ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース   作:宇宙刑事ブルーノア

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第26話『1回戦、試合開始です!』

『ガールズ&パンツァー+ボーイズ&ゾルダース』

 

第26話『1回戦、試合開始です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遂に幕を上げた戦車道・歩兵道全国大会の1回戦………

 

大洗機甲部隊VSサンダース&カーネル機甲部隊の戦い。

 

戦車の数は倍。

 

歩兵数に於いては6倍の差が有るサンダース&カーネル機甲部隊を相手に………

 

白狼不在と言うトラブルを抱えた大洗機甲部隊に勝機は有るのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦車道・歩兵道全国大会の1回戦の会場………

 

サンダース&カーネル機甲部隊サイド………

 

「前進前進! ガンガン行くよぉ!!」

 

ケイの指示で、サンダース&カーネル機甲部隊は突き進んで行く。

 

シャーマンの軍団を中心に、その周りにジープやM3ハーフトラック、M3装甲車などの車両部隊。

 

更に、サイドカーを含めたオートバイ部隊など、機械化された歩兵部隊が並走している。

 

「ヒャッハーッ! 大洗なんざ目じゃないぜぇっ!!」

 

そのバイク部隊のリーダーであるボブが、世紀末的な雄叫びと共にそう言い放つ。

 

一応フラッグ車の姿は見えないが、元より数で圧倒している為、積極的に攻勢に出ている様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それに対する大洗機甲部隊は………

 

森林地帯の中に隠れ、慎重に進軍している。

 

数で不利な以上、正面から戦っても負ける事は目に見えているので、敵の戦力を分散させつつ、各個撃破に持ち込む作戦だ。

 

「ウサギさんチームとハムスターさん分隊は右の方向。アヒルさんチームとペンギンさん分隊は左方向の偵察に出て下さい」

 

「了解しました」

 

「了解!」

 

「こちらも了解!」

 

「任せときぃっ!」

 

みほがそう指示を出すと、梓と勇武、典子と大河がそう返事を返し、ウサギさんチームとアヒルさんチーム、砲兵隊を除いたハムスターさん分隊とペンギンさん分隊が、部隊の中から抜けて、偵察へと出る。

 

「残りは全員、カメさんチームを守りつつ前進して下さい」

 

「「「「「「「「「「了解っ!!」」」」」」」」」」

 

残った戦車チームと歩兵分隊は、フラッグ車であるカメさんチームの38tを守りながら慎重に前進を始める。

 

『さて、田中さん。試合が始まりましたが、積極的に攻勢に出ているサンダース&カーネル機甲部隊に対し、大洗機甲部隊は守勢に回っている様ですね』

 

『数の上では圧倒的に不利ですからね。正面からの戦いは避け、戦力を分断させての各個撃破を取る積りでしょう』

 

『成程』

 

そんな両チームの様子を、ヒートマン佐々木とDJ田中が実況する。

 

尚、試合の公正の為に、2人の実況はテレビの中継、並び観客席にだけ聞こえており、両チームの元には届かない様になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウサギさんチーム&ハムスターさん分隊………

 

右方向の偵察へと出たウサギさんチームとハムスターさん分隊は、やがて森林地帯が途切れ、小高い丘となっている場所まで差し掛かる。

 

「全員、一旦停止!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

「桂利奈ちゃん、停止!」

 

「あい!」

 

そこで、くろがね四起に乗って居た勇武が手を上げて停止を指示し、梓も桂利奈に呼び掛けて、ウサギさんチーム&ハムスターさん分隊は一旦停止する。

 

「ジェームズくん、清十郎くん」

 

「「ハイ!」」

 

勇武に呼び掛けられ、偵察兵であるジェームズと清十郎を中心に、数名の偵察兵が先行する。

 

「「…………」」

 

森林地帯が途切れている辺りの茂みの中に隠れながら、その先の様子を窺う偵察兵部隊。

 

すると、丘の上に、3両のシャーマンとその護衛を務めている随伴歩兵部隊が現れる。

 

「此方、ジェームズ。敵戦車を3両確認」

 

「周囲に随伴歩兵の分隊多数。その他に敵部隊は見当たりません」

 

それを確認した2人は、すぐに勇武と梓に通信を送る。

 

「了解」

 

「ウサギさんチームよりあんこうチームへ。B085S地点で敵部隊を発見。シャーマン3両とその随伴歩兵部隊。コレより誘き出します」

 

勇武がそれに返事を送ると、梓がみほへそう通信を送り、敵部隊を誘導に掛かろうとする。

 

M3リーが移動を再開し始めると、ハムスターさん分隊の面々も武器の安全装置を解除する。

 

と、その時!!

