更新遅れて申し訳ありません。
そして、先に謝っておきます。今回は、とてつもない駄文です。全然いい感じにかけませんでした。本当に申し訳ありません。
【イリヤ視点】
『アナタハ、ミンナヲキズツケタ。』
誰?何を言っているの?
『ミンナヲキズツケタ。チガウ?』
………違わない。
『ルヴィアヤリンヲキズツケタ。ミユヲキズツケタ。ソシテ、オネエチャンヲキズツケタ。』
やめてッ!もう、聞きたくないッ!!
『ニゲルノ?マタ、サッキミタイニ。』
さっき……?あぁ………。
そう、だね………。
【士郎視点】
どうやって帰ってきたのか、自分でもよくわからなかった。いつの間にか私は家の前に立っていた。
「………ただいま。」
玄関を開けると、そこにはセラが立っていた。心配そうな顔をしている。やめてよ……。そんな表情、見たくないよ……。
「士郎…、大丈夫ですか?」
「………イリヤは?」
「イリヤさんは、先程玄関に倒れていました。……一体何があったのですか。」
イリヤは、家に帰ってきた。
「士郎?」
「……私、イリヤを守れなかった。イリヤに、辛い思い、させちゃった…!」
さっきあれだけ流した涙が、再び溢れてきた。
「貴女のせいではありません。さぁ、もうお休みになってください。」
「ごめんなさい、ごめんなさいッ…!!」
私はそのまま、泣き続けた。
————————————————
翌日。私は自分の部屋にいた。いつ眠ったのかすらわからない。きっとセラが私を運んでくれたんだと思う。時間は5時30分。まだ大分早い時間だった。
……朝ご飯、今日はセラだったかな?でも、いいや。私は着替えてキッチンに向かった。何もしないと、また思い出してしまうから。
「これは一体、どういうことですか?」
「えっと〜……、ごめんね?」
「士郎ォォォォ!!!」
「うわぁぁぁ!!ごめんなさぁぁい!!!」
案の定セラに怒られた。朝ご飯の準備が終わったから、その勢いで洗濯と庭掃除もやってしまったのだ。私はセラの怒号から逃げるように家を飛び出していった。こんな平和な生活をイリヤにもして欲しい……。
……………決めたよ、お父さん。
【イリヤ視点】
最悪の目覚めだった。昨日のことが未だ鮮明に覚えていたからだ。いっそ忘れてしまいたかった。…やっぱりダメ。忘れちゃうのは無責任すぎるよね。こんな無責任な私に、カード集めなんて務まるはずなかったんだ。
「お姉ちゃん……。」
私は小さな声で呟いた。
私は普段と変わらないように振舞っていた。いつもと同じように朝食を食べ、荷物を確認して学校へ行く。
「よし。準備完了。」
「イリヤさん…、その…、一人で大丈夫ですか?」
「何言ってるのセラ?大丈夫だよ。行ってきまーす。」
本当は早く家を出たかった。居心地が悪かったから。
「おはよう、イリヤ。」
家を出てすぐの所に、お姉ちゃんがいた。
「少し話そう?」
「………ごめん、なさい。」
私は掠れた声で呟き、逃げるようにその場を後にした。
「待って!イリヤ!!」
後ろから声が聞こえる。でも、私は振り返らずに走った。
その時、私は気がつかなかった。
お姉ちゃんが倒れた事に。
【士郎視点】
イリヤを呼び止めようとした私の視界は、突然反転した。
そして、身体の至る所に痛みを感じた。
(まずい……。昨日の、傷が……、ダ、メ………。)
「お、おい君!?大丈夫か!?だ、誰か!!救急車を呼んでくれ!!」
名前も知らない誰かに呼び掛けられながら、私は意識を手放した。
【イリヤ視点】
「ぅオーッス、イリヤ!!本日はご機嫌ハウアーユー!!」
「おはようタツコ……、雲が綺麗ね。」
うるさい奴をさらりとかわす。美遊も「うるさい」の一言で済ましていた。
「うーむ、なんか悪い空気だな……。」
「そうだね…。イリヤちゃんと美遊さん、喧嘩でもしたのかな?」
「ちょっとずつ美遊さんも打ち解けてきていたのに、一体何が……?」
「もつれか!?もつれた痴情が爛れているのか!?」
「それ、意味わかって言ってる?」
いつもの四人が好き勝手に言っている。実際は喧嘩でもなんでもなく、ただ合わせる顔がないだけなんだけど。
