ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター28『大学選抜機甲部隊の脅威です!』

『劇場版 ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース ~炎のさだめ~』

 

チャプター28『大学選抜機甲部隊の脅威です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガフロート艦上の演習場内に在った遊園地跡での籠城戦を決めた大洗連合部隊。

 

愛里寿は報復も兼ねて、大洗連合部隊の補給地点を襲撃させ、逃げ足を潰そうとする。

 

大洗連合部隊が、遊園地跡内にて大学選抜機甲部隊を待ち受ける中………

 

何かを思い付いた梓が、ウサギさんチームとハムスターさん分隊を連れて、独立行動を執る。

 

果たして、彼女の策とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガフロート艦・遊園地跡内………

 

中央広場………

 

「南正面より、敵多数接近!」

 

南正面入り口を見張っていた偵察兵からそう報告が入る。

 

「敵の詳しい規模は分かりますか?」

 

「土煙が激しく、確認出来ません」

 

敵の詳細について尋ねるみほだが、激しい土煙の為、確認出来ないと返って来る。

 

「………さっき、雨が降って居たな?」

 

「ああ。なのに大規模の部隊が動いているとは言え、土煙が激しく上がるとは………妙だな」

 

と、土煙が激しく上がっていると言う報告に、弘樹とシメオンが違和感を感じる。

 

「何れにせよ、南正面から敵が来ているのは事実です。増援部隊を送ります」

 

しかし、南正面に増援を送る必要が有ると判断したみほは、レオポンさんチーム+おおかみさん分隊、アヒルさんチーム+ペンギンさん分隊、カバさんチーム+ワニさん分隊、カメさんチーム+ツルさん分隊、そしてカモさんチーム+マンボウ分隊が、南正面入り口へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊園地跡・南正面ゲート………

 

「来るぞ………」

 

段々と自分達が陣取っている場所に近づいて来る土煙を見て、まほがそう言い放つ。

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」

 

黒森峰機甲部隊とプラウダ&ツァーリ機甲部隊の面々に緊張が走る。

 

やがて、土煙が両機甲部隊の前まで達すると………

 

「撃てっ!!」

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

まほの号令一下、戦車部隊と対戦車砲兵隊が一斉に砲撃を開始した!

 

ティーガーⅠやティーガーⅡ、IS-2にKV-2を含めた高火力戦車部隊に、アハトアハトやBS-3 100㎜野砲を備える砲兵部隊の砲撃が、容赦無く大学選抜機甲部隊が存在する土煙の中へ叩き込まれる。

 

だが………

 

土煙の中から聞こえて来たのは、砲弾が何か堅いモノに当たって弾かれる音だけだった。

 

「! 何っ………?」

 

まほが僅かに驚きの声を挙げた瞬間………

 

土煙の中から『妙に角ばったパーシング』の軍団が姿を見せた!

 

「!? 何よ、アレッ!?」

 

「あの砲塔の装甲は、パンターの物であります!」

 

カチューシャと久美がそう声を挙げる。

 

「『スーパーパーシング』ですね………」

 

と、ノンナがその『妙に角ばったパーシング』………

 

『スーパーパーシング』を見てそう呟く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スーパーパーシング』

 

ドイツ軍のティーガーⅠやパンターに対抗する為に開発されたパーシングだったが………

 

実戦投入された頃には、ドイツ軍はより強力なティーガーⅡを投入していた。

 

そこで急遽長砲身・大威力の砲を搭載したパーシングを製造。

 

しかし、装甲が通常のパーシングと同じであった為、現地の戦車兵達が撃破したパンターの車体装甲や、ボイラー用の鋼板を張り付けると言った独自の改修が行われた。

 

それが『スーパーパーシング』である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「態々パンターの装甲を張り付けたのを投入するなんて………嫌がらせですかね」

 

パンター乗りの小梅が、パンターの装甲を張り付けているスーパーパーシングを見て、不愉快そうな表情を見せる。

 

だが、その防御力は絶大であり、黒森峰機甲部隊とプラウダ&ツァーリ機甲部隊の攻撃は悉く弾かれる。

 

「あの土煙は車両を隠す為の煙幕だったのね。小賢しい」

 

