アクセル・ワールド~蒼き閃光Ⅱ~   作:ダブルマジック

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Acceleration Second97

 

 殺意に溢れる《イチキシマヒメ》の《知恵の試練》で2連敗を喫して、ようやく落ち着いて作戦会議が出来たテルヨシ達は、横で「早く挑みなさい、小戦士」と急かしてくる《タギツヒメ》を無視して輪を作り情報を整理。

 

「あの即死の落雷とか一見するとやられる前にやれって感じの力押ししかないように思える試練だけど、やっぱりシステム的に意図的な穴はあるっぽいね」

 

「知恵って言うくらいだから、何らかの回避方法はあるとは思ってたけど、あの威力を見せられたらねぇ」

 

「そうやって思考を誘導するのも目的なのだろう。だがあの雷を無力化出来るとわかれば他の対策もしようがあるな」

 

「ですがリリースを倒したあの技の発動条件はハッキリさせておかないと、脅威で言えば落雷と大差ありませんわね」

 

 死亡時にもただ死んでいたわけでもなかったテルヨシ達は、可能な限り自分の目で見た情報を自分で処理し、確定した情報を共有。

 まずイチキシマヒメの風を起こす攻撃は連発が不可能で、使わせれば落雷とのタイミングを外すことが可能。

 即死で回避もほぼ不可能なら体を浮かせるのはほとんど無意味とも思えていたこれも、実は落雷攻撃が太鼓の音をかき消せばキャンセルされるのを隠すためのものであったとわかる。

 かなりシビアなタイミングで鳴る太鼓にピンポイントで一定以上のダメージを与える必要性を考えれば、地に足をつけて悠長にタイミングを計る猶予を与えたくなかったのだろう。

 そうした回避方法が用意されていながら、それを隠そうとする製作側の意図に気づいてしまえば、これが知恵の試練であることを思い出せるというもの。

 ただしこれでイチキシマヒメの試練のどの程度を攻略したことになるかは全くの不明で、先の2つの試練でも丸鏡と水晶は破壊されることで別のトリガーが発動していたことから、太鼓を1つずつ。或いは全て破壊したタイミングでイチキシマヒメの挙動が変わると前提にしておくべき。

 そして不確定な要素としてクラリッサが口にしたカイを倒した《タケミカヅチ》なる雷の槍。

 テルヨシやサアヤ、リクトの攻撃の際にも発動の素振りを見せなかったイチキシマヒメが、何故カイの接近にだけ反応して発動したのか。その発動条件がわからない。

 

「推測としてはイチキシマヒメには儂らの攻撃力が数値化して見えておって、その数値が一定以上を上回る場合に発動するのかもしれん」

 

「ってことはルーレットのアビリティを無闇に上げて開幕狙い撃ちされるなんてこともあり得るってわけか」

 

「笑えねぇし面白くねぇ」

 

「あくまでまだ推測ですよね? じゃ、じゃあまずはそこを確かめるのも手なんじゃないですか?」

 

「とは言ってもリリースレベルの瞬間火力ってなるとルールーのアビリティを育てるしかない気も……」

 

 テルヨシ達とカイの明確な違いはそのくらいだったとも言えるので、ユリの推測が可能性としては高いとみんなが理解しながらも、それをどうやって確かめるかという話になると難しい問題。

 今からシズクのアビリティを育てるとなると、この場の7人を犠牲にしたところで4段階に上げられるかどうか微妙なところ。それではリリースレベルの攻撃力は生まれないだろう。

 それを回数こなせば確かにアビリティは育つが、1時間の蘇生時間を挟むのはテンポも悪いし、ちんたらやってるとタギツヒメが機嫌を損ねて帰ってしまう可能性もなきにしもあらずだ。

 そう考えるとタギツヒメが邪魔でしかないと内心で思いつつも口にはしないでどうするかと考えていたら、ふとアキラと目が合い2人してキョトンとする。

 

「…………あっ! イーター!」

 

「はいぃっ!? な、何ですか!?」

 

