護衛艦娘参戦!   作:エレ0124

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 艦これを題材に護衛艦融合の話を書いてみます!

 どうか、お付き合い下さい!


001 転移

 20XX年4月1日午前0時0分。

 

 

 横須賀の海上自衛隊基地にて異変は起こった。

 

 

 

 

 

 

 日本は中国との外交関係が急激に悪化し、中国海空軍の大規模な部隊が頻繁に日本近海に出没するようになった。

 事の発端は二月下旬。攻撃はもちろん、独断での戦闘すら禁止されている自衛隊の戦闘機がスクランブル発進して中国軍機に撃墜され、1名か重症、2名が亡くなった事から始まった。

 

 さすがに、日本政府も明らかな攻撃による死者を出してしまっては戦争放棄などといってもいられなくなり、臨時国会で自衛権の行使が審議された。

 そして、反戦派と自衛派、主戦派の三つに日本の世論は割れた。

 

 そんな中、与党は事態を国家レベルの危機と断定し、憲法9条を改正し、さらに防衛装備及び自衛権の各大法案を可決した。

 

 

 

 その結果、地理的に見て海上は比較的安全と考えられる東京湾の防空警戒は陸上自衛隊と航空自衛隊に一任して、横須賀の海上自衛隊基地からは主力の艦隊が出航しようとしていた。

 

 

 呉で呉の艦隊と合流して日本海及び東シナ海の警戒に当たることになっていたこの艦隊は第一連合護衛艦隊と呼称され、戦後初の連合艦隊となった。

 

 

 

 

 

 そして、時間が進み、4月1日。

 出航に備え、燃料を満載し、武器弾薬を積めるだけ積んである第一連合護衛艦隊が突然消滅した。

 

 この時、何があるかもわからない実戦に向かう途中と言うことで、一足先に休暇を取らされていた艦長や一部の乗員が休暇を取っていて、まだ乗船していなかった。

 

 そして、乗船していた艦長達は気がついたら仮眠室で寝ていたや、自宅のベットにいたなど様々だったが、初めから第一連合護衛艦隊など無かったかのように誰ひとりの行方不明者を出すこともなく消え去った。

 

 

 政府は苦渋の決断の上、無計画に戦場に送り出して壊滅させたと責任を取らされ、不安定な状況下での政権交代、自衛隊の戦力低下などを危惧し、各大手企業に航空機、護衛艦の大量発注をした。

 その上で国民に発表した。

 

 

『ただ今入ってまいりました臨時ニュースをお伝えします。今日未明、横須賀から出航予定の第一連合護衛艦隊が消失したと政府が発表しました。

 政府によると、乗組員は全員が無事だということです。

 現在発表された消失艦艇は第一護衛隊いずも、はたかぜ、むらさめ、いかづち、第六護衛隊きりしま、てるづき、たかなみ、おおなみ、第四潜水隊ずいりゅう、こくりゅうだとの事です。

 また、出航予定のなかった第十一護衛隊や潜水隊は無事だとのことです。』

 

 

 この臨時放送に日本中が多かれ少なかれ反応した。

 

 国家を否定する者、そんな事有り得ないと調べる者、驚きつつも他人事な者、そうなのか。と聞き流す者、将又4月1日のエイプリルフールだと笑う者、おふざけにしてはやり過ぎだと起こる者。

 

 

 しかし、四日になっても否定、謝罪すらなく、ましてや情報提供に多額の懸賞金が掛けられると、みな一様に真実として受け止めざるを得なかった。

 

 

 

 

 

 私はDDH-183、名前はいずも。海上自衛隊所属の誇り高きヘリコプター搭載護衛艦。

 私達護衛艦には、いえ、軍艦には意識がある。

 身体もある。   

 

 

 

 でも、私達を造ってくれた人達、いつも大事に整備してくれる人達、家族のように扱ってくれる人達と話すことは出来ない。

 

 ある日、ふと艦長さんが話し掛けてくれた。

 私が見えている?いえ、そんなはずはない。恐らく、護衛艦としての私にだろう。

 

「なあ、いずも、いるんだろ。」

 

 なんで、この人私の事が分かってる!?

 

「なんでかって驚いてるのか?

 そりゃ分かるさ。この間の米軍との訓練の時、舵が一瞬だけ壊れて運良く衝突事故を免れた。あれはお前がやってくれたんだろ。

 他にも、無くしたものが部屋の机に戻ってきていたり、色々あるぞ。ありがとうな。」

 

 確かに、覚えがある。

 普通は艦長さん達の操作に任せているけど、動かそうと思えば私にも私は動かせる。

 まあ、戦闘とかは一人でやると難しいけど。

 でも、役に立っていたなら嬉しい。

 

「それでなあ、いずも。もしかしたら、この国は戦争になるかも知れない。

 俺達は平和を守るための自衛隊だ。でも、日本の平和を守るために戦うのが俺達だ。本末転倒かも知れないが、世の中そういうもんだから仕方がない。

 俺達も、帰る家がある。そして、守りたい家族がいる。

 だから、生きて帰らなきゃならない。

 でも、この国は平和のために中途半端な力を持ってしまった。」

 

 艦長さんの話は続く。

 

「いずもは、何が悪だと思う?

