アクセル・ワールド~蒼き閃光Ⅱ~   作:ダブルマジック

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Acceleration Second81

 設定した切断セーフティーの時間である50時間も背中が見えてきた3度目の《タキリビメ》戦。

 決死の思いで全員が繋げた技の応酬がタキリビメの《オオツナミ》を退けて道を開き、その道を駆けてテルヨシが《インビジブル・ステップ》による渾身の連続蹴りでタキリビメの持つ剣を破壊することに成功する。

 必殺技の効果が切れてタキリビメの半ばから折れた剣を蹴って距離を取ったテルヨシは、剣と丸鏡、2つの装備を失ったタキリビメを見上げる。

 この段階でタキリビメのHPも4段あるゲージの1本を消失させて、2段目も2割程度は削れていたが、まだ70%くらいは残ってることになる。

 オオツナミを1発退けるだけでこっちの消耗は甚大だっただけに、ここからさらに苛烈になるかもしれないと思うと気が滅入るが、剣を破壊してから折れたその剣をじっと見るタキリビメは何故か微動だにせず攻撃もしてこない。

 それを不思議に思っていると、後ろのサアヤ達も警戒しながらテルヨシのそばまで寄って互いにフォローし合える位置で構えるが、その警戒もタキリビメが突如として笑い出したことで解けることになる。

 

『ホッホッホッ! 愉快! 実に愉快じゃな! のう、小戦士達』

 

『…………はい?』

 

『この山の主として君臨し、1度としてこの身を消滅させたことのない妾に、ようやく《勇気》を示す小戦士が現れてくれた。これが愉快でなくなんと言う?』

 

 なんだか戦闘前の威厳のある雰囲気とはずいぶん変わって、無邪気ささえ見えるタキリビメの雰囲気に戸惑いを隠せない。

 どうしていいやらな状況に顔を見合っていると、折れた剣を鞘に納めたタキリビメがふわっとその体を浮かせて本殿から降りてテルヨシ達の前に着地。

 それに反射的に構えてしまったが、タキリビメ自身にはすでに戦闘の意思はないのか、空の雨雲を晴らして強制変遷させた《氷雪》ステージの雪がフィールドに降り始める。

 

『よくぞ妾のオオツナミを打ち破り、その力の触媒である(ツルギ)を破壊した。そなたら小戦士の勇気はこれで示された故、ここに褒美を(たも)うたろうぞ』

 

 エネミーがこうも会話に興じる現象に更なる困惑が広がるが、それを無視して両手を合掌させたタキリビメは、すぐにその手を放してそこから1枚のアイテムカードを出現させると、それをテルヨシへと贈呈。

 渡されたアイテムカードには《Serpent Slayer Proto》と表記されている。

 

「《サーペント・スレイヤー》? 蛇殺し、のプロト……試作品?」

 

 渡されたものにはみんな興味があったかテルヨシに一斉に群がって覗き込み、サアヤが素早く和訳するが、何やら未完成品を押し付けられたっぽいことがわかる。

 試しにアイテム化してみようとボイスコマンドで召喚してみたが、アイテムカードはうんともすんとも言わずに沈黙したまま。

 

「あの、これ壊れてます?」

 

『何を言うか。そこに書かれておるようにその剣は原初。芽吹かせるにはそれ相応の供物が必要なのじゃ』

 

「供物ねぇ……」

 

 とんだ欠陥品だと思いかけてみたが、タキリビメが言うにはこのアイテムをちゃんと実体化させるには、どこにあるかもわからない他のパーツが必要とのこと。

 そこまでの苦労をする価値のあるアイテムかも怪しいが、タキリビメなどについて調べたり知識があったユリとリリースがあることに気がつく。

 

「蛇殺しとはつまりこれは《天羽々斬(アメノハバキリ)》ということになるのかのぅ」

 

「……なるほど。タキリビメの持っていた剣が十握剣であったなら、その可能性もあるな。天羽々斬は神話においてスサノオが《ヤマタノオロチ》を倒す時に振るった剣だ」

 

