カミテン~遊戯王TFへ転生してハーレム目指す――でも~   作:ニョニュム

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タイトル詐欺のネタ回です。


精霊と共に歩む者

「う~ん、やはりどっちも捨て難い。オレにはどっちかを選ぶ事なんて出来ない」

 

「どっちでもいいけど早く選ぶにゃ~」

 

 

 オシリスレッドの食堂。DPの入ったPDAを片手に持ったコナミは眼前に広がる光景を前にして、ゴクリと息を呑む。右手には鯖の味噌煮定食、左手には脂の乗った鯵の開き定食、どちらのおかずもコナミの嗅覚を刺激して自分を選べ、と誘惑している。

 

 そんな誘惑に負けず、自分の意思でおかずを選ぼうとしているコナミの姿に、配給所のカウンターに控えていた大徳寺先生が苦笑しながら苦言を洩らす。

 

 

「今回の定食に使われているお魚は購買部のトメさんが最近頑張っているレッド生に、と直々に届けてくれた絶品だにゃ。どちらを選んだ所で美味しい事に変わりないにゃ」

 

「大徳寺先生は黙ってください。トメさんがオススメしてくれるほどの魚なんですよ。その中でも美味しい物を食べたいと思うのは普通です」

 

「ご、ごめんなさいですのにゃ」

 

 

 ちょっとした苦言のつもりが思ったより食いついて来たコナミに驚き、反省する。一見、斜めに態度を構えているように見えるコナミであるが、実際に触れ合ってみればコナミの思考は少し幼い。いや、若いと言った方がいいだろうか。食事に関する事なら特にその傾向が強い。コナミのトレードマークでもある赤い帽子の奥に輝く瞳がどちらの定食が美味しいのか、真剣に吟味している。

 

 それと同時に大徳寺先生が言った通り、今回の定食にハズレは存在しない。購買部のトメさんが最近頑張っているオシリスレッドの為に、と言って差し入れしてくれたモノだ。実際、オシリスレッド寮を管理している大徳寺先生から見てもレッド寮生の成績がジリジリと上がってきている。生徒達のPDAを通して実際の数字となって出てくる為に、職員室でも話題になる事もある。

 

 元々、ドロップアウトとして罵られているレッド寮生であるが、別に決闘の才能が無い訳ではない。むしろ、本土で行なわれる大規模な受験を通ってデュエルアカデミアへ入学している時点で本土の学生より決闘の才能を持っている。ただ、才能を持つ決闘者の中でも、特に優れた決闘者の通う学校がデュエルアカデミアだ。上には上がいる事を肌で感じ取った生徒が挫折してしまう。

 

 しかし、最近になってオシリスレッドへ新しい風が舞い込んだ為、一度は挫折した生徒達が再び奮起をするようになった。その風と言うのがコナミを含めた一年生三人組である。

 

 一人はやはり遊戯十代。圧倒的で直感的な決闘センスの持ち主であり、勝負は最後の最後まで判らない、と全力で決闘を楽しむ姿はレッド寮生達へ挫折し、忘れていた決闘の楽しさを思い出させる。

 

 一人はオベリスクブルー出身でありながら、強くなる為の武者修行へ出ていたせいでオシリスレッドへ来る事になった万丈目準。オベリスクブルーの一年生として飛び抜けた才能を持っていた万丈目は十代との決闘において、日頃レッド寮生が感じている挫折を味わいながらも、武者修行の結果として決闘者として何倍も成長してきた挫折を乗り越えた者である。現在進行形で挫折しているレッド寮生には万丈目の姿が輝いて見える。

 

 良く判らないなりに不思議なカリスマを持つ十代と万丈目が心の支えなら、コナミは技術的な部分でレッド寮生を支えている。

 

 小波赤人は複数のデッキを使い分ける決闘者だ。当然、カードに対する知識は多い。詰め決闘ではあの三沢大地と並ぶ成績を持つ。女子生徒と話してばかりいる印象のコナミであるが、話しかけてデッキについて相談すれば割合食らい付いてくる。デッキ構成から不要なカードをどんどん指摘して相談した生徒を落ち込ませている。しかし、コナミの凄い所はそこじゃない。デッキ構成を確認したコナミは相談者が気に入っているカード――――パートナーに等しいカードだけは見抜いて、デッキへ残しておいてくれる。相談者お気に入りのカードを有効に運用出来るデッキ構成をなんだかんだと文句を言いながら、一緒に考えてくれるのだ。

