ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター25『沈黙の戦艦です!(前編)』

『劇場版 ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース ~炎のさだめ~』

 

チャプター25『沈黙の戦艦です!(前編)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

湖上のミズーリを叩く為に、カール自走臼砲1輌へ陽動攻撃を掛けた杏達………

 

陽動に留まらず、カール自走臼砲を撃破すると………

 

ミズーリはまんまとその陽動に引っ掛かり、主砲を撃破されたカール自走臼砲の方向へと向けた。

 

その隙を衝いて………

 

水陸両用車を多数保有するパシフィック機甲部隊が………

 

ミズーリへの移乗攻撃を強行しようとするのだったが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガフロート艦上・湖にて………

 

「撃て撃てぇーっ!!」

 

号令と共に、ミズーリに装備されている38口径12.7㎝連装砲が水平射撃され、LVT-3が破壊される。

 

「装填完了っ!」

 

「撃ちなさいっ!!」

 

装填手からの報告を聞くや否や、セイレーンのチャーフィーが発砲する。

 

「「「「「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」」」」」

 

榴弾が1門の70口径20㎜対空砲の銃座に命中し、銃座に付いていた乗組員を吹き飛ばす。

 

だが、その直後に、無数の38口径12.7㎝連装砲の砲弾が、セイレーンのチャーフィーの周辺に着弾し、高い水柱を上げる!

 

「「「「きゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」」」」

 

「クウッ! コレでは近づけませんわっ!!」

 

「マズイわよ、セイレーン! コッチの被害の方が大き過ぎるわっ!!」

 

チャーフィーの乗員が悲鳴を上げる中、ローレライがそう言って来る。

 

「やっぱり火力に差が有り過ぎます」

 

「チキショーッ! やっぱり取り付く前に見つかったのが痛かったぜっ!!」

 

メロウとホージローもそう声を挙げる。

 

「総隊長。ココは一旦撤退も視野に入れるべきだ」

 

「………止むを得ませんか」

 

カジキもそう言って来て、セイレーンは撤退を決めかける。

 

「敵軍の勢いが落ちています」

 

「フッ、幾ら水陸両用の戦闘車輌を保有していたところで、コチラは戦艦だ。力の差は歴然としている」

 

ミズーリ副長の言葉に、艦長はそう返す。

 

「各砲座、一斉射撃用意! 一気にケリを着けてやるっ!!」

 

そこで艦長は、ケリを着けようと一斉射撃命令を下す。

 

各砲座、銃座の動きが一旦止まったかと思うと、一斉にパシフィック機甲部隊の方向へ向けられる。

 

「! 斉射する積りかっ!!」

 

「クソッ!!」

 

カジキが叫ぶと、ホージローが悪態を吐く。

 

「撃………」

 

「! 対空レーダーに反応有り!! 敵機ですっ!!」

 

だが、艦長が砲撃の号令を掛けようとした瞬間に、レーダー手からそう報告が挙がる。

 

「!? 何っ!?」

 

「馬鹿な! まだ制空権は拮抗状態の筈だ! 敵機がココまで来る筈が無い!」

 

「ちょっと待って下さい………何だ、この反射パターンは? 航空機じゃないのか?」

 

副長の声に、レーダー手は反射パターンが航空機とは異なる事に気づく。

 

「航空機ではない? では一体何なんだ?」

 

艦長はそう言うと、双眼鏡を手にし、レーダーが反応を示している方位を見やった。

 

「!?」

 

そして驚愕して固まる。

 

「艦長っ!? 如何なさったのですか?」

 

突然固まった艦長に、副長が声を掛ける。

 

「戦車が………」

 

「は? 戦車が………?」

 

「戦車が空を飛んでいるっ!!」

 

「!? ハアッ!?」

 

そこで艦長はそう声を挙げ、それを聞いた副長も驚愕しながら、双眼鏡で艦長と同じ方向を見やった。

 

そこには、翼を持って空を飛ぶ戦車………

 

『特三号戦車 クロ』だった!!

 

「!? アレはっ!?」

 

「特三号戦車だって!? 何てレア物なんだ!?」

 

パシフィック機甲部隊の方でも、シイラとツナがクロに気づき、そう声を挙げる。

 

「ねえ………見間違いかな? あの戦車の上に人が乗って居る様に見えるんだけど?」

 

するとそこで、メロウが信じられないと行った雰囲気でそう言い放つ。

 

「! アレはっ!?」

 

「舩坂………弘樹」

 

その人物………弘樹の姿を認めたローレライとカジキが驚きを露わにするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

滑空するクロの上に膝立ちでしがみ付いている弘樹。

 

クロは一直線にミズーリへと向かう。

 

「舩坂殿ーっ!! いよいよ突貫でありますなぁーっ!!」

 