「ヤマタノオロチって確か8つの頭を持つ蛇だったな。蛇殺しって英訳はそこからなのか」

 

『ホッホッホッ。何やら盛り上がっておるが、妾のありがたい言葉はまだ続きがあるぞよ』

 

 まだ推測の域ではあるものの、貰ったアイテムに当たりをつけたユリ達にタキリビメがそこまでの反応を示さなかったところを見ると、日本神話を元に作られはしていても、細かな設定まではインプットされていないような部分が見える。

 あくまで外側だけを借りて作られた存在でもあるようなので、どこまでブレイン・バーストが神話の設定を盛り込んでいるかが次のタキリビメの話から推測できそうだ。

 

『その様子からして本来であれば妾のところへは最後に来るべきではあったのじゃが、順番を選ぶのは小戦士の自由じゃしな。その剣を芽吹かせるには、別のところにおる妾の妹達の試練を乗り越えねばならん』

 

「《イチキシマヒメ》と《タキツヒメ》じゃな。場所はもうわかっておるぞ」

 

『ほう。小戦士にしてはやりおるな。じゃが覚えておけ小戦士達。妾の賜うた剣は《剣でもあり供物でもある》。妹達の試煉を乗り越えれば自ずとその答えもわかろうぞ』

 

 話からすれば残りの2体のエネミーの試練を乗り越えれば、このアイテムも使用可能になるようだったが、ただのアイテムということもなさそうな意味深な言葉で締めたタキリビメは、とりあえずイベントらしい説明はこれで終わりだと告げる。

 

『しかし、普段は《ハイエスト・レベル》でしか言葉を交わすことがない故、顔を合わせて言葉を交わしたのは5000年ぶりくらいになるのぅ』

 

「ハイエスト・レベルだって? 《メタトロン》が言ってた上位フィールドってやつか」

 

『ほう。そこの小戦士はハイエスト・レベルを知っておるのか。見たところまだその域には達していないようにも見えるが、メタトロンとな。あれは変わり者じゃから、そなた達のような小戦士に興味でも湧いたのかの』

 

「あら、ハイエスト・レベルに行けるなら、ここ最近にメタトロンがテイムされてダンジョンの外に移動させられてたことくらいわかるんじゃないの? それを成り行きで助けたってだけなんだけど」

 

『ホッホッ。メタトロンと最後に話したのは1500年ほど前になるはずじゃが、ハイエスト・レベルは個体を正確に認識できるような都合の良い場所ではないぞ。その辺はまだまだ未踏の小戦士よの』

 

「腹立つわねこいつ」

 

「落ち着けガスト。じゃがそのメタトロンも先の戦闘で消滅してしまったからの。エネミーとはいえ協力してくれた者が消えるのは心苦しい」

 

『その呼び方は正しくない。《ビーイング》と呼ぶべきじゃ。じゃがあのメタトロンが消滅とな? 少々信じられんが……少し待て』

 

 なんとも個性があるというか自我がしっかりしているというかなタキリビメにはビックリするが、先の一件でメタトロンがテルヨシ達に協力してくれたことを考えれば、加速世界誕生から存在し続けるエネミーはみんなこんな感じなのかなと思わなくもない。

 ただこの話に全くついていけていないシズク達が割り込めないまま、タキリビメはメタトロンが消滅したと聞いて驚きながらも、何やらまばたきに等しいレベルで目をつむってすぐに開ける。

 おそらくはハルユキが至ったというハイエスト・レベルに飛んだのだろうが、ここからさらに加速すると現実世界と加速世界のような倍率になるから一瞬の出来事だ。

 

『ふむ。消滅しておらんかったぞ? むしろ元気があり余っておったわ。確かに消滅寸前のところまでいき、体の修復に時間はかかっておるようじゃが、今は《シルバー・クロウ》なる小戦士とリンクを結んで何やらやっておるようじゃな』

 

「クロウと? 聞いてないんだが……」

 

「リンク? 何かしらのデータの繋がりかしら」

 