 

 決闘を楽しむ心と挫折を乗り越える勇気。そして挫折を乗り越える為の技術。三つの新しい風が挫折して腐っていたレッド寮生へ活力を与えたのだ。だから、レッド寮生は少しずつ才能を開花させてきた。

 

 教師陣からも注目されている生徒の一人であるコナミが夕食の定食で目移りしている姿は相当珍しい筈だ。

 

 

「よし、決めた! 先生、鯖の味噌煮定食でお願いします!」

 

「判りましたにゃん。鯖の味噌煮定食はこれで終わりにゃ」

 

 

 食券販売機のような役割を果たす機械へ持っていたPDAを翳し、DPが振り込まれた事を確認した大徳寺先生は頷いて、コナミが選んだ鯖の味噌煮定食を出そうとする。

 

 

「ちょっと待った!」

 

 

 その時、食堂にハキハキとした大きな声が響いた。結構、食事に関する邪魔をされる事を嫌うコナミはその大声を聞いて、不機嫌そうに振り向く。食堂へ乱入してきた侵入者の正体は黒いコートをその身に纏った万丈目準、その人だった。

 

 

「どうかしたのか?」

 

「NO.9から聞いたぞ、コナミ! 貴様、幻の欠番NO.1だったのか!」

 

 

 万丈目の叫びを聞いた他のレッド寮生は顔を見合わせ、コナミは怪訝そうな表情を浮かべる。万丈目が何を言っているのか、最初はよく理解出来なかったのだが、数日前のタッグ決闘を思い出して、ああ、と納得する。

 

 

「確かにオレがNO.1だ。だが、オレは設立する切欠を与えただけで活動は何もしていない。お前達が規模を大きくさせただけだ」

 

 

 実際、コナミは何もしていない。ファンクラブを立ち上げたまではいいものの、最初から一人にのめり込むつもりが無かったコナミは早々に手を引いた。その後、いつのまにか明日香たんファンクラブは規模を拡大していったのだ。

 

 

「ふん、貴様の事情などどうでもいい。俺のNO.3と幻の欠番であるNO.1を掛けて決闘しろ!」

 

「いいだろう。――――ただし、定食を食べてからな」

 

 

 いつもならなんでだよ、と断るコナミであったが、食事の邪魔をされたコナミの怒りゲージはかなり上昇している為に決闘を引き受けてしまう。コナミにとっての地雷は食事関係と趣味の昼寝や散歩の邪魔をされる事だ。

 

 

「……ごちそうさまでした」

 

 

 箸を置いて、ゆっくりと御辞儀するコナミ。定食のお皿達を片付けたコナミは夕暮れに染まるレッド寮の前で待ち構えていた万丈目を認めて、デュエルディスクを構える。

 

 

「「決闘!」」

 

 

 本人達以外には何が起きているのかわからない。ファンクラブのナンバーを決める決闘が今始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「オレのターン、ドロー!」

 

 

 自分が先攻である事を確認したコナミは手札とデッキから引いたカードを確認する。手札を確認して少しだけ動きを止めるコナミ。手札が悪い訳では無い。しかし、この手札なら後攻でも良かったかもしれない、と内心で思いながら動く。

 

 

「オレはカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「何? モンスターすら召喚せずにターンエンドだと? 様子を見る限り、手札事故と言う訳では無さそうだな。いいだろう、どちらにせよ、俺様のデッキで貴様のデッキを蹂躙してやる! 俺のターン、ドロー!」

 

 

 コナミのフィールドに伏せられた1枚のカード。攻撃の行なえない先攻とはいえ、伏せカードが1枚とは鉄壁の防御と言い難い。ならば、万丈目にとってやる事は一つ。罠が控えていようと前進して蹂躙するのみ。

 

 

「俺は手札からアームド・ドラゴンLV3を召喚!」

 

 

 アームド・ドラゴンLV3☆3風 ATK/1200DEF/900

 効果・自分のスタンバイフェイズ時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、手札またはデッキから“アームド・ドラゴンLV5”1体を特殊召喚する。

