鉄血の薩摩兵子 <参番組に英才教育>   作:MS-Type-GUNDAM_Frame

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ノリと勢いで投稿して爆死した前回を全く反省してない作者の新作です。
耐えきれずに凍結する可能性がありますのでご容赦ください。


薩摩兵子

一番組の連中は俺たちを囮に使った。

 

だからケジメをつけさせた。

 

だが、俺らだって筋を通さなきゃなんねぇ。

 

辞めたい奴は辞めて真っ当な仕事をやっていい。

 

だが残ってくれるってんならありがてぇ。

 

特にこの人。

 

チビどもの中には「アニキ」なんて呼んでるやつもいるくらいいい人だ。

 

訓練でも叩くだけじゃなく、筋の通った指導してくれてたもんだし、肉なんてもんも食わせてくれるような人だ。

 

あのカタナって言ってたか?

 

刃物ぶん回してるだけなのにあの強さ。すげえとしか言いようがねぇ。

 

”豊久・シマズ”

 

信用できる強い大人、か。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「トヨのアニキも残ってくれるの!?」

 

年少組の少年兵は、顔を輝かせて飛び跳ねている。

 

「ああ。お(まん)らのような子供を戦場(いくさば)に残していくなぞ島津兵子の恥ぞ」

 

ここはCGSの倉庫の前。

再び来るであろうギャラルホルンのMSを迎え撃つために、次々と通信用ドローンや弾薬が運ばれていく。

 

「やったー!アニキ!後でエノコロメシ食わせてよ!」

「この戦が終わったらなぁ」

「頑張るぜぇ!お前らぁ!」

「「「おう!」」」

 

少しだけ作業ペースを早くして作業が再開された。

自分も何か運ぼうかとしている豊久に、筋骨隆々の男が話しかける。

 

「トヨさん」

「なんじゃ、昭弘」

「あとでまたタイ捨ってやつ教えてくれ」

「よか。これが終わったらじゃな。またぱいぷを二本ばっかし拾って()い」

「恩に着るぜ!」

 

いまCGSに残っている参番組の面々から、豊久はひどく慕われている。

どうやら、人を引き付けるカリスマのようなものがあるらしい。

 

話しかけてくる参番組のメンバーと会話を交わしつつ、豊久は基地のふもとに降りていく。

 

「おーい雪之丞のじじどん!なんか手伝うことはあんのか!」

「まだそんな年じゃねぇよ」

 

先ほどまでの戦場。

そこに腰かけているのは、巨大な機械仕掛けの人形、前時代に、悪魔と謡われたモビルスーツ。

その名もバルバトスだ。

 

「これはなんか、この絡繰りば動かそうというとか」

「ああ、オルガの奴の指示でな。さっき動かしたが、三日月の奴の意識がまだ戻ってなくてよ」

 

「おやっさーん、三日月が目ぇ覚ましたよ!」

「やっと起きたか。おし、コネクタ外すぞ」

 

豊久は、なんとなく雪之丞に着いて一緒に三日月の様子を見に行く。

 

「あれ、おやっさんと・・・トヨ?」

「おお、三日月!よか。よか武者働きじゃったぞ」

「お前さんが起きねぇからコネクタが外せなかったんだぞ・・・よし、外れた」

 

コネクタを外された三日月は、バルバトスからゆっくりと降りる。

 

「それで、トヨはなんでここにいんの?」

「団長からの伝言じゃ。これからの話し合いばするち()うちょる」

「そう、ありがと。トヨ」

「そうじゃ、昭弘が(おい)と一緒にタイ捨ば覚えるち()うちょったが、お(まん)はどうする?」

「やるよ。じゃあまた後でね」

 

三日月は、CGSの元マルバの部屋へ向かった。

 

「じじどんはどうするんじゃ?」

「こいつの修理だ。さっき倒したグレイズのパーツ使ってな。まったく何年ぶりだよ・・・」

「そうかぁ、頑張ってな。(おい)はアイツらの様子ば見てくるど」

 

豊久は、再びCGSの基地へ戻っていった。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「大将も分かってるはずだよな?クーデリアを抱えたままじゃ仕事は立ち行かないってことぐらいさ」

「オルガ何迷ってんだよ!もうこれしか道はねぇじゃねぇか」

「そうかもしれねぇ。だが、」

 

突然、オルガたちのいる部屋に警報が鳴り響いた。

 

『監視班から報告。ギャラルホルンのモビルスーツが1機赤い布を持ってこっちに向かってる!』

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

『私はギャラルホルン実働部隊所属クランク・ゼント。そちらの代表との1対1の勝負を望む』

 

夕暮れの火星の大地に、赤い布を巻いたグレイズが立っている。

 

「ありゃあ決闘の合図だな。厄祭戦の前は大概のもめ事は決闘で白黒つけてたらしいがまさか本気でやってくるヤツがいたとは」

 