 

風切り音が聞こえて来たかと思うと、ウサギさんチームとハムスターさん分隊の周囲に、2発の砲弾が着弾!

 

「!?」

 

「うわぁっ!?」

 

「な、何だっ!?」

 

突然の事に驚く梓と光照、竜真。

 

「!!」

 

そんな中、勇武が風切り音が聞こえて来た方向を見やると、そこには………

 

背後から木々の合間を縫って迫る、3両のシャーマンとその随伴歩兵部隊の姿が在った。

 

「敵襲! シャーマン3両、後方より接近! 随伴歩兵部隊も多数っ!!」

 

「こちら清十郎! 此方の敵部隊も向かって来ますっ!」

 

勇武がそう声を挙げると、斥候に出ていた清十郎とジェームズが発見した部隊も発砲音で敵存在を感じ取ったのか、向かって来る。

 

「タ、タイヒッ! タイヒッ!!」

 

ジェームズが片言のまま叫び、偵察兵部隊は慌てて後退する。

 

軽装備の偵察兵部隊では、あの規模の敵を迎え撃つのは到底不可能だった。

 

結果、ウサギさんチームとハムスターさん分隊は、シャーマン6両とその随伴歩兵部隊に包囲される形となる。

 

「此方ウサギさんチーム! 挟み撃ちにされました! シャーマン6両に随伴歩兵多数!!」

 

「我々の戦力では対抗出来ません! 至急救援を!!」

 

梓と勇武が大慌ててでみほと迫信へそう通信を送る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その連絡を受けた大洗機甲部隊・本隊は………

 

「西住総隊長、ウサギさんチームとハムスターさん分隊から救援要請だ。シャーマン6両とその護衛部隊に包囲されているらしい」

 

「! 救援に向かいます! アヒルさんチーム、付いて来て下さい!」

 

「了解しました!」

 

「我々も行くぞ! ペンギンさん分隊も続けっ!!」

 

「おうさっ!!」

 

指揮車の煌人からそう通信を受けたみほは、アヒルさんチームを率いて救援に向かい、弘樹も砲兵部隊を除いた自分の隊とペンギンさん分隊を連れてそれに続く。

 

「いきなり包囲されたのかよ!」

 

「運が悪いぜ、クソッ!」

 

「…………」

 

了平と地市が愚痴る様にそう言ったが、弘樹は1人、何かを考えている様な表情を見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、シャーマン6両に加え、護衛の随伴歩兵部隊多数に追われているウサギさんチームとハムスターさん分隊は………

 

「「「「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」」」」

 

敵のシャーマンの内、1両が放った砲弾がくろがね四起に命中し、乗って居た大洗の歩兵達が爆発と共に宙に舞った。

 

「佐藤達がやられた!」

 

「クソォッ!!」

 

九四式六輪自動貨車の荷台に居た正義が、三八式歩兵銃を発砲する。

 

「そらっ!!」

 

竜真もそれに続く様に、九九式手榴弾を投げる。

 

「ちょっと、付いて来ないでよ!」

 

「エッチ!」

 

「ストーカーッ!」

 

「コレでも喰らえっ!!」

 

更にM3リーも、車内で悲鳴の様な喚き声が挙がりながらも、副砲塔を旋回させ、37mm砲を発射する。

 

しかし、三八式の弾丸は相手まで届かず、手榴弾は手前で爆発。

 

37mm砲の砲弾も、シャーマン達の頭上を通過して後方に着弾する。

 

「アハハハハハッ! 全然当たらないよぉっ!!」

 

「そら、お返しだ!!」

 

ケイが笑いながらそう言い、ボブがそう言ったかと思うと、シャーマン達と随伴していた部隊の中に居たハーフトラック『M3A1 自走75mmカノン砲(T30)』が、一斉に砲撃を始める。

 

ウサギさんチームとハムスターさん分隊の周辺に、次々と砲弾が着弾し、土煙を上げる!!

 

「「「「「キャーッ!!」」」」」

 

「「「「「うわああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!」」」」」

 

ウサギさんチームとハムスターさん分隊から再び悲鳴が挙がる。

 

『あ~っと! 大洗機甲部隊のウサギさんチームとハムスターさん分隊! いきなりピンチに見舞われました!!』

 

『サンダース側の展開が早いですね。まるで大洗の動きを読んでいたかの様です』

 

そんな様子をヒートマン佐々木とDJ田中がそう実況する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観覧席エリアにある、小高い丘の上………

 

「流石サンダース。数に物を言わせた戦い方をしますね」

 

戦車1両と随伴歩兵1分隊に、6両のシャーマンと多数の随伴歩兵部隊を差し向けたサンダースの戦い方に、ペコがそんな事を言う。

 

