「ふっふっふっ。今こそ我が真の力を解放する時のようだな!」
「そういうノリやめなさいよ、恥ずかしい」
加速世界での長いようで短かった戦いも終えて文化祭へと戻っていたテルヨシ達は、文化祭終了の15時までの残り30分を好きなように過ごし始めていた。
テルヨシとサアヤも結局のところ今日は2人きりという状況が作れなかったので、今は黒雪姫達とは分かれて2人きりで文化祭を回っていた。
さすがに食べ物巡りは無理だったのでそれ以外の出し物をと校庭の方に行ってみれば、おあつらえ向きなAR射的なんてものがあったので、スコアによって景品が用意されてるそれを張り切ってやろうとしたら、なんか変なスイッチが入ったテルヨシにサアヤが的確なツッコミを炸裂させる。
展示は後輩のクラスのものなのでテルヨシのこのノリにらしさがあったか普通に笑われたが、ARの光線銃を手に取ったテルヨシがいざ参る! と構えてすぐに射的はスタート。
2m四方の枠の中にランダムに表示されるウィルスのようなターゲットを次々と撃ち抜いてスコアを順調に上げていくテルヨシだったが、サアヤが始める前に欲しそうにしていた景品は最高スコアを目指せば取れる位置にはなくて、スコアの調整が必要になっていた。
だがスコアを気にしながら難易度も上がっていく射的に余裕が全くなくなったテルヨシは非常にわたわたした感じが出てしまい、それが面白かったのかサアヤが横で笑い始めてしまう。
それでも彼氏としての意地を見せたテルヨシが狙い通りのスコア内に収めてゲームを終え、渡された景品である柴犬の箸置きをサアヤへとプレゼント。
欲しいと言ったわけでもないのにピンポイントでプレゼントするもんだから目をぱちくりさせたサアヤに得意気なテルヨシだったが、直前に講演もしていた──感覚的には結構前な感じにはなるが──せいですぐに自分が観察されていたことに気づき呆れられてしまった。
だがすぐに「もう……」と許すようなことを漏らして素直にお礼を言ってくれたので、大事そうにポーチにしまったのを見届けてから次の展示へと移動していった。
その後はデートらしくあれやこれやと見て回れはしたものの、講演のライブ中継のせいですっかり校内の有名人になってしまったテルヨシは、行き交う人に度々声をかけられては心理学についての雑学やら、保護者からの質問などで足を止めてしまうことが。
それをサアヤがどう思ったかは見るに見れなかったものの、文化祭終了の5分前ともなれば人の足は自然と校舎の外へと向いていき、テルヨシ達も分かれていた黒雪姫達と校庭で再び合流して、帰ろうとする人の足取りを見ながら祭りの終わりの余韻に浸る。
その祭りが終わるのが名残惜しいのか、ユニコがハルユキの家での二次会でもやらないかと提案していたが、なんだかんだで色々あって疲れただろうから、今日はゆっくり休めと黒雪姫が言えば、否定しきれないユニコもあっさりと諦めて別れの挨拶のあとにパドと一緒に校門を出ていってしまった。
続いてフーコと綸とあきらが今日みんながしてくれたことに改めて感謝の言葉を述べてから3人で帰っていき、謡とマリアは飼育委員の仕事で餌やりをするために第2校舎の裏へと移動。
生徒会の仕事が残った黒雪姫と部活のミーティングがあるタクム、チユリもハルユキに寄り道せずに帰ってゆっくり休めと促して校舎に戻っていき、残ったのはテルヨシとサアヤとユリとハルユキの4人となってしまった。
テルヨシはマリアを待つ都合でしばらくはいるつもりだが、帰って休めと言われたハルユキは帰る方角こそ同じなテルヨシと一緒に帰ろうかと迷う表情をしたものの、サアヤとユリもいたからかペコペコと頭を下げて1人で帰っていってしまった。
