護衛艦娘参戦!   作:エレ0124

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003 接触

「加賀さん!船が見えてきたっぽい!」 

「新手ですか!?」

「うーん、分かんないっぽい。」

 

 金剛を曳航しようと準備を始め、しばらく留まっていた加賀達は近づく船を見つけた。

 

「仕方ありません、皆さん、戦闘態勢、ただし、偵察が終わるまで攻撃は禁止します。

 友軍か同盟国だといいのだけど・・・」

 

 加賀は一人風上に向かい、彩雲を発艦、攻撃隊の準備もした。

 

 

 

 

 

 

 

「不明艦隊を目視で確認したよー。」

「はたかぜ、様子はどうですか?」

「ん、まだ詳しくは見えないけどシーホークからの情報とあんまり変わんないけど、もう見えてるかもだけど航空機が飛んできたかな。」

「了解しました。皆さん、対空戦闘用意、ただし、攻撃は敵対行動をとった場合のみとします。」

 

 しばらくして、レシプロエンジンの音と共に護衛艦隊の上空を彩雲が通った。

 

 すかさず、いずもは発行信号で『我、敵対の意思はなし』と送る。

 すると、彩雲はバンクを振ってから戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

「彩雲、お疲れ様です戻ってきてください。

 皆さん、彩雲から報告、『艦名は不明なれど友軍と確認。艦種は空母1、巡洋艦8、先程の不明機はこの艦隊の物と確認。』だそうです。」

「What?cruiserが8隻デスカー?」

「加賀さん、彩雲の見間違えっぽい?」

「いえ、確かにそう言っています。優秀な子ですから。しかし、確かに変ですね、詳しく聞いてみます。」

 

「彩雲から返信です。『正確には、小型巡洋艦と見られるものの、未知の艦なり。搭載火器も性能不明。』だそうです。」

「彩雲がわからないなら本当にニューフェイスネー」

「そうですね。」

「私が見てきましょうか?」

「いえ、吹雪さんは夕立さんと戦闘態勢のまま待機してください。

 このまま、接触を試みます。」

 

 

 

 

 

 

 

「敵艦、目視による識別可能距離に到達、発行信号送るよー。」

「はたかぜ、お願いします。」

「りょーかい。『我、敵対の意思はなし。接触を望む。』送ったよー。」

「返信はありますか?」

「えーと、『接触は許可する、が、貴艦の所属を述べよ』だって。」

「返答をお願いします。」

「りょーかーい。『海上自衛隊横須賀基地所属、第一連合護衛艦隊所属、はたかぜ。貴艦も所属を述べられたし。』っと。

 いずも、向こうの言ってることわけが分かんないんだけど、分かる?」

 

 その返信は、もう既に潜水隊を除く護衛艦全艦が見えていた。

 しかし、すぐに意味の理解できるものはいなかった。

 

『日本海軍所属宿毛湾鎮守府第一艦隊、加賀。貴艦は新設部隊か?』

 

「あの、いずもさん、たかなみです。確かに、第一連合護衛艦隊は新設ですが、何かおかしくないですか?」

「そうねですね、まあ、今日は朝からおかしい事しかありませんけど。」 

「はい、日本海軍ってどういう事でしょう?

 海上自衛隊や海上保安庁、最悪でも大日本帝国海軍ならわかりますが、日本海軍というのは・・・」

「そうですね、先ほどの黒い船と言い、レシプロ機、旧式軍艦、そろそろ、現実をみる覚悟を決める時かも知れませんね。」

 

 そう。いずもは薄々思い始めていた。

 

 

 

“自分達は、どこか知らないところへ迷い込んでしまったのではないか?”

 

 

 いや、いずもだけではない。

 この時には既に、みんなが思い始めていた。

 

 

 しかし、仮にこの過程が正しいとすると、本当に不味い。武器弾薬は呉、佐世保への補給分も含めて大量に積んでいるため、あのレベルの艦隊との戦いなら数十回は出来るだろう。

 しかし、現実にはそうはいかない。安定して停船して整備できる場所も必要な上、どんなに頑張っても満載にしかなっていない燃料を補給しなければならない。

 

 つまり、何らかの海軍力を有する勢力に協力してもらうしかないのだ。

 

 そして、日本海軍という歴史上存在するはずのない軍隊ではあるが、目の前にその艦隊があり、更に接触を図れるとなってはこれが最初で最後の好機となるかも知れない。

 

 

 

 双方、結局相手が何者か分からないという不安を抱えたままの接触となった。

 

 

 

 

 

 

 加賀の艤装の甲板上に船霊、人としての姿の護衛艦達が集まる。

 

「あなた型の乗員はどうされたのですか?」

「乗員?

 それは、妖精のことかしら?」

「ようせい?」

 

 いずもは、加賀口から発せられた妖精という単語が理解出来ず困惑する。

 

「まあ、見てもらった方が早いわね。」

 そう言って、加賀は1機の艦載機から二頭身のぬいぐるみの様なものを取り出した。

 そして、加賀が飛行甲板に乗せると、それは、いずも達向かって敬礼した。

 

「これが・・・妖精?」

「そうです。この子達がいると、体が楽に動かせますよ。

 まあ、ともあれ、さっき深海棲艦を撃沈したのはあなた達なのでしょう?

 礼をいいます。それと、あなた達、何か困ってない?」

「はい、実は、今日の朝、ここに来てしまったようで、まだよく分からず、戦力もここにいる私たちと、哨戒中の潜水艦2隻のみです。」

「丁度いいですね。私達の鎮守府に案内します。

 小さいと言うか、鎮守府にと言えないくらいのものですけれど、あなた達の補給ぐらいなら出来るでしょう。

 まあ、残ってくれてもいいのだけれど。」

 

 加賀は金剛の艤装の方を見ていずもに向き直る。

 

「でも、ごめんなさい。しばらく動けそうにないです。」

「でしたら、私達が曳航しましょうか?」

 

 いずもからの提案に、先程から常に冷静でいた加賀も目を丸くする。

 

「金剛さんは戦艦です。大きく見ても小型巡洋艦のあなた達には無理です。

 いずもさんと私でなら何とかなるかもしれませんが、それでも速力はほとんど出ないでしょう。」

「加賀さん、信じられないかも知れませんが、私ときりしまは10万、はたかぜは7万、その他も6万馬力は出るんですよ?

 私ときりしま、それと、あなたで曳航すれば8ノット位は出せると思います。」

「じゅ!?ま、まあ、それなら何とかなりそうですね。では案内しましょう。吹雪さん、戦闘をお願いします。」

「わかりました!」

 

 

 いずものシーホークによって曳航用のワイヤーを繋いだ4隻がゆっくりと動き出し、それに合わせて周りの艦も動き始めた。

 こうして、1隻大破し、1部小破してはいるが、それでも堂々たると言い切れるだけの艦隊が宿毛湾鎮守府を目指して進み始めた。

 

 もちろん、すこし前に『スノーケルに入って問題なし』といずもから伝えられた潜水隊の2隻も同伴だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 宿毛湾鎮守府。

 宿毛湾と聞いていたいずも達は初めから大きいとは思っていなかったが、実際には大きな工廠が一つあり、木造の大きめな建物がある以外は特に何も無い場所だった。

 

 

 そして、彼女達を出迎えたのは白い軍服に身を包んだ人物だった。




 今日は翔鶴と祥鳳の誕生日(進水日)です!!!
 
 皆さん、盛大にお祝いしましょう!!!
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