IS - ヴァルキリーの弟 -   作:sata-165

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なんとか1話書きました。今日一日使って一話とか遅筆にもほどがあるな。
1イベントの消化が時間かかり過ぎですね、もう少しまとめてペースを上げたいんですけど上手く行きません。それに、なにかアイディアが無いかと漫画を読みふけったりして……愚痴言ってスミマセン。




第23話 合同実習

「では、はじめ!」

 

号令と共に飛翔する鈴とセシリア、それを確認してから飛び立つ山田先生。

 

「手加減はしませんわよ。」

 

「さっきのは本気じゃなかったしね。」

 

「い、行きます。」

 

言葉はいつもの山田先生のようだが、その目つき、表情はIS乗りの目になっていて、鈴とセシリアの先制攻撃を難なくかわした。

 

「さて、今の間に……そうだな。ちょうどいい。デュノア、山田先生が使っているISの解説をしてみせろ。」

 

「あっ、はい。」

 

模擬戦が始まったのを確認してから千冬さんがシャルルに声をかける。

 

「山田先生が使用されているISはデュノア社製『ラファール・リヴァイブ』です。第二世代開発最後期の機体ですが、そのスペックは初期第三世代型にも劣らないもので、安定した性能と高い汎用性、豊富な後付武装が特徴の機体です。現在配備されている量産型ISの中では最後発でありながら世界第三位のシェアを持ち、七ヵ国でライセンス生産、十二ヵ国で制式採用されています。特筆すべきはその操縦の簡易性で、それによって操縦者を選ばないことと多様性役割切り替え(マルチロール・チェンジ)を両立しています。装備によって格闘・射撃・防御といった全タイプに切り替えが可能で、参加サードパーティが多い事でも知られています。」

 

シャルルがしっかりとした声で説明していたので、俺はその説明を耳に入れながら模擬戦を見ていると、鈴の方は衝撃砲ばかりを撃って単純な動きになっていた。セシリアの方は射撃によって機動を制限されていてまともに行動することができない様子で、それに焦れたのかビット兵器を利用しだすが、まともな連携が取れていないので山田先生にかわされていた。

 

「ああ、いったんそこまででいい。……終わるぞ。」

 

千冬さんがそう言うと、山田先生は射撃で回避先を制限して二人をぶつけた後にグレネードを投擲、爆発が起きると二つの影が落ちてきた。

しかし、二人とも多対一の闘いに慣れてないというか、なんというか……もう少し周りに気を配って連携を取れば一撃くらい入れられただろうに。

俺は落ちたその場でいがみ合っている代表候補生二人を見ながらそんなことを考えていた。

 

「さて、これで諸君にもIS学園教師の実力は理解できただろう。以後は敬意を持って接するように。」

 

パンパンと手を叩いて皆の意識を自分に向ける千冬さん。

 

「専用機持ちは、織斑、甲斐谷、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒ、凰だな。では六、七人のグループになって実習を行う。各グループリーダーは専用機持ちがやること。いいな? では分かれろ。」

 

千冬さんがそう言い終えると、一夏、シャルル、俺の所に女子が集まってきた。案の定というとこか。

 

「織斑君、一緒に頑張ろう!」

 

「分からないところ教えて~。」

 

「デュノア君の操作技術みたいな~。」

 

「どうやったら、甲斐谷君みたいに操縦できるの!?」

 

どう収拾をつければいいのか分からず、軽く千冬さんの方に目を向けると、この現状に頭が痛いのか軽くこめかみのあたりを押さえていた。

 

「この馬鹿者どもが……。出席番号順に一人ずつ各グループに入れ! 順番はさっき言った通りだ。次にもたつくようなら今日はISを背負ってグラウンド百週させるからな!」

 

グラウンド百週か……筋トレにはなりそうだな。千冬さんの言葉に素直に従って2分ほどでグループに分かれた。

 

「最初からそうしろ。馬鹿者どもが。」

 

面倒そうに溜め息を吐く千冬さん。そんな千冬さんにばれないようにしながら女子はおしゃべりをしていた。

まあ、ボーデヴィッヒの班だけ無言で、男子と同じ班になった女子は喜んでいて、さっき模擬戦で負けていたセシリア・鈴と同じ班になった女子は残念そうだった。

 

「ええと、いいですかーみなさん。これから訓練機を一班一体取りに来てください。数は『打鉄』が四機、『リヴァイブ』が二機です。好きな方を班で決めてくださいね。あ、早い者勝ちですよー」

 

山田先生がいつもと違ったしっかりとした声で指示をする。

 

「じゃあ訓練機とってくっから少し待ってろ。希望とかないよな?」

 

特にどちらがいいという意見も無かったので、班の女子を置いて格納庫へ一人で向かう。ISカートは少し重いが一人で運べない事も無い。

 

         ◇

 

「『打鉄』を持ってきたわけだが……、機体の説明は必要か?」

 

格納庫から打鉄を持ってきた俺は前に並んでいる班の女子に訊くと、数人の女子が手を挙げた。

 

「まぁ、時間も無いから簡単に説明するが、『打鉄』はIS開発国日本の第二世代型量産機で、シェアは世界第二位。火力と機動力は他のISと比較すると低いが、装甲の硬さと高い装甲修復速度から継戦能力が高い。また、機構の簡易化のお陰で操縦性の高さと整備のしやすさもこの機体の特徴だ。何か質問はあるか? ……無いようだな。それじゃ、番号順で装着と起動、歩行をやるか。」

 

スパーン!