実はハルユキのどこか元気のない様子は気づいていて、その理由についても見当はついていたテルヨシだが、こればかりは会話で気を紛らわせたところでその場しのぎでしかない、優しさではないと思っていた。
おそらくハルユキは自分達のためにその命を燃やし尽くした《大天使メタトロン》の消滅に喪失感を抱いている。
それはハルユキの優しさゆえのものであり、ハルユキが乗り越えるべき悲しみなのだ。テルヨシがどうこう言って解決するものでは決してない。
「あのさ、テル。家に寄っていっていい?」
「あ、私も少し話があるからいいかな?」
「ん? 別にいいけど、それなら夕食も4人でしてこうよ」
「そうね。なら帰りがてら食材の調達もしていきましょ」
わかっていながら何もしてやらないのは酷でもあるかと思いながら校門を出て見えなくなるハルユキの背中を見送ってから、サアヤとユリは途中まで一緒に帰るのかなと思っていたら、2人して家に寄りたいと言ってくるから、どうせなら夕食も一緒にと提案。
それにはすぐに了承した2人が何を作るかを話し始めたところで、いよいよ生徒以外の人は速やかに退場するようにとのアナウンスが流れて、校門の外でマリアを待つこととなった。
15分程度で餌やりを終えて戻ってきたマリアと謡を迎え入れ、1人だけ方角の違う謡は少しだけ羨ましそうにテルヨシ達を見てから頭を下げて帰ろうとしたので、なんだか凄く申し訳ない気持ちが込み上げてつい謡を引き留めてしまう。
「うーちゃんが良ければだけど、今度うちに泊まりにおいで。マリアも喜ぶから」
【UI> よろしいのですか? マーちゃんもご迷惑に思いませんか?】
「そんなこと思わないよ! 今日泊まってもいいくらいだもん!」
【UI> 明日は普通に学校もありますし、さすがに今日はご迷惑なのですよ。ですがお言葉に甘えて、今度のお休みにでもお邪魔するのです】
会った頃からずいぶんと大人びていた謡だからこそ、周りに気を遣ってしまっているところがあったため、そんな謡にもっと周りに甘えてもいいと言いたくはあった。
だからこのタイミングでお泊まり企画を提案できたのは良かったらしく、マリアも是非と謡に詰め寄り、そんな2人に圧された謡は珍しく照れながらホロキーボードを叩いてその提案を受け入れる返事をくれた。
それが功を奏したか、また頭を下げて帰ろうとした謡の顔には寂しさを含む色はなく、そんな謡に4人は手を振って応えるのだった。
結構お母さん気質なサアヤとユリは文化祭でカロリーと栄養を度外視な食事をしたことを気にして、夕食はカロリーを抑えながら栄養面と満腹感もクリアする料理を思案してくれる。
なんでもユリは将来的にパドの店と提携するためにフランス料理の専門店を開くための勉強を始めているようで、料理に関してはなかなか厳しい面が垣間見えていた。
そのユリに平然とついていくサアヤの手際の良さはキッチンに入らせてさえもらえなかったテルヨシとマリアが見ても見事で、いつも使ってる自宅のキッチンが2人がいるだけで何故か料理店のキッチンに変貌したような錯覚に陥っていた。
そんな2人が作った豆腐ハンバーグやら湯通ししてしんなりさせたレタスで巻いた野菜巻きなどで食卓を囲み賑やかな夕食が始まる。
「サアヤさんもユリさんもお料理が上手でいいなぁ」
「ユリのガチ具合はあれだけど、私のは日常的にやってれば誰でもこのくらいにはなるわよ」
「よし、ならマリアも花嫁修行のためにサアヤに弟子入りするか」
「あら、テル君はマリアちゃんがお嫁さんに行っても素直に喜べるタイプ?」
「それはそれ! これはこれ! オレもマリアの手料理が食べたいんです!」
「結局は自分のためじゃないのよ」
「テルも弟子入りするといいかも」
その振る舞われた料理に舌鼓を打つマリアは、自分でもこんな料理を作ってみたいと2人に呟き、ユリの本格的なのは不用意に踏み込むと泣くと助言しつつ、自分は可能なら教えてあげられるといった意味の言葉をサアヤが返す。
