鉄血の薩摩兵子 <参番組に英才教育>   作:MS-Type-GUNDAM_Frame

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三日月をさらに強化とかやり過ぎただろうか・・・(後悔はしてない)


首狩り・前

「手足にしびれはないかい?」

「うん。大丈夫」

 

そう言って三日月はイサリビの方へ報告に戻っていった。

 

「すごい子だよ」

 

医療班長も整備班長の言うことに同感だった。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

バルバトスは整備のために遅れて出発する。そう聞いたオルガは、荷物をゆっくり積ませた。

もちろん予定は繰り下げないが、なんとなく三日月を急かしたくなかったからだ。

 

船が出航して、ユージンたちと女はどうだとくだらない話をしていると、名瀬たちがブリッジへ入ってきた。

 

「航路の説明をしよう。

エイハブ・リアクターを動力に使用する以上無線の類いは一切使えねぇ。唯一の目印はこのアリアドネだけだ。

とはいえこいつはギャラルホルンの管理下にある。道標として利用しつついかに監視の目をかいくぐって航路を組み立てるかが腕の見せどころってわけだ」

 

まかせとけ、と腕を組んで笑う名瀬の顔には貫禄が見える。

 

「むしろ問題は同業者の方だね」

 

アミダの発言にビスケットが首をかしげる。

 

「アリアドネを回避する航路はギャラルホルンには有効だけどそこを通る船を専門に狙う海賊まがいの連中がいるのさ」

 

つまり、タービンズはそのような海賊とよくやり合っているのだろう。

まあミカや昭弘がいるか、と顔を見合わせたオルガたちに、もう一つの連絡がきた。

 

「ああそうだ。今後イサリビに1人テイワズの人間を乗せてもらうことになった。おやじからのお目付け役ってことでな」

 

俺たちは信用に足らないってことですかい。そう不満げに言ったオルガの肩を、名瀬がバシバシと叩いた。

 

「そう構えるなよ。お互いうまくやるためにも窓口は必要だ。それにいろいろと役に立つ女だぜ」

 

そうしてブリッジへ入室してきたのは、式後に酒場で酔いつぶれたオルガにハンカチを貸してくれた女性だった。

 

「はじめまして。メリビット・ステープルトンです」

 

金髪の人のよさそうな女性に、ユージンの顔が緩んでいる。

 

「テイワズの銀行部門で働いていた女でな。商売のことは一通り分かってる」

「あんたたち商売に関しちゃまだまだ素人だろ?いろいろ教えてもらうといいよ」

 

夫婦からのいろいろという言葉にユージンが反応するが、ビスケットに小突かれて正気に戻った。

一方、眉根を寄せているオルガに名瀬が質問する。

 

「知り合いか?」

「いえ、知らない人です」

 

頬を少し赤くしたオルガに、訳知り顔でははーんと名瀬とアミダが顔を見合わせる。

 

「よろしくお願いします」

 

差し出された手を、オルガは恥ずかしそうに取った。

 

「よ、よろしく」

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「ごめんなさい。食糧や備蓄品のリストを見せていただけます?今後の収支計算に必要なので」

 

オルガが乗っていたエレベーターに、メリビットも乗り込んできた。なんとなく苦手意識から、頭を軽く下げるだけで返事を済ませてしまった。

 

多分、交流を深めようということなのだろう。メリビットは、艦の感想を述べる。

 

「いい船ですね。子供たちで動かしてるなんてなんだかうそみたい」

 

だが、オルガは、自尊心からなのか子供、という部分に過剰に反応してしまう。

 

「あんまり子供扱いしないでもらえませんかね。

ああ~それと借りてたハンカチ。すんませんどっかへ行っちまって」

 

無理して取り繕ってるとバレたくない・・・が、なんとなく見透かされている気もする。だからだろうか。必要以上に警戒が先立ってしまうのは。

 

「あのときから俺らのこと見張ってたんですか?」

「違います!あそこにいたのはただの偶然で」

「いいんですけどね。鉄華団を見張るのがあんたの仕事だ。ただし俺たちの家に土足で上がり込むようなまねはさせませんけど」

 

心に踏み込まれたくない。そう言っているも同然なのだが。

 

「私のことが嫌いですか?」

 

大人には、特に女性にはそういった苦悩が見えるのだろうか。

 

「好きも嫌いも・・・上の命令には従う」

 

兎に角、なんとなく負けたような気がするのが嫌で、オルガは逃げた。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「昭弘もう終わり?もう一戦しようよ」

 

少々意地の悪い表情でラフタが昭弘にシミュレーターでのバトルを吹っ掛ける。だが、昭弘も仕事をこなすことには忠実だ。

 

「そろそろ哨戒任務の時間なんで」

「えっ、今から哨戒ですか?俺も一緒に行っていいですか?シミュレーションは十分やったし絶対迷惑かけませんから!」

 

いつの間にかドックに来ていたタカキが昭弘を連れて行ってしまい、ラフタがむくれている。周りのメンバーが、なんとか爆発を抑えようとするが。

 

「ほら、もうすぐ三日月君来るらしいですよ?」

「ばか!」

 

最終的に勝てなくなった相手の事を言うな!と口をふさがれたが、ラフタは今度はしぼんでいる。

 

「つまんない・・・」

 

それは名瀬と離れたからだろうか?

