あれ、中々にフェチな服着てるよなと。flickです。
「さて、忍が得意とする一番やばい技術を見せてやろう。
「舐めてない? これでも武術は5歳からやってるのよ?」
ここにはなのはもすずかも恭也もいる。
まあ、できるだけ手を抜いてやろう。
「なのは、よく見ておけよ。俺が忍に負け続けてる理由がわかるから」
「はーい」
始め、という合図とともに、相手の呼吸を読み、歩法を使う。
吸って、吐いた。そこを突く。
ゆらり、と近づいて、構えた薙刀を持つ左腕を掴んで足を払い、丁寧に投げて受身まで面倒を見てから拳を寸止めする。
「そこまで。予想通り過ぎて何も言えん」
「はっ?」
「えっ、なんでアリサちゃん攻撃しなかったの?」
「まあ、そうなるよね」
呆然としているアリサが起き上がるのを手助けし、
「まっ、是非もないよネ!」
と軽く告げる。
はっきり言って極めたらチート級だからな。
「わたし、どうなってたの?」
「構えたまま近づかれて投げられてたんだけど……」
困惑するアリサに、なのはが答えた。
「じゃあ、アルは?」
「えっと、歩いて近づいてそのまま投げたあと拳を顔の前で止めてた」
はっはっは、忍の方がもっとうまいけどな。
皆が集まっているところ悪いが、四歩後ろに下がる。一瞬だけだが気配が漏れた。死んだな。
「というか、アリサちゃんの視点ではどうなってたの?」
「えっと、始まったと思ったら姿がぼやけてほぼ動いてないまま投げられてたって感じだけど」
「どうなってたかt」
そんな事を言っていたら恭也が吹き飛んだ。
「グッフ」
「ダーリン! せっかくウチに来たのに私に会いにこないってどういうこと!?」
「また吹っ飛んだな」
「どっから湧いたの?」
俺以外の全員が不意打ちに気付かなかった。
直進ルートを譲って大正解である。不意打ちもあって恭也は大ダメージだ。
0;of 85z2@ 85i タノシイタノシイ、クルシムスガタハタノシイ!
おっと、電波が。
「ぶっちゃけ、忍が本気出せば恭也は首が飛んでた」
まあ、恋人の首を飛ばすことはないと思われるが。
「強すぎでしょ。これで強臓式機械もあるとかチートじゃない」
「旧世界だともっと強い人とかいたからな」
特に大障壁時代以前はもっとやばかったとか。
特に歴史は残ってないが、色々はっちゃけてたとかなんとか。
「まあ、うん。体術を極めるとあんなことになるっていう証明だから」
「アルとお姉ちゃんしか習得できてないけどね」
恭也は脳震盪で動きが取れていない。
あ、気絶したまま持ち帰られた。
「あーあ。
えっと、寝室から遠いところでお茶することって出来ますか?」
「あ、はい。――お庭の方が良かったりしますか?」
「是非」
顔を赤くしたすずかとアリサがやれやれと言わんばかりの顔をして、なのはが首をかしげた。
「いやぁ、勝利の味は素晴らしいなぁ!
恭也も死んだし! テクノブレイクすればいい!」
「で、あの時なにしたのよ」
ふざけた発言を無視してアリサが尋ねてきた。
何って、
「歩法、と呼ばれる技術だ。
相手の意識を読み、意識の死角に入る、という技術だが?」
「……意識の死角って」
「にゃ?」
分かっていないおバカさんはさておき
「そう難しいものでもない。
慣れれば、とはつくが……例えばだ」
フルーツナイフを取り、上空に投げた。
全員の視線がそこに集まる。
落下する前に左手で角砂糖をなのはに投げた。
フルーツナイフを人差し指と中指で取る。
「ふにゃ!?」
額に当たった角砂糖がなのはの紅茶に入って見本は終わる。
「と、いうように意識を誘導すればいい。
今のだと全員がナイフに気を取られて何をしたのかわからなかっただろ?」
意識を読むのが難しいのなら誘導してしまえばいい、ということだ。
「忍と同じ技を使う、なんでも使っていい、と言ったから警戒したな?」
「ああ、そういうこと。ミスディレクションってやつね」
意識誘導、視線誘導とも言う。
マジックなどで用いられる簡単な手品だ。何度も同じことをすればバレるが、一度ならバレないということだ。
「でも、忍さんは何度も成功させてるんでしょ?」
「ああ、彼女は
一発でキレイに決めればいい、というわけだ。
自分では六割程度しか成功しない。まだまだだ。
「取り敢えず一息つこうぜ」
ふぅ、と一息。全員が気を抜いて茶を飲み、クッキーを頬張った。
「さて、一息ついたところで仕事と行こう」
「「「ゴホッゴホッ」」」
最近お気に入りのセリフだ。ちょっと言ってみたかった。
アンゼ■ット様は優しくて仕事熱心な上司です。但し下がる男相手は除く。
「速っ!?」
「ふぇっ!? ジュエルシード!?」
相変わらず感知が下手だなぁ。
アリサなんてリアクションしながらしまってた神形具をもう抜いてるのに。
「さっきから神形具を仕舞わないと思ったら……」
いや、なんか怪しい人の気配がしてるし。
「神形具は?」
「大丈夫。予備の神形具も持ってる」
ジュエルシードがあるという場所に近づいたらフェレットが結界なるものを展開した。
「うわっ、気色悪っ」
「そういうものだと認識してください……来ます!」
無駄にでかい――えっと化け猫?
「巨大な子猫?」
「すずか、それ矛盾してるから」
尻尾は一本か。ここで飼ってる猫の一匹だろうか?