「何はともあれメタトロンが生存しておったことは素直に喜ぶべきであろう」

 

 そこでメタトロンと話でもしてきたのか、ピンピンしてるらしいメタトロンがハルユキと今も何らかの繋がりを持ってることを告げられ、そんなことは一言も聞いていないテルヨシはついリアルでもハルユキと繋がりのあるようなことを口走ってしまう。

 幸い呟きに近い小言でサアヤとユリがすぐに上塗りするように言葉を重ねてくれて助かった。

 

『ホッホッ。話が長くなったが、妾もメタトロンと同じく、この世界がなぜ存在するのか。ビーイングがなぜ生まれたのか。そこには興味があるでの。その謎を解き明かしてくれることを期待しておるぞ』

 

 思わぬところで思わぬ事実が判明したが、会話に興じていたタキリビメもそろそろ話も終わりだというように今度こそ締めに入り、自分もメタトロンと同じような疑問はあることを教えて、エネミーなのに綺麗な笑顔を向けてその体をすぅっと消していったのだった。

 これでまた本殿に近寄ればイベントが始まるような気もしないでもないので、テルヨシ達も1度フィールドの縁にまで移動して、そこで今の話を整理しにかかる。

 

「そのですね……後半のお話はちんぷんかんぷんでしたが、前半のお話からすると、テイルの仮説が正しかったということになりますわよね」

 

「そうだなぁ。ただエネミーを倒さなくても達成になるとは思わなかったが」

 

 やはりハイエスト・レベルなどの話はクラリッサなどにも理解はできていなかったか、そっちは今は放置して先ほどの戦闘の考察に入ってわかったことを述べる。

 テルヨシもまさかタキリビメを倒す必要すらなく達成になるとは思っていなかったが、あの作戦を実行したのが間違いではなかったと証明されて安堵。

 3度目の戦闘の前にテルヨシが出した1つの仮説。

 それはタキリビメが口にしていた《勇気》を示せという言葉の意味を情報から独自に解釈して導き出したもの。

 やたらとフィールド外に追い出しにかかってくるタキリビメの行動パターンが少し特殊なのは言うまでもないが、それに意味があるとするならキーポイントである勇気は絶対に関係しているのだ。

 そこでテルヨシはこれらのタキリビメの攻撃にいくらかの『回避手段』が存在はしていることにも気づき、現にオオツナミに対して初見で反射的に上へ逃げられたが、そのあとにはまた強力なフィールドの外へと押し出す技を繰り出されてしまった。

 つまり逃げ道はあるがそれを選択するとタキリビメに示すべき勇気は潰えることになるため、何かしらの条件を満たせない状態になり、タキリビメはそこから戦闘することさえ拒否していたのだ。

 ならばどうすればタキリビメの言う勇気を示すことになるのかと考えた時、テルヨシは『立ち向かう』ことを選んだ。

 テルヨシとしてはオオツナミの他にもまだ強力な攻撃が待っている可能性も考慮していたのだが、サアヤとユリがそれならとついでにタキリビメの持つ剣も破壊しに行こうと言い出し、その2つを目標に設定して挑んだ。

 そうするとこちらに都合の良い結果が出て正直なところ拍子抜けもしたが、タキリビメの言葉を解釈するなら、あの剣を破壊するまでが試練になっていたかもしれないので、それが遅れればオオツナミ以上の技が繰り出されていたかもしれない。

 

「じゃがこれで他の2ヵ所のエネミーも今回のこれと似た試練が用意されていることが判明したのは収穫じゃな」

 

「あとは鎌倉と八千代だったか。順番などと口にしたからには、ここの試練が一番困難だったと考えるべきか。或いは……」

 

「まぁ冷静に考えて今回の試練は私達のスキルとかがたまたま合致したって考えた方が良さそうね。順番ってのもたぶん、ここが東京から一番遠いからだとも思えるし」

 

「で、でもあんなに強いエネミーを倒さなくてもいいなら、またみんなで考えれば今回みたいにクリアできますよ!」

 