それとも・・・・

 

周りのメンバーには判断がつかなかった。

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「すいません無理言ってついてきちゃって」

 

現在、タカキの乗ったモビルワーカーは、修理されたグレイズにワイヤーでけん引されている。

 

「妹からメールが来たんです。俺妹を絶対学校に入れてやるって目標が出来て…だからもっといろんな仕事覚えたいんです・・・あ、ごめんなさい、昭弘さんは・・・」

 

ヒューマンデブリだから。と、伝えようとしたが、笑い声が漏れてくる。

 

「ヒューマン・デブリに家族の話は禁物か?気にすんな」

 

そして、どういう風の吹き回しなのか、昔話を始めた。

 

「お前が妹のために頑張ってんのは見てて分かったよ。それに・・・誰にも話したことねぇんだけどな俺にも弟がいたんだ。

俺たちは商船団を経営する家族と一緒にあちこちを渡り歩いてた」

 

昔を懐かしむ昭弘だったが、警戒の目は怠っていない。

 

「けど、海賊に襲われちまってな。クソみたいな値段で売られて・・・

それっきり昌弘とは会ってねぇ。正直ちょっと前までは自分のことで精いっぱいで昌弘のことを思い出すこともなかった。

鉄華団に入れてもらって家族みてぇな仲間ができて考えるんだ…俺にも本当の家族がいたんだってな。もし生きてりゃタカキと同じくらいだな」

 

タカキは、タブーはタブーなりの理由があると実感した。こんなにひどい目に会ってたなんて。そう思った。

 

「っと・・・船から離れ過ぎたな。そろそろ戻るか」

「ですね。あっ・・・あれ?あの星動いてる。2時の方向・・・」

 

次の瞬間、アラートが鳴り響く。

 

「エイハブ・リアクターの反応?敵か?」

 

エイハブウェーブの変化から、速度がレーダーに表示される。

その速度は・・・

 

「モビルスーツか!?いったん戻るぞ!」

 

牽制射撃をするが、増援で三機に増えたモビルスーツ、マンロディは、まるで()()()()()()()()()()弾を躱す。

 

「阿頼耶識か」

 

グレイズは、現在阿頼耶識はついていない。哨戒任務なら十分だったが、タカキを曳いているこの状態ではいくら戦闘訓練をしていてもさすがに不利だ。

相手の射撃を次々と躱すが、ついに阿頼耶識でさえ普段忘れてしまう体に無い部分。つまり、タカキの乗ったモビルワーカーが被弾してしまった。

 

「タカキ!」

 

反応が無いことに昭弘は焦る。

そうして機体が動かない間に、三機のマンロディに取り囲まれてしまった。

 

「クソが!」

 

バトルアックスで一機は腕を損傷させたが、その一機を一機が引っ張って離れ、残る一機に死角から斬りかかられた。

もう駄目だと、そう思った次の瞬間、いきなりマンロディが下に消えた。

 

慌てて目で追うと、太刀を装甲の隙間に突き刺したバルバトスがいた。

 

『うん、調子いいな』

 

センサー部から光が消えたマンロディから太刀を引き抜き、昭弘のグレイズと同じ高さに浮かんでマンロディを相手に構える。

 

あれ(あの手柄)、悪いけど俺がもらうよ』

 

そう言って、返事も聞かずにお互いが行動を始める。昭弘は離脱し、三日月は手負いのマンロディに襲い掛かった。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「首、もらうよ」

 

装甲の薄い首の接合部を狙って、一瞬でマンロディに飛びかかる。マンロディは躱そうとはしたが、太刀は真っ直ぐ首に吸い込まれ、頭と体を両断した。

 

「よっと」

 

そして、目が見えなくなった隙にコクピットに刺して潰す。

 

「首刎ねれるって便利だな」

 

あっちはどうなったかと昭弘を見てみると、グレイズとマンロディはつかみ合いになっていた。




なんだか首置いてけ成分が少ない・・・
文字数も少ない・・・

来週は無理せず休むかもしれませぬ・・・
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