「お待たせー」

 

「敵は何処ですかっ!?」

 

とエリカがそう言ったところで、大洗機甲部隊の増援部隊が到着する。

 

「現在、南正面門から大挙して押し寄せて来ている。装甲を強化したスーパーパーシングだ。一筋縄では行かんぞ」

 

増援部隊に向かって、まほがそう警告する。

 

「良し分かったぁっ!! 撃て撃てぇーっ!!」

 

「分かってないでしょ、桃ちゃん!」

 

そこへ久しぶりトリガーハッピーを発症した桃が叫びを挙げ、柚子にツッコミを入れられるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

東通用門に陣取る、グロリアーナ&ブリティッシュ機甲部隊、天竺ジョロキア機甲部隊の方でも………

 

『敵、接近中! 煙幕の為、車輌詳細は不明です!』

 

高所から東通用門を警戒していたブリティッシュ偵察兵から、オレンジペコにそう報告が飛ぶ。

 

「皆さん、戦闘準備をお願いします」

 

「こっちの門は狭いわ。通り抜けられるのはチャーフィーぐらいよ。慌てないで」

 

オレンジペコが皆に呼び掛けると、アッサムがそう言って来る。

 

彼女の言葉通り、東通用門は普通貨物車両の為の門であり、通路自体は5メートルの幅が在るが、門となっているシャッターは3メートルしかない。

 

大学選抜機甲部隊の保有する戦車の内、チャーフィーはギリギリ通れるが、パーシングは無理と言う幅である。

 

その為、彼女は此処から来るのは精々偵察部隊だと踏んでいた。

 

「そうですね………」

 

しかし、オレンジペコは何か嫌な予感を感じている。

 

「お姉ちゃん………何か、首の裏がムズムズする」

 

「貴方がそう言う時って、大抵何か悪い事が起きる時よね………」

 

天竺ジョロキア機甲部隊の方でも、ルウとローリエがそんな事を言い合っていた。

 

とその時!

 

東通用口のシャッターが、爆発と共に吹き飛んだ!!

 

「チャーフィーッ! いざ尋常に勝負ですわっ!!」

 

「ちょっ! ローズヒップさんっ!!」

 

途端にローズヒップのクルセイダーが一番槍とばかりに、単騎で突っ込み、ティムが思わず声を挙げる。

 

そんなティムの事など目に入らず、ローズヒップのクルセイダーは、粉煙の中に居ると思われるチャーフィーに向かって発砲した。

 

しかし………

 

ガキィンッ!と言う甲高い音がしたかと思うと、クルセイダーの放った砲弾は、明後日の方向へ弾かれる。

 

「うん? 弾かれた………?」

 

それにジャスパーが違和感を感じる。

 

チャーフィーで最も装甲が厚い箇所は、防盾で38ミリ。

 

アレ程の近距離ならば、クルセイダーの6ポンド砲でも余裕で貫通出来る。

 

つまり、今ローズヒップが相対しているのはチャーフィーではないと言う事になる………

 

それを証明するかの様に、粉煙の中から、チャーフィーの75ミリ砲よりも明らかに巨大な砲身が姿を見せる。

 

「! ローズヒップさん! 下がって下さいっ!!」

 

「ほ?」

 

すぐさまオレンジペコが叫ぶと、ローズヒップのクルセイダーは車体を滑らせて横に逸れた。

 

直後にそのお化けの様な主砲が火を噴く!

 

その威力は、発射の余波でローズヒップのクルセイダーが僅かに動かされ、オレンジペコの乗るチャーチルが遮蔽物にしていた建物を、1発で跡形も無く吹き飛ばした程だった。

 

「後退ですわーっ!!」

 

それで敵がトンでもない奴である事を理解したローズヒップが慌てて後退する。

 

やがて、粉煙の中からゆっくりと姿を見せるその巨大な主砲の持ち主………

 

迫った東通用門を、その巨体と重量で無理矢理崩して押し広げて侵入して来た様である。

 

パーシングを巨大にしてゴツくした様な見た目のソレは………

 

「そんなっ!? 『T30重戦車』!?」

 

「何て物を持ち出して来やがる………」

 

ニルギリが仰天の声を挙げ、キーマが苦々しげに呟く。

 

