遺伝詞が見える少年   作:リボルビングバンカー

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ゲヘ、ゲヘヘヘヘ、ベンキョウタノシイ。
オレサマオマエマルカジリ。


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「シャーリー、こっちは二ミリパー秒上方修正」

 

「えっ、これ以上ですか!?」

 

「で、そっちは一ミリパー秒下方修正」

 

「ふええ、休ませてくださいよ~」

 

 自分から点検を依頼しておいて何を言っているのだろうか。

 せっかく情報とデータを見て修正点を羅列してやっているのに。

 

「というか、なんで出力限定もあるのに調整し直してるんですか?」

 

「スバルは行動が思考と直結してるから多少下げて判断力を養うため、ティアナは逆にデバイスの方が追いついてないから上方修正の必要がある」

 

「えっ、あれで追いついてないんですか!?」

 

「オリジナルデバイスに頼ってた弊害で演算量が釣り合ってないんだ。

 ……モンディアルとルシエのはそのまま使ってもらって遠隔修正だな」

 

「おっわったぁ! で、そっちの薙刀は?」

 

「アリサの主武装のメンテ後だ。フレームがマイクロ単位で歪んでないか調整した後だ」

 

 普段ならそんなに気にしないのだが、時々ジャリどもと訓練することになってから益々歪みを気にするようになったらしい。特にスバルがバカ力で殴ってくるから訓練前は必ずと言っていいほど回してくる。

 

「そんな細かく調整するんですね」

 

「それが自分の武器だからな。ミリグラム単位で自分の武器の異常を察知する奴がいたくらいだ。

 そこまで、とは言わんが多少自分のものに愛着を持って欲しいものだ」

 

 長物なら特に比重などを気にすることが多いらしい。

 自分は二、三回振って調整するのだが、それでも誤差は少ないほうがいい。

 

「アルー、受け取りに来たわよー」

 

「そこに置いてある。前より比重が251/1000ずれてるから気をつけろ」

 

「了解、後で慣らしておく。で、シャーリーは?」

 

「今さっきメンテナンスの確認に来たんですよ。

 思考演算ならリィン曹長かアルさんが優秀だからって」

 

「データの羅列で解読できる人材は少ないらしいね」

 

「そうなんですよ!

 ついでなんで入局してくれれば嬉しいんですけど……ねぇ」

 

「俺は世界で二番目に面倒臭がりなんだ、態々仕事を増やす気はない」

 

 管理局に入ってしまえば面倒事しか待っていない。

 特に自分の肉体関係だ。誰と持った、ではなく純粋に肉体のデータが、だ。

 異族という時点で既に人間とかけ離れている。自分と比べればスバルなんてまだまだ人間の括りに入れていいレベルだ。当然、均等化したアリサも既に人間という括りに入れることは難しいだろう。

 かつての、それこそ自分たちの生きていた時代なら動物、幻獣、人間、植物、無機物というわかりやすい区分だったから人間扱いだが、現代では違うだろう。言像化すれば背中から数の減った翼が出ることだろう。匪天(ナイン・アンゲル)なんて比じゃない真っ白で透き通った白の翼が。

 アリサにはそのことは告げていない。自分の子供には教えなくてはならないだろう。そう思うだけで面倒だ。

 

 さて、

 

「じゃあ、仕事もひと段落したし飯を食ってくる」

 

「ああ、私も軽く食べておこうかな。シャーリーは?」

 

「この後デバイスの受け渡しなんですよ。だから先に食べておいたんでお二人でどうぞ。

 ついでに言えば受け渡しのあとは訓練の様子を見ながら調整もしないといけないですから」

 

 そう言って自分の仕事部屋から出て行ったシャーリーを見送ってから食堂に向かった。

 

 

 食ってる最中にアラートが鳴ったが、自分たちに要請がなかったから遠慮なく続けた。

 食事中にすずかがやって来て抱きついてきてそのまま首筋に噛みつかされた。

 後はいつも通りキャットファイト、ただし何故か勝ち誇ったすずかと帰ってきてすぐのはやてが。

 

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