だ。探す手間が省けた」

 

 三人のむき出しの闘争心を受け、白夜叉は高らかに笑い声を上げた。

 

 「抜け目ない童達だ。依頼しておきながら、私にギフトゲームで挑むと?」

 「え?ちょ、ちょっと御三人様!?」

 「よいよ黒ウサギ。私も遊び相手には常に飢えている。そちらの小僧はどうする?」

 「ノリが良いわね。そういうの好きよ」

 「面倒だからパス」

 

 白夜叉の言葉に笑みで返す飛鳥に、白夜叉の視線にヒラヒラと手を振り欠伸で返す威鷹。

 

 「ふふ、そうか。しかし、ゲームの前に一つ確認しておく事がある」

 「なんだ?」

 

 白夜叉は着物の裾からサウザウンドアイズの旗印が入ったカードを取り出し、壮絶な笑みを浮かべる。

 

 「おんしらが望むのは”挑戦”か―――――もしくわ”決闘”か?」

 

 刹那、視界に爆発的な変化が起きた。

 黄金色の穂波が揺れる草原。白い地平線を覗く丘。森林の湖畔。様々な情景が脳裏を掠め、視界は意味を持たない。そして最後に、白い雪原と凍る湖畔に水平に太陽が廻る世界(・・・・・・・・・・)

 

 

 「……なっ!?………」

 

 余りの異常さに十六夜達は息を呑んだ。

 な………なんだこれは……………。

 今まで興味もなく、話に関わらず欠伸をしていた威鷹さえも口を開け呆然としていた。

 

 「今一度名乗り直し、問おうかの。私は”白き夜の魔王”―――――太陽と白夜の星霊・白夜叉。おんしらが望むのは、試練への”挑戦”か?それとも対等な”決闘”か?」

 

 魔王・白夜叉。笑みとは思えぬ凄味に、関係の無かった威鷹まで含めて十六夜達は息を呑んだ。

 

 

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