ある方にメッセージで更新予定を聞かれたときにGW期間中に更新したいといったのに遅れてすみませんでした。
オリジナル展開な上にあまり書く時間が取れなくってこんなことになってしまいました。
時間かかった上に久しぶりだったので誤字・脱字・矛盾などあるかもしれませんがご容赦ください。
コンコン
「月茂、シャルル。一緒に飯行かないか?」
話が済んでホッとした所で、一夏が部屋に来た。
(なんでこのタイミングで来んだよ。)
今のシャルルを見たら、いくら朴念神の一夏でも女だってバレる。
「ど、どうしよう。月茂。」
「誤魔化してくっから、布団かぶって大人しくしてろ。」
小声で助けを求めてきたシャルルに指示を出して、部屋のドアへ向かう。
「よっ、月茂。シャルルはどうしたんだ?」
ドアを開けると、能天気そうな一夏と、少し後ろで複雑な表情をしてるセシリアがいた。
(おいおい、またかよ。)
多分、セシリアが一夏を誘って、一夏が大勢の方がいいとか言ったんだろうな。
「今は寝てる。慣れない環境だし疲れとかあんだろ。オレはシャルルが起きてから何か作って食うから、そっちは勝手に済ませてくれ。」
「そうか。転校してすぐだから仕方ないか。んじゃ、また明日な。」
「デュノアさんに、お大事にとお伝えください。さ、一夏さん、参りましょう。」
「また明日な~。」
上機嫌で一夏の腕を取ったセシリアと一夏の背に声をかけてドアを閉める。
「とりあえず、これで一安心だな。シャルル、食材買ってくっけど何か希望あるか?」
「ううん、ないよ。月茂の好きなもので良いよ。」
「んじゃ、テキトーに見繕って作るか。」
(夕飯時が過ぎてるし、あり合わせのパスタあたりになるかもしれないな。)
売店の食材の売れ行きは知らないが、自炊派の人間も早めに買いだしするだろうから期待できないだろう。
◇
「ごちそうさま。すごくおいしかったよ。」
「お粗末さん。……っと。そういや、すっかり忘れてたな。」
夕飯の片づけを済ませた後に、いろいろあって完全に忘れていたフィナンシェを、皿に乗せてシャルルの前に出す。
「コレって……フィナンシェ?」
「ああ、本場の人間に出すレベルじゃないとは思うが、昨日作るって言ったからな。飲みもんは紅茶で良いか?」
ミニキッチンに行き、電気ケトルでお湯を沸かす。
「うん。……月茂は食べないの?」
「オレは生徒会に顔出した時に食ったからな。」
二人分の茶葉を入れたティーポットに沸いたお湯を注ぎ、カップを持ってキッチンから出る。
「ちゃんと蒸らした方がいいんだろうけど、ほい。」
「あ、ありがとう。」
一つのカップをシャルルに手渡し、もう一つのカップを持ってパソコンを立ち上げ時間を確認する。
「割と時間あるな。……アレでもいじるか。」
「時間って、こんな時間から何か予定でもあるの?」
「ん? まあ……ちょっとした野暮用が……」
なんの気なしに漏らした独り言に思わぬ質問が返ってきたのであいまいな答えを返してしまった。
「ふぅ~ん……。あ、フィナンシェもらうね。」
(あんな答え方じゃ聞きたいこともあるだろうに何も聞かないのは、もともとの性格なのか……いや、こんなこと考えても仕方ないか。)
「優しい味だね、おいしいよ。」
「そりゃよかった。お、やっと開いたか。」
パソコンの画面が切り替わったのに気付き持っていたカップを置きパソコンに向き直る。
「それってなにをやってるの?」
「ん? 新しい武装の設計だ。……まぁ、月光の
「確か星華さんの明星をモデルにしてるんだよね? 世代差を考えればまだ
「ああ、世代差による占有領域について言ってるなら関係ないぞ。」
「え? でも織斑先生の雪片もそうだけど、第一世代は“ISの完成”を目的として
「いまだにブラックボックスって言えるISコアを発明できるような人間が作ったのが明星だ。公表はされてないがスラスター類のスペアパーツ丸々一式積んでたらしいぜ。」
星姉本人から聞いた
「ちなみにスペアパーツに関しては暮桜と戦った時だけオーバーヒートで交換したらしいけどな。」
「スペアパーツ一式ってことはIS一機分の容量ってことだよね? それなら
「システム関連のプログラムとかの分を除いて考えても、かなりの容量食うからな。視覚補助の関係で少し余分に積んでるけど
最近は気にしてなかったが、いろいろおかしいんだよな。星姉と束さんが関わってる機体だから気にするだけ無駄な気もするが……