それを解釈して弟子入りを勧めたテルヨシに対して花嫁修行に食いついたユリから話が脱線しかけるが、なんとか脱線せずに2人してサアヤに弟子入りする流れになったような感じ。
実際に今のテルヨシの料理スキルは素人に毛が生えた程度で、分量が重要な菓子作りには繊細なのに対して、こっちはだいぶアバウト。
そのテルヨシの料理に不満があるわけではないのだろうマリアでも、やはり女の子として色々と気になるものはあるということだ。
マリアが料理上手になってくれることには大賛成なのはサアヤとユリも同じなようで、今後は遊びに来た時には色々と教えてあげる約束をして楽しい夕食は終了。
後片付けも手際よく2人がやってしまって本当に申し訳ないと思いつつも、その間になんだかんだで疲れたのだろう、あくびをしていたマリアを先にお風呂に入れていつでも寝られるようにしてあげ、マリアの入浴中にダイニングテーブルに座り直した3人が落ち着いて話をする。
「それにしても今日は色々ありすぎて頭がぐちゃぐちゃだわ……」
「そうね。楽しいだけの文化祭になればもっと良かったのだけど」
「2人とも見た目以上に疲れてるでしょ。あまり遅くなると明日が辛いだろうし、話したいことはマリアが出てくるまでに終わらせちゃおっか」
3人とも表情にこそ出さないものの、いざ振り返ると激動の1日だったことを思い起こされて、今さらながらに大変だったと感想を漏らす。
そんな2人を長居させてもいけないとテルヨシも19時になる少し前の視界の時刻を確認しつつ、遅くても20時までには帰そうと話題をシフト。
そもそも2人が寄り道したのが単に文化祭の余韻に浸りたいからとかそんな理由ではないと最初からわかっていたし、ユリも話があると言っていたのだから、手早く聞き出すのはテルヨシの務めだ。
「じゃあまずは私から話そうかな。2人には今日のうちに報告しておかなきゃって思っていたから」
「それってやっぱり、ニコたんの時の……?」
「そう。あのあとユニコちゃんと美早にはキチンと話して納得してもらった上でだけど、私は今日で《プロミネンス》から抜けて無所属になりました」
そのスムーズな進行を妨げないように、まずはユリが自ら口を開いて話し始めて、何の話かはなんとなく察していた2人も報告してきたユリに真剣な表情を見せる。
ユニコが正統に赤の王を継承した時、ユリはその姿を見て『もう大丈夫』と呟き2人にある決意を示していた。
それが少し前に条件も提示されていたレギオンの移籍に関することであるのは察してあの場での言及は避けたが、まさか文化祭の最中に脱退してくるとは思ってもいなかった。
そもそもユリはテルヨシ達のレギオン《メテオライト》に加入する条件に『五芒星を揃える』という無理難題を提示していたので、まだそれが達成されていないこの段階でプロミネンスを抜ける意味はないのだ。
「正直に話そうって、そう決めたからここにいるけど……本当はね、私はテル君達のレギオンに加入するつもりはあまりなかったの。テル君達の《帝城》の攻略をしようっていう目標が無理だろうとかそんなことを思ったからじゃなくて、根っこのところには、まだユニコちゃんのことが心配だって気持ちが大きかった」
「そりゃそうだよ。チェリーがあんなことになって、ニコたんを心配しないってのは無理な話でしょ」
「そう言ってもらえるのは嬉しいけど、私のこれはチェリーのことで学んだはずのことを生かせていない、過保護だったってことに気づいたの」
その理由についてを具体的に話す前に、これまでの自分がユニコに対してまだ過保護な立場にあったことを吐露し、それを反省する素振りを見せる。
