エルフの惑星カーン   作:坂本ヒツジ

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宝石?

 4人は、宝石かもしれない石を洗って見たら、その可能性が大きくなった。宝石の元になる原石に近い色合いをしており、ブルーとレッドのスターサファイアかもしれなかった。

 ナオミのコンピュータもこれがスターサファイアであると表示していたけれども、これだけは光の反射によって価値が決まるので、原石を磨くまで分からない。

 ん〜〜。可能性が大きくなっていったね。でも、これって話の筋と関係ないのでは??

 お母さんは原石から、ある程度宝石にする事が出来るので、後で聞いて見ることにした。

 

 スリーは、お昼になる頃にはやっと眠いのが収まっていた。

 バラグンダダ教授の方を見ると、お母さんと話をしている。

 多分、僕の事だろうとスリーは思った。

 スリーは、バラグンダダ教授とお母さんが仲良く話をするのが好きではなかった。

 でも、何故好きでないのかは、スリー自身も分からなかった。

 それは、お母さんを取られたくないと、深層心理で思っているんだよ、多分?

 

 マリネラ教授は若くて未亡人で、しかも、気さくで明るい性格なので誰もが彼女に好感を持っている。

 その為、彼女にプロポーズをするエルフが後を絶たなかった。

 それはそうだろうな、3人の子持ちでも俺はかまわないよ、ん?

 ボカ、ボカ、ボカ。

 痛って〜、誰だ俺の頭を叩いたのは。

 お前のことはどうでもいいから、話を進めろってか。

 ハイハイ、分かりました。チョット待ってよ、今考えるから!!

 

 昨日の4人が向かい合わせに座っている。

 

「ナオミからもらったけん玉に夢中になってさ、もぐもぐ、あまり寝てなかったんだよ」

「それで寝()()て、けん玉を持ってきた訳ね」

「ボケだけ大声で言うなよな。

 もぐもぐ、ニンフルは。

 でもさ、それで2回に一回は穴にさせれるように、もぐもぐ、なったんだよ」

「スリナリルも()()すればできるんだ」

「ニンフルは何で、努力すれば、だけ大声で言うんだよ」

「もちろん、スリナリルを思ってだけど」

「僕はそうは思わない!!

 デザートが来たぞ。

 わお〜〜。今日は骨ッキーだ」

 

 スリナリルはこの骨ッキーが大好きだ。

 棒状の焼き菓子で、それはとっても甘くて美味しい。

 イチゴ、栗、そしてアーモンド味がコーティングしてある。

 ただし、食べる時に骨の折れるような音がするので嫌いな子もいる。

 音が凄すぎ。目の前で骨を折った音だよこれは!!

 

「バキ、ボキ。

 ン〜〜。アーモンド、美味しいや。

 ナオミは食べないの?」

「食べたことないんだけれど、その音が気になるの」

「スースラムなんか10個ぐらい、バキ、もう食べているよ、ボキ」

「ナオミ、一個だけ食べて見たら?」

「ニンフルがそう言うなら、一個だけ」

「僕が言っても食べないのに、ニンフルが言ったら食べるの?」

「スリナリル、ひがまないの」

「なんで僕が」

「あー、2人とも止めて。

 食べるから」

 

 ナオミは恐る恐る骨ッキーを口にした。

 ゆっくりと噛んでも音がした。

 分かるよ、その気持ち。

 

「ボキ、美味しい。

 バキ、でも、ボキボキッ。

 音が、バキ」

 

 やっと食べれたナオミはため息をもらした。

 複雑な表情をしているよ、ナオミは。

 

「とっても美味しい。

 小さい時に骨折して・・。

 あの時の痛みを思い出していたんだ。

 でも、美味しいからあまり気にならなかったわ」

「ナオミも食いしん坊だよね」

「私が?

 そうかも、お刺身が大好きだし」

 

 俺も好き〜〜。え、お前の事聞いてないってか?

