ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター35『大学選抜精鋭部隊です!(その4)』

『劇場版 ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース ~炎のさだめ~』

 

チャプター34『大学選抜精鋭部隊です!(その4)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メガフロート艦上・遊園地跡………

 

大きな通路を天竺ジョロキア機甲部隊、サンダース&カーネル機甲部隊、そしてベルウォール機甲部隊が移動していた。

 

「私達は何処で戦いましょう?」

 

「そうね~………」

 

ローリエとエミが、何処を戦う場所をするかと、周囲に点在している施設を見回す。

 

「OH! あそこにしましょうっ!!」

 

するとそこで、同じ様に周辺の施設を見回していたケイが、何かを発見し、それを指差しながら声を挙げる。

 

心なしか嬉しそうな様子で。

 

「えっ………?」

 

「アレ………ですか?」

 

その指し示された施設を見て、ローリエとエミはやや困惑気味な返事を返すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数10分後………

 

スーパーパーシングとチャーフィーに大隊規模の随伴歩兵を引き連れた大学選抜部隊が、天竺ジョロキア機甲部隊、サンダース&カーネル機甲部隊、ベルウォール機甲部隊が移動していた通りを前進している。

 

その中心には砲身の短いパーシング………

 

主砲を22.5口径105ミリ榴弾砲M4に換装し、砲塔正面、防盾の装甲を増厚した『T26E2』

 

『M45重戦車』の姿が在った。

 

「この履帯跡………かなりの規模の部隊が通過して行ったみたいだな」

 

その車長であり、この部隊の指揮官『シズミ』はそう呟く。

 

「へっ! 上等だっ!! 敵は多けりゃ多いほど良いってもんだぜっ!!」

 

拳を握り、獰猛そうな笑みを浮かべてそう言うシズミ。

 

御覧の通り、彼女は男勝り………

 

と言うよりも、男より男らしい性格をしている。

 

言葉遣いは乱暴で腕っぷしも強く、大学選抜歩兵部隊員達相手に腕相撲勝負をして全員捻じ伏せたと言う伝説を持つ女傑である。

 

愛里寿の事は、『ガキに命令される筋合いは無い』と公言しているが、彼女の実力は認めている。

 

要は彼女は自由と戦いを愛する女なのである。

 

愛里寿も、自分に遠慮せずズケズケとモノを言うシズミの事を気に入っており、彼女に独立行動の許可を与えている程である。

 

なので、バミューダ3姉妹の次に関係は良好である。

 

とそこで、発砲音がしたかと思うと、彼女のM45重戦車に砲弾が命中。

 

しかし、命中した箇所が最も固い防盾だったので、アッサリと弾かれてしまう。

 

「おっとっ!?」

 

被弾の衝撃に耐えながら、砲弾が飛んで来た方向を見やるシズミ。

 

そこには、施設の入り口に半分身を隠す様に陣取り、砲門から硝煙を上げているファイアフライの姿が在った。

 

「不意打ちとはやってくれるじゃねえか! 全軍、2時の方向だっ!!」

 

獰猛そうな笑みを浮かべながら、シズミはそう指示を出し、彼女の部隊はファイアフライへと向かって行く。

 

「良し、食い付いて来たな………」

 

ファイアフライの照準器越しにその様子を確認したナオミは、ファイアフライを施設内へと後退させた。

 

「追えーっ!! 逃がすなーっ!!」

 

シズミの部隊も、それを追って施設内へと突入して行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

施設内………

 

「何だ? この施設は?」

 

突入した施設内の様子を見て怪訝な顔をするシズミ。

 

今彼女が居るのは、まるで巨大なアメリカンショッピングモールの様な場所だった。

 

「隠れられる場所が多いぞ。歩兵部隊、物陰の捜索を徹底しろ」

 

「「「「「「「「「「了解っ!!」」」」」」」」」」

 

シズミがそう命じると、大学選抜歩兵部隊員達は4、5人のチームを作り、物陰等の捜索を始める。

 

と、1つのチームが、トイレへと通じる通路の捜索に入ろうとした。

 

するとそこで、トイレの方から足音が聞こえて来る。

 

「「「「「!!」」」」」

 

すぐさま足音のする方向へ得物を向ける大学選抜歩兵達。

 

足音はドンドン近づいて来る。

 

「来るぞ。出て来たら一斉に撃て」

 

「「「「了解っ!!」」」」

 

リーダーの大学選抜歩兵の言葉に、チーム員の大学選抜歩兵達は返事を返す。

 

そして遂に、トイレの中から複数の人影が現れる!