「バーストポイントは手に入らないがな」

 

「それを言われるとあれだけど、イーターの言う通りクリアの条件を早めに見つければ、攻略で失うポイントとか考えたマイナス収支も少なくて済む可能性はあるよね」

 

「たらればな考え方は良くありませんけど、ただエネミーを倒すよりもイベントをしている感じは楽しかったですわ」

 

「俺はドカンとぶっ飛ばす爽快感を味わいたいところだが、チームとして機能してた感じはまぁ、嫌いじゃなかったぜ」

 

 ともあれタキリビメの試練をクリアしたことで、ユリがすでに見つけている他の2ヵ所も同様の試煉が待ち受けていることがわかる。

 試練のクリアとエネミー撃破の難易度を天秤にかけるとどっちにも傾く可能性はあるが、クラリッサの言うようにイベントをやってる感じは確かに試練の方がそれらしいし、タキリビメの試練をクリアしてアイテムカードを貰った以上、それを不完全なままにするのは気持ちも悪い。

 それはテルヨシのみならずサアヤ達も同じのようで、話は残された2つの試練についても考察に入る。

 

「タキリビメは勇気を示す試練だったわけだから、残る2つも何らかのキーワードがあるって考えるのが妥当よね」

 

「試練をクリアするのは前提としてだ。問題はテイルが持っているそのアイテムが《有限》である可能性と、無事にアイテム化できた時の2つの問題がある」

 

 サアヤが予想するように、残った2つの試練にも同様の何かを示すイベントがあるのはまず間違いないので、そこには疑問の余地はない。

 ただし次にリリースが指摘したことはなかなか穏やかじゃない問題で、その話を今するかといった雰囲気のテルヨシ達が、出てきてしまった以上は話すしかないかと諦める。

 実はタキリビメが消える前に聞いておこうとして聞けなかったことが1つあり、今回の報酬であるアイテムが試練をクリアする度に貰えるものなのかどうかの確認をできなかったのがちょっと痛いのだ。

 普通に考えればこのアイテムを無事にアイテム化できたとしても、何らかの強化外装が手に入るのは名前からもわかるが、その個数に関しては確実に1つ。

 つまりアイテムを入手できるのはこの中でたった1人になってしまうということで、みんなで力を合わせて手に入れたものを独占する形になってしまう。

 こういう時は大レギオンなどではおそらくレギオンマスターが所有者として立てられて解決する問題──実際に《七星外装》などもそうだから──なのだが、このレギオンにおいてはそれはただの職権濫用に近い行いでしかない。

 

「1つ目はまぁ、もう1回やってみればわかるかもだけど、私の予想だと《3枚》が上限だと思うわ」

 

「儂もガストの予想と同じじゃな。これほど手の込んだ入手経路じゃと、七星外装には劣るが、それに近い上位の強化外装である可能性がある。そんなものが場合によって量産できてはパワーバランスが崩れかねん」

 

「そちらの推測はそれでもいいとして、現状でこのアイテムが欲しいという方はどのくらいいまして? わたくしは剣のようですし見送らせてもらいますが」

 

「俺も剣ならいいや。手に何か装備するとアビリティも必殺技も活かせねぇし」

 

「俺もいらんな。必殺技は俺の装備をまとめて弾き飛ばしてしまうし、重装備状態ではまともに振れる気がしない」

 

「アタシもいらねぇ。下手に近接装備を組み込むと臨機応変さがなくなる」

 

「私も《ブレード・ファン》で事足りてるからなぁ。持ってもいいなら持つに越したことはないって感じ」

 

「儂はそもそも剣自体に振られるくらい軽いでの。扱えん装備はかえって邪魔じゃ」

 

「僕は……ちょっと使ってみたいかもです」

 

「逆に凄いくらいのいらない意見のオンパレードね……オレも別にそこまでって感じだけど、アビリティで試したいことはあるからちょっと欲しい」

 

