カミテン~遊戯王TFへ転生してハーレム目指す――でも~ 作:ニョニュム
後悔はしていない。
はじまりの目覚めは白の世界。
「何処だ、ここ?」
『――――私の名前はZ-ONE』
その出会いは必然だった。
『――――貴方の正体は我々が過去のデータを参考に人格情報を刷り込んだデュエルマシーンです』
明かされる衝撃の事実。自身の根幹が虚像であった事。
「おい、デュエルしろよ」
しかし、彼は動じない。
「偽物とか、本物とか、正直どうでもいいよ。今、ここにある事実は俺とお前は
『……正気ですか? 貴方の持っているデッキを組んだのは私ですよ?』
始まったデュエルは結果が分かり切っていた。
『だから言ったのです。貴方のデッキでは私には敵いません』
――――だけど。
諦める事を止めた彼には彼の手にするデッキの鼓動が聞こえた。
「そっか、そうだよな。お前達は俺のデッキでも俺の仲間でもない。アイツの組んだ、アイツのデッキだ……」
でも、だからこそ。
「人類に。デュエルモンスターズに絶望しているアイツをどうにかしたいよな。だったら俺に力を貸せ! 俺がアイツにデュエルモンスターズの可能性を見せてやるよ!」
デッキと彼の間に絆は無い。それでも……同じ目的の為ならいくらでも協力出来る。力を合わせる事が出来る。可能性を生み出す事が出来る。
「さあ、行くぜ、Z-ONE! 勝手に絶望なんてしてんじゃねえ! 俺が見せてやるよ。お前の知らない――――可能性を!」
「集いし祈りが新たな可能性を切り開く! 光を超えたその先で降臨せよ!
『――――私の知らないスターダスト・ドラゴン!』
◇
「え、アキねーちゃんの所にも転校生が来たの? 俺達のクラスにもルチアーノってやつが来たんだ」
「確か、彼はコナミって名乗っていたかしら……」
「コナミだと」
「遊星、何か知っているの?」
「いや、俺の勘違いだろう。あの人がこの時代にいる筈が無い」
遊星の脳裏を過るのは過去の激闘の一ページ。
『あの兄弟以外にサイバー・エンドを使われるのは気に食わないからな。ヨハンの方は十代がなんとかするだろ。だから、刈らせてもらうぜ、パラドックス』
彼から溢れ出る力の放流は地縛神のソレに似ていて。
『まあ、これから色々大変だと思うが頑張りな。仲間との絆を大切に。後、十代にもよろしく言っといてくれ』
「ああ、コナミの奴か。アイツは悪い力を使っているけど悪い奴じゃないから大丈夫だぜ」
◇
その出会いは彼の好奇心から始まった。
「お前がジャック・アトラスか?」
「なんだ、貴様は!」
「キングのデュエルを体験してみたくてね」
戦いのゴングは突然に。
「――――我が魂! レッド・デーモンズドラゴン!」
「ようやく、お出ましか。それじゃあ、俺達も行こうか。レッド・デーモンズドラゴン」
――――相対する二体の紅蓮魔龍。
「貴様ッ! あの時の偽物の関係者か!」
「さてね、俺はキング程度には負けられないんだよ。カイザーのライバルだった身としてな」
「ふん、勝手に言っていろ! 今の俺はチーム5D'sのジャック・アトラスだ!」
自らの魂の贋作を操る彼に怒るジャックへ彼は問う。
「なあ、ジャック・アトラス。お前からしたら俺達は本当に貶されるだけの、見下されるだけの決闘者なのか?」
「――――ッ!」
否定の言葉は出なかった。理性も感情も彼の事を許せない。しかし、もっと根本的な。決闘者としての本能が、彼を、彼と共に立ちふさがる紅蓮魔龍を否定する事が出来なかった。
「そうか、ありがとう。これで俺達は先に進める。行こうか、
◇
戦いの果ての邂逅は鏡合わせの存在。
「Z-ONE! お前達の計画は絶対に止めてみせる」
『まさか、ここまで来るとは……。彼の言った可能性が正しかったようですね。ですが、私にも譲れぬモノがあります』
最終決戦は鏡合わせの戦いで。
「俺はスピード・ウォリアーを召喚!」
『私はスピード・ウォリアーを召喚します』
激闘の果て、勝敗は彼らが信じるエースに託された。
「『――――飛翔せよ! スターダスト・ドラゴン!』」
カミテン〜遊戯王TFへ転生してハーレム目指す--でも〜2nd
はじまらない。
ぶっちゃけ、アニメ版時械神が強すぎて、最初のデュエル構成で止まってる。キリッ。