 

「撃………!?」

 

「「「「!?」」」」

 

発砲命令を下そうとしたリーダーの大学選抜歩兵とチーム員の大学選抜歩兵達は一斉に固まった。

 

何故なら、出て来たのは大洗連合部隊の歩兵ではなく………

 

「「「「「アアアアアアァァァァァァァーーーーーーーー………」」」」」

 

呻き声を挙げる腐った死体の様な外見の人間達………

 

『ゾンビ』だったからだ!!

 

「「「「「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」」」」」

 

悲鳴を挙げて、トイレへと通じていた通路から逃げ出してシズミの居る本隊に合流する大学選抜歩兵達。

 

「オイオイ、如何したんだ?」

 

突然悲鳴を挙げながら逃げ返って来た大学選抜歩兵達に、シズミは怪訝な顔を向ける。

 

「ゾ、ゾ、ゾ、ゾ! ゾンビがぁっ!!」

 

どもりながらシズミにそう報告を挙げる1人の大学選抜歩兵。

 

「はっ? ゾンビ?」

 

何を言ってるんだとシズミが言い返そうとした瞬間………

 

「「「「「「「「「「アアアアアアァァァァァァァーーーーーーーー………」」」」」」」」」」

 

モール内のあちらこちらから、呻き声と共にゾンビ達が出現した!!

 

「!? キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」

 

「ゾンビだあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーッ!?」

 

「ヒイイイイイイィィィィィィィーーーーーーーーッ!?」

 

途端に阿鼻叫喚となるシズミ隊のメンバー。

 

その間にもゾンビの数はドンドンと増え続け、遂にモール全体がゾンビで埋め尽くされてしまう。

 

「か、囲まれたぁっ!?」

 

「もう駄目だあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

涙目で悲鳴を挙げるシズミ隊のメンバー達。

 

「馬鹿野郎ッ! 狼狽えるんじゃねえっ! こんな奴等はっ!!」

 

しかし、シズミは一切怯んだ様子を見せず、機銃架のM2重機関銃をゾンビ達に向かって発砲した!

 

50口径の12.7ミリ弾が、ゾンビの頭を消し飛ばしたり、上半身と下半身を泣き別れにしたりする。

 

「うっぷっ!」

 

「オゲエエエエエェェェェェェーーーーーーーッ!!」

 

グロテスクな光景が眼前で展開され、何人かのシズミ隊のメンバーが人目も憚らず吐く。

 

「阿呆っ! 良く見て見ろっ!!」

 

だがそんなメンバーを怒鳴り、シズミは倒したゾンビを良く見て見ろと言う。

 

「!? ロボットッ!?」

 

そこで、大学選抜歩兵の1人がそう声を挙げた。

 

そう、欠損した部分から見えているゾンビの体内には肉では無く、機械が詰まっていたのだ。

 

ココは、『戦場制圧ゾンビ殲滅用人型決戦兵器兼ジャーナリスト』の主人公が、並み居るゾンビ共を千切っては投げ、千切っては投げし、ゾンビ無双をする有名人気ゲームを模した『ゾンビエリア』なのである。

 

「今よっ!!」

 

「Let’s rock!」

 

「行きますわよ!!」

 

とそこで、隠れていたベルウォール機甲部隊、サンダース&カーネル機甲部隊、天竺ジョロキア機甲部隊の面々が一斉に飛び出して来た!

 

「! 敵襲っ!!」

 

「撃て撃てっ!!」

 

「駄目ですっ! ゾンビが邪魔で!!………」

 

迎え撃とうとするシズミ隊のメンバー達だったが、大量のゾンビが纏わり付いて来て、思う様に動けない。

 

「行くぜぇ! お前等ぁっ!!」

 

先陣を切ったのはバーコフ分隊。

 

ザキがMG34機関銃を掃射し、ゾンビごと大学選抜歩兵達を薙ぎ払う。

 

そしてゾンビが居なくなった隙間を縫う様にバーコフとコチャックが突撃し、MP40とM3サブマシンガンで今度は大学選抜歩兵達だけを狙って弾をばら撒く。

 

最後に、随伴歩兵をやられて無防備になったチャーフィー1輌に、ゴダンがバズーカを叩き込む!