「こんなジョークを知ってる? アメリカ大統領が自慢したそうよ。我が国には何でも有るって」

 

するとダージリンは、とある小話を持ち出す。

 

「そうしたら、外国の記者が質問したんですって。『地獄のホットラインもですか?』って」

 

「…………」

 

ダージリンがそう言うのを聞きながら、アールグレイは試合会場の一角に浮かんでいる、『小型の気球の様な物』を見据えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び試合会場内………

 

サンダースの執拗な追撃を受けるウサギさんチームとハムスター分隊は………

 

「頑張って!」

 

「やれば出来る子だよぉ、桂利奈ちゃん!」

 

「あい~~~っ!!」

 

あゆみと優季が、操縦手である桂利奈を励まし、果敢に反撃を行いながら逃走を続けている。

 

「撃て撃てぇっ! 撃ちまくれぇっ!!」

 

「「「「「「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」

 

ハムスター分隊の面々も、弾幕を張りつつ撤退を支援している。

 

「ファイヤァッ!!」

 

「「「「「うわああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」」」」」

 

しかし、サンダース&カーネル機甲部隊の勢いは衰えず、九四式六輪自動貨車にM3A1 自走75mmカノン砲(T30)が撃った砲弾が命中し、搭乗していた大洗歩兵達が戦死判定を受ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、そのウサギさんチームとハムスターさん分隊の救援に向かった、あんこうチームととらさん分隊、アヒルさんチームとペンギンさん分隊は………

 

最短ルートでウサギさんチームとハムスターさん分隊の元へ向かって居た。

 

「「………!?」」

 

とそこで、キューポラから上半身を出していたみほが、その隣に並走していたくろがね四起の後部座席に居た弘樹が、何かに気付いた様に左を向く。

 

直後に発砲音が響き渡り、砲弾がⅣ号と八九式の間に着弾する!!

 

「敵襲っ!!」

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

弘樹がそう声を挙げると、大洗歩兵部隊の面々は、一斉に武器を構える。

 

やがて、森林の奥の方から、ナオミが乗るファイヤフライを先頭にした3両の戦車が姿を見せ、それに随伴するジョーイが率いる日系アメリカ人留学生で構成された442部隊も現れる。

 

「3両! 囲まれた!?」

 

「アレはジョーイ=ミヤギ………と言う事は、アレが442部隊か………」

 

みほが戦車部隊、弘樹が歩兵部隊を見てそう呟く。

 

「北東から6両、南南西から3両………凄い! 全10両の戦車の内、9両をこの森に投入ですか!?」

 

「随分大胆な戦術ですね」

 

殆どのサンダース戦車部隊の戦車がこの森に投入されている事に気付いた優花里がそう声を挙げ、華がその大胆攻勢に思わず呟く。

 

「楓、フラッグ車は見えるか?」

 

「いえ、ファイヤフライは居ますが、フラッグ車の姿は見えません」

 

「流石にフラッグ車を含めて攻めては来ないか………意外と堅実だな」

 

楓にフラッグ車の姿を確認させた弘樹が皮肉る様にそう言う。

 

「ウサギさん、ハムスターさん、このまま進むと危険です! 停止出来ますか!?」

 

『『『『『無理で~す!!』』』』』

 

『ウサギさんチームに同じく!』

 

みほがウサギさんチームとハムスターさん分隊にそう通信を送るが、ウサギさんチームとハムスターさん分隊の勇武からはそう言う返事が返って来る。

 

「6両に集中砲火を浴びてるって!」

 

「分かりました。ウサギさん、アヒルさん。あんこうと間も無く合流出来ますので、合流したら南東に進んで下さい! 歩兵部隊の皆さんもそれに続いて!」

 

沙織からの報告を聞いたみほが即座にそう指示を下す。

 

「ふっ………」

 

それを聞いてほくそ笑んでいる者が居た………

 

「南南西に2小隊を回して下さい!」

 

「OK!」

 

とそこで、ウサギさんチームとハムスターさん分隊を追撃していた6両のシャーマンの内、2両とそれに随伴する歩兵部隊が大洗機甲部隊の退避先へと向かう。

 

「あ! 居た! せんぱーい!!」

 

「ハイ! 落ち着いて!!」

 

「ハムスターさん分隊! 此方に合流しろ! 急げっ!!」

 

「りょ、了解っ!!」

 

漸く合流に成功したウサギさんチームとハムスターさん分隊は、敵の砲火に晒されている中、陣形を取り直して南東へと進路を取る。

 

「戦車の撤退を支援しろっ!」

 

更に弘樹の指示で、歩兵部隊が試製五式四十五粍簡易無反動砲や試製四式七糎噴進砲、手榴弾や機関銃を敵部隊に向かって撃ちまくる!