グレイズの上に立っている初老の男性、クランクは続ける。

 

『私が勝利したなら鹵獲されたグレイズとクーデリア・藍那・バーンスタインの身柄を引き渡してもらう』

「ほら見ろやっぱりだ!あっちはお嬢さんが目当てなんだ」

 

『勝負がつきグレイズとクーデリアの引き渡しが無事済めばそこから先は全て私が預かる。ギャラルホルンとCGSの因縁はこの場で断ち切ると約束しよう』

 

「はあ?なんだ?その条件は」

「俺らが負けてもお嬢さん渡すだけで全部あのおっさんがいいようにしてくれるってか?」

 

雪之丞は理解に苦しむ、といった顔をしている。

ユージンも同様だ。

だが、一番の当事者であるクーデリアは、覚悟を決めた顔をしている。

 

「行きます!私が行けば全てが済むのでしょう?無意味な争いは避けるべきです」

 

そうそう、とトドが同調するが、オルガが遮る。

 

「どうなるかわかんねぇんだぞ」

 

ビスケットはクーデリアを止めようとするが、クーデリアは譲らない。

 

「すでに多くの人が死にました。それに私はただ死ぬつもりはありません。なんとか話を聞いてもらえるよう頑張ってみます」

 

だが、オルガの声がクーデリアを止める。

 

「そのつもりはねぇ。あのおっさんの言葉がどこまで本当か分からねぇしな」

「しかし・・・」

「やってくれるか?ミカ」

「いーよ」

 

三日月は、すぐにバルバトスへ乗り込む準備を始める。

そんな二人を見て、ユージンが焦ったように声をかける。

 

「おい、やるってまさか・・・」

「言葉通りだよ。あのおっさんを殺っちまうのさ」

 

オルガが、有無を言わせる前に拡声器で返事をする。

 

『待たせたな!この勝負、謹んで受けさせてもらう』

『・・・感謝』

 

ここに、クーデリアをめぐる戦いの火蓋が落とされた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

三日月がバルバトスへ乗り込む前に、豊久が声をかける。

 

「三日月」

「なに?」

(おい)の教えたこと、忘れちょらんな?」

「ああ。死ねば仏、だっけ?」

「そうじゃ。戦の習いぞ。まあお(まん)が負けるわけは無か。存分にやれい」

「オッケー。オルガもそう言ってたしね」

 

(えっと、最初は何だっけ)

以前豊久から名乗りの作法を教わったはずだが、三日月の頭からはすっぽりと抜け落ちてしまっている。

だが、相手の名乗りでやっと思い出した。

 

『ギャラルホルン火星支部実働部隊クランク・ゼント!』

『え~っと・・・CGS、参番組、三日月・オーガス』

 

互いに名乗りをしたため決闘開始ととらえたのか、グレイズが構えを取る。

 

『参る!』

 

グレイズが斧をバルバトスへ振り下ろそうと加速する。

だが、バルバトスは右手に持っていた斧をグレイズに向けて投げつけた。

 

『甘い!』

 

当然、簡単にグレイズは斧を弾いた。

だが

 

『そっちがね』

 

バルバトスがメイスを持って突進することを許してしまい、グレイズは地面になぎ倒された。

 

『そういや、決着ってどうつけるの?どっちかが死ねばいいの?』

 

必死にバルバトスの腕を押さえつけながら、クランクが返答する。

 

『いや、その必要はない!コーラル…いやもともとこちらが欲していたのはクーデリアの命だけ。大人の争いのために子供が犠牲になることはないんだ!』

 

「さんざん殺しといて何を今更・・・」

 

バルバトスは、メイスをぐるりと振って右手に構え、左手で両腕を押さえつけた。

 

『まあもういいよ。俺はオルガやトヨに言われたんだ。あんたを殺っちまえってさ!』

 

メイスが勢いよく振り下ろされ、グレイズが抵抗した結果、コクピットのすぐ下をメイスが叩き、メイスに内蔵されたパイルバンカーが振動でグレイズを行動不能なまでに破壊した。

 

破壊された衝撃からか、グレイズのコクピットハッチが開く。

三日月が、とどめを刺そうと

 

「本当に・・・子供なんだな・・・」

 

クランクは、三日月の顔を見て苦々しく笑ったが、すぐに息を引き取ってしまった。

そんなクランクを見て、三日月は銃をしまい、片手を縦に構え、頭を下げる。

 

「俺たちは犠牲になんてなんないよ・・・」

 

振り返りざまにクランクへぼそりと溢し、バルバトスへ戻る。

通信機から聞こえてくる音声は、仲間たちの歓声で溢れていた。




(前回に引き続き)ノリと勢いで書いた。
反省はしてない。

鉄血ってクロスオーバーしにくい設定だと思います。
あと、薩摩弁は同じ九州人でも難しいです。

薩摩弁の勉強するべきか・・・
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