 

バズーカのロケット弾が命中すると、チャーフィーは爆炎に包まれ、一瞬の間の後に白旗を上げる。

 

「このぉっ!!」

 

その様子にいきり立った1輌のスーパーパーシングの車長が、バーコフ分隊に榴弾を叩き込もうと砲塔を旋回させる。

 

だが次の瞬間には砲塔基部に徹甲弾の直撃を貰い、白旗を上げた。

 

「…………」

 

その徹甲弾を撃ち込んだ主であるファイアフライのナオミは、何時もの様にガムを噛みながら次の標的に狙いを定める。

 

更に、天竺戦車部隊のチャレンジャー巡航戦車達も、1輌のスーパーパーシングに向かって次々に榴弾を発砲!

 

何発目かが命中した瞬間、衝撃で増加装甲が剥がれる。

 

「今よっ!!」

 

そこでローリエの号令が飛ぶと、彼女の乗るのともう1輌のコメットが発砲!!

 

砲弾が増加装甲の剥がれたスーパーパーシングの車体下部と砲塔基部に命中。

 

爆発の後に白旗を上げさせる。

 

「チイッ! やってくれるじゃねえかっ!!」

 

口では悪態を吐くシズミだったが、その顔には笑みが浮かんでいる。

 

強敵と出会った事で、アドレナリンが噴き出している様である。

 

「一気に部隊長車を叩くっ!!」

 

とそこで、マサラが愛象のギリメカラと共に、一気に部隊長車を撃破しようとパンツァーファウストを構えて突撃する。

 

「! 来るぞぉっ!!」

 

それに気づき、迎え撃とうとするシズミ。

 

だが、その時………

 

突如、マサラが跨っていた象・ギリメカラが、馬の様に前足を振り上げて咆哮した!!

 

「!? うわっ!? 如何した、ギリメカラッ!?」

 

相棒の突然の行動に困惑するマサラ。

 

しかしギリメカラはそれに応えず、突然踵を返して、シズミ車から遠ざかって行く。

 

「オイ、待てっ!! 何処へ行く、ギリメカラッ!!」

 

慌てて止めようとするマサラだが、ギリメカラはまるで止まらず………

 

とうとうマサラを振り落した!

 

「おわっ!?」

 

何とか受け身を取って着地したマサラだったが、ギリメカラはそのまま何処かへと行ってしまった。

 

「マサラ! 大丈夫かっ!?」

 

「ああ、何とか………だが、一体如何したと言うんだ?」

 

キーマが駆け寄って来て、振り落されたマサラを助け起こすが、マサラは何故何度も訓練を積ませ、発砲音や爆発を恐れなくなった天竺ジョロキアの象が逃げ出してしまったのかと訝しむ。

 

その時………

 

カショッ、カショッと言う、奇妙な音が聞こえて来た。

 

「? 何だ?」

 

「足音………か?」

 

ジェイとボブが、その『足音』と推察した音の主を探す。

 

「この音は………」

 

一方シズミには、その音の主が分かっていた。

 

やがて、一同の前に………

 

銀色の戦闘服に身を包み………

 

刀身が血の様に真っ赤に染められたサーベルを持った………

 

1人の大学選抜歩兵が現れた。

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」

 

沈黙に包まれるベルウォール機甲部隊、サンダース&カーネル機甲部隊、天竺ジョロキア機甲部隊の面々………

 

その大学選抜歩兵からは異様な雰囲気とプレッシャーが放たれており、只物でない事を全員が肌で感じ取っていた。

 

(ギリメカラが逃げ出したのはアイツが原因か………)

 

マサラが、銀色の大学選抜歩兵の事を見ながらそう思う。

 

その証拠に、他の象達も銀色の大学選抜歩兵を見て、怯え切った様子を露わにしている。

 

「やっぱり『影月』か。何で此処に来たんだよ」

 

とそこで、シズミがその大学選抜歩兵………『影月』に声を掛ける。

 

「………島田総司令の命令だ」

 

「チッ! アイツ、余計な事を………」

 

影月がそう返すと、シズミは悪態を吐く。

 

「命令は絶対だ」

 

「生憎、私はアンタみたいなお堅い頭してないんだよ。まあ、命令を遂行するってんなら勝手にしな。私は私なりのやり方で行かせてもらうぜ」

 

「………そうさせてもらう」

 

シズミに再度そう言うと、影月はバーコフ達、歩兵部隊に向かって歩き出す。

 