「あらそうよ。アンタがいるじゃない。ほら準備しなさい」

 

「準備って何を……」

 

「もちろん、死ぬ準備よ」

 

 そこから数秒間アキラを見つめてから、いきなり声を張り上げたテルヨシにビクッとなったアキラが戸惑っていると、テルヨシの意図を汲み取ったサアヤが冷静に解決策に思い至り《親》として命令。

 何が何やらな感じで死ねと言われたアキラは泣きそうな雰囲気を醸し出すが、テルヨシとサアヤがそこまで言えば他の人も一気に理解して順番にアキラの肩をポンと叩いて「頑張れ」と別れの言葉を贈る。

 さすがにみんなからそんなことをされてしまえば小学4年生でも察することはできてしまい、自分でも確かめるべきだと意見してしまった手前で引くに引けなくなったアキラはガクリと肩を落としてしまった。

 特殊な条件下でしか活躍できないことから割と忘れがちになるが、アキラは《氷雪》ステージという最初の条件をクリアすれば、最強の必殺技である《ジャイアント・スノーマン》を使って巨大雪だるまとなり、大きさ含めて各種ステータスが10倍にまで跳ね上がる。

 そこから繰り出されるパンチやらキックやらの威力はシズクとカイにも決して負けはしない。むしろ必殺技1つで準備も自前で出来て《無制限中立フィールド》ではお手頃とさえ言える。

 そのことにこのタイミングで気づくテルヨシ達が良いのか悪いのかはさておき、みんなの期待を一身に背負ったアキラは、まずはこの辺一帯を《オルタレイション・ブリザード》で氷雪ステージに変え《フリーザー・アイス》で必殺技ゲージをリチャージ。

 次にジャイアント・スノーマンで変身を完了させると、やるべきことは落雷を受ける前にイチキシマヒメへと攻撃することと念押し。

 イチキシマヒメは試練始める際に鳥居の外にいるバーストリンカーも引き込んで強引に試練に加えてくるので、その引き込みを受けないように十分な距離を取って遠目から観察。

 ただしアキラがデカすぎてその奥に出現したイチキシマヒメは100%見えなくなったので、アキラの結果報告待ちになるなと早々に諦めモードに。

 そうして油断して寝転がったテルヨシの位置がイチキシマヒメとアキラと鳥居を一直線で結ぶライン上だったせいで、予定通りイチキシマヒメに攻撃していったアキラがタケミカヅチを受けて即死。

 放たれたタケミカヅチは威力を減退させることなくテルヨシのところにまで伸びてきて狙い定めていたかのように撃ち抜いて即死。

 完全なる無駄死に死亡マーカーの近くで顔を真っ赤にしていたテルヨシに対して、ちゃんと避難していたサアヤ達は近寄るなり物言えぬテルヨシに「バカかよ」とツッコまれてしまったのだった。

 

「全力で殴ろうとしたら撃たれました……」

 

「はいお疲れ様。それじゃあタケミカヅチへの対応はそういう方向でいきましょ」

 

「あなた……自分の《子》に対してドライすぎませんこと?」

 

 1時間後。

 テルヨシの余計な死亡もありつつ蘇生したアキラが戻ってきて早々に報告してくれて、やはり一定値以上の攻撃力で攻撃しようとするとカウンターとしてタケミカヅチが放たれるようだ。

 それが判明したことで機械的な感謝を述べたサアヤがサクサクと話を進めようとするのをクラリッサがやんわりツッコむも、気にも留めないサアヤにアキラが諦めてるようにクラリッサをなだめるという意味不明な光景が。

 ぞんざいな扱いは現実世界でも間々あることなのか、そこで落ち込むようなことがないアキラになんだか強いんだか不憫なんだかわからない感情が湧いてきて、どういう言葉をかけるのが正解か瞬時に判断がつかなかったため、とりあえずスルーすることにしてサアヤの話に集中。

 

「まず次の戦闘では1歩2歩進んでイチキシマヒメの新しい挙動を引き出すわよ。クリアできるならしちゃっていいし、無理そうなら次に繋げる。今までとやること自体は変わらないわ」

