シチリアIS学園洋上 アレキサンダー
シチリアIS学園の付近の海に浮かぶアレキサンダーの司令室で
千冬が指令のイスに座り、ラウラが近くにたって中央の立体モニターを見つめていた。
同様に学園側に予備兵力として残されていたサラとレミーはシチリアIS学園都市に呼ばれていた。
サラは少し不思議そうにしていたが命令だということで謝りながら学園都市に向かった。
「何かでますかね」ラウラが千冬にたずねる。
千冬は少し考えていった。
「こればかりはわからんな。なんらかの隠れ蓑としては絶好の場所だとは思うが、確証があるわけではない」
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大洞穴内
ブルーティアーズを外したセシリアがあたりをライトで照らしながら洞窟内を先導していた。
「みなさん瓦礫に足をとられないようにお気をつけになって」
暗い横穴をライトで照らしながら進んでいく。同時に随伴していたアルバニがまわりをサーチしてマッピングしていった。
ガシャンガシャンと音を立てて歩いている2機のアルバニが話す。
「暗いですね~。それにすごく広い。いったいなにがあるかわかりませんよ~」とアルバニ4号
「もしかしてオバケが出ちゃったりして~。ヒュードロドロ~」アルバニ2号がそういって両腕を上げて腕をふる。
「や、やめてよ~。でもこれは誰かいても不思議じゃないね。絶好のかくれみのだよ」アルバニ4号があたりを見回しながらいった。
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セシリアたちがしばらくいくと巨大な空洞が二手に分かれているところにでた。
随伴していたハリーが言う。
「私とアルジャーは左の穴を調査してみます。セシリアさんたちは右の穴をお願いします」
「わかりましたわ。お気をつけになってくださいね」とセシリア。
ハリーとアルジャーのユーロガイツⅡ2機とアルバニ2号が左の穴に進む。
セシリアとIS学園生徒とユーロガイツⅡ2機とアルバニ4号は右の穴に進んだ。
「広いですわね・・・」ライトで照らしながら歩くセシリアがつぶやくように言った。
ライトであたりをてらしながら進む、異常な痕跡は見つけられない。
アルバニ4号がセシリアに話しかける。
「こ、こわいね~。こんなときは何か楽しい話でもしない?じゃぁ僕がするね。題して上級オイルが怖い」
アルバニの話を聞きながらさらに巨大な穴を進んでいく。
「・・・そこで一言、そろそろ熱い上級オイルが怖いってね!どう?楽しかった?」とアルバニ4号。
「そうですわね。でもオイルの味なんてわたくしたちにはわかりませんわ」と少し脱力してセシリアが言った。
ライトで天井を照らす。研究機材のためだろうか、天井は5mほど上でコードなどがふらさがっている。
地面に何か落ちているのを見つけてそれを拾うと古くなった機材だった。ずいぶん前に打ち捨てられたものだろう。
アルバニが胴部に右腕をあてる。
「そっかーそこはやっぱりお茶にしといたほうがよかったかー。でも僕たちはお茶の味がわからないからなー。ねぇ2号、アレ?」
アルバニ4号が遠くのアウシェンビッツ姉妹と別の洞穴を調査しているアルバニ2号に通信する。
「セシリアさーん、2号から連絡が途絶えてますー」
通信が途絶えた?セシリアがアルバニのほうを向く、するとそのアルバニの向こうの後ろのチハ38式の少女の横に赤い物体が見えた。
「えっ?」チハ38式の少女が小さくつぶやいた。
それは赤い物体、ではなく。むき出しになった筋肉だった。
筋肉をむき出しにした2.5mほどの人型の怪物がそこに立っていた。
怪物がチハ38式の腕をつかみ少女の肩に牙をたてる。
「きゃ、きゃああぁぁぁぁぁぁ!!!」少女が気が抜けたような悲鳴を上げる。
異常を感知したとなりのユーロガイツⅡと別のチハ38式の少女が反応。
歯を立てる怪物に向かって榴弾ライフルを向け、引き金を引いた。
ガチンッ
トリガーを引いたが、ガチンと音がしただけで榴弾が発射されなかった。
と、同時にチハ38式とユーロガイツⅡの外骨格が動かなくなる。
「え?ISが動かない?」
「弾がでない!!故障!?」ISを装着した少女たちが口々に言う。
3人が着装していたISがすべて同時に起動しなくなっていた。
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すべてのISが動きを止める。
セシリアが何が起こっているのかと考えていると、
赤い筋肉をむき出しにした怪物がさらにチハ38式の少女に歯をたてた。
ガキン ガキンガキン
怪物の鋭い歯はチハ38式の装甲を激しく打ち付けていたが、貫けずにいた。
「い、ひいいいぃぃぃぃい」
少女がすっとんきょうな悲鳴を上げた。
「動かないで!」アルバニ4号が言って、筋肉をむき出しにした怪物に向かって両腕を掲げる。
ダダダダダダダダ!!