するとその後ろから、同じ様な形状の車両が続いて来る。

 

「! 『T29重戦車』と『T34重戦車』まで!?」

 

「千客万来だな………」

 

驚きの声を挙げるルクリリと、ボソリと呟くターメリック。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『T29重戦車』、『T30重戦車』、『T34重戦車』………

 

ドイツ軍のティーガーⅡに対抗出来る戦車を作る為にアメリカが開発した試作車両達である。

 

重戦車の名に相応しい装甲と、T29が105ミリ砲、T30が155ミリ榴弾砲、T34が120ミリ高射砲を装備したアメリカの超重戦車である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こちらカイエン! 3輌の後ろから兵員輸送車が多数続いています!』

 

「如何やらコッチに来た戦車はあの3輌だけみたいだな」

 

「3輌でも十二分過ぎる脅威だがな………」

 

高所に居るジョロキア偵察兵からの報告に、ガラムとマサラがそう言い合う。

 

直後に、T29、T30、T34が次々に発砲!

 

直撃弾は無かったが、グロリアーナ&ブリティッシュ機甲部隊と天竺ジョロキア機甲部隊の周りには巨大なクレーターが形成された。

 

「! 応戦して下さいっ!!」

 

オレンジペコが我に返った様に指示を飛ばす。

 

グロリアーナと天竺の戦車部隊、ブリティッシュとジョロキアの砲兵達が一斉に砲撃を開始する。

 

しかし、コメットの77ミリ砲どころか、チャレンジャーの17ポンド砲さえT29、T30、T34には通用せず、弾かれてしまう。

 

「コチラは東通用門のオレンジペコです。敵はT29、T30、T34の超重戦車部隊です。我が方の火力では対応出来ません。至急増援を!」

 

それを見たオレンジペコは、すぐにみほへ増援要請を送るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央広場………

 

「サンダース&カーネルとベルウォールの皆さんは東通用門へ向かって下さい!」

 

みほはすぐさま、サンダース&カーネル機甲部隊とベルウォール機甲部隊を東通用門への増援に向かわせる。

 

「もう向かってるよ」

 

「みほ! 多分、西裏門からも来るわよ! 気を付けなさい!」

 

サンダース&カーネル機甲部隊はケイを先頭に既に東通用門へ向かって移動を始めており、ベルウォール機甲部隊もエミがみほにそう言い残して後に続く。

 

「みぽりん! 補給地点も攻撃を受けてるって!!」

 

「…………」

 

その直後、沙織からそう報告が入り、みほは険しい表情を浮かべる。

 

「大丈夫です、西住総司令。向こうには西総隊長達が居ます」

 

しかしそこで、そんなみほを安心させる様に、弘樹がそう言う。

 

「うん………絹代さん、頼みます」

 

その言葉を聞いたみほは一瞬笑みを浮かべると、虚空に向かってそう呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その補給地点を守っている絹代達は………

 

「うわあっ! やられました! 申し訳ありませんっ!!」

 

知波単機甲部隊の一式中戦車が被弾し、白旗を上げる。

 

「撃てぇーっ!!」

 

一式機動四十七粍速射砲に付いていた知波単砲兵達が、迫り繰るパーシングに向かって発砲する。

 

しかし、砲弾はアッサリとパーシングに弾かれてしまう。

 

そしてお返しとばかりに、パーシングから榴弾が放たれる。

 

「「「「「バンザーイッ!!」」」」」

 

散り際も勇ましく叫びながら、バラバラになった一式機動四十七粍速射砲の部品ごと宙に舞い上げられる知波単砲兵達。

 

「怯むな! ココは絶対に死守するのよっ!!」

 

だが、嵩む損害にも怯む事無く、カレンがそう叫んで彼女のハッピータイガーが発砲!

 

砲弾は一旦地面でバウンドし、1輌のパーシングの車体下部に命中!