 

「戦闘が始まったらまず確認すべきは太鼓の鳴る順番だな。先ほどは連戦だったせいで不明だったが、毎回配置も鳴る順番も変わる可能性はある」

 

「ならばまずは5回撃たせる必要があるのぅ。クレイモアは仕掛けて確率は下げるが、それまでに誰も死なねばよいが……」

 

「ああ、それならオレの必殺技でまとめて跳べば避けること自体は可能だよ。ただリチャージなしだと4回しか使えないから、1回は運に任せるしかないかな」

 

 次での攻略は楽観視しすぎという考えなのか、意気込みこそ強いものではなかったサアヤに特に指摘するような声が上がらなかったのは、このイチキシマヒメ戦が1つ1つのギミックの殺意が強くて臨機応変という対応力よりも、確実にギミックを見てクリアする方がげんじつてきだからか。

 その辺で共通認識して余計なことを言わずに話が進むから、やはりこのレギオンに集まった面子は個性が強い以上に個々の経験値が高い。

 その話の中で最初に太鼓の破壊までをノーリスクで終わらせるためにと問題点が挙がり、落雷攻撃をキャンセルはできるが、太鼓の鳴る順番を見極めるために最低5回は鳴らさないといけないとわかる。

 その5回をどうしのぐかではテルヨシの《インパクト・ジャンプ》がタイミングさえ合えば避けられることは実証済み。

 ただし必殺技ゲージを1回で25%消費するから、連続使用では4回が限度。戦闘中の必殺技ゲージのリチャージはかなり難しいこともわかっていたので、その1回を運に委ねるのはなかなか悔しいところ。

 

「それならアタシの《エイレーネ》の弾丸でゲージの譲渡が出来るぞ」

 

 そこはどうにか乗り切ろうと割り切り姿勢でいた一同に、意外なところから声が上がり、自分から協力しようとする発言をしたシズクに全員がちょっと驚く素振りを見せる。

 自覚はあるのかテルヨシ達の反応にも文句は言わなかったシズクが進言してきたのは、特殊弾を放つ《ホーライ》の弾丸の中の1つ。

 昨日の領土防衛戦の《プロミネンス》戦でテルヨシはその効果を初めて使用されて知ったが、注射器型の弾丸を射した相手に自分の必殺技ゲージに溜まっているゲージを任意の量で譲渡できる補助型のものだ。

 まだシズクは自分の強化外装群の詳細をテルヨシ達に話していない都合、判明している効果はアビリティによる強化を含めれば精々半分程度。

 特に協力などしてこなかったシズクは今までそのエイレーネを使う必要性が皆無で腐らせてきたから、サアヤ達もそれを聞いて「そんなものがあったのか」という驚きが大きいようだ。

 

「これはおね……《パープル・ソーン》の《エレメンタリー・チャージ》と同じ効果だが、アタシのは自分のゲージをそのまま等倍で譲渡しか出来ねぇからな。アビリティの強化をしていけば倍率は上がるが、上昇値は1段階毎に5%。ソーンの1.60217662倍になるまでに12段階も必要だ。現実的じゃねぇ」

 

「あー、そういえばソーンにもそんな必殺技があったわね。あれ自体が遠間からバシバシ撃てるから、ゲージタンクやられるとキツかった記憶」

 

「擬似的な移動できる要塞拠点じゃからの。効率も良いし曲者じゃった」

 

「それはいいけどよ。よくまぁ紫の王の必殺技の倍率をそこまで細かく知っているもんだな」

 

 テルヨシも効果自体は知ってるが詳細については知らなかったから、初めてシズクの口からされた詳細な説明でエイレーネの弾丸を理解する。

 その際にソーンのことをリアルでの呼び方するポカをしかけたが、寸でのところで言い直してみせて、しかしそのあとに近しい人でもない限り知り得ないような情報を出したせいでリクトに怪しまれることを言われてしまう。