とそこで、クロに乗っている乗員………知波単の戦車部隊員・車長がそう声を掛けて来る。

 

「協力に感謝する」

 

「何を仰られますか!? 舩坂殿にでしたら喜んでご協力させて頂きますよっ!!」

 

弘樹がそう返すと、今度は操縦手の隊員がそう声を掛けて来る。

 

プラウダ&ツァーリとボンプルの救援を終えた後………

 

弘樹はみほの命を受けて、その足で知波単機甲部隊の元へ向かい、絹代に事情を説明して、ミズーリへの急襲手段として、このクロを借り受けたのだ。

 

本来は牽引して飛行させるのだが、弘樹は本物のグライダーの様に、斜面を猛スピードで駆け降ろさせる事で空を飛ばせたのである。

 

「! 気づかれたか!」

 

するとそこで、ミズーリがクロの存在に気づいたらしく、パシフィック機甲部隊に向けられていた対空機銃が、クロの方へ向けられる!

 

「如何するでありますか!? 舩坂殿っ!!」

 

「翼を切り離せっ!!」

 

車長の問いに、弘樹はそう返す。

 

「了解であります!」

 

それを何の躊躇も無く実行する車長。

 

クロに取り付けられていたグライダーの翼が、爆砕ボルトによって車体から離れる。

 

そして翼の無くなった車体は、重力に引かれて急降下する。

 

「撃てーっ! 撃てぇーっ!!」

 

1箇所の56口径40㎜対空砲が、落下して来るクロと弘樹に向かって弾幕を張る。

 

しかし、航空機とは違う軌道で急降下してくるクロを正確に捉える事が出来ないのか、弾幕はクロと弘樹に掠りもしない。

 

「衝撃に備えろっ!!」

 

「「!!」」

 

そして弘樹がそう声を挙げ、クロの乗員達が身構えた瞬間!!

 

クロは弾幕を張っていた56口径40㎜対空砲と、それに付いていた乗組員達を押し潰す様に着地した!

 

「「「「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」」」」

 

軽量化されているとは言え、重量2.9トンの車体に押し潰されて無事で居られるワケもなく、踏み潰された乗員は全員戦死判定となる。

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

その様子に、近くの別の56口径40㎜対空砲の銃座と、70口径20㎜対空砲の銃座に居た乗組員達が気付いた瞬間………

 

「!!」

 

「発射ぁーっ!!」

 

56口径40㎜対空砲の銃座には、弘樹が投げた手榴弾。

 

70口径20㎜対空砲の銃座には、クロの榴弾が叩き込まれた!

 

「「「「「「「「「「どわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」」」」」」」」」」

 

銃座が、付いていた乗組員諸共に吹き飛ぶ。

 

一部の乗組員は勢い余り、船外へ投げ出されて水没した。

 

「取り付かれたぞーっ!!」

 

「クソッ! 空から来るなんて予想外だっ!!」

 

まさかの空襲に、ミズーリの乗組員達は浮足立つ。

 

「! 今です! 歩兵部隊の皆さんはミズーリへ移乗攻撃をっ!!」

 

「! 了解っ!!」

 

そしてその隙を見逃さず、セイレーンが命じると、カジキを始めとしたパシフィック歩兵達の乗ったアムトラックが次々にミズーリに強行接舷!

 

「行け行けーっ!!」

 

「GoGoーっ!!」

 

まるで津波の様に、ミズーリへと移乗して行くパシフィック歩兵達。

 

「………良し」

 

「やりましたね! 舩坂殿っ!!」

 

それを確認した弘樹が呟くと、クロの車長が歓声を挙げる。

 

「小官はコレよりこの艦の制圧に向かう。すまないが、君達は自力で生き延びてくれ」

 

「お任せ下さいっ!!」

 

「知波単魂を見せてやりますっ!!」

 

「頼むぞ………」

 

弘樹はクロの乗員にそう言い残すと、ミズーリの艦内へと突入するのだった。

 

 

 

 

 

一方、艦橋は蜂の巣を突いた様な大騒ぎとなっていた………

 

「艦内に侵入されました! 突入して来たのは、舩坂 弘樹です!!」

 

「何っ!? あの舩坂 弘樹かっ!?」

 

見張り員からの報告を聞いて、副長が驚愕の声を挙げる。

 

「すぐに全乗組員を武装させろ! 艦内を隈なく捜索! 艦外もだ! 空調のダクト! パネルの裏! 煙突の上から艦底部まで徹底的に探せ! 何か見つけても決して1人で対応しようとするな! 必ず応援を呼べっ!!」

 

艦長は何とも念の入った捜索を乗組員達に命じる。

 

だが、それも無理の無い話である………

 

弘樹は有害なバクテリア………猛毒を持つ細菌………

 