 その入手できるかもな強化外装の上限も予測しつつ、クラリッサの質問に対してテルヨシとサアヤとアキラ以外がいらないというこの清々しさはあっぱれ。

 こういったイベント入手の強化外装は性能も良さそうだから、普通は取り合いになったりするところだったが、ここまで性能度外視──そもそもの性能がわからないところはあるが──で自分のステータスやらを考慮してキッパリといらないと言えるのは凄いことだ。

 まぁそのくらいの我を通せないと《五芒星》などと呼ばれるまでの実力はつかないということなのかもしれないが、結果として予想する上限ピッタリの人数に収まってくれたのはこの上ない幸運だ。

 

「それでしたらもう1度タキリビメに挑んで、複数個入手可能ならもう1度。入手できないようでしたらそれで今日は解散ということでよろしくて?」

 

「それでいいけど……何故にシンデレラが仕切ってるんですかね」

 

「まぁ良いではないか、ガスト。時間も8時間を切っておる。ポータルを潜って正規の離脱をするために日光市の街まで降りねばならんし、サクサク行かねばな」

 

 拍子抜けするほどに呆気なく終わった話に苦笑していたら、クラリッサがどんどん話を進めてまたタキリビメの試練攻略のための準備を始めた一同の切り替えは早く、自然と仕切ってるクラリッサにサアヤが疑問を持ったものの、グダグダになるよりいいのでユリがなだめていた。

 ただリリースの《アーマー・シェル》がなくなったので序盤の攻略は組み直しになり、その辺を詰めながらシズクがアキラに必殺技ゲージを溜めさせてもらいながらまた《アネモイ》が出てくるまで必殺技を使いまくる。

 そうやって1時間とかけずに次の準備を整えたテルヨシ達がまたタキリビメに挑むために本殿の近くに近寄ると、予想通りタキリビメが出現した。

 

『…………なんじゃ、またそなた達か。強欲にも妾の宝を賜りに来たか?』

 

「あれ? イベント台詞はなし?」

 

『そのようなものはただの形式でしかない。1度妾の試練を乗り越えた小戦士達に、何故また同じ試練を与えねばならん』

 

「えっと……じゃあ戦わなくてもいいのかしら?」

 

『ふむ。妾は戦うのもやぶさかではないが、無意味なことに時間を労することもまた無駄であろう。じゃが何もなしにというのも味気ない。試練の代わりに……そうじゃな、そなた達の冒険譚でも聞かせよ。妾はこのような辺境にいるゆえ、多くの小戦士がおる場所はこの目で見ることも叶わんからな』

 

 ──個性的にも程があるよなぁ。

 戦う気が満々だったテルヨシ達だけに、出現して早々に本殿の上から降りてきてしまったタキリビメが完全に敵意をなくして笑う。

 この辺のAIと思えないほどの自我には戸惑うばかりながら、戦わずしてアイテムが貰えるならそれに越したことはないので、暴れ足りないシズクがふんがー! 言ってるのをなだめつつ、タキリビメの求める冒険譚とやらを腰を落ち着けて1人1人が語っていった。

 実に4時間ほどもテルヨシ達の話を相槌を入れながらに聞いていたタキリビメだったが、テルヨシ達もそろそろ山を降りないとポータルを潜る時間がないと思い始めた時。

 テルヨシ達の引き出しが底を尽きそうなことを察して大体で満足したか切り上げてくれて、報酬としてアイテムカードを2枚、サアヤとアキラへと渡して消えようとする。

 しかしその前にとテルヨシが1つだけお願いをして、山を降りる手助けだけしてもらうことにし、みんなに《テイル・ウィップ》を掴ませてひとかたまりになると、フィールドから降りてすぐに戻り、タキリビメの衝撃波をあえて食らって日光市の街の方に吹き飛ばしてもらう。

 そこからは満タンの必殺技ゲージを使って全員が落下ダメージを防ぎ、無事にポータルを潜って離脱することに成功した。

 ──こうしてテルヨシ達の少しだけ長いミッションは当初の目標を達成して終わりを迎えたのだった。

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