 俺はな、この世に決まった悪なんて無いと思う。

 でも、悪という言葉はある。つまり、そいつが悪だと思ったらそいつの中での悪、善だと思ったらそいつの中での善だ。

 だから、この考えが正しいかは分からない。

 だが、俺は守るための力を持つのは別に咎められる事じゃないと思うんだ。

 それを他へ向ければそれは、兵器、矛となる。でも、守るために使うだけならそれは、盾となる。

 でも、盾は矛よりも強くなけりゃならない。

 今の日本は貧弱な盾しか持っていない。

 そんな盾、見た目だけで一付きされれば簡単に壊れちまう。」

 

 少し間を置いて、悲しげに続ける。

 

「つまり、俺達はお前を守り抜いてやることが出来ないかも知れない。

 もし、お前と俺達が盾になって、僚艦や本土を少しでも守れるなら俺はその決断をする。

 そんな誇り高い日本の盾でありたいと思う。

 と言っても、実際に盾になるのはお前だ。すまないとは思っている。もしもの時は俺達も一緒だ。

 日本のために、共に逝こう。」

 

 はい!艦長さん、私もついて行きます!

 砲火の中でも、海の底でも。

 

 

   

 

 でも、こんな人だから。

 

 大切なものの為にすべてを投げ出す決断ができてしまうような優しい人だから。

 

 私は守り抜きたい。

 でも、戦場に行っては私に出来る事はほとんど無い。

 私は考えた。

 

 

 

 私は思ってしまった。

 もし私がいなくなれば艦長さん達は戦場に行かなくてもいいのではないか。と。

 この決断は間違っていた。

 でも、この時はそれがいいと思った。

 あの人達を救うために。

 

 だから、私はそう願って眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めると、いずも達は洋上にいた。

 いや、それは当たり前だ。 

 何しろ、船なのだから。

 

 しかし、問題はそこではない。

 港ではないのだ。

 確かに、昨日の時点で燃料、武器弾薬は詰めるだけ積んであった。

 寝ている間に出航した可能性もある。

 しかし、その可能性を全否定している事がある。

 

 愛する、守りたかった、死なせたくなかった家族のような乗員達の気配が全くない。

 しかし、第一連合護衛艦隊の他の艦は隣に止まっている。

 

 いずもが困惑していると、いずもの通信機が通信を知らせる。

 

「これは・・・たかなみからね。

 こちら旗艦いずも、現在、緊急事態発生中、早急の要件でなければ先に救援を求む。」

「たかなみです。もしかして、いずもさん?」

「へ!?たかなみ!?」

「そうです。いずもさん、緊急事態ってどうしたんですか?」

「朝、気がついたら乗員が誰もいないのよ。」

「やっぱりいずもさんもですか。

 いずもさん以外の全艦で同じ現象が確認されています。

 いずもさん、衛星乃至基地とリンクできますか?」

 

 いずもはハッとして即座に確認する。

 が、何処にも繋がらない。それどころか、自分たちの現在位置すら分からない。

 

「いずもさん、落ち着いてください。私達は不幸中の幸いというべきか燃料、武器弾薬は満載されています。

 艦隊の意志として、旗艦であるいずもさんの決定に従うということで一致しました。

 以降、いずもさんに艦隊の指揮を戻します。」

「わかりました、各艦通常行動に支障ありませんか?」

 

「大丈夫です(だ)」「問題ありません。」「行けるよー」

 

「わかりました、では、輪形陣に再編、各艦周囲の警戒を緩めないでください。

 全艦方位270一斉回頭。全方位警戒及び通信信号、目視、レーダーによる友軍艦艇、日本捜索のため10ノットにて航行します。」

『了解』

 

 

 

 

 第一連合護衛艦隊が落ち着きを取り戻し、航行を開始して1時間ほどたった。

 艦橋で周りを見回していたいずもは、何も無いなと一人呟いていた。

 

 すると突然、通信機がなる。

「たかなみです。たかなみより各艦に通達、不明船団を捕捉、方位285距離36キロ。指示を求めます。」

「いずもです。不明船団の希望、陣形を教えてください。」

「大型艦2、中型艦2、小型艦4、輪形陣です。」

「わかりました、では、詳細把握のために武装したシーホークを二機飛ばします。

 進路そのまま、全水上艦は30ノットに増速。不明船団との距離を縮めます。

 潜水隊は離脱の後潜水して艦隊のバックアップに回ってください。

 全艦、対空、対水上警戒、敵乃至危険物と判断した場合、攻撃を許可します。

 が、不明船団が私達の希望です。

 慎重に接触してください。」

 

 

 

 

 

 

 

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