1度侵入されれば、そのモノに2度と栄光が訪れる事は無い………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミズーリ艦内………

 

「相手はあの絢爛舞踏! 舩坂 弘樹だ!!」

 

「高校生のガキと侮るなよ!!」

 

武装したミズーリ乗組員達が、そんな事を言いながら狭い艦内通路をドタドタと走り回る。

 

「オイ! パシフィックの連中も大分艦内に侵入されたぞ! Bブロックで応援要請だっ!!」

 

「すぐに行くっ!!」

 

と、1人の乗組員がそう告げると、その場に居た乗組員達はBブロックの応援に向かう。

 

「………ん?」

 

すると、最後尾を行っていた乗組員が、何かに気づいた様に足を止める。

 

「? 如何した?」

 

「………食堂の電気って消えてたっけ?」

 

「!? 何っ!?」

 

そう言う乗組員の視線の先には、全ての電灯が点けられている筈なのに、暗闇となっている食堂が在った。

 

「「…………」」

 

乗組員2人は、顔を見合わせると、小銃を構えて慎重に暗闇の食堂内へと侵入して行く。

 

1人が、すぐ傍の壁に在った照明のスイッチを入れるが………

 

「………駄目だ。ブレーカーが落とされているみたいだ」

 

「…………」

 

そう報告すると、もう1人の乗組員は、暗闇の中へ小銃を向け続ける。

 

「「…………」」

 

暗闇の中、小銃を構えたまま移動し続ける乗組員2人。

 

だが2人は、慣れた艦内と言う油断があったのか、徐々に距離を離して、別々に捜索を始める。

 

「…………」

 

それを暗闇の中に潜んでいた弘樹は見逃さなかった。

 

ベルトのレザーホルスターに納められていた銃剣を音も無く抜く。

 

そして、乗組員の1人目掛けて、狙いを澄まして投げつけた!!

 

「ッ!?」

 

投げられたナイフは正確に喉部分に命中。

 

乗組員はガクリッと崩れ、そのまま気絶し、戦死判定となった。

 

「!? オイッ!? 如何したっ!?」

 

異変を察知したもう1人が戻ってくるが、暗がりで状況が確認出来ない。

 

と、次の瞬間!!

 

「………!」

 

弘樹は物陰から飛び出して、乗組員が持っていた小銃を押さえ込む様に組み付く。

 

「ぐおっ!?」

 

「フッ!!」

 

小銃を奪い取り、乗組員を投げ飛ばす弘樹。

 

「ぐああっ!? クッ!!」

 

乗組員は今度は拳銃を抜いて、弘樹目掛けて発砲しようとするが………

 

「!」

 

乗組員が発砲するよりも早く、弘樹が拳銃を持っている腕を摑み、天井へと向けた。

 

「ぐあっ!?」

 

発砲した弾丸は天井へとめり込む。

 

そのまま、腕を押さえたまま反対の手で、乗組員の手首に手刀を打ち込む弘樹。

 

「ぐっ!?」

 

その衝撃で拳銃を落としてしまう乗組員。

 

すると、弘樹は摑んだままだった腕を引っ張り、バランスを崩させると、素早く空いていた手を乗組員の首に回した!!

 

「っ!?」

 

首絞めで拘束したかと思われた次の瞬間!!

 

思いっきり捻った!!

 

悲鳴を挙げる間も無く気絶する乗組員。

 

戦死判定となった乗組員を床の上に置くと、ボディチェックを始める弘樹。

 

その後、乗組員達の武器を奪うと、キッチンにあった物で『何か』を作ったかと思うと、それを電子レンジの中に入れ、スイッチを入れた。

 

そして、食堂から抜け出して行くのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから少しして………

 

「明かりを点けろ」

 

異変に気づいた乗組員達が食堂に集まり、落ちていたブレーカーを上げ、照明を点けさせた。

 

食堂内が明るくなると、戦死判定を受けて倒れている乗組員2人の姿を認識する。

 

「! クソッ! やられたかっ!!」

 

「装備が奪われていますっ!!」

 

その様を見た乗組員達からそんな声が挙がる。

 

「オノレェ………俺達の艦で好き勝手やりやがってっ!!」

 

1人の乗組員が、そう怒りを露わにすると………

 

突如、食堂内に電子音が響き始めた。

 

「?」

 

何かと思って乗組員の1人が音の聞こえてくる方向を向くと………

 

今まさに加熱が終ろうとしている電子レンジが視界に入った。

 

「!? 伏せろっ!!」

 

それを見た乗組員の1人は、途端にそう叫んで物陰に隠れる。

 

「「「「「!?」」」」」

 

それを聞いた何人かの乗組員は、床に伏せるか物陰に隠れたが、残りの何人かは棒立ちになる。

 

その瞬間!!