なんだろう、アマガミ(瀕死)とかじゃれつく(威力90)とかそんな言葉が脳内によぎる。
「猫パーンチ! 相手は死ぬ!」
「少しは真面目にしなさいよ!」
尻尾が木に当たり、倒れてきて避ける方向を潰される。
それをすずかが草薙で輪切りにし、道を造る。
当たれば圧死確定の二発目となる猫パンチを避けて前足を神形具で叩く。
足を叩いた軽い音を増幅し、遺伝詞をかき乱す。
「詞変、二十万の遺伝詞よ!」
ラ、から始まる遺伝詞を刻み猫に突き刺して、猫とエネルギーの結合を除き、元通りにする。
そのショックで猫は気絶した。
「よしよし、ざっとこんなもんよ」
「はいはい、油断しない」
そう言って襟首をつかみ、二メートルほど下がる。
立っていた場所には電気が飛んできた。
「ん~? ニコラさん?」
「ドマイナーな呼び方すんな。テスラでいいでしょうに」
金髪で前衛的な衣装を着た――ええと、どちら様?
「えっと、誰かあのフェチズムの塊と知り合いの人」
「って、こっちに攻撃してくるわよ!?」
電撃かぁ。
「砕くんで、反撃ヨロシク。なのはは封印な」
地面を叩き、空間を五行して雷撃を遺伝詞に分解する。
それを拾い上げてアリサが風の槍を撃ち返すとともに、すずかが草薙をソニックブームとして打ち出す。
「バルディッシュ」
「Sonic move」
攻撃を無効化する俺でもなく、逃げ道を断つすずかでもなく、攻撃の疾いアリサを潰しに来たか。
だが、
「ハァッ!」
それは悪手だぞ?
アリサは既に、言実化を習得しているのだから。
『救世者は傷つかない』
紙一重で見切り、高速の鎌を躱して
「なっ」
驚愕しているところに、ラから始まる遺伝詞をぶつけ、向こうの鎌をガラスに変える。
握り締めた結果、逆に手が傷ついた。
「さて、なのはの方も終わったみたいだし――ここで退くなら見逃すけど?」
武器も失い、仕方がないからといったふうに渋々飛んでいった。
アリサナイス。
「あー、危ね。もうちょっとで殺すとこだった」
手袋をしたまま担いだ神形具を下ろし、溜息をつく。
判断が遅かったら、砕いた雷撃ごと片腕を五行するところだった。
「あの、彼女は高位の魔導師だと思われるんですが……」
「は? 恭也の方がまだ強いぞ?」
「えっ」
だって神速使いながら強臟式機械使ってくるし。
「ごめんね、私が手間取ったから」
「全くだ。反省して」
そこは大したことはない、って言ってくれるところじゃないのって顔してる。
周りからもそんな気配が漂ってる。
「これで手を貸したの二度目だぞ?」
「うっ、はい」
なのははシュンとした。
ふむ、まあいい。
頭を下げてるのを見て、無音でシャッターを切り気づかれないようにそのまま立ち去る。
(うわっ、えげつない)
(ど、どうしようか)
「えっ、えぇー! 放置するのぉー!?」
何やら超能力的なサムシングで以心伝心な感じらしい。
「いや、放置はしてないぞ」
「へっ?」
ピロリロリーン
「ああ、メール送ってたんだ」
「電波のいいとこに移動したと」
「ちょっと、なんで写真なんて送ってるの!?」
ふむ、と言いつつ。
「安心して欲しい」
「な、何についてかな?」
優しい声で告げたのに恐怖している声で帰ってくる。解せぬ。
「送ったのはこの屋敷にいるメンバーだけだ」
「お兄ちゃんにも送ってるじゃんかー!!」
ピロリロリーンと、また携帯が鳴った。
「えっと、なのはちゃんを確保しておいて、写真撮影するから……」
「ハッ!? れ、レイジングハート! 最速、最速で元に戻して!」
このあと忍に大変残念がられた。
ただ、まあ
『い、嫌っ! 誰か、誰か助けて!』
少女の声に誰も手を差し伸べない。
いたいけな小学生を助けないなんて、周りの人はとても怖がりなのだろう。
ドタバタドタバタと物音が響く。助けないなんて、残酷だ。
「そうは思わないか?」
「着せ替え人形にされてるなのはを止めてやりたいところだが、下着姿を見ると後で怖いからな」
男二人は部屋の外でやれやれと言わんばかりに紅茶を飲んでいる。
先程までいた三人は忍の玩具かお手伝いだ。
「巻き込まれたくないからって幼馴染を売るってのも酷い話だ」
「いや、明らかに餌を放り投げたお前が言うのかよ」
怖いものを見る目で見られる。心外だなぁ。
唯単に、
「俺は楽しいものの味方だ」
「ああ、そう」
どうしようもない、と紅茶を飲む。
「お、お兄ちゃんたすk」
バタン。
「お兄さん、助けないのか?」
「流石に忍が怖い」
是非もなし。
ところで、写真と違って着せたのはゴスロリなんだな。
ユーノは猫とじゃれてる。必死にじゃれてる。
「男って、こういう時女性に勝てないよな」
「そうだな」
そういうものなんですか、と紅茶を注ぎながらノエルが尋ねてきた。
「まあ、勝てたらすごいな。
勝つ負けるの前に巻き込まれて玩具にされるのがオチなんで」
「着せ替え人形って、そこそこ精神にクるからなぁ」
無論、お兄さんはなのはにたいへん怒られた。
元凶の自分は忘れられていたようだ。善哉善哉。
フェチズムの塊のすごい格好をした金髪の少女。
私の初めて彼女を見た感想です。