 

「!?」

 

とそこで、Ⅳ号の操縦手である麻子が、退却先へ2両のシャーマンと1台のM3A1 自走75mmカノン砲(T30)、カーネルの随伴歩兵部隊が回り込んでいるのを確認する。

 

「回り込んで来た!」

 

「如何する!?」

 

「撃っちゃう?」

 

同じ様にその光景を確認した典子、梓、あやがそう声を挙げる。

 

「このまま全力で進んで下さい! 敵戦車と混ざって!!」

 

しかしみほは、大胆にもそんな指示を下した!

 

「マジですか!?」

 

「了解! リベロ並みのフットワークで!!」

 

戸惑う桂利奈とは対照的に、即座に決断を下す忍。

 

「道は我々が切り開く!」

 

とそこで、戦車部隊の道を切り開く為、弘樹の指示で歩兵車両部隊が一斉に戦車部隊の前へと出た。

 

「突っ込んで来るぞ!」

 

「へっ! 良い的だぜっ!! 撃てぇーっ!!」

 

即座に、カーネル歩兵部隊は機関銃を中心に弾幕を張る。

 

「怯むなぁっ! 前進っ!!」

 

「「「「「「「「「「バンザーイッ!!」」」」」」」」」」

 

しかし、大洗歩兵部隊は構わず突き進む!

 

「なっ!? 意にも介さず突っ込んで来やがる!?」

 

「OH,NO! クレイジーだ!! 大洗の歩兵部隊の連中は皆イカれてるのか!?」

 

そんな大洗歩兵部隊の気迫の前に、カーネル歩兵部隊は慌てる。

 

「退け退けぇっ! 俺が片づけてやるぅっ!!」

 

するとそこで、M3A1 自走75mmカノン砲(T30)に乗って居たカーネル歩兵がそう言い、M3A1 自走75mmカノン砲(T30)を前進させる。

 

「! 了平! あのハーフトラックを掠める様に進めっ!!」

 

「りょ、了解っ!!」

 

それを見た弘樹が、くろがね四起を運転していた了平にそう指示する。

 

スピードを上げたくろがね四起が、M3A1 自走75mmカノン砲(T30)の横を掠めると………

 

「タアアァッ!!」

 

弘樹はくろがね四起の後部座席から飛び、M3A1 自走75mmカノン砲(T30)の側面にしがみ付いた!!

 

「なっ!?」

 

「…………」

 

驚く運転手のカーネル歩兵を尻目に、弘樹はM3A1 自走75mmカノン砲(T30)の荷台部分と運転席に手榴弾を放り込み、飛び降りて地面を転がる。

 

直後に手榴弾が爆発し、M3A1 自走75mmカノン砲(T30)は搭載していた砲が吹き飛び、黒煙を上げて撃破判定を受ける。

 

「舩坂くん!!」

 

と、地面に転がった弘樹の元へ、Ⅳ号が接近する。

 

「!!」

 

それを見た弘樹は即座に起き上がると、そのまま走って来るⅣ号にタイミングを合わせて飛び乗り、タンクデサントする!

 

「掴まってて!!」

 

「了解っ!!」

 

直後に、Ⅳ号は前方から迫って来ていたシャーマン2両の間を、左側の履帯を擦りながらも突破!

 

更に後続のアヒルさんチームとウサギさんチーム、とらさん分隊員達とペンギンさん分隊達も突破に成功する。

 

「逃がすかぁっ!!」

 

突破された2両のシャーマンの内、片方が反転して追い掛けようとしたが………

 

「!!………」

 

弘樹が、九九式短小銃に装着した二式擲弾器で、そのシャーマンの履帯をタ弾で攻撃!

 

「「「「「キャアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?」」」」」

 

シャーマンは転輪と履帯の一部を吹き飛ばされ、行動不能に陥る!

 

そしてその隙を突き、大洗機甲部隊は小高い丘を越えて、見事撤退を完了するのだった。

 

「クソッ! 逃がしたか!!」

 

「ドンマイ! 深追いNGよ!」

 

ボブが悔しそうにしていると、ケイがそう言う。

 

「チッ………」

 

そして、その通信を聞いていた何者かは舌打ちをした。

 

「工兵部隊。破壊されたシャーマンの転輪と履帯の修理に掛かれ」

 

「「「「「了解っ!!」」」」」

 

そこでナオミがそう指示を出し、カーネル歩兵部隊の工兵達が、履帯と転輪を破壊されたシャーマンの応急修理に掛かる。

 

「………先程M3ハーフトラックとシャーマンの履帯を破壊したのは」

 

「ああ………間違い無く舩坂 弘樹だった」

 

ジョーイの呟きに、ナオミがそう返事を返す。

 

