IS - ヴァルキリーの弟 -   作:sata-165

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う~ん、話の展開が思い浮かばないでこんなに時間がかかってしまった。
遅れて申し訳ありませんでした。


第25話 白式 VS 月光

「一夏、手っ取り早く実力を確かめてえから模擬戦しないか?」

 

「そういやクラス代表決めた時から月茂と模擬戦はしてなかったな。いいぜ、特訓の成果を見せてやるよ!」

 

男子更衣室で着替えながら、一夏に模擬戦を挑んだところあっさりと乗ってきた。あれから2カ月弱、どんくらい成長したか見るには拳を交えるのが一番手っ取り早い。

 

「そこまで言うなら手加減しねえぞ。」

 

「この前は引き分けだったからな、今回は勝たせてもらうぜ。」

 

今回は機体性能を制限しないで本気でやるか。ちょうど青龍での戦闘データも欲しかったし使ってみるか。

 

「模擬戦やってりゃシャルルも来るだろうから、さっさと行って始めようぜ。」

 

シャルルは用事があるから先に始めてて、と言ってたからな。

 

時間制限(リミット)は15分、時間切れの場合ドロー。開始は30秒後でいいな?」

 

「ああ、それで構わない。」

 

一夏の同意も得られたので早速アリーナの端末を操作して模擬戦のデータを入力する。今日はアリーナ使用者が少ないがあまり時間はかけない方がいいだろう。

 

『設定を承認しました。両者は規定の位置について準備してください。』

 

オープンチャネルを通して無機質なアナウンスが流れたので俺と一夏はそれぞれのISを展開して準備をする。

 

『試合開始10秒前――』

 

「一夏……手加減は出来ねえから、覚悟しろよ?」

 

近接用武装の白虎を展開しながら一夏に確認を取る。

 

「ああ、こっちも手加減する気は無いからお互い様だろ?」

 

一夏も雪片弐型を展開して両手で正眼の構えを取る。篠ノ之流剣術の基本の構えだ。

 

『3秒前――』

 

「んじゃ、ま、勝っても負けても恨みっこなしだな。」

 

白虎の(ヘッジホッグ)を出してファイティングポーズを取る。

 

『2,1――』

 

「ああ、そうだ――」

 

ピーーーッ

 

「――なっ!?」

 

試合開始のブザーと同時に、大上段に構え斬りかかってきた一夏に合わせて、腕を交差して雪片が振り下ろされる前に一夏の腕を止める。零落白夜も刃に当たらなければ問題ない。

 

「しょっぱなに面打ちなんて読みやすい、なっ!」

 

機動特化の月光で攻撃特化の白式と力比べしても、押し負けるのは分かっていたのでヘッジホッグの棘を弾けさせる。

 

「あっぶね~。鈴に聞いてなかったらヤバかったな。」

 

――が、鈴から模擬戦の話を聞いていたのか弾けてすぐに後退され、あまり当たらなかった。

 

「白虎じゃ相性がわりいか……なら、コイツで勝負だ。」

 

白虎のクローもエネルギー質で零落白夜に負けるし、ヘッジホッグは攻撃力が上がるっていっても生身の喧嘩と同じでエネルギーを削るには時間がいるし、剣対拳じゃ限界がある。そう思って、白虎を収納して、3mちょいの和弓、青龍を展開する。

 

「弓……? 新しい武器か?」

 

雪片を構えたまま、俺が展開した青龍を不思議そうな顔で見てる一夏。近接武装ならともかく、ISの射撃武装でこんな時代遅れな武器使う奴はいないからな。

 

「ああ、俺は銃よりこっちの方が好きだからな。」

 

銃が苦手なわけではないが、引き金を引くだけで攻撃した感じがしないから達成感が湧かないんだよな。

 

「今度はこっちから行かせてもらうぞ!」

 

腰に展開された矢筒から物理矢を取り出して、青龍に矢を番え、弓を押して弦を引き絞り矢を放つ。

 

「当たるかよっ!」

 

カキン

 

さすがに弾速の遅い矢はあっさりと雪片に斬り落とされてしまった。

 

「やっぱ、そうなるよな。」

 

「? どういう意味だ?」

 

「別に? 隙も無いのに矢を打ったらどうなるかぐらい分かってたからな。」

 

一夏が意味が分からないといった顔をしていたがテキトーに誤魔化す。

 

「何を――って、うぉっ!?」

 

「ちっ、バレたか。」

 

注意を引いて曲射した矢を当てようと思ったがハイパーセンサーに感知されたのか直前で避けられた。曲射も直射もダメってなると……隙を突くしかないんだが、1VS1(サシ)じゃ難しいな。

 

「なら、連射だ。」

 

「遅えよっ!」

 

キキキン

 

弦を引くだけで矢が打てるエネルギー矢を使って連射をしながら距離を取ろうとするが、あっさりと弾かれて距離を取る事は出来なかった。

 

「今度はこっちから行かせてもらうぜ。」

 

ガキィンッ!

 

「あっ、っぶね~。」

 

一夏が零落白夜と瞬時加速を併用した袈裟切りを放ってきたので、青龍の持ち手より下の部分で雪片のエネルギー刃を受け止める。

 

「安心するのはまだ早いんじゃないか? うおぉぉぉぉ!」

 

一夏は押し切ろうとし雪片に力を込める。スピードタイプとパワータイプ、左腕一本と両腕、逆手と順手、なにを取っても力負けする要素しかない。そのことを証明するように徐々に零落白夜の刃が近付く。

 

「さすがにこのままじゃキツイな。」

 

「珍しいな、月茂が弱音を吐くなんて。」

 

「おいおい何言ってんだ? 『このまま』だとキツイだけだぜ?」

 

カチッ カシュッ

 

俺が青龍の持ち手付近のボタンを押すと乾いた音を立て、持ち手の少し上で別れ、1.2mほどと1.9mの長短、二本の反りのある刀に変化する。

 

「何!?」

 

「こっからは攻守逆転だ!」

 

短い方の刀で雪片を受けながら、右手で長い刀を逆手で掴み、体を回転させて驚きで動きの止まった一夏の腹に斬りこむ。

 

ピーーーッ

 

『試合時間が終了しました。』

 

こっからが本番だ、ってとこでブザーが鳴って試合時間の終了を告げる無機質なアナウンスが聞こえてきた。

 

「ま~た引き分けか、今回は勝つつもりだったんだがな。」

 

「危うく負けるとこだったな。しかし、月茂の武装ってどうなってるんだ? さっきのもそうだが白虎……だったか? あれだって変形するよな?」

 

「あ~、その辺のところは降りてから説明する。アイツらも何か言いたそうだしな。」

 

下を見たら箒とセシリア、鈴、それとシャルルが勢ぞろいでこちらを見ていたので、説明を後回しにして一夏と一緒に着地する。さて、一夏のコーチは何を言うんだろうな。

 




最近更新頻度が隔週くらいになっていて申し訳ありません。

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