 

加熱が終わった電子レンジが、大爆発を起こした!!

 

「「「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」」」

 

逃げ遅れた乗組員達が爆風で吹っ飛ばされる。

 

ある者は爆発の際に飛散した破片を浴びて、ある者は爆炎が服に燃え移って火達磨となり、ある者は吹き飛ばされた際に頭部を強打し、戦死判定となった。

 

「ハア………ハア………」

 

「な、何だ、今のは!?」

 

「爆弾だ。電子レンジを起爆剤にしやがった………何をしてる! 早く火を消せっ!!」

 

生き延びた乗組員の1人がそう叫ぶと、他の生き延びた乗組員達が慌てて消火器を手にし、消火に掛かるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

別の通路では………

 

「………!!」

 

「ぐああっ!?」

 

銛の一突きで、乗組員の1人を戦死判定にするカジキ。

 

「オラァっ!!」

 

「がっ!?」

 

ホージローも、自慢の身長を活かした、ハンマーの様に打ち下ろす頭突きで、乗組員1人を戦死判定にする。

 

「「………!」」

 

シイラとツナも、M1903A4とL-39で、次々に乗組員達を撃ち抜いて行く。

 

「クソッ! 高校生のクセしてやるじゃないか!」

 

「階段を降りろ! 下の通路から裏へ回るんだっ!!」

 

その様子をやや後方で見ていた2名の乗組員が、パシフィック歩兵達の後方へ回ろうと、下へ続く階段へと向かう。

 

すると………

 

「………!」

 

その階段の下に居た弘樹が、『何か』を降りて来ようとしていた乗組員に投げつけた。

 

「!?」

 

咄嗟にそれをキャッチしてしまう前に居た乗組員。

 

キャッチした物は………焼夷手榴弾だった!

 

「! うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

爆発と共に、激しい炎が上がり、火達磨になる乗組員。

 

「! 敵だぁっ!!」

 

残る1人の乗組員がそう言いながら、近くに在った消火器で火達磨になっている乗組員を消火する。

 

しかし、既に戦死判定が下っていた。

 

「クソォッ!!」

 

仇を討とうと階段を下る乗組員。

 

だが、怒りで頭に血が上っていたせいで、階段が濡れている事に気づかなかった………

 

「………!」

 

階段を下りて来る乗組員に向かって、弘樹は通路の壁に在った信号拳銃で、信号弾を発射した!

 

「!? うおっ!?」

 

信号弾は乗組員の戦闘服の胸に突き刺さり、照明用の火花を上げる。

 

バランスを崩した乗組員が階段を転がった瞬間………

 

階段に撒いてあった『油』に引火!!

 

「! うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

そのまま階段を転げ落ち、もう1人と同様に火達磨になる。

 

「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

その状態で立ち上がり、火を消そうとするが………

 

「!」

 

それよりも早く、弘樹が火達磨になっている乗組員に蹴りを入れる。

 

「! うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

よろけた火達磨の乗組員は、近くに在った艦外へのドアを潜り、縁に引っ掛かったかと思うと落下し、湖に落ちた。

 

少しして、黒焦げの状態で浮かび上がり、戦死判定となった。

 

「何だ、今の悲鳴?」

 

その断末魔を聞いていたホージローがそう言うと、階段から弘樹が上がって来る。

 

「!」

 

「待て、小官だ」

 

カジキが反射的にコルト・ウッズマンを構えたが、弘樹がそう声を挙げる。

 

「舩坂 弘樹………貴様か」

 

弘樹の姿を確認して、コルト・ウッズマンを降ろすカジキ。

 

「制圧状況は如何だ?」

 

挨拶もそこそこに、弘樹はミズーリの制圧状況を問う。

 

「弾薬庫と居住区、機関室に主砲塔も全部押さえた。後の主要箇所は艦橋とそれに射撃管制室だな」

 

「分かった。射撃管制室には小官が行く。艦橋は任せた」

 

ホージローがそう答えると、弘樹は返事を聞く前に、射撃管制室へと向かった。

 

「さも当然の様に1人で行きましたね………」

 

「やっぱ恐ろしいぜ………」

 

そんな弘樹の姿を見て、ツナとシイラがそう言い合う。

 

「フッ………」

 

只1人、カジキだけが嬉しそうに笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させていただきました。

火力に阻まれて、ミズーリへ移譲出来ないパシフィック。
そこで何と!
弘樹が空から急襲!
混乱に乗じ、パシフィック歩兵達も取り付き、いよいよミズーリ制圧戦が始まります。

タイトルの通り、あの無敵のコックが暴れ回る映画のシーンをオマージュした場面が登場します(笑)
続編の暴走特急からのシーンもありますのでお楽しみに。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

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