「やはりか………流石は英霊の子孫だ。大胆な戦い方だ。それでこそ………戦い甲斐があると言うものだ」

 

何処か嬉しそうにそう言い、M1ガーランドを握っている両手に力が籠るジョーイ。

 

「嬉しそうだな、ジョーイ」

 

「当然だ。強敵と戦える事が歩兵道の喜びだからな」

 

「違いない………」

 

ジョーイのその言葉を聞いて、ナオミも不敵な笑みを浮かべる。

 

『さて如何にかピンチを脱した大洗機甲部隊』

 

『ココから如何動くのかに注目ですね』

 

観客席側では、ヒートマン佐々木とDJ田中のそう言う実況が響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、如何にかウサギさんチームとハムスターさん分隊の救出に成功したみほ達と弘樹達は………

 

「ふう~~」

 

「危なかったですね~」

 

何とかサンダース&カーネル機甲部隊から逃れる事が出来、ホッとした様に大きく息を吐くみほとそう呟く華。

 

「うん………」

 

「西住総隊長」

 

と、みほがそれに返事を返した瞬間、キューポラのハッチが開いて、タンクデサントしたままだった弘樹が車内を覗き込んで来た。

 

「? 舩坂くん? 如何したの?」

 

「如何も妙だと思いませんか? 敵の展開が、まるでこちらの動きを知っていたとしか思えません」

 

「うん、確かに………! ゴメン! ちょっと退いて!!」

 

弘樹にそう言われたみほは、即座に何かを思いつき、弘樹を退かすとキューポラから出て上空を見上げる。

 

そこには、先程アールグレイが見据えていた、空に浮かんでいる『小型の気球の様な物』が有った。

 

「…………」

 

「やはり………」

 

それを見て表情を険しくするみほと弘樹。

 

「みほさん? 如何したんですか?」

 

「弘樹。如何かしたのか?」

 

それを見た華と地市が、みほにそう尋ねる。

 

「全員、無線を封鎖」

 

「通信傍受機が打ち上げてある」

 

すると弘樹はその場に居た歩兵部隊員全員に、みほはⅣ号の車内へ戻って、華の耳元でそう言う。

 

「えっ!? そんなの反則………うぐっ!?」

 

「しーっ!」

 

思わず大声を挙げそうになった華の口を慌てて塞いで静かにと言うジェスチャーをするみほだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、本隊へと合流したみほ達と弘樹達は、無線傍受に対する対策会議を始める。

 

「………確かに、ルールブックには傍受機を打ち上げちゃいけない、なんて書いてないですね」

 

「かなりグレーゾーンな手段だがな」

 

ルールブックを確認し、無線傍受について調べていた優花里がそう言うと、指揮車から顔を出していた煌人がそう皮肉を言う。

 

「酷い! 幾らお金があるからって!」

 

「如何する、弘樹? 撃ち落としてやるか?」

 

沙織が憤慨した様にそう言うと、地市が試製四式七糎噴進砲を構えて、弘樹にそう尋ねる。

 

「駄目だ。それでは此方の位置を敵に教える事になる」

 

「なら、審判の方に抗議しましょう」

 

弘樹が地市の意見を却下すると、今度は華がそう意見を挙げる。

 

「待ちたまえ、五十鈴くん。この状況は逆にチャンスだと言えるよ」

 

しかしそれを、迫信がそう言って制した。

 

「? 神大さん?」

 

「閣下、チャンスと言うのは?」

 

華が首を傾げていると、清十郎がそう尋ねる。

 

「簡単だ。此方は敵の無線傍受に気づいたが、向こうはまだバレているとは思っていない。つまり………」

 

「偽情報を流して攪乱するってワケか」

 

「あ! 貴様! 俺の台詞を!!」

 

そこで、十河が迫信に代わる様に得意げに説明を始めたが、俊に台詞を奪われ、イマイチ恰好が付かずに終わる。

 

「成程、良い手ですね」

 

「よし! コレより作戦を開始する! 以後無線による連絡は全て欺瞞情報だと思え! 本連絡は各個人の携帯電話を使用しろ!!」

 

「「「「「「「「「「了解っ!!」」」」」」」」」」

 

飛彗がそう言うと、弘樹がそう仕切り、大洗機甲部隊はサンダース&カーネル機甲部隊を罠に嵌めるべく、作戦行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10数分後………

 

『全軍、0985の道路を南進! ジャンクションまで移動して! 敵はジャンクションを北上して来る筈なので、通り過ぎたところを左右から狙います!』

 

通信回線にみほの指示が響き渡る。

 

しかしそれは、サンダース&カーネル機甲部隊を欺く為の偽情報である。

 

『了解です!』

 

