IS - ヴァルキリーの弟 -   作:sata-165

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一気に書きすぎた。明日はダウンするかもしれない。
今回は月茂の自己紹介です。この辺は原作に従うしかないんですよね。



第2話 初代ヴァルキリーの弟

「諸君、私が織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。私の言う事はよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠十五歳を十六歳までに鍛え抜くことだ。逆らってもいいが、私の言う事は聞け。いいな。」

 

千冬さんは教壇に立つと同時に宣言する。あぁなんてステキな暴力宣言。ドイツ軍の指導官をやっていたらしいけど、どこの軍隊だよ。さすが千冬さん。

 

「キャーーーー! 千冬様、本物の千冬様よ!」

 

「ずっとファンでした!」

 

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです! 北九州から!」

 

さすがは初代最強IS操縦者、あんな暴力宣言でも困惑や動揺は無く黄色い声援が上がる。正直耳が痛い。それとこの学園は世界中から入学者が集まるから北九州は遠いイメージではないな。

 

「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しいです!」

 

「私、お姉さまの為なら死ねます!」

 

いや、若いんだから命は大切にしろよ。きゃいきゃい騒ぐ女子たちを千冬さんは鬱陶しそうに見る。その気持察します。

 

「……毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か? 私のクラスにだけ馬鹿者を集中させてるのか?」

 

千冬さんは本当に鬱陶しそうにしているが千冬さんの人気を考えればこの学園に来た時点で千冬さんの言う『馬鹿者』が多いと思うんだが。

 

「きゃああああっ! お姉様! もっと叱って! 罵って!」

 

「でも時には優しくして!」

 

「そしてつけあがらないように躾をして~!」

 

一見するとここはどこの変態集団だ? と思いそうな台詞ばかりだがこれが初代ブリュンヒルデ、世界最強、織斑千冬の人気である。隣を見ると姉の存在に混乱と動揺をしていた一夏は一応の落ち着きを取り戻したようだ。

 

「で? 挨拶もできんのか、お前は。」

 

「いや、千冬姉、俺は――」

 

パアンッ!

 

本日三度目の破裂音が響く。一夏の頭は大丈夫か? いや、よく考えたら昔からだから大丈夫か。

 

「織斑先生と呼べ。」

 

「……はい、織斑先生。」

 

このやり取りで分かるだろうが一夏と千冬さんは姉弟である。

 

「え……? 織斑くんって、あの千冬様の弟……?」

 

「それじゃあ、男で『IS』を使えるっていうのも、それが関係して……」

 

「ああっ、いいなぁっ。代わってほしいなぁっ。」

 

最後のは聞かなかった事にしよう。

 

「はぁっ。まあいい。次、甲斐谷 自己紹介をしろ。」

 

「へ~い。」

 

名前を呼ばれたので返事をして立ち上がると

 

ブォン  ヒョイッ

 

風切り音がしたので横に避ける。あぶねぇ~、ちょっと遅かったら当たってたぞ。

 

「チッ。返事は『はい』だ。」

 

「はい。織斑先生。」

 

千冬さんは舌打ちをした後に俺に指示する。『逆らってもいい』と言っていたので反抗的な態度を取って見ようかと思ったがやめよう。命が足りない。

 

「あ~、俺は甲斐谷 月茂だ。趣味は料理で特技は槍術。知ってるか分からないが2年半前の事故の時に視力を失っているからコレで視覚補助をしている。こんなナリだが気軽に話しかけてくれると助かる。それとさっき自己紹介した馬鹿と窓際にいる仏頂面とは幼馴染だ。」

 

「誰が馬鹿だっ!」「誰が仏頂面だ。」

 

俺が自己紹介すると一夏と箒が反論してきた。

 

「箒 一度鏡見てこい。それと一夏。馬鹿でないというならISの元来の用途を説明してみろ。」

 

「うっ……」

 

箒は顔を背け、一夏は顔をしかめた。おいおい、そんな基礎的な事も知らないのか?

 

「はぁ~。ISってのは宇宙空間での稼働を想定してその極限環境下でも最高のパフォーマンスができるように設計されている。要は宇宙空間での長距離通信や移動、生命維持が元来の用途だ。このぐらい一般常識だぞ。」

 

「……織斑、入学前の参考書は読んだか? それとも、あの程度の基礎知識は載ってなかったか?」

 

千冬さんが冷たい声で一夏に尋ねる。これは返答を間違えたらまた、破裂音だな。

 

「古い電話帳と間違えて捨てました」

 

パアンッ!

 

「必読と書いてあっただろうが馬鹿者。後で再発行してやるから一週間以内に覚えろ。いいな。」

 

「い、いや、一週間であの分厚さはちょっと……」

 

「やれと言っている。」

 

「……はい。やります。」

 

一夏は千冬さんに睨まれて大人しくなった。……俺は席についてもいいのか

 

「ところで甲斐谷。お前は参考書を読んだか?」

 

まだ立っていたせいか千冬さんの矛先がこちらに向いた。一夏は同情の視線を向けてるが正直に答えるか。

 

「ちらっと見ましたけど――」

 

ブォン  ヒョイッ

 

「ちょっと、話は最後まで聞いてくださいよ!」

 

再び出席簿を避ける。話は最後まで聞いてほしい。

 

「ほぅ、言い訳か?」

 

「違いますよ。あの程度なら元から知ってますって。」

 

俺は読まなかった理由を答える。さすがに自分のISを持っているし、ISを使えるってことを隠していたので自分で調整しているうちに詳しくなったからな。

 

「ふん。流石は初代ヴァルキリーの弟と言ったところか?」

 

千冬さんは鼻を鳴らしてからそう言った。いや、そんなことクラスに聞こえるように言うとまた騒がしくなる、ってか出席簿避けた事の腹いせか?

 

「え? 初代ヴァルキリーって星華様?」

 

「甲斐谷くんって星華様の弟なのっ!?」

 

「じゃあ、甲斐谷くんがISに乗れるのもそれが関係しているんじゃ……」

 

予想通り騒がしくなるクラス。そんな騒がしさの中チャイムが鳴った。ん? 自己紹介がまだ残っているが……気にする事でもないか。なんならここのデータベースにアクセス(ハッキング)すれば調べられるしな。

 

「さあ、SHRは終わりだ。諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えてもらう。その後実習だが、基本動作は半月で体に染みこませろ。いいか、いいなら返事をしろ。よくなくても返事をしろ、私の言葉には返事をしろ。」

 

おお、なんとも鬼畜な鬼教官だな。俺の場合は基礎知識も基本動作も入ってるから安心できるが、一夏は大丈夫なのか? 確か千冬さんがISの事に関わらないようにしてた気がするし、さっきも基礎知識すら入ってなかったし。

 




早くクラス代表決定戦まで行きたい……

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