「っと、もうこんな時間か。話の途中で悪いが用があるからちょっくら出てくる。たぶん遅くなるから先に休んでてくれ。」
「あっ、うん。おやすみ。」
「おう、おやすみ。――こんな時間に何か用ですか?」
就寝のあいさつを済ませて部屋を出ると、正面に楯無さんが居たのでドアを閉めた後で用件を聞く。まあ聞くまでもないとは思うが
「あら? 言わなくってもわかるんじゃない?」
そう言いながら開いた扇子には達筆な文字で『説明要求』と書かれていた。
「これから織斑先生のとこに説明しに行くんで明日の朝でいいですか?」
夕食の買い出しの途中で偶然、織斑先生に会ったので先に話すことにしたのだが、単に説明するだけではないので時間もかかる。
「それなら一緒に説明した方が楽じゃない?」
「いや、寮長室で話すんで勝手に人数増やすのは……」
「そういえば一年寮の寮長は織斑先生だったわね。」
「織斑先生の鉄拳覚悟なら一緒に説明しますけど――」
「遠慮しとくわ。」
開かれた扇子には『断固拒否』の文字、さすが
「じゃあ、明日の朝…6時くらいでいいですか?」
「ええ、その時間なら生徒会室にいるから来て頂戴。」
「了解です。おやすみなさい。」
「おやすみ、頑張ってね。」
◇
コンコンコン
「月茂か? 入れ。」
「失礼します。」
「話というのはデュノアのことか?」
「ええ、まぁ――」
「どうした。」
部屋に入って本題に入ろうとしたとこで話を止めた。理由は単純だ――
「はぁ~、部屋片付けながら話しますよ。」
部屋が散らかっていたからだ。たった数日でここまで散らかすのは、ある意味才能ともいえそうだ。
「わ、わかった。」
千冬さんの了解を得たので、まず衣類の洗濯から始める。さいわいIS学園の寮は防音性が高いうえに寮長室は他の寮室とは少し離れている、それにそこまで遅い時間ではないから騒音の方は問題ないだろう。
◇
「なるほど。愛人との子で道具のように利用されているのか……」
「ええ、本人から聞いただけですけどね。」
シャルルから聞いた話を話すと千冬さんは手を休めて、なにやら考え込む。片づけはあらかた終わったので俺もそれに合わせて壁に背を預ける。
「すべて作り話という可能性は?」
「ない……とは言い切れないですけど、話してる様子からして嘘とは思えないですね。全部演技だとしたらアカデミー賞でも取れますよ。」
「ふむ……で、お前はどうしたいんだ? 月茂。」
「できればそういったしがらみ関係なく自由にさせてやりたいですけどね。そのために俺ができることなら何でもする覚悟ですし……」
「ほう……会って数日しかたってない人間にそこまで肩入れするのか。それは同情か? それとも惚れたか?」
なにやら楽しげな様子で聞いてくる千冬さん。何気にこういう話が好きなんだよな。
「同情……は少しありますよ。あんな境遇聞いちまったらね。惚れたとかそういうのに関しては……いまいちわからないですね。」
「で、わざわざ詳しく話したってことは私に何かさせたいのだろう?」
「頼みたいっていうよりは、念押しですかね。1か月ほどアイツのことは目をつぶってもらいたいんです。それと明日から三日ほど休みをもらいたいんですが……」
「それだけでいいのか? 私の力ならば政府などに圧力をかけることもできるが……」
「千冬さんはそういうの嫌いでしょ? 調査の方は信頼できる人間に頼みましたから問題ないですよ。ただ休みだけもらえれば」
「わかった。さいわいお前は企業に所属してるからな、公休扱いにしておいてやる。ただし、その分の課題はやってもらうぞ。」
そういえば特記事項に『企業・団体に所属するものがその企業・団体の要請により欠席する場合、課題等を提出することにより授業単位の代わりとすることを認める』ってのがあったな。
「ありがとうございます。」
「礼を言われるほどのことではない。ただし、デュノアが他の生徒に危害を加えたり、国際問題になるようなことをした場合は教員として黙認はできんからな。」
「その点に関しては俺の方からも釘を刺しておきますよ。」
「それと――」
「なんです?」
「お前はまだ子供なのだから、もっと周りの大人を頼れ。」
「はい、わかりました。」
その後、残った作業を終わらせてから部屋に戻った。
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