 

 

 万丈目のフィールドに現れる黒き幼竜。万丈目が武者修行の末に手に入れたレベルアップモンスターであり、黒き幼竜の内に秘めた力は侮る事が出来ない。幼竜の状態では秘めた力を発揮出来ないモンスターであるが、デッキを使いこなす万丈目にとってその様な心配は詮無きことである。

 

 

「そして俺は手札からレベルアップ! を発動。このカードはフィールド上に表側表示で存在する“LV”を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。そのカードに記されているモンスターを召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する! 俺が選ぶのは勿論、アームド・ドラゴンLV3。LV3を墓地へ送り、デッキからアームド・ドラゴンLV5を特殊召喚!」

 

 

 アームド・ドラゴンLV5☆5風 ATK/2400DEF/1700

 効果・手札からモンスター1体を墓地へ送る事でそのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して破壊する。また、このカードが戦闘によってモンスターを破壊したターンのエンドフェイズ時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で手札またはデッキから“アームド・ドラゴンLV7”1体を特殊召喚する。

 

 

 万丈目の宣言を聞いた黒き幼竜はその小さな両翼を羽ばたかせると空へ飛び上がる。天へ昇るその姿は段々とコナミ達から見えなくなる。そして天から帰還して万丈目のフィールドへ舞い戻った姿は正に圧巻の一言。本来過ぎ去るべき時を越えて現れたアームド・ドラゴンLV5はその咆哮と共にコナミを威嚇して、万丈目へLV3が成長した姿だ、と伝える。

 

 

「その瞬間、オレはトラップを発動、サンダー・ブレイク! このカードは手札を1枚捨てフィールド上のカード1枚を選択して発動できる。選択したカードを破壊する。オレは手札を1枚捨てて、アームド・ドラゴンLV5を破壊する!」

 

 

 コナミの墓地へ手札が捨てられると同時にカードから雷が放たれると咆哮するアームド・ドラゴンLV5が落雷に打たれて破壊される。

 

 

「ちっ、小ざかしい真似をしてくれる! だが、これで貴様のフィールドはがら空き。ここは押し通す! 俺は手札から早すぎた埋葬を発動! このカードは800ライフポイントを払い、自分の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを表側攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。このカードが破壊された時、装備モンスターを破壊する。俺はアームド・ドラゴンLV5を再び攻撃表示で特殊召喚! そして、コナミへダイレクトアタック! 行け、アームド・バスター!」

 

 

 万丈目準LP4000→3200

 

 

 自分の命を削り、アームド・ドラゴンLV5を蘇らせた万丈目。その期待に応えたい、と咆哮したアームド・ドラゴンLV5は万丈目の指示に従い、がら空きとなったコナミへ襲い掛かる。

 

 

「ぐっ……」

 

 

 小波赤人LP4000→1600

 

 

 アームド・ドラゴンLV5の攻撃に晒され、大きくLPを削られるコナミ。吹き飛ばされ、大きく後退したコナミは一瞬だけ表情を顰める。しかし、LPを大きく削られた割にはそれと言った反応を見せない。

 

 

「ふん、この状況で泣き言を言わんとはそれだけの度胸があると言う事か。まあ、いい。最後に勝つのは俺様だ。俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

 一瞬でLPを半分以上削られたのだ。本来なら慌てふためく姿を想像していた万丈目は冷静なコナミの姿に警戒を強めつつ、自分の勝利は揺るがない、とターンを終了する。

 

 

「オレのターン、ドロー! オレは墓地に存在するインヴェルズの斥候の効果を発動! インヴェルズの斥候を墓地から特殊召喚!」

 

 

 インヴェルズの斥候☆1闇 ATK/200DEF/0

 効果・自分フィールド上に魔法・罠カードが存在しない場合、自分のメインフェイズ1の開始時にのみ発動する事ができる。墓地に存在するこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚する事はできない。このカードは“インヴェルズ”と名のついたモンスターのアドバンス召喚以外のためにはリリースできず、シンクロ素材とする事もできない。

 

 

 コナミの墓地から小さな悪魔が顔を覗かせる。顔を見せたインヴェルズの斥候はコナミのフィールドに何も存在しない事を確認するとほっとした様子でフィールドへ出現する。

 