………本当に、どうしよう。
『別にいいんじゃないですかー?そもそもカード回収はあの二人に課せられた任務ですから。』
ルビーはいつもの調子で答えた。
「やめないで、とか言わないんだ?」
『私的にはカードとか別にどうでもいいですしー。大体あんな血生臭い事は魔法少女がやる事じゃないです!!』
血生臭いって……。でも、そうか……。
「どんなに言い繕っても、アレは紛れも無い命のやり取りだったんだね……。」
『それを怖いと感じるのは、まぁ当然の反応ですよ。』
怖い、か………。私が怖いのは、多分……。
『?どうしました?』
「ううん、えっと……、これからどうしようかなって……。」
『そうですね…。いっそのこと、凛さんにぶっちゃけますか?』
そうしようかな、と考えていた時だった。
「イリヤちゃん!!!」
「どうしたの、先生?」
悪い事は連鎖した。
「お姉さんが、朝倒れたって……。」
私は今全速力で病院へ向かっていた。学校は早退扱いにしてもらった。正直、今は学校なんてどうでもいい。はやくお姉ちゃんのところに行かなきゃいけない。でも、なんで?学校行くときにはまだ元気だったじゃん!それがなんで!!
「お姉ちゃん!!」
扉を突き破るくらいの勢いで病室の中に入る。
「イリヤさん!」
「セラ、お姉ちゃんは!?」
「落ち着いてください!今は、落ち着いています。」
とりあえず、良かった………。私はベッドで眠っているお姉ちゃんの顔を見た。とても静かに眠っている。でも、どこか悲しげで、苦しんでいるようにも見えた。
「んん………」
「士郎!!目が覚めましたか!!」
「セラ……?あれ……?ここは……、ッ!?」
「まだ起き上がってはいけません。恐らく傷が完全に癒えてなかったんでしょう。」
私は目覚めたお姉ちゃんに何も言う事が出来ずに、その場に立っていた。
「セラ…、イリヤは……?」
「こちらにいらっしゃいます。」
「ちょっとの間、二人だけにして………。」
お姉ちゃんの頼みを承諾し、セラは病室を出ていった。私は、お姉ちゃんのベッドの横に座った。
「……………………。」
言葉が出てこなかった。言いたいことがあるのに、言わなきゃいけないことがあるのに、何一つ口に出すことが出来ない。私はそのまま下を向いていた。そんな時だった。
「もう、いいんだよ。」
お姉ちゃんがそう言って私を抱き寄せた。ちょっと動けば解けてしまうくらい、手に力が入っていなかった。
「……ごめんね。」
「…………え?」
なんで、お姉ちゃんが謝るの?
「最初に誓ったのに…。イリヤを、守るって……。でも……。」
手が震えていた。私の肩が濡れるのを感じた。
「守れなかった……。」
そんなことないのに。だって、あの時、私が皆を傷つけたんだから。でも、私は何も言うことが出来なかった。口が縫い合わせられたように感じた。
「でも、もういいの。今日、全て終わらせるから。」
お姉ちゃんが何か言ったような気がしたが、私には聞こえなかった。でも、微かにお姉ちゃんの手に力が入ったのを感じた。そして、
「だから、待っててね。」
背後に衝撃がはしった。私の首筋に手刀がおろされたんだと、薄れゆく意識の中理解した。
【士郎視点】
『あーあー、酷いことしますねぇ。これは当分起きませんよ?』
ルビーがそう言った。後で謝っておかないと。
『それで、士郎さん。貴女はやはり行くんですね?』
「えぇ。」
それ以降、ルビーは何も言ってこなかった。
「セラ、入ってきて。」
「はい。おや?イリヤさんは眠ってしまったのですか?」
「うん。よっぽど心配かけちゃったんだね。私のことはいいから、もう家に帰ったら?」
「そういう訳には……、いえ、そうですね。では、私達はこれで失礼しますね。」
そう言って、セラはイリヤを連れて帰っていった。
そして私は、今夜の事を考えていた。
もっと上手に文章が書けるようにしたいです。
もっとも、それが出来ないから理系なのですが……。
今度はもう少しはやく更新したいです!
では、次回もよろしくお願いします。