 こりゃ失礼オバ。

 

「お刺身って何?」

「あ、いけない」

 

 ナオミは小さな声で、3人に言った。

 

「エルフは魚を食べないでしょう。

 地球人は魚を食べるんだ。

 お刺身は生の魚の身を切って、お醤油で食べるんだけどね、

 でも、これは秘密。

 みんなが私のことを、嫌いになるかもしれないってお母さんが言っていた」

 

 3人は顔を見合わせた。

 魚を食べるとは初耳だったからだ。

 ニンフルはみんなに小さな声で言った。

 

「ここでは話さない方がいいよ。

 後で話そ」

 

 3人が頷いた。

 しかし、ナオミの隣の子が聞き耳を立てていた。

 え、え、え、それってマズイのでは?

 エルフはベジタリアンだからね。

 でも、なんでベジタリアンなんだろうか???

 

 ナオミの前に、又してもゴンスケが音もなくスルスルと降りて来た。

 今回はナオミは予想をしていたので、少し驚いただけだった。

 

「ナオミ、こんにちはでゴンス」

「こんにちは、ゴンス。

 今日は機嫌がいいみたいですね」

「そうでゴンス。

 春ですから、虫が一杯木に寄り付いて忙しいでゴンスよ」

「忙しいから機嫌がいいの?」

「もちろんんでゴンスよ。

 お腹いっぱい虫を食べれるでゴンスから」

「食いしん坊なゴンスね」

 

 ゴンスのお腹を見ると、前見た時よりもかなり大きくなっていた。

 もしかして、ゴンスケは雌では思ったナオミは聞いてみた。

 

「あのー、ゴンスケは雄、それとも雌?」

「雌でゴンスけど、何か?」

 

 え、雌だったの?名前からてっきり雄だと思っていたよ!

 

「ゴンスのお腹が、急に大きくなっていたので気になって」

「これは、卵と食べ過ぎによるでゴンス。

 もうすぐ生まれる子供の栄養を沢山取っているでゴンス」

「どれくらいの数の卵がお腹の中にいの?」

「だいたい200から250ぐらいでゴンス」

 

 会話を聞いていたスリーが思わず聞き返した。

 

「ゴンスケと同じクモがそんなに生まれるの?」

「そうでゴンスよ。

 生まれたら、みんなに見せてあげるでゴンスよ」

 

 そう言うとゴンスは天井に上がって行った。

 4人とも200匹のクモが挨拶に来るのを想像していて、思わず息を止めるほど驚いた。

 

 4人は食事の後、すぐにお母さんのいる所に行った。

 この石の価値を早く知りたくて。

 

「どうしたの4人とも?」

「これを見て欲しいの」

 

 お母さんは4人から宝石かもしれない石を受け取った。

 お母さんは石を見て、驚いて4人の顔を見つめた。

 

「これを一体何処で手に入れたの?」

 

 ニンフルがテキパキと答えた。

 

「アリの巣の中に落ちていたのを、ナオミが宝石かもしれないので拾って洗ったの」

「これは、間違いなく宝石だね。

 ちょっと待っていて。魔法で原石を磨いてみるから」

 

 お母さんは複雑な魔法で原石を磨いていった。

 周りで見ていた教授達も興味津々で見ている。

 徐々に周りが削られていくに従って、宝石が現れてきた。

 誰の目にもそれが、スターサファイアだと分かった。

 

「これはおどろいたね。間違いなく、スターサファイアだね。

 それぞれ大きくて、これだけはっきりと六条に見えるのは非常に珍しいよ。しかも、このスースラムが持ってきたスターサファイアは特別大きい。もしかしたら、今まで見つかった中で1番大きいね。王剣にはめ込まれているスターサファイアよりも大きい。

 2つは赤系で、2つはブルー系だね。

 この手の宝石は魔力を高めてくれるんだよ。

 午後からの授業の内容を少し変えて、これの話をするよ。

 しかし、ナオミには驚かされたよ」

 

 周りの教授達も、まさか足元のアリの巣の中に、貴重な宝石がこれだけあったとは驚きを隠せずにいた。

 それを見つけたナオミを教授達は、興味を持って見つめていた。

 

 ナオミは本当の事が言えなかった。

 でも、心の中でお父さんに感謝していた。

 お父さんのコンピュータ、役にたったね。最初は「こんな機能いるの」、なんて言っていてのにね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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