テルヨシが言うようにチェリーがあんな形で加速世界を退場になってしまったら、ユニコの親代わりにユリがなるのは自然な流れ。
そのユリのこれまでを過保護だなんてテルヨシもサアヤも思わないものだが、当の本人がそう言うからには、それだけ自覚する何かをしていたのだ。
「確かにあの事件のあと、私はユニコちゃんを支える立場であろうとしたわ。ユニコちゃんの親代わりとして、レギオンの一員としてもね。実際、ユニコちゃんも前よりずっと私や《三獣士》に色々と溜め込んでいるものを吐き出してくれたけど、そうやってレギオンマスターとして、赤の王として頑張るユニコちゃんを、心のどこかで『上から目線』で見てた」
「そんなこと……」
あるはずがないと、そう断言さえできるテルヨシが自分に厳しすぎるユリを否定しようとしたが、その言葉を遮るように首を横に振ってから話を続ける。
「言い方に誤解はあったかもしれないけど、私は初代赤の王のライダーをそれなりに見てきていたし、ユニコちゃんよりもバーストリンカーとしての歴が長い。それが無意識にせよユニコちゃんをレギオンマスターとして、赤の王としてちゃんと見てあげられなかったんだと思うの。そんな過保護があの加入条件にしたんだと思う。五芒星をレギオンに揃えるなんて出来ないだろうって。それでテル君もサアヤも諦めてくれるなら、プロミに居続けられるって。ユニコちゃんを近くで見守ってあげられるって。本当にズルいよね……」
それら全てをその時に考えて行動していたなんてことはないのだろう。
ユリ自身もほとんど後付けで自分の行動に理由をつけているだけなのかもしれないが、自分が守るつもりでいたユニコに自分が依存していたことを今回のことで自覚したと言いたかったことは十分にわかった。
「それが『今まで』のユリってことでしょ。自虐も反省も勝手にやってくれていいわ。そこから前に進む力はもうユリにはあるんだから、そこの心配なんてしない。今回のことでどうするか、その答えが出たからここにいる。違う?」
「……もう。サアヤは昔から順序立ててもズバッと聞きたいことを聞く。それが良いところでもあるけど、たまには悪いところもあるんだからね」
そういった話を黙って聞き続けることには耐性がなさそうなサアヤは、暗に話が長いと強引にネガティブ思考から引っ張り上げ、それに苦笑しつつも長年パートナーだったサアヤに言われたからこそ気持ちを前に向けたユリは、これからの話をしてくれる。
「……ユニコちゃんのことをちゃんと知りもしないライダーが、私よりもずっとユニコちゃんのことを認めて、2代目赤の王として見てた。そのライダーの言葉を受け取って泣き崩れたユニコちゃんを見て私も考えたの。ああ、ユニコちゃんは私が思ってた以上に頑張って頑張って、立派にレギオンマスターとしてやってきてたんだって。『私がついてあげなくちゃ』なんておごりもいいところだった。それにユニコちゃんが強化外装について自分でどうにかするって言った時に、ハルユキ君が『水臭いよ、仲間じゃないか』って返して、仲間の形はレギオンだけじゃないんだって思った。近くにいてあげるだけが寄り添うってことじゃない。仲間だって信じ合うことができれば……心に寄り添うことさえできれば、距離なんて関係ないんだって」
「でもその理屈だと、ユリさんがプロミを抜ける理由も、オレ達のレギオンに入る理由もなくなっちゃうよね」
「そうだね。だから私はまず、ユニコちゃんへの依存を絶たないといけない。そのためのレギオンの脱退。それに私はプロミを抜けたからって、テル君達に出した条件を取り下げるつもりもないの。だって2人とも、今はもう全力で4人を引き入れようって頑張ってて、それが形になりかけてる。それを今さらなかったことにはしたくないもの。だからその覚悟に私も応えなきゃならない。2人がそこまでして引き入れるに値するバーストリンカーになってね」