 シズクが《レッド・ライダー》の子でソーンが親代わりという情報は遠からずみんなにも話すことになるとは考えているものの、それが今かと言えば違う気もするので、サアヤがすかさずフォローに回って「ソーンのそれ、細かすぎるってみんなによくツッコまれてたから、知ってる人は知ってるわよ」と補足。

 それにユリもうんうん頷いてみせ、テルヨシにもアイコンタクトしてきて同じように頷き賛同者を増やす。

 古参のサアヤやユリに、戦ったことすらないテルヨシが知ってるならそこまで気にすることでもないのかと、知らなかった側のリクトは自分が情報弱者だったと疑問を解決。なんとか事なきを得るのだった。

 

「ならば最初の5発は完全に避け切ることは可能だな。攻撃の分担はイチキシマヒメと太鼓で分けることになる。特に太鼓への攻撃は生死に関わる重要な役目だ。負担も大きいが近接組はそこに加わりにくい」

 

「そこは儂とルーレットに任せておけ。主らは一刻も早くイチキシマヒメの剣を破壊するんじゃぞ」

 

「よっし。んじゃ第3回戦、いってみよっか」

 

「僕のはカウントしてないんですね……」

 

「頑張りはみんな認めてますわよ」

 

 見えている問題を解決して30分ほどの対策会議をした上で挑んだイチキシマヒメ戦の3回戦。

 今回やることはかなり明確にされていることもあって、開幕からしっかりと役割分担が出来たテルヨシ達に無駄はほとんどない。

 ユリとシズクは太鼓の配置と鳴る順番を確認するために意識をそっちに集中し、とりあえずそれが終わるまでは余計なことはせずに1ヶ所に固まってテルヨシが《テイル・ウィップ》で6人をまとめて絡め取り、彼女特権でサアヤだけお姫様だっこで持つ。

 さすがに重量的な問題でテイル・ウィップはピクリとも動かせないが、インパクト・ジャンプは問題なく発動するし、まとめて移動も出来るので影響はない。

 クレイモアなども設置してないので確実にテルヨシ達のところに雷が落ちるので、ここでテルヨシが5回のうち1回でも回避に失敗すれば、全員まとめて即死というプレッシャーもある中で持ち前の集中力を発揮して太鼓の音にだけ聴覚をフル動員。

 早すぎればターゲットされるタイミングに被って撃たれ、遅すぎればその場で撃たれて即死。1秒とない駆け引きに技名発声までしなきゃならないとあって難易度は高いものの、1回戦でそれをやっているのだからやれないことはない。

 そうして自分に言い聞かせてイチキシマヒメからの突風を受けるも、《インスタント・ステップ》で空中を蹴れるテルヨシにはさして問題ないことと無視して太鼓が鳴る瞬間に技名発声。

 最初のド、の音が聞こえたところでインスタント・ステップの足場を蹴ったテルヨシは、一瞬でその場から40m先の地点まで移動し雷を回避。

 着地に難があったので風の防壁が発生しているテリトリーの外に出るように跳んだおかげで、その風に阻まれて押し戻され、その間にテイル・ウィップからみんなを解放して各々が着地を決める。

 

「あと4回! 失敗したらゴメン!」

 

「大丈夫よテイル。アンタは誰かを守る戦い方に向いてる性格だもの。ちゃんと守ってちょうだい」

 

「おっす! 帰ったらご褒美が欲しいっす!」

 

「調子に乗るな」

 

『戦闘中にイチャつくな』

 

 次の攻撃まで10秒の猶予があるので、それまでにまたみんなが集まればいいとあっての判断での行動から、ちゃっかり予防線を張りつつ次弾に備える。

 ただしテイル・ウィップは解放しながらサアヤだけは放さなかったテルヨシにサアヤが嬉しい言葉を贈り、そこで夫婦漫才みたいなものを披露されてしまうと周りがツッコまざるを得なくなるのは当然の流れ。