アルバニの両腕から重機関銃の銃弾が数十発疾走し怪物につきささる。怪物はよろめいて後退した。
「ISが起動不能になっていますわ!原因は不明。みなさんアルバニの後ろに非難なさって!」
セシリアが回りに叫んだ。
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同時刻 飛空学園艦アレキサンダー内司令室
「どうした!?オルコット何があった!?」
アレキサンダーの司令室から千冬が通信する。
司令室中央の立体モニターは砂嵐がかかったように何も見えなくなっていた。
大空洞のオルコットから通信が入る
『わかりませんわ。なにか巨大な化け物が、ISが使用不能に、、キャァァァァ!!』
「ISが使用不能に?どういうことだ・・・通信兵、ラウラ!出撃の準備をしろ!!」
千冬に言われてラウラがアレキサンダーの第一ドッグに走った。
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同時刻 大空洞内
セシリアたちはアルバニの背後に非難していた。
よろめいた怪物がピタっと止まると、さいどアルバニに向かって走ってくる。
それを見てアルバニが両腕を掲げる。
「セシリアさんたちに手は出させないよ!」
アルバニが巨人に両腕を向けて両腕の重機関銃を掃射した。
怪物は両腕をクロスして両腕で機関銃の弾丸を受け止めさらに突進してくる。
怪物がアルバニに多いかぶさり、牙をたてた。
ガキン ガキンガキン
怪物の歯がアルバニの装甲をとおらずガキンガキンと音を立てる。
アルバニは至近距離から胴部の戦車砲を発砲、巨人は大砲を受けて爆風でバラバラに吹き飛んだ。
「えっへん、どんなもんだい!」アルバニ4号が右腕を上げた。
「すごいですわアルバニ」セシリアがアルバニの装甲に手をのせていった。
右手で装甲をかくアルバニを横目にセシリアはバラバラになった物体を見た。
「これは一体なんですの?」
それらはまるで人体の筋肉を巨大にしたもののようだった。
いや、それよりも問題はISがすべて動かなくなっているということだ。
ここには何かあるようだ。しかしはやくいったん脱出しなければならない。
と、そのときセシリアは空洞の5m上の天井が赤く光っているのがわかった。
セシリアが顔を上げ光る天井を見た。
その赤い光はどんどん天井に広がっていき。
天井が真っ赤に融解したかと思うと、何かが落ちてきた。
それは体を真っ赤に赤熱させて体から火を噴く3mはあろうかという怪物だった。
アルバニがすばやくそちらに右腕を向けると
その左側からアルバニの体にガンガンという音をたてて金属の槍が突き刺さった。
反射的にセシリアがそちらのほうを見ると、遠方に鉄に身をまとったような3mの怪物がアルバニに右腕を突き出していた。
さらに怪物の右腕から鉄のやりが発生し、アルバニに高速で射出される。
アルバニがそちらのほうを向き、両腕をクロスして車体をガードする。
ガンガンガンと音をたてて金属のやりがアルバニの両腕を半分貫通し、突き刺さる。
と、すでにアルバニに迫っていた火の怪物がアルバニの上から火を吹いて赤熱する右腕を振り下ろしていた。
真っ赤に赤熱した腕がアルバニの車体の装甲を溶融させ、アルバニを真っ二つに両断した。
「ふ、ふにゅぅ~・・・」
アルバニ4号が機能停止する。
「動くな!!手を上げろ!!」
セシリアたちが声のしたほうを振り向くと、マシンガンをこちらに突きつけた人間が4人
こちらににじりよってきていた。
反撃しようにもISはピクリとも反応しない。
セシリアたちは両腕を上げた。