『こっちも了解!』

 

「目標はジャンクション。左右に展開しているわ。囮を北上させて! 本隊はその左右から包囲!」

 

すると、その偽情報を聞いた無線傍受を行っていた人物………アリサが、ケイへそう進言する。

 

『OK、OK! でも、何でそんな事まで分かっちゃうわけ?』

 

「女の感です」

 

『アハハハハハッ! そりゃ頼もしい!!』

 

アリサが妙に具体的な情報を出す事に疑問を抱いたケイだったが、元より大雑把な性格が災いし、深く問い詰める様な事はせずに情報通りに部隊を展開させる。

 

「今度こそ終わりだな………」

 

と、そのアリサが乗るシャーマンM4A1の護衛を務めている分隊の中に居たジェイがそう呟く。

 

「隊長………良いですか? 無線傍受機なんか使って?」

 

そこで、分隊員の1人が、無線傍受機を使っている事についてそう問い質す。

 

「何を言ってるんだ? ルールブックには違反してないぞ」

 

「そうですけど………ケイ総隊長にも内緒でだなんて………」

 

「煩い! ケイ総隊長は優秀だが、戦いとは綺麗ごとで済ませられるモノじゃないんだ!! ぼやいている暇が有ったら、しっかり見張りをしろ!!」

 

「イ、イエッサーッ!!」

 

食い下がる隊員をそう一喝するジェイ。

 

彼もかなりダーティな考えの持ち主らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

偽情報を流した大洗機甲部隊は………

 

無線で流したジャンクションが一望出来る丘の上から、サンダース&カーネル機甲部隊の動きを見ていた。

 

「来ました! 北から3両!!」

 

「東からは4両だ!」

 

「西よりも2両でござる!」

 

そこで、双眼鏡を覗いていた偵察兵部隊の中に居た楓、秀人、小太郎がそう報告を挙げる。

 

報告通りに、カーネルの随伴歩兵部隊を伴ったサンダースのシャーマン達が、北から3両、東から4両、西から2両迫って来ている。

 

その先には、後部にワイヤーで丸太や太い枝を繋げている八九式と数台のシケとくろがね四起の姿が在った。

 

「如何やら上手く引っ掛かってくれた様だね」

 

「西住総隊長」

 

「うん!………囲まれた! 全部隊後退!!」

 

迫信が面白そうな笑みを浮かべてそう言うと、弘樹がみほに呼び掛け、みほは偽の指示を出す。

 

その瞬間に八九式とシケ、くろがね四起が一斉に発進。

 

繋がれていた丸太達が派手に土煙を上げる。

 

それを見たサンダース&カーネル機甲部隊は、大洗機甲部隊が全車両で逃げていると思い込む。

 

「見つかった! 全員、小隊規模になってバラバラに退避! 38tはC1024R地点に隠れて下さい!!」

 

「38t………敵のフラッグ車ね。貰ったわ! チャーリー! ロック! C1024R地点に急行! 見つけ次第攻撃!」

 

『『ハイッ!』』

 

「コレでこの試合もケリだな」

 

みほが更に偽の指示を出すと、それを聞いたアリサが即座に指示を送り、ジェイはケリが着いたと言い放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C1024R地点………

 

大洗機甲部隊のフラッグ車が居ると思い込んでいるサンダース&カーネル機甲部隊のシャーマン2両と、対戦兵を中心とした歩兵部隊が進軍して来る。

 

ポイントの中心地点へ到着すると停止し、フラッグ車を探して砲塔を旋回させるシャーマンと周囲を見回す随伴歩兵部隊。

 

「おかしいぞ? 大洗のフラッグ車どころか、歩兵1人見当たらないぞ?」

 

「変だなぁ?」

 

しかし、中々38tの姿が見つけられず、カーネル歩兵隊員の中からそんな声が挙がる。

 

「ん?」

 

とそこで、砲塔を旋回させていたシャーマンの内、片方の砲手が何かを発見する。

 

それは、茂みの中に隠れ、シャーマンにピタリと照準を合わせている………

 

Ⅲ突の砲口だった!!

 

「!? ジーザスッ!!」

 

「撃てぇっ!!」

 

サンダース砲手の悲鳴が挙がった瞬間、エルヴィンの命令が下り、Ⅲ突が発砲!!

 

更に別の場所で、ハルダウンを行っていたⅣ号も主砲、M3リーも主砲と副砲を発砲!!

 

シャーマンは砲塔右側面、車体左側面、左履帯前方に次々と直撃弾を受けた!!