 

「いつのまにそんなカードを……。いや、サンダー・ブレイクの効果で墓地へ捨てたカードがソイツか。考えていないようでやはり、それなりに考えている訳か」

 

 

 万丈目はいつのまにか現れたインヴェルズの斥候に驚きつつ、警戒を強める。斥候自体に脅威を感じないが、コナミが自分のLPを大きく削ってでも召喚したモンスターだ。警戒するに越した事は無い。なにより、サンダー・ブレイクが完全に決まれば、コナミはLPを削る事なくインヴェルズの斥候を召喚していた。考えていないように見えて、その戦略はしたたかだ。

 

 

「オレはインヴェルズの斥候を生け贄に捧げて、インヴェルズ・ギラファを召喚! そして効果発動! オレはアームド・ドラゴンLV5を選択!」

 

 

 インヴェルズ・ギラファ☆7闇 ATK/2600DEF/0

 効果・このカードは“インヴェルズ”と名のついたモンスター1体をリリースして表側攻撃表示でアドバンス召喚する事ができる。“インヴェルズ”と名のついたモンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して墓地へ送り、自分は1000ライフポイント回復する事ができる。

 

 

 小波赤人LP1600→2600

 

 

 コナミのフィールドへ現れた1体の巨大な悪魔に驚いたインヴェルズの斥候は再び墓地へ戻っていき、代わるように現れたインヴェルズ・ギラファは筒状になった右手をアームド・ドラゴンLV5へ向けると筒を大きく変化させてアームド・ドラゴンLV5を捕食する。悲鳴に似た咆哮と共にアームド・ドラゴンLV5はギラファへ取り込まれ、養分にされてコナミのLPを回復させる。

 

 

「んな! 俺様のアームド・ドラゴンLV5が!」

 

 

 此処へ来て、万丈目が悲鳴を上げる。ギラファへ飲み込まれてしまったアームド・ドラゴンLV5の姿に万丈目の闘志が大きく燃え上がる。

 

 

「オレはギラファでダイレクトアタ――――」

 

「させるか! 俺はトラップ発動、リビングデッドの呼び声! このカードは自分の墓地のモンスター1体を選択し、表側攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。そのモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。俺が選ぶのはアームド・ドラゴンLV5!」

 

 

 コナミがギラファへ攻撃を指示しようとしたその瞬間、万丈目が罠カードを発動させる。三度現れた黒き竜の姿に、コナミは怪訝そうな表情を浮かべる。万丈目がこの状況で攻撃力の劣るアームド・ドラゴンLV5を召喚した事が理解出来ない。コナミは伏せられているもう1枚のカードを見た後、判断を下す。

 

 

「オレは戦闘を中止して、カードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

 一触触発の至近距離まで近付いたアームド・ドラゴンとギラファはお互いに睨みあって火花を散らすと少し不満そうな表情を浮かべながら、コナミの指示に従ったギラファが退く。

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

 コナミのターン終了を確認した万丈目がカードを引き抜く。

 

 

「俺は手札から強欲な壺を発動してカードを2枚ドロー。そして、天使の施しを発動してカードを3枚ドローして、2枚捨てる。カードを1枚伏せて、天よりの宝札を発動! 互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにカードを引く」

 

 

 お互いに手札が6枚になるようにカードを引く。その恩恵を受けたのは手札を使い切った万丈目だ。諦める事を知らず、闘志に燃えた万丈目へデッキが全力で答えた。

 

 

「ふ、これで決着を付けてやる! 俺は手札から死者転生を発動する。このカードは手札を1枚捨て、自分の墓地のモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターを手札に加える。手札からおジャマジックを捨てて、光と闇の竜(ライトアンドダークネス・ドラゴン)を回収。この瞬間、墓地へ送られたおジャマジックの効果発動! このカードはこのカードが手札またはフィールド上から墓地へ送られた時、自分のデッキから“おジャマ・グリーン”“おジャマ・イエロー”“おジャマ・ブラック”を1体ずつ手札に加える。――――ええい、うるさい。静かにしろ! 光と闇の竜(ライトアンドダークネス・ドラゴン)を見習え馬鹿共!」

 

 