その際に、足に装着している奇妙な機械………レッグトリガーが稼働し、先程も聞こえて来たあの独特な音を鳴らす。

 

(コイツ………)

 

(出来る………)

 

影月を前に、流石のジョーイとターメリックも、冷や汗が流れるのを押さえられなかった。

 

「我が名は影月。大学選抜歩兵部隊員の1人だ。この俺が来た以上………貴様等の命運も尽きたと思え」

 

そんな一同を前に、影月は刀身の赤いサーベル………サタンサーベルを構えてそう言い放つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

我等がみほ総司令と弘樹達は………

 

カメさんチームとツルさん分隊を引き連れ、園内の一角を移動していた。

 

「皆各所で交戦中だってっ! 大学選抜部隊の精鋭歩兵なんかも出て来たってっ!!」

 

沙織が通信機を弄りながら、みほの方を見上げてそう報告する。

 

「とうとう精鋭部隊がお出ましか………」

 

『逆に言えば、敵は自分達が追い詰められている事を自覚し始めたと言う事だな』

 

麻子がそう呟くと、煌人が通信でそう割り込んで来る。

 

「となれば、敵の司令塔である島田兄妹が出て来るのも時間の問題でありますね」

 

「タイマンとなれば遅れは取りません」

 

「うん、その時は頼むね、皆」

 

優花里と華がそう言い合うと、みほは正面を見据えたままそう言う。

 

「! 敵戦車部隊、接近っ!!」

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

とそこで、弘樹が大学選抜部隊が接近して来るのを発見し、一同はすぐさま戦闘態勢を取った。

 

「! アレは敵のフラッグ車っ!!」

 

「と言う事は総司令の西住 みほね………」

 

「チャンスだわ! 今なら護衛も少ないっ! 私達で仕留めるわよっ!!」

 

現れたのは3輌のパーシング………ルミ、アズミ、メグミのバミューダ3姉妹だ!

 

「へっ! 漸く運が向いて来たみたいだな」

 

「この愚か者め! 今度はドジを踏むんじゃないぞ!」

 

星叫と泰亭に、彼等が率いている随伴歩兵部隊も姿を見せる。

 

「戦車の数は2対3………歩兵部隊は中隊規模と大隊規模か………」

 

「コッチの方が不利じゃないかっ!? しかも総司令車でフラッグ車なんだぞっ!!」

 

蛍が現れた大学選抜部隊と自分達との戦力比を計算していると、毎度同じの桃の喚きが始める。

 

「桃ちゃん………あんまり煩いと対戦車地雷を背負って敵の戦車に飛び込んでもらうからね」

 

と、流石に癇に障り始めたのか、柚子が桃に向かって黒い笑みを見せながらそう言った。

 

「!?!?!?!?」

 

恐ろしさの余り、桃は悲鳴も挙げられずに固まる。

 

(こえぇ~~………)

 

杏も内心で戦慄していた。

 

「彼女達は全て部隊長クラス………撃破すれば大きな損害となるね」

 

「ならばやる以外の選択肢はあるまい………」

 

迫信の言葉に、熾龍が殺気を迸らせながら煉獄の鯉口を切る。

 

「………!」

 

とそこで、弘樹が何かに気づいた様子を見せる。

 

「如何した、弘樹?」

 

「………スナイパーが居る。向こうの建物の上だ」

 

地市が尋ねると、弘樹はバミューダ3姉妹の背後の方に見えていた建物の上にスナイパーが居る事を伝える。

 

「えっ!? マジでっ!?」

 

「西住総司令」

 

了平が声を挙げる中、弘樹はみほに呼び掛ける。

 

「………任せます」

 

それだけでみほは全てを察し、弘樹にそう命じた。

 

「了解………楓、スマンが分隊の指揮を頼むぞ」

 

「分かりました」

 

そして弘樹は、とらさん分隊の指揮を楓に任せ、コッソリと単身敵スナイパーの撃破に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させていただきました。

新たな大学選抜精鋭部隊の登場です。
戦車側のシズミは完全オリジナルです。
書いてて思ったのですが、私こういう男勝りな姐御肌な人物の方が動かし易くて好きみたいです。

そして歩兵の精鋭のモデルは………
皆大好き、仮面ライダーBLACKの宿敵・シャドームーンです。
前回のヒィッツカラルドほどじゃないですが、またもや強敵の出現となりました。

みほ達もバミューダ姉妹と対決します。
いよいよ島田兄妹登場に向けて動き出します。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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