 

爆発の後に、そのパーシングから白旗が上がる。

 

しかし、すぐに別のパーシングが進んで来て、撃破された車両の穴埋めをする。

 

「クッ! 大した物量ね!!」

 

「カレン! 気後れは禁物よ! 先ず気持ちで負けてたら勝てるモノも勝てないわ!」

 

そんな大学選抜機甲部隊の様にカレンが愚痴ると、隣に並んだチハ(旧砲塔)のハッチから姿を見せていた絹代がそう言って来る。

 

「分かってます!」

 

『こちらマジノ機甲部隊! 防衛陣地が限界です! 救援を願います!!』

 

と、カレンがそう返すと、マジノ機甲部隊総隊長であるエクレールから救援要請が入った。

 

「! エクレールッ!?」

 

驚きの声を挙げるカレン。

 

彼女は元マジノの所属であり、エクレールとは親友で在った。

 

「カレン………」

 

「…………」

 

ライが声を掛ける中、カレンは苦悩の様子を見せる。

 

正直に言えば、すぐにでも助けに行きたいのが本音だ。

 

しかし、知波単機甲部隊にとって貴重な重戦車である自分が抜けてしまっては………

 

「行きなさい、カレン」

 

するとそこで、隣に居た絹代がそう言って来た。

 

「! 西総隊長っ!」

 

「友達が危ないんでしょ? 行ってあげなさい」

 

「しかし………!?」

 

「見くびるなっ!!」

 

「!?」

 

絹代にそう怒鳴り返され、カレンが思わず萎縮した瞬間………

 

絹代のチハ(旧砲塔)が、パーシングの軍団目掛けて突撃する!

 

当然パーシング軍団からは雨の様な砲撃がお見舞いされるが………

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

気合の叫びを挙げながら、絹代はまるでニュータイプの様に砲弾が通る場所・着弾する場所を先読みし、急旋回・急停止・急発進と、身体に凄まじい負担が掛かる機動を行って回避。

 

やがてパーシング1輌に肉薄したかと思うと、居合い斬りの様に擦れ違い様に、至近距離からターレットリングにタ弾を叩き込んだ!

 

タ弾を叩き込まれたパーシングからは白旗が上がる。

 

「このぉっ!」

 

「よくもっ!!」

 

今度は後方に控えていた兵員輸送車輌から、対戦車兵を中心とした大学選抜歩兵部隊が飛び出して来る。

 

「おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

それに対し、絹代は機銃架に備え付けられていた九七式車載重機関銃を掃射する!

 

「「「「「「「「「「ごわああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」」」」」」」」」

 

瞬く間に蜂の巣にされて行く大学選抜歩兵部隊。

 

「西総隊長ーっ!!」

 

「総隊長を守れーっ!! 突撃ーっ!!」

 

「「「「「「「「「「バンザーイッ!!」」」」」」」」」」

 

すると、最前線に飛び出した絹代を守る為、知波単歩兵部隊も着剣して万歳突撃を繰り出した!

 

「行けぇっ! カレンッ!!」

 

「! ライ! 付いて来てっ!!」

 

「分かった! 分隊、続けっ!!」

 

「「「「「「「「「「了解っ!!」」」」」」」」」」

 

再度絹代が発破を掛けると、カレンはライと彼の率いる随伴歩兵部隊を引き連れて、エクレールの救援に向かうのだった。

 

「よおし! ココは気合の勝負よっ!! 各員の奮戦に期待するわっ!!」

 

「「「「「「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」

 

それを見送った絹代が、知波単機甲部隊の面々にそう言い放ち、隊員達が雄叫びを挙げる。

 

「西総隊長………!」

 

そんな絹代の姿を見て、自分も力になりたいと思う福田だったが、彼女の九五式軽戦車ではパーシングに立ち向かうには貧弱過ぎた。

 

搭乗員達も、絹代車の搭乗員並みの技量は無い。

 

(自分に出来る事は無いのでありますか………!?)

 

そう思った福田だったが、そこで何かを思い出した様に、補給地点から見えている港に入港している知波単学園の学園艦を見やった。

 

「…………」

 

やがて決意を固めた様な表情となったかと思うと、その知波単学園艦へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話。投稿させていただきました。

遂に遊園地跡での戦闘が開始。
大学選抜チームも遂に主力車両を投入してきます。
そして補給地点にも猛攻が。

果たして、大洗連合はこの攻撃を凌げるか?
梓の作戦は間に合うか?
そして福田は何を?

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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