遺伝詞が見える少年   作:リボルビングバンカー

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八話目


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「……はぁ。君たち、一向に成長しないな」

 

「魔法の行使というものに余分なプロセスが多すぎるだけだ」

 

 何でもアリで戦うと一人でなのはとフェイトとアルフを一人で倒せるのに、魔法を使って、となると全敗している。全廃と言ってもいい。実に無駄な作業だ。

 

 とはいえ、気質に似たところは比較的ましであり、というか上回っている分野すらある。

 

「なんでそんなに両極端なんだ」

 

 ガシガシと頭を掻きながら文句を言ってきているが仕方ない。

 向いてないものはどうしようもないのだから。

 

「すずかはスティンガー系、アルフレートはブレイク系、アリサは治癒と結界。

 そこまでその分野が得意なのになんでほかは平均を大きく下回れるんだ」

 

「「「無理なものは無理。人は飛べない」」」

 

「あー、もう!」

 

 なんてこともあった。

 ちなみに、俺たち三人はストレージデバイスとやらを支給されているが、専用のデバイスが必要とのことでナイフ型の神形具を急速で解析しているのだとか。

 

 あとちょっと、ちょっとだけ、先っぽだけだから!

 

 とのこと。頭がイカレているのか、作業のせいでおかしくなってきたのかは定かではない。後、構造が不明だから分解してみてくれ、なんて言われたので解して組み立て直した。

 飛行魔法は搭載せず、魔力平面を禊いで作ってそこに立つ、という非効率らしい方法でしか空中移動できない。飛ぶ、というものが想像できないのだ。自分の体の使い方を極めきっているため、足場がないと不安になる、と言ってもいい。魔力を放出し続けるのも効率が悪いためこうなった。

 

「後は、意外だったがすずかとアリサに魔力変換資質が存在することもわかった。

 アリサは炎、すずかは氷だ。とはいえ、使いこなすにはまだまだ訓練が必要だろう」

 

 二人に言ってないのはまだその領域じゃないため。俺にだけ言っている理由は俺にそんな資質がないから。

 

「適材適所だろう。三人一ユニットとして組んだほうが早いと言ったらどうだ?」

 

「無駄に戦力を裂けるほど余裕はない。敵は四人、しかも一流だ。

 何より君たち、いざとなったら生死を問わないつもりだろう?」

 

「死ぬくらいなら殺すだろうな。そういう教育は受けている」

 

 武道も武術も生き残ることが前提の技術だ。特にアリサとすずかはお嬢様だから教育のレベルも高い。俺は前世からの記憶で容赦ができないだけだが、結局は同じだ。

 

 後はピンをつけて起爆したら発動すればいいんだが……。

 

「ちょっと試すか」

 

「今日の訓練は終わったはずだが……」

 

「アリサの予備兵装だ。音壊爆弾という、遺伝詞を乱すための道具だ」

 

「なんでわざわざ乱すんだ。整っている方が安定するんだろう?」

 

「壊れたまま安定することもあるからな。そういう状況に対する回答だ」

 

「なるほど。見せてもらっていいか?」

 

「……見ても面白くないぞ」

 

「構わない」

 

 

 

 

 そういうわけで、アリサを連れ出して音壊爆弾の実験と洒落込んだ。

 アリサの力量で直せなくもない、というレベルの中古のバイクを乱して風水した。

 結果は成功。ただ、無機物しか使えない上に無機物なら俺でも乱せるというオチがある。

 一人の時用で、注意点を多く並べたが、さすがの記憶力かすぐに覚えていた。

 

 

「随分と平然と使うんだな。レクチャーでも受けたのか?」

 

「使い方なんて見てたらわかるじゃない」

 

「魔法は?」

 

「見えないところで作用してるから困惑してるんだけど」

 

 なるほど、と呟き、メモに取っていた。

 あれは確か、俺たちの特訓の状況報告のものだったか。

 

「さて、本局に問い合わせるか」

 

 何やらいろいろ画策するらしい。

 

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