インフィニット・ストラトス~鉄と榴弾~   作:3×41

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第十三話 迫撃

 

2100時 シチリアIS学園都市上空

 

 

地下の巨大ケーブルを追ったラウラのシュヴァルツェア・レーゲンはチハ38式を2機ともない巨大ケーブルをたどってシチリアIS学園都市上空を飛行していた。

 

シチリアIS学園都市の外からシュヴァルツェア・レーゲンの左目の高性能レーダー、マアクタル・オーゲンを起動しサーチしていく。

偽装された巨大ケーブルは、学園都市のビル群でもひときわ巨大なシチリア学園都市研究開発ビルへ伸びていた。

あたりにはセキュリティの理由で無人になっており警備用の巡回ロボットがあるだけである。

「他のビルには何もない上、このビルにだけ高度なジャミングがかけられている。ここだな」

ラウラは言って地面の道路に降り立った。ISの機能を無力化される可能性があったからである。

ラウラのシュヴァルツェア・レーゲンとチハ38式2機は地面に下りてからシチリア学園都市研究開発ビルに入っていった。

 

 

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同時刻、大空洞内

 

 

ISの一隊から先行していたセシリアのブルーティアーズは暗く広い洞窟をさらに加速させていた。

ブルーティアーズのレーダーに生体反応。洞窟の先から3体の赤く筋肉をむき出しにした怪物が走ってくる。

ブルーティアーズは一体をビームライフルの青いビームで貫くと、

エネルギーブレードブルーツヴァイの青い刀身を抜き次の怪物を胴から真っ二つに切断すると、

そのままの慣性で一回転し、さらにブースターを加速させて3体目の怪物を切り裂いてさらに洞窟を疾走した。

「ここで何が行われていますの?」

飛行しながらつぶやくように言った、しかし今はまずここを脱出しなければならない。

 

 

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同時刻、シチリアIS学園都市研究開発ビル内

 

ラウラが褐色の全身鎧のような専用ISシュヴァルツェア・レーゲンで歩きながら言った。

「このビルにだけジャミングがかかっているなんて、ここに何かあるといっているようなものだ。」

 

ビルのエントランスからビル内部に入る。エントランスはガランとして誰もいなかった。

ラウラはあたりを少し見回してから、シュヴァルツェア・レーゲンの左目の高機能レーダー、マアクタル・オーゲンを起動した。

あたりをみていくと、シチリアIS学園都市研究開発ビル上層に二つの人体反応があることが確認された。

 

3機のISは階段を登ってビル上層を目指した。

 

 

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地中海洋上 飛行学園艦アレキサンダー内兵器ドック

 

人がせわしなく動き回る兵器ドッグ内でアルバニたちが話していた。

 

「聞いた?怪物!怪物だよー怪物が出たんだって!」とアルバニ3号

 

隣のアルバニ1号が右手を上げて言う。

「いやー怖いねー、戦力的には僕たち1機分くらいかな。あ、なんか火を噴いてるやつとかはもうちょっと上かも」

 

「実に興味深いね。いったい誰が何のためにそんなことをしているのか、生物兵器の開発が目的かな」とアルバニ5号

 

アルバニたちが話し合っているなか、じっと黙っていたアルバニ6号がいった。

 

「ねぇみんな、これって何かな」

 

「え、なにって、なにさ?」アルバニ1号が聞き返す。

 

「うん、これなんだけど、ちょっとデータ送るね」

 

アルバニ6号がほかのアルバニたちにデータを送信する。

アルバニたちに飛空学園艦アレキサンダー内のマップが表示された。

 

「ここ、ここだよ。ここにISの動力反応が二つあるんだけど、これなんだろう」とアルバニ6号

「ここって司令室だよね。中央ディスプレイじゃないな」とアルバニ5号

「さっきシチリアIS学園のアウシェンビッツ姉妹が司令室にいってたからそのISじゃない?」とアルバニ1号

「いや、そのユーロガイツⅡ2機ならそこで整備中だよ」アルバニ6号がドックの一区画に手を向けていった。

「あ、ほんとだ。じゃぁこれはなんだろう?チハ38式かな」アルバニ3号が言った。

 

 

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ラウラたちの一隊はビルの中腹部、120mの広い展望エリアにさしかかっていた。

大きな窓から暗い学園都市が一望できる。

そこから中央階段が上層に延びていた。

 

「こっちだ」

 

ラウラが中央階段のほうを見ていった。

 

「がっ!」

 

チハ38式の少女のうめき声が聞こえる。

そして爆音、ラウラがはねるように後ろを振り向くと、チハ38式一機が壁面に吹き飛ばされていた。機能がダウンしている。

 

次の瞬間、その隣のチハ38式が反応したとき、すでにチハ38式の腹部に圧縮炸薬パンチが突き刺さり、爆音とともに機能ダウンし吹き飛ばされた。

 

「何だ!?」

ラウラがうめくように言って後ずさり、レーゲンの左手に圧縮熱質量ライフル、右手に力場圧縮大剣オースキーパーを抜いてあたりを見回す、が、何もいない。

 

オーゲンを起動するか、そう思ったとき、目の前の空間がゆらいで、一機のISが現れた。

 

「てごたえがない、まったく、てごたえがないなぁ」

 

いいながら現れたのはレミー=マグラスだった。ISの光学ステルス迷彩をといて姿を現した。

 

突然の出現に動じることなくラウラは冷静に状況を分析した。

 

(第二世代後期型標準ISスフィアミラージュのゲリラ型か、やっかいだな)

 

 

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地中海洋上 飛行学園艦アレキサンダー内司令室

 

アレキサンダーの司令室で千冬がラウラから通信を受けていた。

「レミー=マグラスに攻撃を受けている?どういうことだ!?」

 

千冬たちはアレキサンダー内司令室で情報分析を進めていた。

 

「やはりあのビルには何かあるようだな。オルコットをビルに向かわせろ!」

 

千冬の後ろでアウシェンビッツ姉妹が話し合っていた。

 

ハリーがアルジャーにいう。

「これっておかしくない?やっぱりやめようよ」

アルジャーがこたえる。

「いや、だめだ。やるんだ。これは命令なんだから」

「でも、サラさんもいないし」とハリー。

「やる、今やるぞハリー!」

「やるの?本当に、今やるんだね!?」ハリーがアルジャーに言った。

 

千冬が考えながら、何か相談しているアウシェンビッツ姉妹を振り返ると、二人の体がどんどん巨大化し、火を噴く怪物と鋼質の怪物になっていった。

 

 

 

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