 自覚がなかったのかそれでサアヤが恥ずかしそうにテルヨシの首に回していた腕を解いて腕の中に収まり小さくなると、こういう無自覚な可愛さも良いなぁと考えてしまう。

 しかし惚気けていられるのもそこまでが限界で、テリトリーの中央辺りに移動して集まったみんなをまたテイル・ウィップで絡め取って同じことを3回繰り返す。

 もちろんサアヤの声援を受けたテルヨシが失敗などしようはずもなく、最後の1回の時にシズクからエイレーネの弾丸を受けて必殺技ゲージのリチャージをして、華麗に5回目も回避すると、そこからは全員が我慢から解放される。

 6回目の落雷攻撃はサイクルとしては最後になるので一巡するまでもなく鳴る太鼓がわかるとあって、ユリとシズクも攻撃の瞬間まではバカスカ太鼓を攻撃。

 その2人の邪魔をさせないためにイチキシマヒメの突風を封じる役目にあるテルヨシ達も2人1組のチームを作って左右と正面に分かれて襲撃。

 正面担当のカイとサアヤがジリジリと距離を縮めながら牽制し、右担当のリクトとアキラががむしゃらに突撃してイチキシマヒメの突風を受ける。

 その隙を突いて左担当のテルヨシとクラリッサが強襲して振るわれる剣を躱しながらダメージを与える。

 女を守るという本能が割増しで強いテルヨシはクラリッサへの致命傷を回避させながら立ち回ることもでき、2人が肉薄しているうちにリクトとアキラも2回に1回は射程内に入って攻撃を加えるまでに至る。

 そして落雷攻撃は6回目以降からはユリとシズクが完全に沈黙させてくれるおかげで、そちらに気を取られずにイチキシマヒメに集中できているテルヨシ達の動きのキレはかなり良かった。

 確実にイチキシマヒメの動きを封じられてきたのを確信しながら攻撃を続けるテルヨシ達に対してイチキシマヒメもされるがままというわけでもなかった。

 

『小賢しい。《カミカゼ(ゴッド・ブレス)》』

 

 戦況的に苦しくなると発動するのか、離れないテルヨシ達の攻撃を少しだけ防御を緩めてでも強引に別の挙動になったイチキシマヒメは、手に持つ剣を頭上に掲げて風を纏わせると、そのままクルクルと腕を回して渦を作り出す。

 その勢いはすぐに増してイチキシマヒメの周囲に大きな竜巻が発生し、その勢いに呑まれてテルヨシ達は竜巻の流れに沿って宙を舞い、あっという間にイチキシマヒメの30mほど上まで浮き上がらされる。

 

『《チドリ(スパーク)》』

 

 それで終わりならまだなんとかなると思考こそ冷静だったテルヨシが直下のイチキシマヒメに照準していると、腕を回すのを止めないイチキシマヒメが風と共に雷まで纏わせた剣から竜巻に雷を流してくるのが見え、物凄いスピードでテルヨシ達のいる場所まで流れてきた雷は6人の体を貫いてダメージを負わせてきた。

 さすがに落雷やタケミカヅチのような即死性の攻撃ではなかったようでHPゲージの減少はテルヨシで約3割。

 サアヤ達もその前後で留まったと思われるが、竜巻の上昇が留まるところを知らず、さらに遠くなったイチキシマヒメがまたチドリを放ってくる気配を察知。

 

「ナメんな! 《リベレイション・ストリーム》!!」

 

 これが続くようならハメ技に近いといち早く理解したサアヤがテルヨシ達に了承を得る前に行動を開始して最大範囲技であるリベレイション・ストリームを発動。

 地上で使うことが普通だからわかりにくいが、実はこのリベレイション・ストリームはサアヤを中心に『球状』で広がる暴風が吹き荒れるため、空中で使えば文字通り全方位に暴風が巻き起こる。

 それに巻き込まれるとテリトリーの周囲の風の防壁か地面に叩きつけられるが、ダメージ自体は備えていれば防げる。

 その辺でユリとシズクの方が心配になりつつも竜巻の中にいたリクト達をテイル・ウィップで絡め取ってまとめたテルヨシは、竜巻とぶつかるようにして発生したリベレイション・ストリームによる乱気流の中をきりもみしながら流されていった。

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