 

「「「「「!? うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」」」」」

 

被弾したシャーマンのすぐ傍に居たカーネル歩兵達が爆風で吹き飛ばされ、一部の者には破片が直撃したと判定され、戦死となる。

 

計3発もの直撃弾を受けたシャーマンは濛々と黒煙を上げ、やがて砲塔上部から撃破を示す白旗が上がった。

 

「Oh MY GOD!!」

 

「な、何が起こったんだ!?」

 

カーネル歩兵達が、何が起こったんだと慌てる。

 

「今だ!!」

 

「全員、一斉射撃開始!」

 

とそこで、十河と迫信の声が響き渡ったかと思うと………

 

茂みや丘の向こう、蛸壺の中に隠れていた大洗歩兵部隊員達が一斉に姿を見せ、機関銃や小銃、狙撃銃での攻撃を始めた!!

 

「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!?」

 

「か、囲まれているぞ!?」

 

「馬鹿な!? 我々を待ち構えていたと言うのか!?」

 

一瞬にして包囲されたサンダース&カーネル機甲部隊の面々は完全に浮足立ち、更に対戦車戦を想定して対戦車兵を中心の編制を組んでいた事もあり、碌な抵抗も出来ずに1人、また1人と倒されて行く。

 

「装填完了!」

 

「良し! ファイヤァッ!!」

 

とそこで、鷺澪がそう声を挙げると、7.5cm PaK 97/38が火を噴く!!

 

しかし、放たれた砲弾は僅かに逸れ、生き残っていたシャーマンのすぐ傍の地面を爆ぜさせた。

 

「撤退しろ! 撤退ぃーっ!!」

 

そこで慌てて、生き残っていたもう1両のシャーマンは踵を返し、その場から撤退して行く。

 

「わ、我々も撤退だぁーっ!!」

 

それに続く様に、カーネル歩兵部隊も撤退を始める。

 

「逃げちゃうよ!」

 

「撃て撃て!」

 

「ええーいっ!!」

 

逃がさんとばかりにウサギさんチームのM3リーが副砲を発射するが、シャーマンには当たらず、地面を爆ぜさせる。

 

「惜しいっ!」

 

「大丈夫っ! 上手く誘い込めたっ!!」

 

あやがそう声を挙げるが、みほがそう叫ぶ。

 

丘を越え、逃げ果せたかに見えたシャーマンだったが………

 

とある地点に差し掛かった瞬間!!

 

右側履帯の部分の地面が爆ぜ、履帯が千切れ飛んだ!!

 

「!? 地雷だっ!?」

 

「今だ! 行けぇっ!!」

 

生き残っていたカーネル随伴歩兵の1人がそう叫んだ時!!

 

地面に偽装したシートを被せて隠していた塹壕の中から、弘樹を中心とした大洗歩兵部隊が現れ、シャーマンとカーネル随伴歩兵を取り囲む!!

 

「クソッ! 戦車を守れ!!」

 

驚きながらも、即座に右履帯を吹き飛ばされて移動不能に陥ったシャーマンを守る様に展開し、突っ込んで来る大洗歩兵部隊を攻撃するカーネルの歩兵達。

 

「うわぁっ!」

 

「怯むなぁっ! 前進ーっ!!」

 

「大洗男児の意地の見せどころだぞぉーっ!!」

 

「前進ーっ! 前進あるのみーっ!!」

 

カーネル歩兵達の反撃を受けて倒れる者が出るが、大洗歩兵達は気迫を保って突撃を続行する。

 

「よし! 手榴弾、投擲ーっ!!」

 

「爆発するぞーっ!!」

 

そこで、竜真がM24型柄付手榴弾を投げ、傍に居た突撃兵が味方に警告を送る。

 

「「「「「うわああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!?」」」」」

 

カーネル歩兵達の中へと落ちた手榴弾が爆発し、数名が一気に吹き飛ばされ、戦死判定を受ける。

 

「F〇CK!! ジャップ野郎めぇーっ!!」

 

M3A1サブマシンガンを持っていたカーネル歩兵(注意:日本人です)が、そんな台詞を吐きながら、大洗歩兵部隊を近寄らせまいとM3A1で弾丸をばら撒く様に乱射する。

 

「せやあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

しかし、果敢にも突撃を続けた弘樹が、着剣した九九式短小銃で突きを繰り出した!

 

「!? ぐああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

胸を一突きされた短機関銃を持ったカーネル歩兵は悲鳴と共に倒れ、そのまま戦死と判定される。

 

とそこで!

 

弘樹の足元の地面が大きく爆ぜる!!