 

「「「いったああっ!」」」

 

軽く機体の説明をした後に操縦してもらおうと思ったら軽快な音と、女子の悲鳴が聞こえてきた。何事かとそちらに目を向けるとシャルルの班の女子が千冬さんにはたかれていた。

 

「さて、あの二の舞になるのはヤだし、さっさと済ませちまおうぜ。時間過ぎて居残りってのも面倒だしな。」

 

「そ、そうね。」

 

「真面目にやろう。」

 

おいおい、千冬さんの授業で真面目じゃなかったって……。

 

「じゃあ、さっき言った通りで番号順にやってくれ。授業でやってるし、実際に動かして分からない事があったら訊いてくれ。」

 

「わかったわ。」

 

装着、起動、歩行までは順調にいったのだが……

 

「……なんで立ったまま解除してんだよ。……はぁ。」

 

「あはは……視線に耐えられなくって。」

 

一夏の班の女子が立ったままISを解除、その後一夏がお姫様抱っこをして乗せたせいか、俺の班まで立ったまま解除していた。

 

「まぁ、時間かけても仕方ねえし、次は岸原だっけか?」

 

「は、はい! よろしくお願いします!」

 

「んじゃ、ま。……抱えるぞ。よっ。」

 

「きゃっ!」

 

岸原が抱えた途端短い悲鳴を上げたが、別に変なとこは触ってねえぞ。

 

「か、甲斐谷君の筋肉ってすごいね。」

 

「ん? まあ、鍛えてるからな。それより、上げるからしっかり掴まってろ。」

 

「は、はい……」

 

遠慮がちに腕の力を強めたのを確認してから、脚部装甲を展開、PICを使って上昇して搭乗席の高さまで上がる。

 

「背中を預ける感じで乗ればいいんだが、大丈夫か?」

 

「だ、大丈夫。」

 

「なら、もう離すがいいか?」

 

「え、……いや……その……」

 

なんか歯切れが悪いな。何か言いたいことでもあるのか?

 

「このままだと放課後に居残りになるから早くやってほしいんだが……」

 

「そ、そうね。早くやらなくっちゃ。」

 

「あんま慌てんなよ。IS動かす機会は限られてるんだから、体と頭で動かし方を覚えろ。」

 

岸原も遅れている事に気付いたのか慌てて操作し出したので軽く注意する。

 

         ◇

 

その後は順調にグループの全員が装着、起動、歩行を終わらせた。――と言っても毎回のお姫様抱っこはきつかったが。

 

「では午前の実習はここまでだ。午後は今日使った訓練機の整備を行うので、各人格納庫で班別に集合すること。専用機持ちは訓練機と自機の両方を見るように。では解散!」

 

後半は少し急ぎ目で作業を行ったおかげで時間内に終わらせて訓練機を格納庫に戻した。しかし、ISカートってのは思った以上に重いな

 

「まあ、いいや。月茂、シャルル、着替えに行こうぜ。俺達はまたアリーナの更衣室まで行かないといけないしよ。」

 

「そうだな。折角の昼休みが短くなっちまうしな。」

 

「え、ええっと……僕はちょっと機体の微調整をしていくから、先に行って着替えててよ。時間がかかるかもしれないから、待ってなくていいからね。」

 

一夏と俺が声をかけるとシャルルは少し視線をさまよわせた後に先に行くように言ってきた。機体の微調整ぐらい後でもいいと思うんだが何かあるのか?

 

「ん? 別に待っててもいいぞ。」

 

「一夏、シャルルに変な気を使わせちまうから行くぞ。教室までの道は分かるだろうから教室で待ってるぞ。」

 

「うん。そうしてもらうと僕も助かるよ。」

 

何か事情でもあるんだろうと結論付けて、一緒に着替えようとする一夏を引っ張って更衣室へ向かう。しかし、助かるって……来る時もそうだったが、一緒に着替えられない理由でもあるのか? いや、考えるのは止めとくか、ヘタに首突っ込んで面倒に巻き込まれたくはねえし。

 




なんか……月茂が最後の方で面倒事に巻き込まれるフラグを立ててる気がしますが気のせいです。


感想・コメント・誤字報告などお待ちしています。
それと、暇がある時に今までの話を見直していきたいと思いますので、投稿分を一部改編していくつもりです。改稿したものはタイトルに(改)または+とでもつけようと思いますので、改稿したら読んでください。
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