ユリはとても、とても優しい女性だ。
自分に厳しくて、頑固で、こうと決めたら振り返らない。
そんなユリが決めたことならテルヨシもサアヤも何を言うこともできないし、言うようにここまでやってしまっている以上、仲間集めを中断などできるはずもない。
いつになるかはわからないその条件が達成されて、ユリが輪の中に入ることになった時、その仲間達に恥じない頼もしい仲間になるための準備期間がこれからなのだと笑顔で語ったユリにもう迷いはなく、そのユリの決意に2人も笑顔で応えるのだった。
──その時が来るために頑張って、それと同時に楽しみにしている、と。
「……それで、サアヤの話は何?」
「ええと……ユリのこんな話のあとにしたくないんだけど……すっごくプライベートな話だし……」
そうしてユリによる大事なお話が終了して、順番としてサアヤが話す番なのでテルヨシが振ってあげたら、なんだか物凄くタイミングを間違えたみたいな微妙な表情を浮かべて切り出すに切り出せないみたいだ。
そこにお風呂から上がったマリアが戻ってきて、話はマリアが戻ってくるまでみたいなニュアンスもあったことから、サアヤが「マリアが寝るのが遅くなったらダメだし、もう帰るわね」とユリの腕に引いて帰る支度をパパッとしてしまう。
2人が帰るのを残念そうに見送るマリアを置いて、玄関の外まで見送りに出たテルヨシは、ユリを先に行かせたサアヤの意図を汲んであえて2人きりになると、空気の読め過ぎなテルヨシに苦笑しつつも感謝してから、あの場で言えなかった話をする。
「テルって、明後日が振り替え休日になるのよね?」
「そうだよ。明日が後片付けで、明後日が休み。その日はバイトを開店からいつもの下校時刻までにしてあるけどね」
「バイト戦士かアンタは……でも放課後以降の時間に空きはあるのね? だったらちょっと付き合ってほしいんだけど、いい?」
「いいけど、何か買い物?」
「あー、えーっと、そのぉ、ですねぇ……買い物とかじゃなくて、家に来てほしいんだけど……」
何やらデートのお誘いのようにテルヨシの明後日の予定を尋ねてきたサアヤの意図は分かりかねたが、確かに文化祭の振り替え休日が明後日なので時間はあるし付き合いもすると気軽に言えば、実際に話が通ってしまったことに恥ずかしそうにするサアヤは、唐突に家へとテルヨシを招待。
「いやあのね! 私が是非ってことじゃなくて、今日のこれも『彼氏の学校の文化祭に行く』って言っちゃってて、そんなにお熱な彼氏ならさっさと紹介しろってお母さんがね……言っててその……ダメ?」
いつかとは言っていた話ではあるが、こうも急に来るとキョトンともしてしまうテルヨシに対して、滅茶苦茶な理由をつけて自分の意思じゃないと主張してくるサアヤだが、なんだかんだでテルヨシを家に招きたいところはある様子。
「ダメなわけないでしょ。でもそうなると粗品でも用意していかないと失礼か」
「いい! そういうのいらないから! じゃあ来てくれるってことでいいわね? 放課後まっすぐバイト先に行くから、ちゃんと待っててよね。それじゃあ、今日は楽しかったわ」
「うん。オレも楽しかった。今度また2人でデートしようね」
急な重大イベントが舞い込んではきたが、願ってもない親への挨拶を出来るならどんとこいな感じで了承すると、余計なことはしなくていいと釘を刺したサアヤは、何だか色んな感情が次々と沸いてどうテルヨシと向き合えばいいかわからなくなったか、逃げるように矢継ぎ早にそれだけ言い残して小走りで帰っていってしまう。
そういうところがたまらなく可愛いと思いながらも、やはり相当に疲れていたらしく、今頃にあくびが出たところで家の中へと戻って、ゆっくりお風呂に浸かってから泥のようにベッドで眠り始めたのだった。