 

「!?」

 

咄嗟に伏せた弘樹が見たのは、履帯を破壊されているシャーマンのハッチから姿を晒し、機銃架に備え付けてあったブローニングM2重機関銃を発砲しているシャーマンの車長の姿だった。

 

「負けて堪るもんですかぁーっ!!」

 

半ば自棄っぱちの様に叫びながら、爆音と共にM2重機関銃から12.7mm弾をばら撒くシャーマンの車長。

 

「おうわっ! あぶねっ!!」

 

「誰かーっ! アイツを何とかせいっ!!」

 

試製四式七糎噴進砲を撃とうと構えていた地市の傍にも12.7mm弾が着弾して慌てて伏せ、同じく伏せていた大河が誰に言うのとでもなくそう叫ぶ。

 

と………

 

ズギューンッ!!と言う銃声が響き渡ったかと思うと、M2重機関銃の装弾部分にライフル弾が直撃!

 

M2重機関銃が暴発を起こし、破損する!!

 

「キャアッ!?」

 

「………良し!」

 

そのライフル弾を撃った主………

 

ギリースーツの様に戦闘服の全身とヘルメットに、草や木々を装着して茂みに偽装して、モシン・ナガンM1891/30を構えていた飛彗が、顔を挙げてそう声を挙げる。

 

某大尉が「ビューティホー………」と言ってくれそうなくらい、見事な狙撃だった。

 

「!!」

 

「舩坂分隊長! コレを!!」

 

それを見た弘樹が即座に起き上がると、灰史がダイナマイトを詰めた肩掛け鞄………『梱包爆薬』を地面の上を滑らせる様にして送って来た。

 

「!………」

 

即座にそれを拾い上げると、跳躍してシャーマンの側面にしがみ付く弘樹。

 

「! ヤバッ!!」

 

危ないと思ったシャーマンの車長が慌てて車内へ引っ込む。

 

「…………」

 

直後に弘樹はシャーマンの車体の上に攀じ登り、エンジン部の真上に梱包爆薬をセット。

 

拉縄を引くと即座にシャーマンの上から飛び降りて、地面に転がりながら伏せた!!

 

直後に梱包爆薬が爆発!!

 

シャーマンから派手に爆炎が上がり、一瞬間が有って、砲塔から撃破を示す白旗が上がる。

 

「撤退ーっ! てったーいっ!!」

 

生き残っていたカーネル歩兵達は、シャーマンが撃破されたのを見ると、即座に逃げ出して行く。

 

「野郎! 逃がすか!!」

 

「深追いするな! 戦車は撃破した。十分な戦果だ………」

 

追撃を掛けようとした海音を、弘樹がそう言って止める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サンダース&カーネル機甲部隊………

 

『こ、こちらヘンリー! 敵の攻撃を受け、チャーリーチームとロックチームがやられました!!』

 

「!? ええっ!?」

 

「何っ!?」

 

「ホワーイッ!?」

 

「馬鹿な!?」

 

「嘘だろっ!?」

 

逃げ延びたカーネル歩兵から、シャーマンが2両とも撃破されたとの報告を受け、サンダース&カーネル機甲部隊は一時騒然となる。

 

「此方が先手を取られたか………フフフ、思った以上にやるな」

 

しかし、そんな中で、唯一ジョーイだけが、不敵な笑みを浮かべてそんな事を呟いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観客席エリア………

 

「やりましたわね」

 

「ええ………」

 

「相手を舐めていたしっぺ返しが来たな………」

 

ペコ、ダージリンが紅茶を飲みながら優雅にそう言い、アールグレイもいつもの仏頂面を浮かべながらそう言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大洗機甲部隊が2両撃破………」

 

「その様ね………」

 

大洗機甲部隊が先に戦果を挙げた事に信じられないと言った表情になるエリカと、淡々としているまほ。

 

「おお~~~っ! 流石であります! 西住殿~~~っ!!」

 

「フフフ………」

 

そして、エリカとは対照的に、大洗機甲部隊へ惜しみない称賛を送る久美と、含み笑いを零している都草。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『戦車道・歩兵道1回戦! 大洗機甲部隊VSサンダース&カーネル機甲部隊の戦い! 最初に戦果を挙げたのは! 何と、大洗機甲部隊だぁーっ!!』

 

『いや~、コレはホント凄い試合になりそうですよ!』

 

ヒートマン佐々木とDJ田中の実況が観客席に響く中、1回戦の試合はまだまだ続くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させていただきました。

いよいよサンダース&カーネル機甲部隊との試合が開始です。
大洗機甲部隊より規模が大きいサンダース&カーネル機甲部隊ですが、更に歩兵部隊も機械化が進んでおり、かなりを機動力を有しています。

序盤は原作通りに無線傍受に気付いたみほがそれを取り、罠に掛ける事に成功。
更に、この作品では歩兵も居るので、2両撃破へ戦果が上がっています。
ですが、次回からは危うい展開になるかもしれません。
どうなるのか楽しみにして待っていて下さい。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

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