 万丈目の手札へどんどん集まっていく万丈目の相棒達、今のコナミにはカードの精霊を見る力が無い。しかし、何も無い所へ鬱陶しそうに手を振っている姿からおジャマ達に絡まれている事ぐらいは判る。

 

 

「俺は融合を発動、手札の“おジャマ・グリーン”“おジャマ・イエロー”“おジャマ・ブラック”を融合して、おジャマ・キングを表側守備表示で召喚!」

 

 

 おジャマ・キング☆6光 ATK/0DEF/3000

 効果・このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手のモンスターカードゾーンを3ヵ所まで使用不可能にする。

 

 

 万丈目のフィールドに現れたおジャマ・キング。風呂敷マントと赤い花柄のブーメランパンツ、頭の上にちょこんと乗った王冠。コナミはその姿にイラッと来て、キングの指示に従い、コナミのフィールドに無断で居座るおジャマ達にイラッとする。

 

 

「そして、融合解除を発動。このカードはフィールド上に表側表示で存在する融合モンスター1体を選択してエクストラデッキに戻す。さらに、エクストラデッキに戻したそのモンスターの融合召喚に使用した融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、その一組を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる」

 

 

 現れた瞬間、元にいた場所へ帰されるおジャマ・キングがえ! と驚愕の表情を浮かべるが自分を睨み付ける万丈目に従い、いそいそと戻っていく。それと同時にコナミのフィールドへ居座っていたおジャマ達が万丈目のフィールドへ移動する。

 

 

 おジャマ・グリーン☆2光 ATK/0DEF/1000

 おジャマ・イエロー☆2光 ATK/0DEF/1000

 おジャマ・ブラック☆2光 ATK/0DEF/1000

 

 

 万丈目のフィールドに揃った3体のおジャマ。コナミが不味い、と思ったその時、万丈目が動く。

 

 

「そして俺は伏せていたおジャマ・デルタハリケーン!! を発動する! 自分フィールド上に“おジャマ・グリーン”“おジャマ・イエロー”“おジャマ・ブラック”が表側表示で存在する場合に発動する事ができる。相手フィールド上に存在するカードを全て破壊する!」

 

「ッ! 読み間違えた!」

 

 

 警戒し過ぎた為の読み間違い。ギラファでアームド・ドラゴンLV5を攻撃していれば、また展開は変わってきた筈だった。しかし、現実はもう手遅れだ。

 

 

 万丈目の指示に従い、集った3体のおジャマはどんどんおジャマパワーを集めていくと臨界となったおジャマパワーを解放する。目を開けられない大きな閃光がコナミを襲い、光が途切れた頃にはおジャマパワーによって、コナミのフィールドは焦土と化した。

 

 

「ふん、後は引っ込んでいろ。俺はおジャマ・グリーンとブラックを生け贄に光と闇の竜(ライトアンドダークネス・ドラゴン)を召喚!」

 

 

 光と闇の竜(ライトアンドダークネス・ドラゴン)☆8光 ATK/2800DEF/2400

 効果・このカードは特殊召喚できない。このカードの属性は“闇”としても扱う。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にする。この効果でカードの発動を無効にする度に、このカードの攻撃力と守備力は500ポイントダウンする。このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。自分フィールド上のカードを全て破壊する。選択したモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。

 

 

 万丈目のフィールドへ勢揃いするエースモンスター達。これだけのモンスターに慕われる万丈目のカリスマはやはり目を見張るモノがある。

 

 

「2体のモンスターでダイレクトアタック!」

 

「――――ッ!」

 

 

 小波赤人LP2600→-2600

 

 

 万丈目に付き従う、二体の竜がコナミへ敗北を刻む。何故か、偉そうにしているおジャマ・イエローにイラッと来た。

 

 

「これでようやく、NO.1の称号に相応しい決闘者が現れたという事か。よし、コレを持っていけ。今日からお前がNO.1だ。きちんと率いて行け」

 

「ふん、任せておけ」

 

「一体、なんだったんだにゃ?」

 

 

 会員カードを手渡し、熱い握手を交わすコナミと万丈目。最後の最後まで意味が判らなかった大徳寺先生の呟きが夜風に消えていった。

 




色々な万丈目が混ざっていますが、遊戯王TFなので(苦笑)
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